
2025.02.18
AIが「嘘のデータ」を返してしまう アルペンが生成AI導入で味わった失敗と、その教訓
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西野亮廣氏(以下、西野):ライブとかどうですか? ライブやるでしょ。
山口トンボ氏(以下、山口):ライブやりますよ。
西野:お笑いライブ。あれ、どう? 俺ちょっともう飽きたんやけど。飽きたとか言ったらあれやけど。
絵本作家のぶみ氏(以下、のぶみ):え、でもネタやるんでしょ?
トンボ:まあ、いろんな形がありますよ。
のぶみ:トークライブもやるか。
トンボ:トークライブとかもあるし。いわゆるコーナーライブとか。
西野:あれ、もうやめたほうがええんちゃうの。
トンボ:うーん、ちょっとね。やっぱり……。
のぶみ:コーナーライブってなんですか?
西野:ゲームコーナーとか。
トンボ:企画ライブみたいなことで、それこそ大喜利ライブみたいなものとか。
のぶみ:ちょっとテレビ寄りの。
トンボ:テレビ寄りというか、ずっと昔からやってる形を、ちょっと手を変え品を変え、芸人のみなさんやられてますよ。
西野:そうなんですよね。あれ、どうなんだろ。やめたほうがいい気するんだけどな。
トンボ:どうなんでしょうねえ。要はもう、どうしようもない状態にはなってるんですよ。
西野:お笑いが?
トンボ:お笑いライブが。やっぱりね……。いや、みんなそうだと思うんですけど、どうしたって似たり寄ったりなことになるんですよ。
西野:なってるよね。
トンボ:絶対になるから。疑わずやってきてはいたんですけど……。
西野:あれ需要はあんのかな? あんまなくない?
トンボ:まあ本当に一定数の需要ですよ。どうしたってお笑いのお客さんって……やっぱ僕、ほんとにお笑いファンって少ないと思うんで。
西野:リアルな(お笑いファンは)ね、少ないね。絵本ファンっているんですか?
のぶみ:絵本ファンは……。
西野:要するに、のぶみさんがトークショーするときって、絵本ファンが集まるんですよね?
のぶみ:お母さんと幼稚園の先生は、鉄板で集まりますよね。でも結局、絵本作家らしいことやってたら、次は来ないですね。
西野:あー、なるほどなるほど。
のぶみ:ちょっと絵本作家らしくないことをバンバンやったり、僕の絵本で一番わかりやすいのは、もう会話文が違うんですよ。昔の会話文と違くしてて。テンポもリズムも変えてるんですね。
「イケメン」っていう言葉とか、「スマホ」とかいうのも、使っちゃ絶対ダメだって言われてるんだけど、僕はだから使うんですよ。
西野:ほうほう。
のぶみ:それは、「じゃあ、そのまま絵本終わっちゃうじゃん」って言って。「『グリとグラ』で終わっちゃうじゃん」って思っちゃうので。
トンボ:はいはいはい。
のぶみ:今本当におもしろいなって思う絵本って、難しいんですよ。だって、横に『仮面ライダー』もいて、『プリキュア』もいて、そこに絵本が入んないといけないから。それは比べられてしまうので、実はすごく難しいんですよ。
子供は、正直なにを見せられても、「あっ」って反応はするけど、そんなに拒否とかはしないんですよ。子供って出版社に感想を送れないから。
だから、お母さんがやってかないといけないし、でもお母さんは「これと『妖怪ウォッチ』、どっちがおもしろい?」って言ったら、『妖怪ウォッチ』だっていうこともわかってるんですよね。
西野:はいはいはい。
のぶみ:だから、そこをがんばらないといけないですよね。
西野:あー、なるほど。
のぶみ:だから、僕は絵本だけじゃなくって、子供の好きな周辺のやつと、けっこうずっと対決してる感じはありますね。『ポケモン』だったり、『妖怪ウォッチ』だったり、『トトロ』だったりね。
トンボ:そうかあ。
のぶみ:そこらへんのほうが、すごい大事ですね。
西野:なんか最近、トークショーも飽きてきたんですよ。楽しいは楽しいんですよ。でも、なんか一方で「どうなんだ?」って思うことも最近すごく強く思ってて。
例えば、千原ジュニアさんとトークライブしたんですよ。むっちゃ楽しかったんですよ。いろんなコーナーがあるんです。それで1ヶ所、ジュニアさんがお客さん全員立たして、「アイドルごっこやっちゃおう!」みたいな。
トンボ:うんうん。
西野:ジュニアさんが歌って踊るんですよ。
のぶみ:そんなんやんだ(笑)。
西野:1回そういうのを、恥を捨ててやったんですね。ほんで打ち上げのときに話したんですけど、1列目に来るようなお客さんってジュニアさんのトークライブの常連さん。「その子があんな笑ってるの、初めて見た」って言って。
要は、こっちはそんなに発信してないんですよ。カロリーそんなに高くないんですよ。お客さんがうちわとか振って、「イエーイ!」ってお客さんにごっこさせた瞬間に、お客さんが腹抱えて笑ってる。それで、「あんな笑ってるの初めて見た」って言ってて。
でも、僕も似たような経験があって、ちょこちょこ言ってるんですけど、渋谷のゴーストバスターズってゴミ拾いのイベントで、「みんなでやっちゃおうよ」みたいな。
あんときって一応自分が待ち合わせ場所にはなってるけど、じゃあ、誰が演者で誰がお客さんっていう境界線はあんまりなくて、すごく曖昧で、全員演者で全員お客さんみたいな感じのときに、クオリティはすごく低いことでも、例えばちょっとつまづいたとか、ちょっと服の丈が短いとか、それでもお客さんゲラゲラ笑ってるんですよ。
のぶみ:(笑)。
西野:目的はお客さんを笑わせることだったよなと。
トンボ:そうですね。
西野:そっからなんかよくわかんないけど、技術論にいっちゃって、この間でどうのこうのって言ってるけど、でも、そもそもの目的はお客さんを笑わせることだったよなって。
そうなったときに、お客さんが一番笑いやすいのは、実は黙ってこうやってやってるよりかは、一緒にバーベキューとかして、それでキャッキャと、インタラクティブになんか起こったら僕がつっこんでっていう。
テレビとかYouTubeとかニコ生と変わらず、もうライブっていうのは2Dでしかなくて、見た目は立体だけど実はもう2Dで。もう僕は、3Dにしか興味ないんですよ。ほんとに演者が通りすぎちゃうみたいな。
トークライブもそういうふうにしないと、未来がないんじゃない? こんだけおもしろいエンタメが出揃ってるなか、まだライブハウスで椅子2つこうやって置いて、幕上げて「さあ、始まりましたね」みたいな。
西野:もっとおもしろいもんは今はこれ(スマホ)で見れるし。
トンボ:まあねー。
西野:なんか娯楽提供するとしたら、そっちしかないんじゃないかなって思う。最近、そう思うとトークライブ中にウズウズしてきて、帰りたくなるんですよ。帰りたくなるというか、降りたくなる。
トンボ:なるほどなるほど。お客さんとしゃべったりとか。
西野:こんなライブやめちゃって、みんなでここで打ち上げしてるほうが、みんなの思い出も残るし、みんなの笑いの量も絶対増えると思って。
のぶみ:でも、100パーセント全員参加型じゃないような気もするんですよね。
西野:はいはいはい。
のぶみ:50なのか、なにかわかんないけど、きっといい配分があるんでしょうね。
西野:まあまあまあ。
のぶみ:とは言っても西野さんのトークは聞きたいっていう人は絶対にいるんですよね。だから、そこで半々でやるのか、どうなのかっていう。
僕は『おかあさんといっしょ』でもやってるんですけど、『よわむしモンスターズ』という絵本があって、「拍手するのに弱いモンスターがいるからやっつけて」って言うと、子供たちバーッて拍手するんですよ。やっつけたら、「せーの、よっしゃ!」ってやるんですね。
「次は、息をフーッとされるのに弱いの、やってみて」って言われると、みんなでフーッてやるんですよ。
それで、この前青森に行ってきたんですけど、青森ってほんとリアクションが薄いんですよ。自信がなくなるぐらい薄いんだけど、それはものすごい盛り上がってやったんですね。
西野:へぇー。
のぶみ:だから、やり方もあるんだなって。自分がアシストする方法っていうのがあるんだな、とは思いましたけどね。それのオリジナリティ感だったら、作品になるなっていう気はしましたね。
「じゃあ、鬼ごっこやりますよ」って言って、ずっと鬼ごっこやるっていうことでもないかなっていう気もするんですよね。
西野:だから、その発明をしなきゃいけないので。
のぶみ:バーベキューだったら、なんかちょっと新しい、おもしろいバーベキューなんじゃないのかなとかね。これ1回やってみたいとか。
西野:なんか最近、すげー飽きるんですよ。
トンボ:とはいえ、こうやって見るお笑いの形もあるじゃないですか。だから、ちゃんと住み分けてやるべきかもしれないですよね。
のぶみ:住み分けなんだろうね。見たいは見たいですよ、ほんとに。
西野:まあまあまあ、そうですよね。
のぶみ:漫才も見たいし、進化してるところも見たいし。ただ、参加もしたいかもしれないですね。
トンボ:参加型のほうが、やっぱ人数というか、巻き込める人数は絶対多くなるとは思うので、という感じはしますけどね。
西野:むずいなあ。
のぶみ:難しいですよね。
西野:昨日トークショーの間、ずっと「うーん、なんかな〜」とか思ってたんですよね。「これ、いつまでやんのかな?」みたいな。
トンボ:まあ、さんざんやったからっていうのも、あるのかもしんないですけどね。
西野:「なにこれ!!」みたいな。
のぶみ:「めっちゃ盛り上がってる!」みたいな。
トンボ:「バビョーン!」みたいなね(笑)。
西野:「あれ、これなんと形容したらいいの!」っていう。
トンボ:それにはならないっすよね、まあ絶対に。
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