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第42回『声優頼みで大丈夫!?〜日本にアニメが栄えた理由と滅びの予感・大木貢祐初登場!』(全2記事)

世界が認めたBABYMETALはメタルなのか? 山田玲司のヤングサンデー

スーパースター、LADY GAGA(レディー・ガガ)からライブツアー参加のオファーを受けるなど、世界中から注目が集まるBABYMETAL(ベビーメタル)。彼女たちの音楽はメタルなのか? 漫画家の山田玲司氏と番組アシスタントの乙君がロック音楽業界におけるBABYMETALの位置付けについて語ります。メタルファン、アイドルファン必見の内容となっています。

世界に認められたBABYMETAL

山田玲司氏(以下、山田):さきにこれは片付けちゃおうと。

乙君氏(以下、乙君):ほう。

山田:これ、あれですよ。これはね、片付けないとダメですよ!

乙君:いや、おれは別に片付けるとか片付けないとか、もう……。

山田:はい。

山田:前から言われてたんですよ、BABYなMETALちゃんたちが大人気らしいじゃないですか。

乙君:(笑)。

山田:で、LadyなGaGaさまに呼ばれて。LadyなGaGaさまはあれだよ、CRAYON POPも呼ぶからね。

乙君:ほう……。

山田:知らないだろ(笑)。

乙君:そうなんだ。

山田:韓国代表CRAYON POP。で、日本代表がこのBABYたちなんだよ。だったって話で。これ、たいへんなことになってるらしいじゃないですか。BABYたちがさあ。

乙君:らしいですね。ビルボードでもどうのこうのみたいな。

山田:おれたちの知らないところでたいへんなことになってて、「ヤンサンでも扱ってくれれば、会員になってやるぜ」みたいな奴が来て。なってくれよな(笑)。約束守ったからな!

(一同笑)

BABYMETALはメタルなのか問題

山田:っていうさあ、BABY問題。BABY問題は何がおもしろいかって、あのね、これまさに、BABY METALつってるけど、「メタルなのか?」っていう問題があったらしいじゃないですか。

乙君:うーんうん。

山田:サッチー問題みたいなやつでさ。

乙君:え?(笑)

山田:ベッキー問題みたいなさ。小保方問題みたいなさ。物議だったわけじゃないですか、これが。

乙君:そうなんすか?

山田:そうらしいじゃないっすか!

乙君:はい。

山田:そんなになにがBABYでもめてるのかなと思って、やっぱWikiで見ますよね、そしたら。

乙君:Wikiで見ます。とりあえずね、今の時代だからWikiで見ますよ。

山田:とりあえずWikiで見ますよ!

乙君:Wikiってみますよ。

高円寺ロック親父めんどくさいっすよ問題

山田:そしたら、……超おもしろいっすね。

乙君:超おもしろかった?

山田:だってさ(笑)。『BURRN!』とケンカしてるんでしょ?

乙君:え?

山田:『BURRN!』だっけ?

乙君:あ、『BURRN!』!

山田:『BURRN!』っていうメタル専門誌がさ、怒ってる。

乙君:認めてない。

山田:「あいさつに来やしねえ!」って怒ってるかんじ。

(一同笑)

山田:だいたいそこからすごくおもしろくって、あ、これは、いわゆる「高円寺ロック親父めんどくさいっすよ問題」っていう。

乙君:あー、それそれそれ!

山田:そしたら、うちの番組にいたよ、高円寺のめんどくさいロック親父(笑)。

乙君:高円寺ではないけども(笑)。

山田:あなた、江古田のめんどくさい親父じゃん。

乙君:(笑)。

山田:江古田のめんどくさいハードロックメタル親父じゃん。こんなん着てさ、AC/DCとか着てさ、それで世界中の人と友達でさ。

乙君:まあね。

IRON MAIDENのTシャツがユニフォーム

山田:そういうさ、なんか。

乙君:これユニフォームなんだよね。

山田:なに?

乙君:おれたちの。これ着てたら、世界中の人から声かけられるんだよ。

山田:だからあの、メタリック・ステイツ・スピリッツみたいな。

乙君:そうそうそう!

(一同笑)

乙君:ヘビーメタルキングダムっていうのがあるんですよ。

山田:国でしょ? 国民なんでしょ?

乙君:その民族音楽なんですよ、これは。

山田:そうでしょ。その国の方でしょ?

乙君:いや、そうですよ。

山田:その国の方が彼女たちを、「ちょっとあいさつもねーのに、こいつらはちょっと入れるわけにはいかねーよ」みたいなっていうかんじで。

乙君:はいはいはい。

山田:一番おもしろいのが、そのなかでですね、「まあ、一応、歌謡曲みたいなもんでしょ」みたいなさ、なかでさ、彼女たちが不在なまんま、一応落としどころをつけてるところがすごいおもしろくて(笑)。

乙君:あー。

山田:「まあ、ああいうこともあるよね」みたいなさ、相手にされないまんま、大人の結論を『BURRN!』なりに出してるっていうのが、すごいおもしろくて(笑)。だけど、一方、『BURRN!』と同じ版元のギターマガジンだっけなんだっけ。

乙君:はいはい、ギターマガジン。

山田:あのあたりは、もう積極的にインタビューにいってるのね(笑)。だから、なにこれ、内部分裂ですか?

乙君:いや、『BURRN!』ってすごい特殊な雑誌なんですよ、あれは。

山田:あんたの雑誌でしょ!?

乙君:いや、まあ、おれはもう、読みあさってましたけどね。

山田:ほらほら!

(一同笑)

山田:だから、怒ってるんでしょ?

乙君:古本屋に『BURRN!』の昔のやつ買いに、高円寺、下北とか、ブワー回って。

山田:そうだろ!

乙君:うん。

山田:モトリー特集とか、絶対買うでしょ?

乙君:もちろんもちろん。もう今は買ってないっすよ、さすがに。

山田:はいはい。まあ、彼らのなかでは、「いやいやいや、そんなん好きだったら、IRON MAIDENとか聞いてりゃいいじゃん」みたいな、そういう大人の人もいて。これに怒るのはちょっとどうかみたいなね。

乙君:いや、怒ってる人は、それはちょっと間違ってますけど。

山田:お願いします!

乙君:え?

山田:いやいやいや(笑)。

乙君:おれは別にBABY METALに関して、とくに何も言うことはないんですよ。

山田:えー!

乙君:これは、はっきり言って、メタル風アイドルなんですよ。

山田:はい。

乙君:だから、別にそうならいいんじゃないって思うんですよ。それで売れましたと、良かったねって思うし。これをきっかけに、メタルに入ってくれる人が増えればいいなと思うし、っていうだけの話なんで。

ただ、それを「メタルだ!」って言われたら、「うーん、ちょっと違うかな」って。

山田:カチーン!

乙君:カチーンとは来ない(笑)。

(一同笑)

乙君:カチーンとは来ないよ!

山田:カティーン!

神様が「このガキはメタルじゃない」って言うならそうなんです

乙君:もうね、僕もね、さすがに30超えたんで、そんなことでいちいちカチーンとは来ないですよ。

山田:おっと。『BURRN!』のライターみたいなこと言いましたね。

乙君:だからもし、Judas Priestのロブ・ハルフォードが「このガキはメタルじゃない」って言ったら、もうメタルじゃないってことになるんだよ。

(一同笑)

山田:えーと、なんかすごい……。

乙君:神様がそう言うならそうなんです。

山田:神様の話してたのね。

乙君:だけど、たぶん、ロブ・ハルフォードは絶対聞いてるんですよ。あの人、世界中のメタルとつくものは、全部聞いてるんですよ。

山田:マジで?

乙君:だから、絶対BABY METAL聞いてるんですよ。

山田:だって彼女の名前、SU-METALとか。

乙君:そうそうそう。

山田:なにMETALとか、こう……、METALがつくでしょ。

乙君:だから、Ramonesみたいなもんなんですよ、それ。

山田:おっと、Ramonesですか。

乙君:そうでしょ!

山田:Ramonesはメタルじゃないじゃん。

乙君:Ramonesはメタルじゃないよ。でも、ロックンロールじゃないですか。

山田:うん。あ、じゃあ、その孫たち、孫娘たち?

乙君:だから、別にジャンル分けでね、おもしろいんだけど、そこまで目くじら立てるようなことでもないっていうのを、まず前提としたうえで言わせていただきたいことは。

山田:はい、お願いしますよ!

(一同笑)

乙君:これを聞いてメタルにハマる人って、音楽としてのメタルっていうものにハマる人だと思うんです。

山田:おー。

乙君:それは非常にすばらしいんですよ。

山田:ほう。

乙君:でも、それってアニソンでもいいんです。

山田:おっと!

乙君:アニソンの、たぶんね、アニソンのなんか……。

山田:アニソンディスですか?

乙君:ディスじゃないです。アニソンっておれね。

山田:これからアニソン王子が来るのに!

(一同笑)

メタル好きの人たちがアニソンを作ってきた

乙君:アニソンってね、たぶんね、うしろで作ってた奴って、めっちゃメタル好きの人らだと思うんですよ。なんかもう、そういうお約束の展開と、ギターソロと、あと歌。歌の質が、とにかく……、なんて言えばいいのかなあ、もうブリティッシュなメロディなんですよ。

山田:うん。

乙君:(Tシャツを持って)こんなかんじの。

山田:こんなかんじのね(笑)。

乙君:ニューウェーブ・ブリティッシュ・ヘビーメタルを通過した、あの当時のメタルキッズたちが、90年代にスタジオミュージシャンとかにもなりつつ、あとプロデューサーとかにもなりつつ。

アニメっていう広い架空の世界、おとぎ話の戦いとかがある世界に、ようやくおれたちが好きだったドラゴンと戦うとか、誰かを守るために戦うとか、ヒロイズムとか、そういうロマン主義みたいなものを、ようやく日本ではアニメっていう媒体で出せたんですよね。

だから、それがアニソンになったから、アニソンのもとはたぶんメタル、ハードロック、メタルから入った人がやってるから。

だから、今、アニソン好きな人が「この音いいね」とか、「この疾走感」「このコード進行」ってなったときにメタルを聞いたら、たぶんハマると思うんですよ、音楽的に。で、BABY METALもハマると思う。

山田:うん、両方ね。

乙君:なんだけど、それは日本人はそうなんですよ。

山田:はい。

乙君:で、向こうは、また別なんですよ。で、向こうは別なんだけど、その向こうに関しては、ちょっと宗教学者の人からもメール来ましたよね。

山田:来ましたよ! BABY METALの、はい。

乙君:来てましたけど、なんかBABY METALって、高木さんっていう……。

山田:それいかなきゃ、いかなきゃ。ちょっと待って。それ、じゃあちょっと、しみちゃん、探しといてくれる?

しみちゃん:はい。

乙君:まあ、だから、かいつまんで言うと、どういうふうに向こうで受け入れられてるかっていうと、「あれは日本のフォックスゴッドだ」と。

山田:あ、じゃあ、その話にいきますか。

乙君:あ、ちょっと待って。

山田:いいっすよ。

乙君:えー、ちょっと……。その話する?

山田:その話いいっすよ。

乙君:あー、深いなあ! こんな話……。

山田:違うよ! おれたちに分析しろって言われたら、何そんな浅いところで許されるような番組じゃないっすよ?

(一同笑)

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