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4 Plants That Are Great for Humans(全1記事)

糖尿病からマラリアまで 人類の命を救う偉大な植物たち

植物によって病気を治療するという考え方は古くからありました。そのうち、効果のあったいくつかのものは、現代でも使われているのです。例えば、植物由来の成分で、マラリアに効くアーテミニシンというものがあります。これはニガヨモギの葉に含まれています。ほかにも、糖尿病やHIVに効く植物というのも存在するそうです。

5,000年前から活用されていた植物の薬効

ハンク・グリーン氏:あなたの命も、植物によって救われた命なのかも知れません。アメリカの薬の4分の1は、植物のみから発見された物質でできているのです。

植物をかじっていてたまたま発見したということもあるかもしれませんが、昔から人間は植物を使って治療してきました。それにまつわる記録もあります。

例えば、5,000年前のソマリアの石碑。製薬のための250種類の植物が記載されています。

すべてが効くわけではありませんが、効果のあったいくつかは、現代でも使われているのです。

植物の物質の多くは、アルカロイドと呼ばれる苦味のある化合物に由来します。植物の生存にはそんなに必要のない成分ように思えますが、自己防御としての役割はあったみたいです。

「ine」、「イン」という音で終わる単語が多く、カフェイン、ニコチンという言葉はみなさんも聞いたことがあるかと思います。また、とても強力な効果のある物質です。

例えばベラドンナ。2006年、ブルーベリーと間違えてベラドンナを6粒食べた女性が病院に運びこまれました。10粒が致死量と言われています。

ベラドンナに含まれる成分の中でも特に強力なのがアトロピン。しかしアトロピンには良い側面もあり、WHOの必須薬リストに、3つの項目でランクインしています。

外科医は鎮静剤として使えますし、瞳孔を開くのにも使えます。また、アトロピンは解毒剤としても有効です。殺虫剤や神経ガスは副交感神経系を過剰にさせますが、アトロピンは受容体をブロックすることにより、それに対抗できます。

マラリアに効く薬草

科学で解明するのに時間がかかったものの、植物由来の成分で、マラリアに効くアーテミニシンというものがあります。ニガヨモギの葉にあり、これを研究した屠ユウユウ氏は2015年のノーベル賞医学部門を受賞しました。

植物を使ってマラリアを治療するのは新しいことではなく、マラリアは石器時代に人類の半分を滅ぼしており、現代にもまだ存在しています。世界中で1,200種もの植物がマラリア治療に使われており、その一部しか効能が適正に調査されていません。

その内の1つがキニーネ。キナノキからとれます。クロロキンという物質です。

しかし、ほどなくしてマラリア原虫が抵抗を示すようになり、代わりのものが探されました。

そこで屠ユウユウのチームは中国の伝統に目を向けます。薬草などあらゆるものを調査した結果見つかったのはニガヨモギでした。何百ものパターンがあり、屠ユウユウは抽出方法に差があると考えました。そこで、古い書物にそのヒントを求めました。

ほとんどが、乾かした葉を茹でるというものでしたが、西暦340年に葛洪により書かれたものには違った答えがありました。そこには、葉を乾かさずに、冷たい水に浸けて絞り、そのまま飲む。というものでした。

これを元にチームはオリジナルのエーテルを開発し、ネズミ、サルで実験した後、人間に使用したところ、なんと効果がありました。比較的軽い副作用で、マラリア原虫を殺すことに成功したのです。アルテミシニンという成分による効果でした。アルテミシニンの発見により、今でも使われるマラリアの薬の開発が可能となりました。

HIVや糖尿病も植物で治療できる?

糖尿病患者の、コントロール不可能な糖分は神経損傷や腎臓疾患につながります。植物はこれにも関係しています。

4億人いると見られる糖尿病タイプ2への対処となるのがメトホルミンです。シンプルな構成です。

メトホルミンの発見は、ゴーツルーという植物に関係しています。中東やヨーロッパでは、中世より使用されていました。

1800年後半には、多くのグアニジンを含むということが発見されています。人間にとって毒性は強いものの、血糖値を下げることができます。そこで科学者たちは考えました。

メトホルミンは、安く効果的で、多くの人を救います。ただし詳しい仕組みはまだ解明されていません。アメリカでは外来種のため、有害植物リストに載っています。

絶滅した植物も存在し、過去に絶滅しかけたものもありました。1987年、ジョン・バーリーという植物学者がマレーシアで山に登り研究のために植物のサンプルをいくつか持ち帰りました。ガンやHIV治療の調査のためでした。そのなかのサンプルの1つである、「Burley-and-Lee 351」と名付けられた植物は、ガンには効かなかったのですが、HIVには効果があったのです。しかしそれを再度採取しに行った時にはもうなく、同じ効果が得られるものはもうありませんでした。

しかしシンガポールの植物園にそれはあり、薬は「カラノライドA」と呼ばれました。現在フェーズ2の臨床実験中で、現地のマレーシア政府に管理されています。

マダガスカルにしかないRosy periwinkleという植物は、現地の人によく使われていました。1950年代、西洋の薬学者が研究した際にすばらしいアルカロイドを発見しました。ビンクリスチンとビンブラスチンは特定のガンに効きます。

ビンクリスチンは子供の白血病の治療率を、1960年代の10パーセントから、80パーセントまで高めました。ビンブラスチンはリンパのガンや睾丸ガンの治療に有効です。

このように植物には驚くべき効能が備わっています。今度植物を見た時はちょっとさわって見て下さい。

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