2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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山田玲司氏(以下、山田):でね、あなたスポ根描いてたでしょう? スポ根を描いて、文化庁に認められたところあるじゃん。竹刀持って絵を描かすという。
東村アキコ(以下、東村):まあね。『かくかくしかじか』がね。
今回の『セッション』って映画はジャズドラマなんだけど、めちゃめちゃスパルタくらうという、ビンタの嵐なの。それを28歳の若い監督が撮ったの。ものすごい評判になった年だったのね、今年はね。
「まさか『努力』の復活ですか、今年?」っていう雰囲気があったんだけど、どんどんどんどん。マッドマックスは魔法は使わないし。
最新のスターウォーズだと、もうフォースとかは神話の世界にされてたの。だから、もうないことになってる。過去になってる。それをハン・ソロが「いや、ありますよ」というところでいったんお戻しにならはったの。
という感じになってるので、基本的にそろそろ……。あと、『おそ松さん』ね。
東村:うんうん。流行ったね。今も流行ってるね。
山田:そろそろちゃんとしよっかなっていう。いいかげんメンヘラの向こう側に向かわなきゃいけないかな、という空気感はあるなって思うんだよね。
それで、アッコ来てくれるからちょっと調べたんだけど、05年って、ちょうど10年前ってどんな時代だったかというと、超フワフワしてるのよ。10年前、2005年のヒット曲第1位なんだと思います?
東村:1曲だけその年流行ったんだよ。たしか、その年、ミリオンが1曲しか出なかったんだよ。
山田:お姉さん惜しいんですけど。
東村:ナントカと修二でしょう?
山田:お! うい〜。
東村:亀ちゃんと山Pのユニットが『野ブタをプロデュース』っていうドラマの主題歌やって。「それしかヒット曲なかった」って、当時みんな言ってたのを覚えてる。ジャニーズの子が。
山田:そうなんですよ。『青春アミーゴ』なんですね。
東村:ちょうど10年前だから、出産した時だから覚えてるのよ。そう、『青春アミーゴ』。
山田:この年にお母さんになったの? すごいじゃん。
東村:そうそう。出かけられないから、わりとずっと家でテレビ見てるから。すごい見てた、全部を。
山田:『アミーゴ』で94万5千枚。でもね、同じくらいケツメイシの『さくら』が売れてるの。第2位に。そのあとミスチルですね。そのあとオレンジレンジ。そして、5位に、なぜかGLAYとEXILEが恐ろしいコンビを組んでね。SCREAM、お存じですか?
東村:あったあった。GLAYが演奏して、そこにEXILEが踊るんやけど、合わんのよね。ロックのリズムとR&Bと合わんから、不思議な振付になってた記憶がありますね。
山田:そうだね。カテゴリーの違う2つのビジュアル系が、時空を超えてなにかを起こそうとして、5位に食い込むみたいな奇跡が起こって。
おっくん:EXILE、ビジュアル系なんだ?
山田:「EXILEビジュアル」なんだ、あれ。
まあ、そんなこんなで、もちろん安定のKinki Kids。安定のB'z。そして、オレンジレンジ2つ入ってる。この時代はオレンジレンジ時代という。トラジ・ハイジってご存知ですか? あと、NANAの時代だよね。映画のね。
東村:これシャカシャカ言うけん、哲郎、これかけといて、あんたが。
山田:で、映画は『ハウル』の年でしたね。196億円の売上げ。すごいよね。で、2位がポケモン。『交渉人』が3位という。『NANA』4位みたいな。すごいよ。
東村:『NANA』の年だったわ。そうだ。
山田:でも、やっぱり忘れられないのが、『電車男』と『Always 三丁目の夕日』だと思うんだよ。なんかその時代感みたいのが。わかるでしょう? 一番でかいのが、2011年から……。
東村:哲郎、いい感じよ。いい感じやわ。
おっくん:選挙のね、あれみたい(笑)。
山田:なんか本当のテロ対策みたいな感じ。
東村:いいんじゃない? ボディーガードとして。
山田:相変わらずいい味、いい仕上がりをなさってますからね。
久世:決してブレない。すごいな。
東村:哲ちゃん、疲れたいいからね、あっち行って。また、アシスタントへのパワハラだっていって、叩かれちゃうから(笑)。疲れたら戻っていいからね。
山田:哲ちゃん、おっくんと2人の時はやたら元気なんだけどね。
おっくん:そうそう。アッコ先生いないところだと、すごいしゃべる。
東村:今日、ほら、ボスがいるから(笑)。私びっくりしたんだもん、放送見て。
山田:見たんだ、あれ(笑)。「こんな人知らない」みたいな?
東村:「哲郎がこんな笑うんだ」とかね(笑)。10年一緒に働いてるけど、やっぱり笑顔を初めて見ましたよ。あんな笑顔はびっくりしたな。あれは本当に。
山田:それでね、これね、時代的にファンタジーの時代なんだよ。『ハリーポッター』が大爆発するのが01年。01年から始まって、そこからけっこう09年くらいまでずっとハリーポッター。だから、0年代って「ハリーポッター時代」とも言えるの。ファンタジーの時代だったというのと。
でも、一方でライブドア。ライブドア事件が直前にあって、想定内・想定外みたいな話が流行語大賞に入ってる。
東村:「想定内・想定外」ってあったね。もうあれ10年前か。
山田:そうなんだよ。レイザーラモンが10年前なんだよ。
おっくん:あー。
東村:あっという間やな、10年って。
山田:ここすごいよ。流行語で、「萌え」が入ってるの。
おっくん:そんなのあったの?
山田:オタク用語で、メイドやアニメキャラが萌える語源みたいな感じで(笑)。というのが、ここから始まっているので、とっても、なんていうか、内側に入ったというか。夢の世界に没入したのが、実はこのあたりだったんじゃないかなと思うんだよね。
そこから10年経って、スポ根の復活。あと今回、努力の価値の再評価というのがあった年だなと思ってて。『ワンパンマン』知ってる?
東村:うん。流行ってるよね、今ね。『アイシールド21』の先生が描いてるやつでしょう?
山田:そうそう。
東村:うちのアシスタントが辞めて、1人あっちに行ったもん。
山田:あら、そんな交流がおありで(笑)。
東村:マツダジュン君、略してマツジュンという子があっち行っちゃって。「マツジュン辞めちゃったの?」って言って、「あっち行きますわ」みたいな。
山田:何情報だよ、それ(笑)。
東村:マツジュン情報。
山田:で、ワンパンマンってなんで強いか知ってる? ワンパンチで倒すっていうの。1発でパンチで倒す。
東村:あなた、人ごとみたいな顔してないで。
おっくん:あれ、別にあれですよ。普通に腹筋とか背筋とかを。
山田:そう、ただ努力しただけなの。筋トレしてたら最強の男になっちゃったっていう話なのね。あともう1つ、同じONEさんが描いてる『モブサイコ100』というのがあって。この人は最強の超能力を持ってて、世界征服もできるけど、筋トレとかしてるのね。その主人公は。
その理由が「いや超能力とかあってもモテませんよ」という。実に地上感あるというか。
東村:10年前だったらたしかにね。超能力で突っ切るところってことでしょう?
山田:そう。なんかホリエモン主義みたいなのが、ちょうど10年ぐらい前にあって。要は、「勝ちゃいいじゃん」という、いかにも東大行ったやつが言いそうな、勝利至上主義みたいな。できない奴はダメだろうって。みんながホリエモンを目指したという時代だったなというのと。
あと、この時期『M-1』もすごい盛り上がってたの。お笑いも頂点いけば、夢あるぜみたいな。そんな感じ。勝ちゃいいんだ。
そこへ持ってきて、AKBが入ってくるわけ。そうすると、もうランキング時代だったの、ずっと。そのランキング至上主義というのに、どうも醒めてきた感が始まっちゃったなという感じが最近ある。
おっくん:まあね。ジャンルも多様化して、それぞれがあんまり売れなくなってるから。ランキングを基準してものの評価を下せない時代にはなってますね。
山田:そう。ランキングの虚しさみたいな、時代が来たなって。そこへあなたですよ。乙女をねじ伏せる主義。夢とか見てんじゃねえ。キター!
東村:これアキコのAのマーク、さっき考えたから。
山田:えっ、何々?
東村:さっきタクシー中で、アキコのAのポーズを考えようと思って。それから、こう、ラブに変わるみたいな。
どうですか、これ?
山田:それさ(笑)。いやいや。
おっくん:ツッコメてませんやん(笑)。めっちゃかわいいと思います。
山田:誰が止められるんですか、奥野さん、この方を。もう誰も止められません。あ、健一さんだけじゃない? 止められれるのって。
東村:健一は怖い。
山田:最近健一さん、どうですか?
東村:元気(笑)。すごい渋谷にいる、最近。月の半分渋谷にいる。
おっくん:なんで? 何してるんですか?
東村:暇だから、宮崎と東京と行ったり来たりしてて。いつも渋谷の回転寿司行ったり。渋谷のお店の開拓に余念がない。
おっくん:回転寿司!?
東村:渋谷、すごい詳しい、今うちのお父さん。遊技場的なところとかね。で、私と。私っていう話ね。ランキング主義が終わって、私だと。
山田:そうそう。だから、そこがけっこうリンクしてるよなというのがあったんだけど。あなたはもともと時代がどうこうというのは考えてないよね。時代を読んだるとかしてる?
東村:時代を考えてるんじゃない?(笑)。読んじゃってるんじゃない?
山田:プロデューサー的なこと好きじゃん。
東村:人のは考える。うちのアシスタントの子とかが相談してきて、「どうしたらいいですかね?」の時は考えるけど。自分の時はあんまり考えてないと思うけど、人の時は考えるから、そんなクルクルパーで描いてるってこともないと思いますよ。うん。ちょっとぐらいは考えてると思いますよ。
山田:もしもし?(笑)。時代を読んで、「次はこれ来る」ってみたいなことをわりと漫画の中で描きがちじゃない? プロデューサー出てくるじゃん、昔から?
東村:あれも私ですからね。自分を重ねてるキャラクターを出してるので。
山田:そのアッコが今年はどんなふうに見えたの? どんな年だっなって。
東村:今年1年は、私は、オリンピックのロゴ(エンブレム)問題とか競技場のやつとかがすごい怖かった、見てて。オリンピックの佐野さん問題の時、ロゴの時さ、「絶対次、私やな」って思ったもん。
山田:えっ、なにそれ?
東村:アシスタントに言ってたもん。私、言ってたよね? 「次、私だ」ってね。
山田:しゃべっていいぞ。しゃべっていいとこだぞ(笑)。
東村:「次、叩かれるの私の気がする」ってすごい言いよったんよ。あの時。本当にアシスタントに「明日は我が身よ」って言って。「やられるね」ってずっと言ってた。本当にそうなったからね。
山田:それがヒモザイルの炎上の話なの? その直後に私もやられたなっていう(笑)。
東村:そう。やられちゃったんだけど、そういう時代。「ネット怖えー」みたいな時代というか。その印象しか、今年1年はないんだけど。もうみんな、ふだんはいい人でも、ネットになると、Twitterとかになると、毒吐きたくなっちゃうというのがマックスに膨れ上がった年という感じがした。うまく言えないけど。
今年は誰も気を使わなくなったな、という感じがすごいしましたね。飽和状態というか。あと、今年はSNSの極限まで来たなという感じがすごいしましたね。今年に入ってから、ポロポロ辞め始めてる感じがする。
おっくん:そうだね。なんかもうパータンが決まっちゃってて。炎上の型みたいのが。だから、そういう意味では、対処の仕方もまあある程度でき上がってて。
逆に他人事だからこそ、そういう現象として楽しんじゃってるというか。みんなそんなに実は深刻に捉えてなくて。「またあいつ炎上してるな、おもしれー」みたいな第3者側〜というので、そういう時代だなと思いました。
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