2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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絵本作家のぶみ氏(以下、のぶみ):それで、ゲストがいらっしゃると?
西野亮廣氏(以下、西野):はいはい。
山口トンボ氏(以下、山口):22日来週、再来週はね。
西野:ゲストって言っても業界人ですよ。タレントさんとかじゃなくて。
のぶみ:でも、やっていることと関わって?
西野:そうです、そうです。
トンボ:お友達ですよね。
西野:お友達。TBSの局員さんと、和歌山のお坊さんですね(笑)。次回来るという。
トンボ:ワンピースみたいな(笑)。仲間の肩書きがおもしろい。
小谷真理氏(以下、小谷):和歌山のお坊さん(笑)。
トンボ:リアルワンピースですよ、これは。
のぶみ:和歌山のお坊さんってどんなの。あとこれは、ファンの人も見たいと思うので、僕からも見たいというお願いです。
西野さん、いま原稿が締切に間に合わないとのことなんですが、ちょっと作業だけ見せていただけたら。
トンボ:それも入れましょうか。
のぶみ:見たいですよね?
小谷:見たい。
のぶみ:見たことあります?
トンボ:僕はけっこうね。
西野:付きっきりでいたことあったもんな。
トンボ:ずーっとカメラ回していた時期があったので。
のぶみ:そうなんだ。密着みたいなのやったんですか?
トンボ:本当にずーっと西野さんが「死にたい」って言っていて。
のぶみ:えっ、そんなこと!
トンボ:本当です。「死にたい」って言っては屁こいてました。1月1日から(笑)。
のぶみ:そんな西野さんには出会ってないわ。
西野:俺は別に絵が好きで始めたわけじゃないんで。そんときですよね。
トンボ:正月休み返上で。
トンボ:じゃあさっそく、町のほうからいきましょうか。
のぶみ:「夢は何をしたいですか?」って聞かれたときに、西野さんは「夢は町をつくりたいです」ということから始まってるんだから。
西野:「町」。思いのほか早くできそうですよね。
小谷:そうですね、思いのほか早くできそう。
西野:Facebookにも書いちゃっていて、もし見ていらっしゃったら申し訳ないんですけど、僕ディズニーランドの倒し方もわかったんですよ。けっこう簡単だった。まだ倒せてないんですけど、「ディズニーランドはこの線でいったら倒せるな」というのが見えて。
のぶみ:すごい広いことですよ。
西野:最近ずっと言っているんですけど、娯楽・エンタメが3つ目の局面に行こうとしてるって。1つ目は、絵画みたいな「俺が作った物を見ろ!」という時代があったじゃないですか。もともと娯楽ってそうですから。そこから次、インタラクティブと言われているお客さん参加型のパズルみたいな。体験という意味では、リアル脱出ゲームやディズニーランドもここにカテゴライズされる。
のぶみ:体験型。
西野:インタラクティブと言われているエンタメの弱点って何かなって思ったんですよ。この体験型のエンタメの弱点ってなんだろう?
のぶみ:ちょっと知りたいかもしれない。
西野:僕、ずっと考えたんですよ。
のぶみ:参加型と自分で見せるだけ以外のものがあるってこと?
西野:そうなんですよ。もう言っちゃうと、例えば幸せなときとかに、むっちゃ「うおーっ!! 楽しいぞ」と感じるときって、その地点じゃなくて昨日からの伸び率だと思ったんですよ。
つまり95点の人が96点とってもそんなに「うおーっ!!」ってならないけど、10点の人が50点取ったらすごい「うおーっ!!」ってなるんですよ。クオリティーこそ低いですけど。
のぶみ:今の日本のラグビーとかそうですよね。(みんなが)ぜんぜん知らなかったところからバーッていったから。
西野:その興奮といったらすごいと思うんですよ。例えば、のぶみさんが絵本を出されるときに、喜ばれたらすっごいうれしいじゃないですか。
のぶみ:うれしい。けっこう大変だからね。
西野:やっぱり大変なのもあるし、「お客さんの手に届かなかったらどうしよう」とか、「届いても喜んでもらえなかったらどうしよう」という不安があるから、それが受け入れられたときって、不安があるからそこからの伸び率がすごいと思うんですよ。「うわー」ってなると思うんです。
のぶみ:うわーってなる。
西野:それで、ここだと思うんです。2つ目のインタラクティブなエンタメに足りないものというのは、不安が1個もないんです。
のぶみ:ディズニーランドに行って、不安がないってことだよね。
トンボ:参加する側に不安はない。
西野:スーパーマリオもいつかはゴールできるじゃないですか。リセットしまくって。リアル脱出ゲームも何回か挑戦したらゴールできるじゃないですか、傷つかないじゃないでか。つまり、失敗しても自分の人生にはあまりダメージがない。 のぶみ:それはそうですよね。
西野:のぶみさんの絵本が届いたときって、なんでうれしいかというと、ダメージがあるじゃないですか。届かなかったときに傷つくし、かけた時間が全部パーになっちゃう。
のぶみ:だから、僕が一番おもしろいってことか。
西野:2つ目のエンタメに足りないのは不安や恐怖だなと思って、伸び率を上げるためには、ちゃんと不安だや恐怖を内包して、マイナス部分をデザインしてあげなきゃいけないなと。
そう思って、3つ目のエンタメというのは紙粘土みたいなものなんです。与えてみんなで作ろうと。
うまく作ったら本当に楽しいですけど、失敗したら本当にとんでもないものができあがっちゃうみたいな。
小谷:なるほど。
西野:「時間かけて作ったのになんなんこれ?」みたいな、紙粘土だとか砂場だとか、せっかく時間かけてつくったのにたいしたものができあがらなかった、おもんないなって。
おもしろくするのも自分次第、おもしろくなくなるのも自分次第みたいな。「これだ!」って思って。3つ目のエンタメは、みんなで作って、作り方を失敗したら全員ケガするっていう。
小谷:はいはいはいはい。
のぶみ:なるほどね。
西野:ディズニーランドを提供するんじゃなくて、ディズニーランドをみんなで作っちゃおうぜと。
のぶみ:なるほど。
小谷:おもしろい!
西野:おもしろい?(笑)
小谷:おもしろい!(笑)
のぶみ:それは自分1人ずつのものじゃなくてみんなで?
トンボ:(全員)作り手になるってことですか?
西野:お客さんも全員作り手。
のぶみ:あれじゃないですか、セカンドクリエイターの話とか。
西野:そうですそうです。
のぶみ:セカンドじゃないですよね、もはやクリエーター。
西野:今まで分けていた作り手と受け手の境界線を曖昧にして、お客さんも全員作り手という。僕は前、自分の『えんとつ町のブペル』という絵本を作っているときに「はっ」と思ったんですけど、自分が作った絵本って買うじゃないですか。
のぶみ:買います。
西野:なんなら10冊くらい買うじゃないですか、人に配る用とか。
のぶみ:けっこう買います。
西野:「自分が書いたやつ買うな」って思ったんです。自分が買うし、編集者の人も買うと思ったんです。本を作った時点で最低でも2冊は売れると思ったんです。
自分と編集者の人がもうしんどい思いをして作ったから、2冊は絶対売れると思って。2人で作って2冊売れるとしたら、単純な話1万人で作ったら1万部は売れると思ったんです。
1万人で絵本を作ったらみんな自分の子供は買うから、だったらテーマパークも10万人で作ったら10万人来るなとか思って。
トンボ:なるほど、絶対行きますね。
西野:絶対行くじゃないですか。
のぶみ:だって僕『ママがおばけになっちゃった』を1000人に読み聞かせしていて、売れたの1000部どころじゃなかったですもんね。
たぶん1000人がいろんな人に「良いよ良いよ」って言ったり、1人で何冊も買ってる人もいましたね。だから一緒に作ったことになるんだろうね。
トンボ:あと、途中経過を見せているというところがいいですよね。
のぶみ:ああそうか。
トンボ:やっぱり完成型は絶対見たいですよね。
西野:そうか。確認したい。
のぶみ:ちょっと違う例えなのかもしれないけど、大震災が起こったときに、みんなでなんか協力できることをやろうとなったら、すごい人数集まったじゃないですか。
あのときもみんなでやっている感があったから、すごい楽しかったですよね。「みんなで瓦礫の山を片付けようぜ」とかいろいろ話したり、お酒飲んだりして、おもしろいから。
みんなでやるというのはおもしろいことなのかもしれないですよね。「俺がやるから話聞け!」っていうと、ずっと話を聞いていないといけないですもんね。
僕の絵本の先輩で、一番パーティーで人を集める人は、ふだんから何もしゃべらないんですよ。それで集まった人でワイワイ話しあって終わりなんですよ。だから、西野さんが一応旗は振るんだけど、やっているのはみんなでやるってことでしょ?
西野:そうです。「町」という作品を全員で作っちゃうみたいな。
のぶみ:すごいですよね。しかも町ができるしね。
西野:クラウドファンディングでみんなでお金をちょっとずつ出しあうのって、カラオケに2000円出すんだったら、井戸掘るのに2000円出したほうが楽しいと思うんですよね。
トンボ:確かに(笑)。
西野:「うわっ! 水出た!」とか、絶対にそのほうが楽しいと思うんです。作業してるし。
小谷:井戸おもろいな。
のぶみ:井戸どう掘るかわかんないもんな。
西野:一応骨組みの部分は自分や建築士の人が入ってやるんですけど。法を犯しちゃったりしたらだめですから。
どこに建てちゃだめとか、一応そこははみださないようにするんですけど、みんなで町をつくっちゃう、みんなでお金を集めて、みんなで井戸掘って、みんなで水出て喜んで、みんなでその水を飲むみたいな。そこまでを作品にしちゃうとか。超インタラクティブ。
のぶみ:井戸ってどうやって掘るんすか?
トンボ:コメントもたくさん来てますよ。
のぶみ:井戸ってどうやって掘るんですか?
西野:なんか掘るやつがある。
小谷:掘るやつが有るんですよ。今そこまで調べた上でやってます。
のぶみ:機械でバーって掘るんですか?
西野:そうそう。
トンボ:そういうのもあります。最初そういうので掘るんです。
西野:何ていうんですか?
トンボ:体感したい、町作りしたい。
小谷:最高やん。
のぶみ:みんな参加したいんだね。
トンボ:「役に立つことにお金出したいよね」とか、「1人の負担が少ないからうれしいです」とか。
のぶみ:1人の負担が少ないんですか。
小谷:少ないです。
トンボ:これはまさに町作り。
西野:今どれくらいになったのかな。
のぶみ:ほんで、なんか小谷さんが歌をプレゼントするという。
西野:あー、リターンね。
のぶみ:あれなんなんすか?
トンボ:応援歌みたいな。
西野:クラウドファンディングって、「500円入れてくれたら◯◯」とか、「1000円出資してくれたら◯◯」とかお返しがあるんですけど、お返しも全部しゃれのほうがいいよなと思っていて、糞みたいなお返しばっかり用意しているんですよ。
のぶみ:糞みたいな(笑)。
西野:「なんやねんこれ、西野ぼったくってきやがったな」みたいな、そっちのほうが拡散すると思ったんですよ。はなから外れとわかっていて、小谷がオリジナルの応援歌を歌うみたいなやつが……。
のぶみ:それはちなみにどういう応援歌なんですか?
西野:いやもう即興です。
小谷:即興で。
西野:その人にその場でやるんですけど。1000円で世界に1曲のオリジナル応援歌、作詞作曲ホームレス小谷。歌ホームレス小谷。
のぶみ:1000円なんだ(笑)。
西野:1000円。
のぶみ:生歌なのに1000円なんだ。
西野:でも、くそみたいな50秒くらいの歌やもんな。
小谷:そうです。
西野:まあぼったくりだもんな。
小谷:はい。ぼったくり、なんやこれ! みたいな。
のぶみ:例えば、今ニコ生やってるんですけど、西野さんとトンボさん、これの応援歌とかどうかな。
西野:いやのぶみさん、言っておきますけど、小谷追い込んだら大変なことになりますよ。
小谷:追い込まれたら耳から血出てあと死にます。
トンボ:追い込まないでくださいのぶみさん!
のぶみ:やめよう。これが血だらけになる。赤いのに。
小谷:耳から血出て死ぬから。
トンボ:生放送ですよ。
小谷:今になって急に緊張してきた。
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