2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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岡田斗司夫氏(以下、岡田):「『ガールズ&パンツァー劇場版 4DX版』を見ていたら、感想をぜひ。4DXを初めて見ましたが、揺れの激しさに感動しました」。
いや見てないですけれども、『ガルパン』はおもしろいですよ。おもしろいですよといってもですね、本当に『ガルパン』のファンの方には申し訳ないですけれど、前半1時間はいらないんですよ。
たぶんこれ前もニコ生で『ガルパン』を見た直後に言ったと思うんです。「キャラ、どうでもいい」と言ったら言い過ぎなんですけれども、どのキャラがどんな思いを込めてあの学校に行ってるのかというのは、正直どうでもいい。その部分は陳腐なんですよ。
『ガルパン』というアニメは1つのアニメの中に陳腐な部分とすごくいい部分があって。これを『ガルパン』として語らなやきゃいけないのに俺いつもモヤモヤしてるんです。
あるでしょう? たとえば、すごい美人だけど性格最悪の女とか。あと、絵は下手なんだけどむちゃくちゃおもしろい漫画とかね。いろいろあるじゃないですか。『ガルパン』は、それで言うと、戦車戦はものすごくおもしろいんだけども、それ以外はたいしたことないアニメだと僕は思ってるんですね。
劇場版は「その対戦を深く描くために」と製作者が考えてんのだと思うんですよ。どうでもいいキャラクターの日々の移ろいが1時間も描かれて、もうめんどうくさくて、めんどうくさくて。「そこもういいよ。お前ら、そこはあんまり才能ないんだからさっさと飛ばせよ!」というふうに(笑)。
(骨折した)あ、あばらが痛い。我ながら「ひどいこと言ってるな」と思ったら肋骨が痛くなってきた。天罰かもわからないですね(笑)。
そこはどうでもいいんだから、肝心のお前たちが自信持って「これが俺たちは描きたいんだ」という部分を出せばいいのになと思ったんですよ。
そこらへんが『マッドマックス』と似てるんだけど違う部分で。『マッドマックス 怒りのデスロード』は、監督が「俺が描きたいのはここだ!」って余分なものを廃してすごい部分だけ2時間半ぐらい描けたら、あんな気が狂ったみたいな格好いい映画になるんですよね。
『ガルパン』も「女子高生が戦車やる」っていう世界が気が狂ってるわけですよ。それをちゃんと作品として見られたいために、主人公の動機付けとか、女の子たちの悔しさとか、女の子がもう1回手をとって立ち上がるという、ほかのアニメでさんざんやってることを、いちいちちんたらたどるから。
「見たらすごいんだけども、なかなか見る人が来てくれない」というやつになっちゃうので、「もっと狂った出来にしてくれたほうがよかったのにな」と思います。
『まどマギ(魔法少女まどか☆マギカ)』がなんで成功したのかというのをもっと真面目に考えたほうがいいです。『まどマギ』の劇場版にしても、テレビの後半にしても、何が成功したのかというと、あえて他のアニメでやってるような、いわゆるの部分を全部捨ててしまって。
「もう頭がおかしいと思われてもいい。ここを集中して描きたい」と、描きたいところに集中的に技術とか自分たちの資産。それは、どのスタッフがどれぐらい参加してくれたとか、スケジュールがどれぐらいあるのかというのをすべて投下したから、いらないものを排除してここだけを選択して表現しようってやったから、ものすごい作品になれたわけなんですね。
『ガルパン』は僕はちょっと、劇場版ものすごく好きなんですけれども、文句があるのは「どうでもいい部分をちんたら描きやがって」の部分ですね。
それは、この間の『スターウォーズ』の新作パート7もちょっとあります。なんかね、ご機嫌うかがいして、たぶん数年前のエピソード1の悲劇が忘れられないのだと思うんですけど、普通のことをちゃんと描こうしてたたらを踏んでるような感想を受けちゃって。
『スターウォーズ』も、もっと問答無用で狂っちゃってもいいのになって思いました。そこらへんが、「ファンにだけ売れるものではなくて、私たちは新たなサーガをまたもう1回一から作るんだ」という気合がちょっと空回りしてしまった。
そこらへんがアカデミー賞を取れなかったあたりでもないのかな、と思うんですよね。「マッドマックスぐらい狂っちゃえばいいのに」というですね。もう2015は『マッドマックス』がすべてを語ってくれるというですね。
すいません、こんな話を延々してしまいまして。いつの間にか……、まだ大丈夫だ。
「西野(亮廣)さんの本は世間から評価されてるのに、おさるの書道はほとんど評価されていません。どちらも似たようなものだと思うのですが、この違いはどこにあると思いますか?」
いや、どちらも似たようなものだと言われて困るんだけども(笑)。う~ん……、僕は「世間から……」というのでは、どっちも評価されてないと思うんですけどね。
評価されてるというのは、出版に関しては「ある一定部数が売れたかどうかだ」と思うんですよ。それで言うと、別にどっちも売れてるわけではないので。
ただ、西野君の絵本というのは、絵が好きな人とか絵本好きな人にはちゃんと届いてるから。おさるの書道というのは、書が好きな人、もしくはポエムが好きな人にちゃんと届いてるとは思えないので、効果をあげていないんですかね。
評価されてる・されてないと、効果をあげてる・あげてないというのを具体的な例で言うと、たとえば、あまり有名ではないんだけど、すごく効果的なボランティアみたいなのってありますよね。
そのボランティアがちゃんと困っている人たちにとって効果として届いてるというのが西野君の絵本だと思うんですよ。おさるの書道というのはそれがうまく作動してない。
それはおさるの書道が下手だからかもわからないし、書道ファンの人たちはああいうことを求めてないのかもわからないし。ひょっとしたら「書のファン」というもの自体の絶対数がいないからかもわからない。それはよくわからないです。
ただ、両者言えるのは、西野君の絵本のほうは効果がちゃんとある。おさるの書道というのは効果があまりない。それで、両者ともに評価はされてない。なんで評価されてないのかというと、ある一定のしきい値を満たしてないから。しきい値とは何かというと「売れる」ということですよね。
だから、西野君の絵本にしても、「西野君がこういうふうに絵本を書いた」というニュースは評判になるんですけれども、内容であまり評判になってない。本人はたぶん次の本をどんどん出すことによってより大きな評判というのを作ろうとしてると思うんですけれども、まだ途上のものだと僕は考えてます。
ストーリーにしても表現方法にしても、一応絵本ファンの間でも本好きの間でも一定の効果は出てるんですけれども、一般の評価はまだ得られていないと思います。
「この違いはどこにありますか?」と言われたら、両者とも評価されていないんだけども、違いというのをあえて見つけて言うのだとすれば、そういうものが好きな人に対してちゃんと届いてるかどうか、というのが違うなと思います。
じゃあちょいとコーヒータイムでコーヒー入れますので、ここから、みなさんお待ちかね、本日のゲスト山田玲司先生がぼちぼち登場していただきますので、お待ちください。
玲司君、よう。
山田玲司氏(以下、山田):ここからですか!?
岡田:ここから(笑)。
山田:ここから声だけ人間みたいな感じですか?
岡田:どうだった、さっきのpixiv漫画の?
山田:あのあとプロになるんですかね、あの人?
岡田:わからない。でも、有料で続編公開したそうですよ。
山田:ああ、そうなんですか。なんか俺、目の前でコーヒー入れる岡田さんを初めて見たので、「ああ、これかー!」とか思って(笑)。皆さん、これですよ! いや、ひさしぶりに来たよって感じ。本当に。
岡田:そうですね。ひさしぶりですね。番組の共演が本当に1年以上ぶりで、実際会ったのが昨年のいつぐらいだっけ?
山田:でも、今年になって1回会ってます。
岡田:俺、今年はあまりにも早すぎて。もう年寄りです。本当に(笑)。もう3月なんだけど、2ヶ月前のことがよく思い出せない。あれ、会ったのは去年の11月ぐらいの気がしてるんだけども、今年だった?
山田:今年のはずですよ。僕的には最近のような気がする。やばいな(笑)。2人ともやばいですよね! なんかね、夏休みは長かったのになー。
岡田:子供の頃はあんなに夏休みが長かったのにね(笑)。
山田:7月も長かったですよね。なんだったんだろうね。
岡田:子供の頃はあんなに毎日が長くてね。「なんで俺は早く13歳になれないのか」とか思ってたのに。中学生になりたいと思ってたのに。いつぐらいからこんなに(笑)。
山田:恐ろしいですね。瞬きしたら1年が終わってるっていう。
岡田:25歳ぐらいを超えたあたりからマッハですよね。
山田:俺、31歳からじゃないかって気がする。30歳になったって祭りがあるじゃないですか。柳沢(きみお)先生の漫画じゃなけど、「30歳になっちまった」っていう。それまでの祭りが男でもあるじゃないですか。
岡田:うん。
山田:それで31歳ってなった瞬間に何かが終わるというか。あそこがたぶんティッピングポイントで、そこから雪崩を打ったように何かが終わってくんでしょうね。悲しい話から始まりましたね。やばい。
岡田:椅子用意するから、ちょっと待ってね。ごめんね。水からお湯沸かしてるからね。案外お湯は湧くのに時間かかるんだよ。おまけに、番組始まる前に『百姓貴族』とってこようと思ったんだけども……。
(コメントにて)「ようやく人生に諦めがつく30歳」
あ、こちらどうぞ。
山田:いいっすか? じゃあ、失礼しまーす。ご無沙汰してます、みなさん。
岡田:(コメントにて)「むしろ30歳より29歳のほうが嫌だ」「老いが怖い」。
山田:いやー、わかります。
岡田:老いが怖いかあ。怖いんだろうな。うん。
山田:いや、でもね、「90歳がピーク」というふうに設定しちゃえばもうあとは怖いものはないですよ! 「イェーイ! あと、40年!」みたいな感じになってやってますよ。なんとかやり過ごしてます(笑)。
しかし、あれですね、肋骨にヒビが入るってすごいことになってますね。なにかが吹き上げてますね。
岡田:風呂でコケてっていうね、また理由が爺さんぽいでしょう?
山田:そして今、笑ってはいけないところですよね。昔はあれですよね。泣いたらいけない子供だったんだけどね(笑)。「泣いたらいけない子供」が「笑ってはいけないおじさん」になりました。どうもこんにちは。
岡田:よろしくお願いします。
山田:いやいや、楽しいね。
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