2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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高橋伸一郎氏(以下、高橋):橘さんのおすすめの漫画はこちらです。
橘みのる氏(以下、橘):これみなさん知らないんじゃないかな。マイナーすぎて。
高橋:この漫画なんですけど、知ってますかね?
(会場笑)
高橋:序盤の話でガンガン言ってましたけど。
橘:「スラムドゥンク」っていう漫画。僕をなんでバスケに連れてってくれなかったんだっていう、その悔しさがあるんですよ。僕は野球部やりながら『SLAM DUNK』読んでたんですよ。だからクビになったのかもしれない。
(会場笑)
菅良太郎氏(以下、菅):でも、すごいよね、この漫画。キャラが全員立ってて。
橘:そう。そのなにがいいって、僕も身長が172(cm)しかないんで。
高橋:絶対ないでしょう。
菅:お前138だろ。
橘:138ってなんだよ。子供サイズじゃねーか。165しかないんですよ。その宮城リョータ君っていう、彼も160台。それで「チビをなめるなよ」とかね。そういう台詞が格好いいし。桜木君がずっと謎に包まれたまま終わってるんだよね。
菅:謎? 花道が? どういう謎なんですか?
橘:両親。
菅:出てこないってこと?
橘:出てこない。1人暮らしなんですよね、あいつ。
菅:そっか。
橘:そう、高校生で1人暮らしなんですよ。しかも、そこはなんの謎も解き明かされてないんだけど、それは伝えてるんですよ。1人暮らしだってことは伝えているのに。
高橋:地元もわからないってことですか?
橘:地元もわからないし、なんで1人暮らしかもわからないし、両親どうなってるかもわからないし。まだこの謎解きは終わってないんですよ。
菅:続編とかもありそうなのに。
高橋:学校で描いたみたいな。
橘:三浦のね。藤沢だっけ? 神奈川だよね。
菅:ありましたよね。
橘:『SLAM DUNK』は、我々世代はみんな通ってきたじゃないですか。
高橋:これでバスケ人口がめちゃくちゃ増えたって聞きましたもん。
橘:それと同時期にジョーダンのバッシュの人気もあって、みんなバスケ部。野球部もバッシュ履いてたもん。
高橋:バッシュ履いてた(笑)。
橘:マジマジ。野球部もバッシュ履いてた。
菅:履いてたよ。俺もサッカー部だけど履いてたもん。
(会場笑)
高橋:誰もバスケに絡んでない。
橘:絡んでないけどバッシュ履いてるですよ。
高橋:バッシュ(語尾を上げる)じゃないですか?
橘:俺は今恥ずかしい。あーそうなんだ。バッシュ(語尾下げる)じゃないんだ? バッシュ(語尾下げる)でしょ。
高橋:バッシュ(語尾上げる)。僕そこずっと気になってた。
菅:『金色のガッシュベル』みたいな。
橘:『金色のガッシュベル』。
(会場笑)
橘:バッシュ(語尾下げる)じゃないんだ。バッシュ(語尾上げる)なんだ。そういうルールあるの?
(会場笑)
菅:ないけど。
高橋:言い出したら切りがないから。
菅:バッシュ(語尾上げる)って言ったほうが、お前が今後恥かかないよって。
橘:何対何でバッシュ(語尾上げる)なの?
菅:(会場に向かって)バッシュ(語尾上げる)は?
(会場挙手)
高橋:バッシュ(語尾下げる)だろうという人は?
(会場反応なし)
菅:0じゃねーか。
橘:そーなの。バッシュ(語尾上げる)。抜糸の感じ? バッシュね。もうこの話やめよう。
それぐらいすごく影響力あったなということなんですよね。
菅:みんな、三井寿好きだった。
橘:そうそうそう。
高橋:3ポイントシュートですもんね。
橘:三井寿の出方であんなに髪切る?
高橋:ロン毛ですからね。
橘:最初の不良の時にロン毛で、急に髪切ってきたじゃん。「あんなに変わるんだ」「かっこよくなるんだ」って思ったの。その後に始まったのが『ビューティフルライフ』よ。
菅:関係ないだろ。
橘:髪を切ると人って変わるんだなって話よ。
菅:松たか子がいきなり髪切るのね(注:松たか子は出演していない)。
高橋:それで美容師人口がまた増えて。
(会場笑)
橘:マジですごくないですか? 漫画のなかのキャラクターで、あんなにルックスを変えて、人気もより高まるという。そのキャラクター作りについて、井上さんてすごいんだなって思って。
菅:すごいよね、この人。
高橋:かなりのやり手ですよ。
菅:描き分けだったり。死にキャラがいないもんね。
橘:木暮くんがまたかっこいいじゃないですか。
高橋:あれは、部活で活躍できなかった学生も勇気をもらえるキャラクターですね。サポートも6番目の選手というか。
橘:木暮くんもなかなか活躍する機会なかったですけど、僕なんて補欠にもなれずにクビになっちゃったわけですよ。でもね、そんななかで木暮くんの「じゃあ夢見させるようなこと言うなよ」っていう。
(会場笑)
橘:じゃあ、「俺を野球部で褒めるなよ」っていう気持ちもあったんだ。俺もたまに褒められたんだ。だって俺副キャプテンだったから。
菅:えっ。副キャプテンでクビになったの? お前なにしたんだ?
橘:「じゃあ、俺のこと副キャプテンにするなよ!」って思った。
菅:え。2人だったの?
橘:違う。野球は9人でやるんだ。
高橋:キャッチボールじゃないよ。
橘:2人だったら多分クビにならないんだ。
高橋:同好会みたいに。
橘:本当にキャラクターがすごいなって思って大好きなんですよ。
高橋:僕も中学高校の頃は、仲良いやつ全員バスケ部でしたね。
橘:何部だったんですか?
高橋:バドミントン。
橘:そうなんですよ。バドミントン上手いんですよ、この人。
高橋:バドミントンの漫画があまりないんですよ。少ないんですよ。描いてほしいなって思うんですけどね。
『バドミントン・マガジン』っていうバドミントンの専門誌があるんですけど。そのなかに『スマッシュ』っていう漫画があって、その主人公の名前が、“日本一”って書いて、“ひのもと はじめ”っていうんですよ。多分クソみたいな漫画だと思うんですけどね。
橘:漫画にクソなんてない。あるのはクズだけだ。漫画は全部最高ですよ。
菅:学研から送られてくるやつもな。
橘:俺は進研ゼミの呼び込みのやつ。進研ゼミ始めたら急に勉強も恋愛も部活も上手くいく。
(会場笑)
橘:すごいなって思って。あれを思春期のやつに読ませたら、それは入るよ。
高橋:入りますね。
橘:俺、1回入ってかーちゃんに怒られて辞めて、もう1回入ったもんね。もう1回辞めたけど。
高橋:好きなあの子と同じ高校に行こうと思って。
菅:なにもかもが上手くいくんだよ。
橘:でも、俺、茨城の田舎町だから、だいたいみんな同じ高校に行くんだよね。よっぽどじゃない限り。
(会場笑)
橘:懐かしいですね。いろいろ蘇るわ。
高橋:好きな漫画は『バチバチ』と『SLAM DUNK』ということになりまして。いくつか出ているんですけど、今度は好きな漫画のエピソードですね。どんなエピソードが好きか、みたいな。
菅:なるほどね。でも、あれじゃないですか、そろそろ先生を。
橘:みなさん、お気づきだろうか。1つ席が空いていることが見てとれると思う。1つ席が空いているんですよ。私と菅さんが、NSCという養成所から、13年ですか、ずっとお世話になっている方がいらっしゃるんですけど。その方が「絶対に表舞台には出ない」と頑なに拒否されていた方なんですけど。
「今回漫画なんです。あなたのお力が必要だ」と。「スポーツ漫画をちょっと語ってください」と頭下げたんですけど、足らなかったんで、ちょっと地面掘ったんですよね。すると、「わかりました」ということで、若手の劇場では名前のある方で、構成作家の山田ナビスコさんという方をお呼びしているんですが、ご登場いただいてもよろしいでしょうか。
(会場拍手)
橘:山田さんですよ。山田さん、ビールでいいですか?
高橋:ビール好きそう。
橘:ビール3杯で1ヶ月生きた記録が残っています。
高橋:相当すごい。
橘:山田さんはスポーツ漫画で言うと、格闘漫画です。
山田ナビスコ氏(以下、山田):格闘漫画はスポーツ漫画と捉えられたくない。
(会場笑)
橘:どうですか、いきなりの説教。
菅:一緒にするなと。
橘:ちょっと違うよね。
(会場笑)
山田:ちょっと違うんですけど、ごっちゃになっちゃう。それは別の回で。今は特に、格闘技系が「これスポーツじゃないよね」ってことが多いので。『刃牙(ばき)』とか見ると。
橘:あそこまで行くと……『刃牙』に逸れてもいいですか。『グラップラー刃牙』は、山田さん的になんのジャンルに入るんですか?
山田:武道というか、概念になっていて。今は「何が1番強いか」に変わってるんで。刃牙は主人公じゃないんですよ。今板垣先生が、「どの武道が1番強いか」という概念をやっているんで。
橘:じゃあ、哲学でいいですか?
山田:哲学ですね。
菅:僕、こんなことを山田さんに言ったら怒られるかもしれないけど、『刃牙』のことギャグ漫画だと思っちゃってました。
山田:そういう一面もある。
菅:烈海王っていう中国武道の半端じゃないやつがいて。誰かを助けた時に、大回りしてたら大変時間がロスだってことがあって。川が目の前にあるんですけど。理論を考えて、足を踏み込んだ時に、沈む前に足を上げる、沈む前に足を上げる。これを繰り返したら水の上を走れるんじゃないかって。
橘:ギャグだ。
菅:それで実際に、これで渡ったの。
(会場笑)
菅:あの時、うわって思った。
山田:その烈さんも亡くなっちゃったんだ。お亡くなりになりました。
橘:急に悲しい話になりました。
高橋:パッと1回『刃牙』を見たら、片足、膝から下がなくなった。
山田:ピクルとの戦いで食われちゃったんですよ。
橘:これ漫画のなかのキャラクターが亡くなったってことですか? 僕は漫画に携わった人間が亡くなったのかと思って、本当にしんみりしようとしてた。なかの話なのね? お前らやばいな。
菅:そのくらい感情移入しながら見るべき。
橘:こんなこと言ったら怒られるかもしれないので、もう言わないです。僕はファンタジーなのかなって思っていて。『グラップラー刃牙』って、急にでっかいカマキリと戦うでしょ。
高橋:架空のやつ。
菅:イメージトレーニングを究めすぎたら本当に戦えるってこと。
橘:それで汗かいて血も出る。
高橋:血も出ちゃう。切られちゃう。
菅:赤ちゃんが「熱い物」っていう概念を覚えてから、鉄の箸を「熱い物」って思わせて肌につけるとやけどするっていう。実際そういうのがあるんだって。
橘:それ有名なのが、『エヴァンゲリオン』の声優さんが、アテレコの時に、本当に感情移入しすぎて、焼かれるようなシーンで、ここ(胸元)やけどしたみたいな。
菅:それと一緒。大きいカマキリがいるって思いこんだら、それがいる。
橘:なんで大きいカマキリがいると思うんだろうな。大きいカマキリいないのにな。
菅:いや、いるよ。『刃牙』読んだことある? (山田さんに向かって)大きいカマキリいますよね。
山田:いる。
高橋:駐車場か廊下で戦ってましたよね。
菅:廊下ですね。
橘:これも俺がマイノリティーなのかな。
(会場笑)
高橋:そのカマキリ見たことあるって(会場に)聞いてみます?
橘:聞いてみよう。マジで。この前逮捕された芸能人の女の子とかね。今日か昨日逮捕されたけどね。
橘:山田さんのおすすめを聞きたい。
高橋:山田さんのお好きなスポーツ漫画とかありますか?
山田:スポーツ漫画ではない部分もあるんですけど、僕は『あしたのジョー』が。
高橋:ボクシングはスポーツという考え方を?
橘:セコンドいたら強そうだもんな。この人(山田氏)がセコンドにいる選手強いでしょ。
(会場笑)
高橋:しっかりワセリン塗って。
橘:ボクシングはスポーツなんですか?
山田:ただ、梶原先生のその辺あるんですけど。
橘:梶原一騎さんという原作者ですね。
山田:原作者の。その人が、スポーツ漫画のある意味源流ではあるんですよ。というところで言うと、2人共(橘氏・管氏)その源流から逸れていない漫画が好きで良かったなと。
橘:びっくりした。怒られるのかと思った。「2人共」で始まった時は。
山田:すごいのは、ジョーって実はボクシングが上手くないんですよ、ケンカが強いだけなんですよ。
橘:マジでセコンドみたいなこと言い出しましたね。
(会場笑)
橘:ボクシングは上手くない、ケンカが強いだけだ。
山田:これって梶原一騎の流れなんですけど。例えば『巨人の星』で、飛雄馬は別に天才ではないんです。努力の天才では左門が別にいるんですよ。飛雄馬は何かっていうと、ただ野球が好きなだけなんです。
橘:野球馬鹿なんですね。
山田:ジョーもボクシング馬鹿なんです。拳闘○○っていう放送禁止用語があるんですけど。みたいなことで、それが世界チャンピオンまで挑むっていう漫画なんですよ。
だから、最後は白く燃え尽きる。っていうことで言うと、今挙げてもらっていた『SLAM DUNK』は、実は花道はバスケ上手くない。菅君があげてくれてた『バチバチ』も主人公はソップ型といって体格がちっちゃいんですよ。
橘:あんたなんでも知ってやがる。こいつがでかいカマキリに見えてきた。
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