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マンガHONZ夜話(全4記事)

伝説の少女漫画『ホットロード』を読むべき理由とは? 80年代の青春トーク

マンガHONZのレビュアー陣をゲストに迎えてお送りする「マンガHONZ夜話」。今回のテーマ「甘酸っぱい青春恋愛のマンガ」も最終回を迎えます。それぞれが年代別の少女マンガを語っていくなかで、マンガHONZレビュアーの角野氏は、1980年代の伝説の少女漫画『ホットロード』が氣志團の綾小路翔や矢沢あいの漫画『NANA』にあたえた影響について語りました。

年代別の少女恋愛マンガは?

東海林真之氏(以下、東海林):昨日作ってきた、自分用カンペの作品がぜんぜん取り上げられないですね。

筧将英氏(以下、筧):これをもっとオープンにしていきましょうよ。

東海林:1980年代に売れたもののなかから、恋愛っぽいのを選ぶと、『タッチ』と『めぞん一刻』は……。

角野信彦氏(以下、角野):『ホットロード』は?

東海林:『ホットロード』ありました。あと『ぼくの地球を守って』、『ときめきトゥナイト』、『有閑倶楽部』。

角野:山本晋也監督のですか?

東海林:いやいや、「トゥナイト」違いですから(笑)。

:懐かしい。あれも青春だな(笑)。

角野:僕と世代が被ってるじゃないですか。

東海林:何名か反応してましたけど(笑)。

:青春でしかない。

東海林:1990年代にいくと、『花より男子』、『イタズラなkiss』、『天使なんかじゃない』、『ふしぎ遊戯』、『美少女戦士セーラームーン』など、その辺みたいですね。

2000年代で『NANA』、『君に届け』。あとは『ホタルノヒカリ』、『僕の初恋をキミに捧ぐ』。最近だと『アオハライド』とか『ストロボ・エッジ』とか『L♥DK』。

兎来栄寿氏(以下、兎来):『僕等がいた』が入るんですね?

東海林:『カノジョは嘘を愛しすぎてる』。最近だと『ペン先にシロップ』とか。

角野:『ホットロード』のいちばん後ろに書いてある、ナレーションみたいなのあるじゃないですか。「氣志團」があれを完全にパクって曲作ってるの知ってます?

兎来:知らないです(笑)。

「氣志團」は『ホットロード』の暴走族の名前が由来?

角野:「氣志團」っていうのもこれから名前とってるからね。

一同:へぇ~。

角野:『ホットロード』の暴走族の名前は「Nights」なんですよ。夜のナイツなんですけど、「氣志團」はそれにKをつけて「Knights」にして。彼らの英語表記って「Knights」なんですよ。で、日本語表記が氣志團。

僕がそれを翔さんに「Twitter」でメンションしたら、「最近そんなこともぜんぜん言われなくなってさぁ~」って。

一同:(笑)。

兎来:フレンドリーな。

角野:まったくそんな頃のマンガを読んでる人がいなくなっちゃったって。ちなみに翔さんはものすごいマンガ好きなんですよ。

東海林:マンガ好きですね。

角野:本屋に行くともう本当にとんでもないぐらい、両手にカバン持って、みたいな感じで買うらしくて。ぜひぜひ1回来ていただきたいですけどね。

東海林:歌詞をそこから取ってきてるっていうの、『One Night Carnival』ですか?

角野:違う違う、「朝7時~」なんとかかんとかっていう曲が、あったと思うんですよね。ありましたよね?

兎来:わからないです。

東海林:この話題は上原さんのいるときですね。大の氣志團好きの。

兎来:でも、今思いました。(パネラーに)女の子を呼んで、少女マンガのトークするって普通だったんで。逆に氣志團の翔さんみたいな、見た目がいかつい人ばっかり呼んで、少女マンガを語ってるほうがおもしろいかもしれないですよね。そういうのやりたいですよね。

角野:むちゃくちゃ語りますよ、きっと。でも上原さんが登壇するだろうけどね。

:意地でも出るでしょうね。

兎来:うちの女性レビュアーの上原さんが氣志團大好きなんで。

角野:『ヌレヌレ・ラブリーキッス』大好き。(『5時から9時まで』の異様なモテっぷりを読んだら『ヌレヌレ・ラブリーキッス』を手にしていた話

兎来:スマートニュースでどこまでの文字列なら消されないのか? っていう。

『NANA』は、『ホットロード』の丸パクリ

東海林:最近挑戦してますよね。

:挑戦してますね。

東海林:あれ、何が大丈夫なんでしたっけ?

兎来:ヌレヌレは大丈夫。

角野:あと、うんこも大丈夫。

(会場笑)

東海林:今日、恋愛マンガですよね? そのワードは大丈夫なんですか(笑)。

兎来:どうしてこんなことに……。

角野:ここにある『NANA』は、『ホットロード』の丸パクリですから。

東海林:言っちゃった(笑)。

:危ないですね。

角野:もうこれ、1回しか言いません。丸パクリです。

:危ない(笑)。

角野:な話なんですけどね。並べて読んでみれば、見分けがつかないってなるぐらい。

:並べて読むってヤバいですね(笑)。

角野:『ホットロード』も『NANA』も、ぜひフルイチオンラインで。

「感動のリサイクル」はいい言葉

兎来:今日語ってるマンガの中で在庫がないのもあると思うんですけど、そちらはぜひ買い取りに出していただければ、「感動のリサイクル」ができますので。

角野:「感動のリサイクル」って本当にいい言葉ですね。

:わかりやすい。

角野:「感動のリサイクル」って、フルイチさんが考えたんですか?

兎来:うーん……。

一同:(笑)。

兎来:そろそろ、今日のまとめに入っていきますか。

東海林:これをまとめるのは、腕が問われますね(笑)。

兎来:どうしたもんでしょうか(笑)。最後にこれだけは触れておきたい作品とかありますか? 恋愛で。甘酸っぱいもので。臓器売買とかではなく。

角野:『バイナリ畑でつかまえて』。素敵な作品で、恋愛と言ってもいいかなと。

:昔、付き合ってた人がgoogleストリートビューで見れたみたいなやつですよね。今っぽい恋愛の切り取り方がよかったですよね。

角野:タイトルはサリンジャーですよね。

:ライ麦ですね。

少女マンガも時代により描写が変わる

兎来:最近少女マンガ読んでても、LINEが普通になってきましたからね。

東海林:そうですね。時代性が現れていておもしろいですよね。『ガラスの仮面』はいちばんおもしろいですよね。ツールがどんどん変わっていくっていう(笑)。時代は変わってないはずなのに。

兎来:ついに「iPhone」を持ち始めるという。

東海林:そうそう(笑)。始まった頃はぜんぜん違う手段でしたよね。

兎来:もう「マヤに連絡がつかない」っていう説明がつかなくなってきましたよね。

:長く続けてるとそういうことが起こるっていう。

兎来:50巻、いつ出るんでしょうね?

角野:まだ決まってないんだ。

兎来:白泉社の新刊のページを見ると、いちばん下に「ガラスの仮面50巻は延期になりました」ってずっと、ここ何年も書き続けられているっていう……。

一同:(笑)。

兎来:いつ完結するんでしょうね。ぜひ生きてるうちに終わらせてほしいですけれども。

角野:生きてるうちには大丈夫でしょ。そんなこと言ってたら先に先生が死んじゃうじゃん。

兎来:なんだかんだで何がいちばん胸キュンしたかっていうと、『ガラスの仮面』かもしれないので。

角野:そうですか。

兎来:『ガラスの仮面』で、速水さんとマヤが星空を見つめてるシーンとか、すごくキュンキュンしてたんで。クリスマスに読みたいマンガですね。

角野:僕はどちらかと言うと、パタリロがバンコランにいじめられるところにキュンキュンきます。

:それ、違うキュンキュンじゃないですか(笑)。

角野:こないだ糸井さんが、「僕の20パーセントぐらいはホモでできている」って、衝撃を受けたって。

一同:へぇ~。

兎来:20パーセント。微妙なラインですね。

角野:その話をしたら「いや、俺も聞いたことあるよ」って。ここで話ができないような人の名前が出てきて。「あの人も、半分は俺もホモだって言ってた」とか。

東海林:終わったあとで、詳しく聞かせてくださいよ(笑)。ここにいる人の特権で。

兎来:今日の感想を、1人1つずつ言って終わりにしましょう。

最後もおすすめのマンガ紹介に

東海林:僕、『I"s』とか言いましたけど、やっぱり青春時代は恋愛マンガじゃなくて。普通に読んでたマンガから恋愛要素をピックアップするみたいなのがあったんで。

なにげにいちばん記憶に残ってるのは、『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』ですね。マァム派かレオナ派かみたいな。恋愛マンガじゃないからテーマ違うかなと思って、選ばなかったんですけど。あとは『るろうに剣心』で萌えてました。

兎来:なるほど。

:この間レビューで書いたんですけど。『彼女のいる彼氏』。Webマンガなんですけど、今っぽい恋愛みたいなのが軽く自分の中に入ってくるので、会社で見てちょっとおもしろいなと。

スマホで見ておもしろいみたいなので、気軽に楽しんでいただければいいなと思っていて。あんまり重たいのより、軽めの恋愛マンガのほうがいいかなと思ってます。

東海林:若い人とかそういうの好きだよね。『ReLIFE』がウケるのもそういうことですよね。

:『ReLIFE』はキュンキュン来ますね、確かに。

東海林:かる~いですからね。

:気軽な感じで。

兎来:僕はわりと4歳ぐらいから『りぼん」『なかよし』を読んでて……。

東海林:おかしいでしょ(笑)。

兎来:心は乙女なんで。最近「このマンガがすごい!」で1位になったヲタ恋(『ヲタクに恋は難しい』)もね、「マンガHONZ」で批判されるような内容だと思うんですけど。僕は純粋にキュンキュンしながら読んでたんで。

今日紹介できなかったマンガなんですけども。『ラブロマ』っていう、とよ田みのる先生の名作があるので、これはもう問答無用で読んでほしい。キュンキュンするマンガなんでぜひおすすめです。最後に角野さんお願いします。

角野:僕も何かおすすめ作品を言ったほうがいい? 油断してました。

一同:(笑)。

角野:僕が最後にこれがいいかなぁと思うとしたら、『ブルーサーマル』です。

兎来:青いですね。

角野:堀江さんに怒られた小林くんの顔色より青い表紙。

東海林:本日2度目(笑)。

角野:大事なことは2回言う。というところが僕のおすすめですね。

兎来:『ブルーサーマル』もいい青春モノで。男性もいい人がいて、今ツンツンしてるんですけど、やがてデレると思うので。そこにキュンキュンする要素も入ってるかなと。

角野:Webマンガだとあれが好きです、お酒のやつ。

兎来:『お酒は夫婦になってから』ですね。

角野:そうそう。やわスピのやつ。すごく売れてるらしいですよ。

兎来:増版したんですよね。

角野:よろしいでしょうか。ホモの話はこの後で。

兎来:後ほどホモの話しましょう。

角野:今日は何回目になるんですか?

兎来:5回目ですね。

角野:5回目。本当にいつもフルイチさんにスポンサードをしていただけて、僕らもこんな楽しい会が持てております。今後ともマンガのおもしろさを伝えていけるような、そういう夜会にしていきたいなと思っております。

今日はみなさん、ご視聴どうもありがとうございました。

一同:ありがとうございました。

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