2024.12.24
「経営陣が見たい数字」が見えない状況からの脱却法 経営課題を解決に導く、オファリングサービスの特長
Prions: The Real Zombie-Makers(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:映画や漫画のように本当にゾンビがいたら、今頃私たちは死んでいることでしょう。ハーピーやマンティコアの話もあっていいと思うんですが。
ゾンビがいてもらっては困る理由はたくさんありますが、人類最凶で最後の捕食者ということが言えるでしょう。また、死人というのは昔から病気の原因でした。死んでても怖いのに、歩いてたらもっと怖いですよね。
それについてはプリオンについて話す必要があります。鳥のプリオンじゃありませんよ。プレオンでもないのであしからず。
プリオンというこの小さく凶悪なタンパク質は、脳を破壊し、神経組織を通して動物から動物へと伝達されていきます。
脳を食すとでも言いましょうか。線形的順序はDNAによって決まっていても、機能の仕方までは決まってないのです。
タンパク質の働きは、正しく並んだ3Dの形態に元づくのですが、この仕組みは非常に複雑です。
プリオンの形はこれとは異なり、いびつです。PrPと呼ばれる同一のタンパク質の誤った折りたたみによって発生します。科学者も今のところ、これが何かをする程度にしかわかっていません。
記憶の生成に関係すると考えられ、また、睡眠にも重要なものです。タンパク質の変化によって、ネズミに致命的な睡眠障害が起こることが発見されています。つまり、寝られないことが原因で死んでしまったのです。
高度保存配列と呼ばれるものによって記憶されることから、このタンパク質がいかに働こうが、それは重要なことと言えます。ほ乳類は非常に良く似たPrPを持っています。なのでちょっとしたタンパク質の変化でさえも危険なのです。
そしてプリオンが簡単に伝染する理由もここにあります。ただし問題は、それが危険であることよりも、健康なタンパク質を危険な携帯に変化させてしまうところにあります。健康なタンパク質をどんどん変化させ、脳の組織にたまってしまいます。
これが脳細胞を殺し、穴をあけ、脳をスポンジのようにしてしまうのです。狂牛病が牛海綿状脳症とよばれる所以はそこにあります。不安定な歩行、言語障害、ぴくぴくした動き、止まらない笑い、失禁……。まさにゾンビです。しかも治療法がないので、ゾンビになったら死んでしまいます。
でも、脳みそとか脊髄をそんなに食べない人間が、なぜこの病気にかかってしまうのかという疑問もあると思います。稀に、脳内で勝手に不具合を起こすことがあるのです。
汚染された血液の輸血や、衛生が行き届いていない施設での手術により、CJD(クロイツフェルト・ヤコプ病)にかかってしまうことがあります。そしてそれは、汚染された動物を食すことによっても発生します。イギリスが牛の脳を牛にやるのをやめた理由もこれです。
脳を食べる話に戻って、パプアニューギニアのフォレ族の間で見つかったクールー病について説明しましょう。
1950年代まで、死体を食べる習慣がありました。汚染された友人の筋肉を男性が食べる間、女性と子供は脳みそを食べていました。
1920年代から1960年代の間、クールー病がフォレ族の間で流行り、200人が死亡しました。
研究者は研究するにつれ、すごいこと発見しました。数人の女性は遺伝変化によってクールー病から身を守れていたのです。遺伝による抵抗力の発見は、人類の祖先が50万年前人を食べていたことを意味していました。プリオンがそこまで流行らなかったのも、これが原因だと考えられています。
これに関しては、食人に感謝してもいいといえますね。もう1つ朗報。プリオンで死んだ人間は生き返ったりしませんよ。
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