
2025.02.12
職員一人あたり52時間の残業削減に成功 kintone導入がもたらした富士吉田市の自治体DX“変革”ハウツー
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島貫泰介氏(以下、島貫):といったような感じで、ここから先は、先ほどお話ししたように、ちょっとレアな春画などを紹介します。ちなみに、ちょっとここで登壇してくださった方にお話しを聞きたいと思うんですけど。
望月さんは、先ほど自己紹介でお話しされたように、『美術手帖』で春画を特集されたということなんですけど、実際特集されてみて、春画の世界というか、おもしろさとか。
望月かおる氏(以下、望月):春画のおもしろさですか。
春画の特集をやるとなってご相談に行ったのが、浦上さんが最初だったと思うんですけど。その時に、本物を見せていただいたり、豆判という小さな。今日も階段のところにありますけれども。あれを見せていただいて、本当に感動しまして。ものとしてすごく美しというのがあって。あともう1つが、さっき浦上さんもおっしゃってましたように、すごく笑えるんですよね。ユーモアがすごくって。老若男女誰が見ても笑える。
美術作品って、割と知識があったりとか、当時の時代背景がわからないと、よく理解できないとか。現代美術もそういうものがいくつかあると思うんですけど。そうじゃなくて、誰が見ても共感できるのは、性という問題は、この江戸時代も今もみんな共通だから、自分でいろんな解釈ができるっていうのが、すごくおもしろいなと思って。
あと、さっき記者会見のところでも出てきた、石上阿希さんという、すごく若い研究者が出てきたっていうのは、すごく何か新しいことが起きているのかなっていうのは、最初に感じたのが会見でしたね。それで、これは、特集をおもしろくすることができるんじゃないかなと思ったのが、特集を作るきっかけでした。
島貫:実際の読者の反応とかいうのは伝わってきたりはするんですか?
望月:思った以上に、女性より男性の方が普通に。男性の年齢層の高い50代・60代の方が買ってくださったという情報を得ました。
島貫:そういう意味では、今日は女性限定ということだったんですけど。元々、こういったイベントをしたいですねという話をしたのも、とある記事の取材のご縁で、浦上さんの浦上蒼穹堂におうかがいしてお話を聞いたんですよ。
取材そのものも、もちろん、今いろんな話を聞いておもしろかったですが、何よりも春画を前に話すと、男も女も何とも楽しくなるという(笑)。やらしい雰囲気というのではなくて、「なんだこの世界は!」とか、「こんなことあるの?」みたいな。そういう驚きがあるという世界ですよね。
望月:「昔も今も、変わらないんだね」っていう(笑)。考えることは一緒というか、そういう雰囲気もあって、今見ても本当におもしろくて、誰が見ても楽しめるっていうのが、すごく展覧会も賑わっている一つの要因かなと思います。
島貫:そんなことで。先ほどちょっとお話したように、永青文庫では見れなかった、まさに笑ってしまうような春画を見ていきたいと思います。ここからは、皆さんにもコメントをはさんでいただきながらと思っております。
浦上満氏(以下、浦上):今日は、若い女性が圧倒的に多いんだけど。実は、永青文庫もそうなんです。ちょっとびっくりしちゃって。女性が複数で来られるのは想定していたんですけど、なんとね、1人で颯爽と来る方いっぱいいるんですよ。思わず、「かっこいい!」って言いたくなるくらい。
細川(護熙)さんの発案で、「レディースデイを作りましょう」と言っていたんですよ。やっぱり、女性も見たいけど恥ずかしいなってこともあるだろう。ところが、それが全然いらないということがわかったんですね。「むしろメンズデーがいりますね」っていう(笑)。
これ、冗談じゃなくて本当なの。男の人が恥ずかしがって、男が1人で颯爽と来ないのね。おもしろいですよ。これからの作品は僕の画像を、こちらのirohaのスタッフの方々が選んで構成されたんですね。
島貫:これで見ましょう。
浦上:これは、どこか遊郭かなんかでね。遠眼鏡ね、望遠鏡で見てるでしょ。「おもしろいものがあるからのぞいてごらんなさい」ってみんなでやって。
それでのぞいたらちゃんと望遠鏡に見えましたね。船の上で男女がいたしているのがね。当時、こういう遠眼鏡、望遠鏡ってありましてね。こういう捉え方もあるんですね。これは、歌川国貞という人の作品ですけども。
同じようなのを僕は追加したんですよ。これも、侍ですね。遠眼鏡で「敵がいるか?」と。殿がいてね、「見えますぞ〜、殿」みたいな。
じゃーん。とんでもないものを見ちゃった! これはまさに八犬伝が当時流行ったんだけど、それをパロディーにしているんですね。まさに、お姫様が犬といたしているという。
島貫:八犬伝もそうなんですよね。
浦上:そうなんです。
島貫:犬がお姫様と交わった結果、八犬士たちが生まれたという。
浦上:そうです。そういう意味では、まったく嘘ではないんですけどね。結構、露骨でしょ? これなんですね。 のぞき的なものもあるんですよね。「う〜ん、見えるぞ」と。
これはおもしろいんですよ。いたしているのは天女ですよ。それは侍なんだけども。見てください、後ろに絵があるでしょ。絵馬というんだけども。あの絵から、このおじさんが抜け出てきたの。だから、白く抜け出てるでしょ。おもしろいんですよ。ここから、このおじさんが抜け出していたしているという。それだけなんですけどね(笑)。
島貫:普通、天女も描かれているような感じの雰囲気がありますよね。
浦上:天女が出てきたほうが普通じゃない。
クドウ氏(以下、クドウ):春画内の画のなかの方も2人を見ているような。
浦上:ん? あ、あの人、見てますよ! 間違いなく見てますよ。
会場:(笑)。
島貫:残念そうな顔をしてる。
浦上:そういうの多いよね。
望月:のぞきっていうのは、すごく多いですよね。
浦上:のぞきも多いですよね!
望月:小さな男、豆くらいにしたりとか。
浦上:そうそうそう。
望月:すごく、見ている人はエロティシズムを掻き立てられる、のぞいている気分になるような。
浦上:のぞき多い。今おっしゃったのは、真似えもんと言いまして、さっき言った春信さんね。錦絵を作った人の代表作に、浮世之助っていう人がいて、笠森稲荷にお願いしちゃって、「私を小さくしてください」と。こんな豆男になっちゃうんですよ。要するに、透明人間願望ね。それで、いろんな人のベッドルームを見て歩いて、修行をしていくという。そういうお話なんですけども。かわいいですよ。
すごいのが出てますけど……。これは、irohaの人が選んだんですからね!(笑)。
クドウ:この人のごにょごにょが、これ。この人のごにょごにょが、これ。開くんですよね確かこれ。そうですよね? ここが開くんですよね?
浦上:いろんな仕掛けがあるんですよ。飛び出す絵本ってあるでしょ? あんな感じ。当時、本当にいろんなことを考えてね。これもそうですけどね。
島貫:結構意味ありげな切り込みが入っていたりだとか。
浦上:ありますあります。
島貫:これ自体も、本の栞くらいの。
浦上:これは小さいやつなんですね。実はね。だから、どこかへ携帯して歩いたものもあるんですね。さっきもあったでしょ。顔が大首絵で、最後が大つび絵。そういう発想があるんです。人間の表と裏というか。そういう感じがあるんだと思いますよ。
クドウ:あ! これ大好きなんですよ。いいところが、そこの一番左の女性の持っている。
島貫:一見、春画に見えないんですが、女性のところに寄ってみると……。
クドウ:そうなんですよ。かわいくないですか?
会場:(笑)。
島貫:いわゆる張形ってやつですよね。
クドウ:そうですね。張形に男性ものの着物を着せて、おもしろく見せてるみたいな風景なんですけど。こういったの結構ありますよね? 男性器に着物を着せたりとか。
浦上:あるある。
クドウ:結構あって。男性器ってグロテスクのものじゃなくて、かわいらしいものっていう感じで描かれている春画もあって。私これ大好きなんです。
島貫:横の女性って、ニンマリ笑っているような。
浦上:「あらやだ」って。この人、何持ってるの? このおばさま、あ、これも持ってるのか。
クドウ:この男女が、手紙を。
浦上:あ〜、本当だ! 付け文してますね。
クドウ:何かあるんですかね。
浦上:いろいろ読めるんですよ。よく見ていくとね。
これは、どっか仕込んでいるんだよね?
クドウ:そうなんですよ。ちょっと今日、発売リリースさせていただいた「iroha+」というんですけど。iroha+が、実は隠れているんですけれども。わかった方、いらっしゃいますでしょうか? irohaって、ご存知でしたか? ご存知の方ってどれくらいいらっしゃいますか? ありがとうございます。
今回は、irohaの柔らかさに機能性をプラスアルファさせていただいた、iroha+という名前の製品になるんですけれども。左側が「RINGOTORI(りんごとり)」って言って、初期のirohaの「YUKIDARUMA(ゆきだるま)」の先端挿入をイメージして立体的にしたかたちになるんですけれども。小鳥の頭の部分を先端挿入したりとか、背中の部分をあてがったりとかできる製品になります。
真ん中が「KUSHINEZUMI(くしねずみ)」っていう製品なんですけども、「HANAMIDORI(はなみどり)」っていう製品を、ちょっとランクアップした製品になっておりまして。あてがうところが凸凹になっているので、あてがったり、くすぐったりとか。いろんな感覚が味わえる製品になっております。
一番右の「YORUKUJIRA(よるくじら)」っていう製品なんですけども、この部分を何に使うか見てわかるかもしれないんですけれども。中に女性器をいじくっていただいたりとか、添わせていただいて挟んでいただいたりとか、そういう使い方ができる商品となっております。
これが、前のスライドで、男性の後ろの部分と、男性のお尻の部分と、女性のところに隠れていたんです。3カ所隠れていたんです。いい感じで馴染んでいまして。
島貫:実際は、和を意識してデザインされたって感じですよね。
クドウ:そうなんですよね。初期も、和菓子をイメージして作らせていただいたので、今回も和をイメージして。色味とかも和に近くさせていただきました。すごく馴染んでいて、自分もこれ見た瞬間すごいびっくりしました。「こんなに馴染むんだ!」って思って。
島貫:一応原寸大ということで。
クドウ:そうですね。原寸大で。ちょうどこれくらいの大きさなので。今日は、上のほうにもirohaを机の上に置いてありますので、触ったことない方はぜひ触ってみてください。
島貫:結構おもしろいというか。意外な質感で。はぁと思いましたけど。ここからは、このirohaに絡めてというか、春画のなかに登場する性具を見ていきましょう。浦上さん、この浮世絵っていうのは、どういったようなシチュエーションで。
クドウ:男性ものグッズが置いてあって。鎧形っていうんですけど。高齢者の方が使うアイテムみたいなんです。どうやって使うかっていうと、男性器にこれを装着させて女性器の中に入れてあげる。別名「助け舟」というみたいで。確かにと思ってまして。
会場:(笑)。
クドウ:これって何ですかね?
島貫:その黒いやつですか? 柄なんですかね。おじいさん、これはどうしたものかみたいな顔でちょっと怪んでいるっていうような。
浦上:ポルノだときれいな若い女性と若い男性が主でしょ。春画は意外と、おじいさんとおばあさんが出てくるんですよね。そういう意味では、本当に題材としても老若男女、みんな出てきますね。これは、実は小さな本なんです。ひどく小さくはないんだけど。そんなに当時としても高いものじゃなくて普及してたんでしょうね。結構出てきます。
今日も、ここに間に合わなかったんだけど、北斎の「萬福和合神」っていうのがあるんですけど、その中に性道具、笑道具っていうんですけど、それがたくさん出てまして。実は僕も知らなくて、一生懸命解説を読んでおりました。ふ〜んという感じでしたけどもね。後で、上でコピーもお見せできますし。
もう一つは、先ほどのirohaを忍ばせている絵。これは、鳥文斎栄之という人の絵なんですね。この人は旗本だったんですよ。非常に品のいい美人画を描くんだけど、春画もなかなかの人ですね。さっきも話出てますけど、春画に出てくる女性って、本当にうれしそうな顔をしているんですよね。多分それで、女性が見ても不愉快じゃないじゃないかという人もいました。
この絵も今日は飾ってはいないんだけど、原図持ってきてますんで、後で見たい方にはお見せいたします。
島貫:次の絵にいきましょう。
クドウ:江戸時代のアダルトグッズさんは「四ツ目屋」というところがあって。この四ツ目屋さんが、彼女の家に行って張型を売っている光景になります。結構大っきくって(笑)。
島貫:当時、張型を売りに来ていたということですよね。
クドウ:お家に行って、「どうですか?」っていうふうにしている売り方だったと聞いています。
島貫:菱形の4つが、四ツ目屋のマークらしいという。今、左上に手がニョキッと出てると思うんですけども、これも「うちでもほしいんです!」みたいな(笑)。
クドウ:「これ、くれ!」みたいな。
島貫:フライング気味できた人みたいな感じ。
クドウ:彼女も楽しそうに選んでいるんですよね。笑顔で。
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