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第21回『絶望に効く薬LIVE!~天才、柿内芳文登場!出来る編集者とはコイツの事だ!!』(全5記事)

柿内芳文氏「本を売るためなら何でもやる」 ホリエモン『ゼロ』のPR秘話

「山田玲司のヤングサンデー」放送21回目を迎える今回のゲストは『嫌われる勇気』などのベストセラーを担当した編集者の柿内芳文氏。このパートでは堀江貴文(ホリエモン)氏の著書『ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく』の企画からPRの裏側について振り返ります。通常、著者と編集者が書店を回る書店営業は、本の発売後に行われることが多いのですが、『ゼロ』に関しては、本ができる前に全国の書店を回ったそうです。「本を売るためには何でもやる」と、書籍PRに対する熱意を語りました。

堀江貴文氏の著書『ゼロ』の裏話

山田玲司氏(以下、山田):あとあれだよ、最近だとホリエモンの『ゼロ』も。

ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく

柿内芳文氏(以下、柿内):そうですね、一昨年かな。

山田:あれも、俺が好きだったのが、ブレインストーミングをホテル借り切って、有名編集者を寄って集めて、朝までやったやつだよね。

柿内:合宿ですよね。

山田:アイデア出るまで合宿って、男くさい。あれ何人でやったの?

柿内:3人です。タイトルと構成ですね、どういうコンセプトにしてやるかっていうのを、ライターさんと僕と、cakesっていうソーシャル誌の加藤さんと共同編集って形だったんですね。

3人でずっと(アイデアが)出るまでやって。で、朝飯食ってる時に、「ゼロ」っていうタイトルが思いついたんですよね。

おっくん氏(以下、おっくん):一晩中かけて。

柿内:考えて考えて煮詰まって。1、2時間仮眠取って、朝飯食って何も考えてない時になんかパッと。熟成して出てきた。そんときはニコ生やりましたよ。

山田:あー、そっか!

柿内:堀江さんに取材して子供のときの話とか全部聞き出そうとしたのは、全部ニコ生で公開したんすよ。制作過程を全部オープンにするっていう形でやったんですよ。

おっくん:それでタイトル決めたんですか。『ゼロ―――なにもない自分に小さなイチを足していく』

柿内:これはすごく良い本なんでぜひ読んでください。

山田:出所してきて、「ゼロから始まりますよ」っていうタイミングで出す本で。

柿内:刑期満了の日に発売っていう感じで。

本ができる前から日本全国で書店回り

山田:また、その振り方もすごいんだよ。本できてないのに、ホリエモンと一緒に書店回ってんだよ、この人。本無いのに。

柿内:あれは人生史上一番書店回りましたね。北海道から福岡まで回りましたからね。一章までしかなくて。

山田:「すいません、堀江です。本出します。よろしくお願いします」って。

おっくん:ホリエモンってそんなことまでする人なんですか?

柿内:いや、だからもうやってもらうしかなかったんです。

山田:やらせるから。

柿内:これは絶対に必要な本だから、堀江さんもものすごくコミットしてて、今まで言わなかった情報も入れながら。すごくやっぱチームとして、一緒にやろうって。

だから発売前に取次とか、これダイヤモンド社から出してるんですけど、ダイヤモンド社の制作チーム・販売チームとやったんですけど。とにかく事前のプロモーションをあんなにやったことはないですね。普通、出てからやるじゃないですか。

おっくん:まあそうですね。

柿内:出てからじゃ遅いんですよ。

おっくん:本人来たら断れないしね。

本を売るためなら何でもやる

柿内:100店舗以上回りましたね。全国。

おっくん:ていうか、そういうことするんですね。

山田:そうなの。スーツ野郎ってデスクから離れない感じするけど。

おっくん:足で稼ぐんですね。

柿内:売るためなら何でもやります。

おっくん:売るためなら何でもやる。

柿内:その後はクラウドファンディングで無料イベントを全国でやったんですよ。1,000人規模のやつを。クラウドファンディングで500万円集めてやったんですよ。それも個人でやったんですよ。だから僕の口座に500万いきなり振り込まれてきて。これどーしようみたいな(笑)。

おっくん:どーしよーって自分で集めたんですよね(笑)。

柿内:クラウドファンディングって、あれ逃げたらどうすんすかね。

山田:そうだねー。でも逃げらんないんじゃないの。

柿内:だから全部ガラス張りにしてあるんで。結局全部使ったんで。

「売れる・売れない」よりも「何がおもしろいか」を重視

山田:最近だと『嫌われる勇気』とか。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

柿内:『嫌われる勇気』が、いま一番僕が、世の中に広めるのに力を入れてますね。

山田:『嫌われる勇気』はすっごいよ、いま売れてる。ハンパない。知ってる? アドラー心理学。

おっくん:いや全然知らないです。

柿内:あれ良い本なんで。

山田:いま書店で相当ロングセラーだよね。

柿内:あれはもう今までの全てをつぎ込んだんで。

山田:もう集大成だよね。

おっくん:(ニコニコ動画のコメントにて)「あれはおもしろかった」「あれもか」「書店で見た」だって。そうなんだ。

山田:あともちろんこれもそうですよ。このタイトル『モテない女は罪である』

モテない女は罪である

柿内:モテ罪(つみ)。

山田:このタイトルはこの人が犯人ですよ。フェミニストでおなじみの山田玲司が、「なんてタイトルだ!」って言われたのは、タイトルをこの人がつけたからです。

この人すごいんだよ。「山田さんは女のための本を書いてないですよね」って。「女性のためにやりましょうよ」って言いながらこのタイトルだからね。

おっくん:あー。まあでも俺、これ最初聞いた時は、やっぱちょっとドキっとしますもん。

山田:ドキっとするでしょ。

おっくん:罪なの? みたいな。

山田:そう、モテないって罪なの?

おっくん:恋愛しなきゃクズなの?

山田:そうそうそう。この人が作ったタイトルですから。だから、そこがうまいんだよね。だからそのへんの秘密を知りたいんだけど、これって語れるもんかね? 語れる?

おっくん:その発想の仕方とかそういういことですか。

山田:うん。なんかその、何が売れるか・売れないかって考えてる?

柿内:あんま考えてないすね。

山田:意外と考えてないよね。何がおもしろいか、おもしろくないか。

柿内:「何がおもしろいか」だけじゃないですか。売れるかは結果論。

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