2024.10.01
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女子APA!×ラ・コビルナ コラボトークイベント~独女の「恋愛氷河期」サバイバル術~(全10記事)
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小野麻衣子氏(以下、小野):皆さま、大変お待たせしました。これから、「女子SPA!」というサイトの連載陣である勝部元気さんと、女性向けAVメーカーのラ・コビルナさんのトークイベントを始めさせていただきます。
(会場拍手)
小野:申し遅れました。「女子SPA!」編集部の小野と申します。
おおしまりえ氏(以下、おおしま):私、本日司会を務めさせていただきます、雑食系恋愛ジャーナリストのおおしまと申します。よろしくお願いします。
(会場拍手)
小野:雑食(笑)。
おおしま:雑食です。エロからシニア婚活まで。
小野:じゃあ、演者の方をお呼びしましょうか。よろしくお願いします。皆さん、拍手でお願いします。
(会場拍手)
小野:あれ、勝部さんは?
おおしま:お小水に(笑)。
(会場笑)
おおしま:ゆるい感じなので、お小水は各自ご自由にという感じで。
小野:お酒なんか飲みながら、リラックスして聞いていただければと思います。(杉沢氏のお子さんを見て)あら、かわいい。勝部さんいらっしゃいました(笑)。
勝部元気氏(以下、勝部):すみません、申し訳ないです。
小野:ここで、改めてご紹介をさせていただきます。勝部元気さんです。勝部さんは、「女子SPA!」で連載をしておりまして、今年の8月に『恋愛氷河期』という本を扶桑社から出させていただきました。女性向け? 何て言ったらいいんだろう。あとは、勝部さんに! 雑ですみません(笑)。
おおしま:どんな本なんでしょうか。『恋愛氷河期』というのは。
勝部:本の中身ですよね。基本的には恋愛のことをテーマにしてるんですけれども、どちらかというと、女性誌ですとか、そういうところに書かれている恋愛論に対するアンチテーゼと言いますか。
これまでの女性向け恋愛指南って、小手先のモテテクを推奨しているものだとか、それぞれどういう男性を求めているのかとかを考えずに、「ああやればいいんだよ」「こうやればいいんだよ」みたいな話しか出てないものが多くて、「そんな表面的なことじゃあ本質的に愛し合える関係にはならないでしょうに!」と思っていました。
自分たちがこれまでの時代とは違った環境の中に生きているとか、そういうところを見直したうえで、いろいろ考えてほしいなと思ったことと。
あとは、メディアに出て恋愛についてしゃべる人って、けっこう恋愛カースト上位な人が多いじゃないですか。とくに男性側からのアドバイスって、「女の子だったら綺麗にしたほうがモテるよ」とか。だいたいそういう上から目線の押し付けがましい話ばっかりなんですよね。
(会場笑)
勝部:でも、実際は……。ちょっと言い方ひどいかもしれないですけど、高級住宅街や沿岸部は違うと思うんですけど、郊外の保育所のお母さんたち見ると、結婚してる人たちが多いわけですが、その人たち全員、みんな綺麗な人かと言うと、そういうわけじゃないんですよね。
おおしま:まぁ、まぁ、まぁ……。そうですね(笑)。
勝部:つまり、世に言われている「○○はモテない」という指南の大半は関係ないことが多い、と。あくまで、価値観の相性の問題があったりとか、生きている社会環境がどうなってるかとか、そういう自己責任とは無縁の問題がたくさんあるのに、「あなたの努力不足だ」と非難したり、男性が言うと、「こういう女性がいいんだ」という恣意的に自分の価値観が入っちゃうところもあるかと思うのです。
逆に女性側が言ってるのって、「自分はこうやってきたから、あなたたちもこうしたほうがいいよ」っていう、別にそれ自体はすごくいいことなんですけど、なかなか自分の経験からは脱していないので、聞き手が鵜呑みにするのはちょっと危険。
ということで、もうちょっと全体的、社会的に見ると、今の恋愛や結婚ってどんなふうになっているんだということを知った上で、自分の恋愛や結婚を見つめてほしくて、書いた本ですね。
おおしま:なるほど。(会場に向かって)ちなみに今お持ちだと思うんですけど、『恋愛氷河期』を読まれたという方はどのくらい?
小野:けっこう(いる)! ありがとうございます。
勝部:半分以上ですね!ありがたいです!
おおしま:どうでした? 読まれて。
参加者1:すごい、ぴったりだなと思って。
おおしま:ぴったり?
参加者1:僕が感じていた嫌な感じと。恋愛嫌だな、結婚嫌だなというのが何でなのかというと、これはシステムが悪いんだなと。俺ら個人個人が悪いんじゃなくて、システムが悪いんだよっていう主張にすごく共感したんです。
おおしま:なるほど。ありがとうございます。(会場に向かって)どうでした? 読まれて。
参加者2:恋愛だけじゃなくて、人間関係全体に当てはまる問題が書いてあるような感じでしたね。
おおしま:ありがとうございます。読まれていない方もいらっしゃると思いますが、うしろの物販に本があるので、ご興味があればという感じです。
勝部:そうですね。あと、何かと若者を責めたがるじゃないですか、大人の人たちって。私たちも大人ですけど(笑)。「最近の若者は~」とか。
おおしま:ああ、そういう責めね。
勝部:どういう責め?(笑)
おおしま:いや、もっとグイグイ押せとか、そういうアレかと思っちゃった(笑)。
勝部:「自分はこうしてきたのに、そうしないお前たちが悪いのだ」という形で、どうしても非難したがる。私たちのようなアラサー世代ですら、例えば25歳から下の人たちに対して、「最近のゆとりが~」と言っちゃうわけですよね。
でも、ゆとり世代も、結局はゆとりがやりたくてやってたわけじゃなくて、私たちと同じように大人にやれと言われた教育をただ素直に受けてきただけ、というのがあるので。
恋愛や結婚の仕組みや文化もそうですけれど、そういう社会システムの中ででき上がったことは、本人のせいじゃないんだよというのは、本当に強く言っていきたいところですね。
おおしま:なるほど。ありがとうございます。ちょっと熱くなりそうなので、それは本編で。
小野:本の話に関しては後ほど、触れさせていただきますので。
小野:お次の、ラ・コビルナの杉沢志乃さん。よろしくお願いします。
杉沢志乃氏(以下、杉沢):よろしくお願いします。
小野:同じく、ラ・コビルナ広報のJuliさん。
Juli氏(以下、Juli):Juliと申します。よろしくお願いします。
小野:(会場に向かって)「女子SPA!」でも顔出しでご登場いただいているお二方なんですけれども、記事でご覧になられたことがある方っていらっしゃいますか? 結構ぶっ飛んだと言いますか、そういう記事が人気なんですけども。そういったちょっとエッチなおもしろ話に関しても、後ほど楽しんでいければと思います。
小野:あ、お酒が。おおしまさん、お酒は?
おおしま:私、今日お酒飲めないんです。
スタッフ:違うものお持ちします。
小野:あと、勝部さんも結構です。
杉沢:じゃあ私が(笑)。
おおしま:すごい私事なんですけど、左ほほが腫れてるんです、歯医者で治療に苦戦していて。神経を抜いた歯を治療したら、そこが毎回腫れるんですよ。治療の度に。薬をもらって、お酒飲んじゃだめよっていう状態が続いているんですが、誰かいい歯医者いたら教えてください(笑)。本当に切実に! (現在の歯科医が)ヤブなんじゃないか疑惑です(笑)。
杉沢:もう1人、紹介してもらいたい方がいるんですけども。こちらでずっとスタンバイしてる。
小野:そうだ! 演者のお1人で失礼しました!
おおしま:すみません!
小野:では、ご紹介を。
杉沢:弊社のマスコットのペニ助と申します。クリスマス仕様にしてまいりました。今日もちゃんと自立して、いつも以上に太めになっております。
(会場笑)
おおしま:自立と言えば、勝部さんの話をうかがう前に、コビルナさんの記事を読んだことがない方も多かったので、ちょっとご説明を。普通のAVメーカーじゃないんですよね?
杉沢:そうですね。わりとメディアでは「女性向けAVメーカー」と紹介をしていただくことが多いんですが、我々の中では女性向けの「映像メーカー」ということで、AVに限らず、女性のための映像作品を提供していると。制作して、販売しています。るということです。
おおしま:女性向けのAV以外だと、例えばどういった?
杉沢:最近ですと、エクササイズ物として、ボクササイズのDVDや、DVDですとか。立ち上げ当初からずっと撮影を行ってきた「大人の社会科見学」っていうコンテンツがありまして、うちのマスコットペニ助が都内のさまざまなスポットに行って、潜入取材をするというDVDものも販売しています。
そういった作品は、まったくアダルトではなく、その辺は、まったくエロとかはなく、ショーパブで遊んでみたりに行ったり、ゲイバーに行って二丁目の遊び方を教えてもらったりみたり、出張ホストとデートして遊んでみたり、幽霊居酒屋で棺桶に入る納棺の儀式を体験したりと、男性や幅広い年代の方も楽しめる内容になっています。
おおしま:そんなラ・コビルナさんのDVDも後ろで販売をしておりますので、後ほど、詳しくご紹介をさせていただければと思います。
小野:さっそく本題というか、今日の予定は3部構成で考えております。第1部は、勝部さんをいじくるというか。勝部さんにツッコミを入れる回でございます。基本的には、ラ・コビルナさんが勝部さんにいろいろぶつけるシステムで。
第2部はその逆で、勝部さんからコビルナさんにいろいろ質問を投げかける。
第3部は、皆さんからいろいろご質問をちょうだいして、フリートークというかたちで、その議題について語れればと思っております。
おおしま:疑問とか聞きたいこととかあったら、あとでもいいし、その場でもいいし、ぜんぜん言っていただいて大丈夫なので。さっそく、勝部さんを丸裸にするということで。今日は『恋愛氷河期』を読まれている方もいらっしゃるので、勝部さんを事前にご存知の方も多いと思うのですが。
私も何度かお会いしていて、謎が多いというか。皆さんも感じてるかもしれないんですけど。結構過激なことを言うけれども、私生活はよくわからないよね、みたいなところがあるので(笑)。そのへんも含め、丸裸にしていこうと思います。
まずは、本のお話の延長なんですが、事前にちょっと質問で。正直、私はコラムを書いている側なので、勝部さんからすると「お前、黙ってろよ」的な立場なんですけど(笑)。恋愛コラムとかも書いているので、まさに「婚活市場に行きなさいよ」っていうほうなんですね、どっちかと言うと。
『恋愛氷河期』を出したことによって、「勝部、黙ってろよ」みたいな声とかはあったりするんですか?
勝部:「黙ってろよ」……?
おおしま:「黙ってろよ」じゃないですけど(笑)。出して何か変化があったというか、「いや、そうだよね」っていう声があったりとか、「いやいや、勝部さんのアレは違うよ」みたいなことはあったんですか?
勝部:今までにない恋愛論ですごく心がラクになったという声をいただくこともあった反面、やっぱり中には、「一部賛同できないものがある」っていうようなことが飛んできたりはしましたね。
人それぞれ状況が違うというのもあるんでしょうけど、たとえば都市部に暮らしている方で、かつフルタイムで仕事をしている方とか、けっこうペルソナを絞って書いているんですよね。それがちょっと当てはまらないと、自分にはなんか違うと感じる方もいらっしゃったと思います。
ただ、それよりかは、ネットの批判を見ていると、中身を見ないで批判する人が一番多いかなと思ってます。
おおしま:あー、やっぱあったんですか? そういう。
勝部:よく炎上してるんで。
(会場笑)
おおしま:勝部さんと言えば、よくTwitterの炎上が(笑)。
勝部:よくありますね、それは。Twitterの炎上は何も変化はないですが、記事が炎上した次の日には、Amazonでの本のランキングがちょこっとだけ上がるんです。そんなことを言うと炎上商法だと非難されそうですが、別に狙ってしているわけではありませんよ(笑)。
小野:ありがたいことですね。
おおしま:そんな『恋愛氷河期』なんですけど、基本は社会が悪いっていうスタンスだと思うんですよ。社会が悪いのはわかったけれど、じゃあどうしたらいいのっていうことをちょっと教えていただきたいんですけど。「社会が悪い。婚活、恋愛どうしたらいい?」っていう人に対して、どういうアドバイスをしますか?
勝部:これ、すごい難しいんですけど。答えにならないんですけどね。人それぞれって言っちゃったら、人それぞれなんですけど。どこが違うかって、すごくバラバラだと思うんですよ。男友達がいないフェーズにいるのかとか、いるんだけど毎回毎回恋愛関係にいかず「お前は友達だからな」系に入っちゃう人とか。悩みはそれぞれなので、なんとも言えないですね、そこは。正直言うと。
ただ、会話の中で、皆もっとビジョンを言い合える雰囲気になったらいいなと思います。
おおしま:男女の、恋人になる前に、ビジョンですか?
勝部:そうですね。よく「誰と付き合いたいか」とかって話が出るんですけど、そうじゃなくて「どういう付き合いをしたいか」。whoじゃなくて、howで会話ができるといいのかなと思います。
おおしま:いまいち、私はまだイメージできないんですけど。例えば、私と勝部さんがお友達で付き合う可能性があるってなったら、どういう会話をすれば?
勝部:1個の事例にしか過ぎないんですけど、具体的に、自分がこのカップルいいよねって思っている付き合い方だとかを、話題に上げればいいんじゃないですかね。それで「あ~、わかるわかる」って共感する人がいれば、恋愛観が合っているってわかるじゃないですか。
おおしま:なるほどね。
勝部:「志田未来と神木隆之介みたいなカップルいいよね?」とか。
おおしま:あ~、そういう! なるほど。芸能人のカップルから、「あれいいよね」みたいな話で入るのはアリかもしれませんね。
勝部:そうですね。やっぱり、おしどり夫婦的なお付き合いの仕方がいいよねって話になると、共感する人は「確かにそれがいい!」となって、そこにビジョンの合致が生まれるんですよね。
デートっていうと欲望が渦巻いて、すごくギラギラしたイメージや相手を採用するかしないかのようなイメージですけど、女子会みたいに共感を楽しむというスタンスで良いと思うんですけどね。
どういうふうにして関係を良くしていきたいかというのを言い合う中で、共感する人って絶対出てくると思うので。共感したら、「あ、恋愛感が共感してるな」って向こうももちろん思いますし、そういう中で繋げていくというのは、わりと普遍的なやり方というか、持っていき方なのかなとは思いますね。
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