2024.10.10
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What Happens After You Flush?(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:時は1858年のロンドン。250万人の住人は酷暑に苦しんでいました。そのロンドンの住人の排水が流れるテムズ川は酷く匂っていた。本当に酷かったみたいです。汚物が直接陽に当たるくらいに水位は下がり、人が倒れるくらいの悪臭を放っていました。大悪臭という名で歴史に残るほどで、それは現在の下水処理に至る転機にもなりました。
人類はずっとおしっこやうんこを排出してきました。しかし、特に過去160年で、排出後の話は変わりました。
事実、たった今飲んだその水も、数週間前には誰かの尿だったかもしれないのです! うん、美味しい。
大悪臭の影響で、かつての場所から汚物を流す、2万キロメートルの地下下水道を建設しました。しかしまだ処理はされていませんでした。
しかし薄めてまき散らかすという方法はベストではなったようです。ギリシャ人やローマ人が2000年も前にやっていた方法でしたし、あまり進歩がないですね。
時代が進むにつれ、人間の排泄物はただ廃棄されるだけではなく、人間や環境に有害な物質を排除しなければならならなくなりました。
でもうんちやおしっこの何がそんなに危険なのか。だって、もともと体内にあった物なのになぜ問題になるのでしょうか。
最近では、ヒューマン・マイクロバイオームというものについてどんどんわかってきています。まさに何兆という微生物の生息場所となる体であり、排泄に関わる部分も関連しています。
尿が無菌ではないということが確実になっているように、内蔵はバクテリアのコロニーとなっていて、消化を助けたり感染から身を守ったりしているのです。
残念ながら、私たちはいつでも100パーセント健康というわけではありません。人間を病気にさせるバクテリアやウイルスはうんちの中にもあるのです。
人間の排泄物には、サルモネラや大腸菌に、コレラ、腸チフス、肝炎を引き起こす微生物などの、多くの病原菌が潜んでいます。キャンパーなどがフィルターがちゃんとされていない水を飲んだときなどにおなじみの、ジアルジアという鉤虫や原生動物のような寄生虫もいます。
そして問題なのは、人間にとってのみではありません。窒素やリン酸塩などの環境にも悪い物質も含まれているのです。
当たり前のことのようでも、こういったことを対処するのは、思っているより難しいことなのです。清潔な水へのアクセスや、水洗トイレの不足は、多くの発展途上国の公衆衛生の深刻な問題なのです。何十億人という人たちにとっては、まだ当たり前ではありません。
排水の旅路は2つに分かます。1つはパイプを通ってローカルの下水に行く道。もう1つは、自宅の浄化槽(septic tanks)にいくという道。
巨大都市に住む私たちにとっても、自宅の浄化槽というのは未だにポピュラーです。北アメリカでは25パーセントが浄化槽で、その後地面に拡散されます。
微生物による下水の嫌気性消化が人間の排泄物から病原菌を殲滅するのに極めて有効だたということを、研究者たちは知っています。septicという言葉は、実はラテン語で「腐敗」を意味する言葉から来ています。
シンクやトイレの全ての排水は4000リットル貯蔵できるタンクに流れます。そこで2日かけて嫌気性の細菌が固形を減少させて、脂っこい脂肪酸残基の液体になっていきます。
タンクの表面で脂肪は層を形成し、不溶性粒子は底に沈んで汚泥となります。汚い話で申し訳ない(笑)。浄化槽の中で48時間以内に、バクテリアが排水を40パーセントくらいまで分解します。
タンクから地下排水へと流れ出る時には、それらは水の中で保たれます。生物学的なフィルターとして土が機能している間も、有害な物質が地下水供給に届かないようにバクテリアは活動し続けます。
嫌気性バクテリアが混ざるための酸素が土にはあります。そこには植物が大いに好む、アンモニアやリンが存在します。
今まさにこの瞬間にも、バックヤードではこんなことが起こっているのです。なんだか歩きたくなくなりますよね?
下水処理システムの中で、自分の排泄物、または他人の排泄物はどうなっているのか気になりますよね。
ローカルの処理施設に流れ込む前に、大きな物質を捕える鉄製ロッドを通過します。大きな物質とは、棒切れ、布、小動物などです。
その後は、沈砂地とも呼ばれるタンクにたどり着きます。そこでは砂や小石などが底に集められます。これら2つの装置は、その他の多くの物質を排除する場所でもあります。
それらの物質が実は数えきれないあり、ある調査によると分解不可能な物質の50パーセントは公衆トイレから来ているという査定もなされています。その内25パーセントは赤ちゃんのおむつで、もう一方の25パーセントはコンドームや生理用品といった物だそうです。
そういった物の排除方法はシステムによって違いますが、基本的には機械的なスクリーンやスキムによるものです。
しかし本当の処理は、一次浄化機と呼ばれる次のステージで始まります。この円形盆地が汚物をゆっくり動かし、重い固形を底に沈めます。それらは消化槽、汚泥プレス、乾燥床へと移動します。これらについてはまた後でお話しします。
この一次浄化機で、脂肪や油などを除去するためにスキマーも使用します。こういった物は、道路や料理によって流れてきます。
過去10数年における排水処理の科学の最大の変化はこのプロセスにあります。昔は「汚泥除去したからもう川に流そう」となっていました。しかし序盤でもお話しした通り、この排水にはまだ危険な病原菌が含まれています。
それを処理するのが、ニ次処理です。一次浄化器を通過した排水は曝気槽に流れ、そこでは微生物が有効に働くための環境を形成するための空気が送り込まれます。腐敗システムのときとは違い、有機物や酸素を消費するものです。
この段階では活性汚泥という状態で、暗い泥のような見た目です。活発なバクテリアや原生動物で満ち、酸素に満ちた水に送り込まれます。
そこから二次浄化器となる沈殿池に向かいます。残された物質が消化装置へ押し出される最後のステップとなります。
なんだか気持ち悪くきこえるこの「消化装置」は、まさに名前の通りの働きをします。うんちを食べるのです。内部では、浄化槽にも似た嫌気性環境があり、バクテリアが汚泥化させ、そのボリュームや匂い、そして危険な病原菌を減少させます。
施設によっては乾燥床がこの役割を担っていることもあります。どちらにせよ、この工程で残った物をバイオソリッド、または下水処理汚泥と呼びます。ちなみにこのようなバイオソリッドを埋め立てていたのは、そう昔の話ではありません。
しかし今日では、これらは農作物の肥料として使用されたり、堆肥混合物として売られたりしています。つまり! 庭の野菜を育てる時に使っているその肥料は、人間のうんちだってこともあるのです。
こういった方法は多く存在します。ある施設では有害なバクテリアを殺すために塩素を使います。次亜塩素酸を生成するように水と反応し、バクテリアの細胞膜を破壊します。塩素は非常に有効なのですが、味は良くないです。
塩素は排水に触れる川の生物にとって危険なので、施設によっては塩素除去そしている所もあります。それは二酸化硫黄ガスによって行われ、塩素は塩化物イオンとなり、有害度が下がります。
塩素以外にも、コストはかかりますが紫外線を使うという方法があります。より効率的に微生物を殺菌し、複製不可能なレベルへと遺伝子構成を組み替えます。また、ある下水処理工場では、更に三次処理を行っています。かなり物理的で、砂を通して個体を除いたり、生物学的に処理する方法です。
植物が栄養素を除去できる湿原に向かわせるというのもあります。これが本当に最後の処理となります。消毒プロセスが何であれ、廃液は取り除かれ、川や入り江へと流れ、また飲める状態へと還ります。これがおしっことうんちの一生です。
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