2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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生島ヒロシ氏(以下、生島):それでは発表させていただきます。今年のユーキャン新語・流行語トップ10、まず、最初は「アベ政治を許さない」。
司会:受賞理由、デモといえばスローガンである。「米よこせ」など一目でわかりやすい要求をビラや看板で示して叫ぶ手法である。2015年夏、国会前で行われた安全保障関連法案、成立反対デモに集まった人々が手にしていたビラは「アベ政治を許さない」。
作家の澤地久枝さんらが発案したメッセージを俳人の金子兜太さんが揮毫(きごう)したこのフレーズは、「要求でもない、追求でもない、つぶやきだ」。
強要しないつぶやきがこれまでのイデオロギーでは現れてこない層に共有されたのだった。「私達の世代は左でもない、右でもない、中道でもない。前だ」と話したアラフォーのラジオパーソナリティがいたが、対立軸とプレイヤーがはっきりしていた時代の、ヘルメットに立て看、アジ演説といった昭和のアイテムとは違う、多様な意見を包み込む、囲わないゆるさで効果を見せてくれた。
生島:それでは受賞者です。今年7月18日、午後1時きっかりに同じポスターを掲げようという運動を行われました作家、澤地久枝さんです。おめでとうございます。
それでは、澤地さんに受賞の喜びの言葉を受賞したいと存じます。よろしくお願いいたします。
澤地久枝氏(以下、澤地):私がここに登場したことで、びっくりした方たくさんおいでだと思います。私もひじょうにびっくりしています。しかし、とてもよろこんでいます。
そして皆さんにお目にかけたいのは、これです。96歳の金子兜太さんが書いてくださったんですね。これは世界中であちこちで掲げられていて、写真の記事を見たときに私はこの文字が見えると、「ああ、同じ思いの人が日本中にいる。世界にもいる」と思います。
こういう、ほんのささやかな一人ひとりの志を思ったんですけど、それがこういう賞のお仲間に入ったことを、私がいただくんじゃなくて、応援してくださった多くの方々と一緒に頂戴するんだと思っています。ありがとうございました。
生島:どうも、おめでとうございます。澤地久枝さんでありました。
生島:それでは続いての発表です。2015、ユーキャン新語・流行語トップ10、「安心して下さい、穿いてますよ。」。
司会:受賞理由。今、企業が一番神経を使っているのが、コンプライアンスとSNS。そんな中、ゴールデンタイムにテレビで全裸を披露しているこの男。
「まさか!」と一瞬周りを凍りつかせた後、履いているピンク色のブーメランパンツを示し、全裸はポーズであったと、しっかりと安心させてくれるのだ。
昨今、他人が何かをやらかすと、インターネット上は正義の主張と罵倒の嵐であふれかえり、メディアも一般人も巻き込んで右往左往大騒ぎすることの繰り返しである。
やれ、「食品に異物が混入されていないか」、「情報が漏洩していないか」、メールが来たら、「クレームではないか」。最近では「画像検索確認はしているか」も加わり、管理者は戦々恐々、疲弊している毎日である。
そんなとき、テレビから「安心して下さい、穿いてますよ。」と、とにかく明るい笑顔でいてもらえることで、今年、どれだけの人が一瞬でもほっとしたかもしれないのである。
「流行語大賞を受賞すると、一発屋で終わる」というジンクスがあります。安村さん、安心してください。来年も「やってますよ!」と、再登場をお待ちしております。
生島:ということで受賞者は、お笑い芸人、とにかく明るい安村さんです! じゃあ、喜びの声をおねがいします!
とにかく明るい安村(以下、安村):とにかく明るい安村です! ありがとうございます~! すいません、とてもいい声でネタの説明ありがとうございます。
とても嬉しいんですけども、ちょうど1年前ぐらいにテレビで流行語大賞の様子を見ていて、来年は絶対この場に立ってやるという強い思いでこの1年やってきて、この場に立てて本当に嬉しく思ってます。でもまさかこんな格好で立てるとは思っていませんでした。
今、受賞した人の中で一番薄着だと思って自負しています。来年もこの賞に恥じぬように、一生懸命頑張りたいと思いまーす!
「安心して下さい、穿いてますよ!」ありがとうございました!
生島:おめでとうございます!
司会:どうぞお席にお座りください。
生島:じゃあ、澤地先生のおとなりにお座りいただいて(笑)。
じゃあ、発表を。しかしみなさんすごいですね。スマートフォンをお持ちになって、写真をどんどん撮ってらっしゃいますけも、本当にね、この暗い社会、いろんなこと、何が起きるかわからないなかで、やっぱり安村さんの明るさっていうのは求められましたね。
さあ、発表を続けます! 2015ユーキャン新語・流行語トップ10! 「1億総活躍社会!」
司会:受賞理由。終戦直後の日本の人口は、およそ7000万人。そこから20年、人口増と高度成長を続け、1967年に日本の人口は1億人を突破した。国民の生活も年々豊かになり、70年代には「一億総中流」という言葉が流行した。
「一億総中流」という言葉が流行した。一億人は、日本の豊かさの象徴的数字であると安倍総理は語る。我が国の構造的な問題である少子高齢化に真正面から取り組んでくれるという。
ここでひとつ、世代間・男女間の枠をとっぱらい、1億人がガラガラポンで、それぞれできることで活躍する社会というのは、希望があるやもしれない。いきなり大活躍で社会を大転換というのは叶うまいが、まずは小さな活躍から、ならやれそうだ。
家庭で、職場で、地域で、それぞれの能力を発揮しよう。少活躍を積み重ねて、自らが「日本はいい国」と思える気持ちを持っていくしかないのかもしれない。
生島:受賞者はアベノミクス3本の矢から、第2ステージ・新3本の矢を発表。ますますご活躍の内閣総理大臣・安倍晋三さんです。しかし本日は公務ご多忙のため、欠席ということに有りなりました。
司会:残念です。
生島:ねえ。もう、安村さんと並んで欲しかったですけどもね。残念なかたちになってしまいました。
それでは発表を続けます。2015ユーキャン新語・流行語トップ10! 「エンブレム」。
司会:受賞理由。2020年、東京オリンピック・パラリンピック競技大会は、見どころがたくさんありそうだ。アスリートの活躍はもちろん、追加種目ではどんなプレーが見られるのだろう。競技場の骨組みはどんなふうになっているのだろう? そしてエンブレムのデザインは?
2015年はあれこれ話題に事欠かなかった年だったが、おかげでスポーツのファンばかりでない、多くの国民が心のどこかで参加している、真のオールジャパン体制ができつつある。
新エンブレムは一般公募で選ばれる。スポーツの力、日本らしさ、東京らしさ、世界の平和、自己ベスト、一生懸命、一体感、インクルージョン、革新性と未来志向、復興、立ち上がる力をキーワードに今月7日が応募の締切日である。
新エンブレムはネットでの炎上を本物のお祭りにクルリと変えてくれる、そんなそんなシンボルになるといい。2020年はエンブレムを身につけて、胸を張って、笑顔で外国からのお客様をおもてなししようではありませんか。
生島:さきほど、やく(みつる)審査委員も「負の言葉の方も、ぜひともご登場いただきたい」ということですが、今回はなんと受賞者の方が来てくださいました。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会さんです。表彰楯は東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員長参与エンブレム委員会委員・夏野剛さんに受け取っていただきます。夏野さん、どうぞ!
司会:表彰楯を姜選考委員より贈呈いたします。
生島:夏野さんはi-modeなんかの開発なんかでもすごい有名だった方ですけども。じゃあ夏野さんからも、ぜひともひと言お願いいたします。
夏野剛氏(以下、夏野):えー、佐野さんじゃなくて大変申し訳ありません。オリンピック委員会の参与を務めておりまして、エンブレム委員会もやっております。新しい方のエンブレム委員会ですね。古いほうではなくてですね、新しいほうをやらせていただいている夏野と申します。
今日はですね、新エンブレム委員会の委員長、芸大の宮田学長が、ちょっと出張に行っちゃいまして、代わりに急遽参りました。私、コメントを預かってるんで、「これを読め」と組織委員会から言われております。ちょっと読ませていただきます。
えーっと、「今回は選考いただき、大変光栄に思っている」そうです。負の言葉でも、ちゃんと前向きに。
それで「新たなエンブレムの選考を今やっておりますが、さまざまな関係者からなるエンブレム委員会において、ちょうど応募の受付を行なっているところであり、来週7日の締切までにたくさんの応募をお待ちしてます」。
もう実は、さきほど確認したら、2999件の応募をいただいておりまして、たぶん今頃3000を超えてます。審査大変です。無報酬です。
えー、「というわけで、みなさまと一緒になって、2020年に向けて盛り上げていきたいと考えておりますので、よろしくお願いします」というメッセージいただきました。
私もですね、今回負の受賞をいただきましたが、来年、できればいまだかつてない2年連続受賞を狙いたいと。で、来年はいいエンブレムを選考して、ぜひ。今からお願いしておきますんで、検討していただければと思います。本日はどうもありがとうございました!
生島:いやー、ありがとうございました! いいですよね。こういうようなかたちでね。夏野さんどうぞ。
司会:お席にお付きくださいませ。
生島:さあ、トップ10いきますよ! 続いての発表です。2015ユーキャン新語・流行語トップ10。「五郎丸!」
司会:受賞理由。日本選手と外国人選手、外国人監督で構成されたラグビー日本代表は世界ランキング3位の南アフリカを破り、奇跡的勝利を収めた。
グローバル人材の育成が叫ばれる昨今、ルーツが日本であっても他の国であっても、チーム日本のためにタフに戦うことに意味があるのだとこのチームは教えてくれた。
同じ思いを持つそれぞれが自らの強みに目を向けて、世界一の練習量で磨きをかけ、勇敢に前進する日本のやり方、ジャパン・ウェイに日本中が熱狂したのであった。
そのジャパン・ウェイの象徴として人気を集めたのが、五郎丸選手が行うルーティーンのポーズ。兵庫県立大学准教授の荒木香織メンタルコーチのアドバイスによって取り入れたという一連の動作は、荒ぶる戦いの中に作られるこの瞬間が見どころの1つとなり、ルールを知らないにわかファンをも強く惹きつけた。
子供が、女性が、おじさんが、一度はマネてみるこのポーズは、あのときの感動を蘇らせ、日本ラグビーへの応援の気持ちを高め、ファンの心を1つにさせる輝く旗印となっているのだ。
生島:さあ、みなさんスタンバイしてらっしゃいますけどもね、受賞者はラグビー・ワールドカップにおいて正確なゴールキックでチームの勝利に貢献。なんと58得点を上げたラグビー日本代表・ヤマハ発動機ジュビロ所属・五郎丸歩さんです!
残念ながら……、ご多忙のため欠席ということに相成りました。
司会:本当に残念ですねえ。
生島:もう安村くんも残念がってますけどもね。私も胸の厚さを比べたかったんですけど。いや、もう残念でしたね。残念至極でしたけども。まあ、ということで、五郎丸さんの言葉がトップ10に選ばれたということで、心の記憶にとどめておいていただけたらと思います。
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