2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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司会:書けば叶うっていう話が、今、結構盛り上がったんですけど、日常的にどういうふうに手帳を使っているかについてお話を伺えたらと思います。毎日予定を書いたりとかもされてますか?
安藤美冬氏(以下、安藤):千恵さんはスマホにもスケジュールって入れてます? デジタルで。
池田千恵氏(以下、池田):実は入れてなくて、もう『朝活手帳』だけでまかなっているんですね。
安藤:ええ! じゃあ9時以降は?
池田:9時以降、私の使い方は結構アバウトで、この手帳って朝4時から朝9時までしか書けない手帳なんですけども、早起きをすることができるようになるために作った手帳なんですね。私はもう長年4時起きしてるんで、別に普通に起きられるわけで。
なので、スケジュール帳と言うよりは、ここのスペースにやることをTo Doリストとして書いて、1日のリストを書くっていう、それだけで使ってるんです。そういうふうに使うようにすれば、きっちり使わなくていいなと思っていて、そしたら1日まかなえるんですよね。っていうふうにしています。
安藤:じゃあこの4時から9時までの時間軸を……。
池田:時間軸はあまり使ってないですね。
安藤:使わずに、ここにフリースペースのように?
池田:そうですね。フリースペース。
安藤:書き込んでいく感じなんですね。
池田:ただ起きる時間だけはちゃんと書いておいて、何時に起きるって書いておくと、それを書いたら起きなきゃいけないっていう軽いプレッシャーになるんで、書けるっていうところがあるのと、今週のモヤ様チェックっていうところがあるんですけど、1週間で月曜日の朝に必ず書くようにしていて。すごいモヤモヤっとしたことですね。
連絡しなきゃいけないのにまだな人とか、やりかけのプロジェクトか、そういうところをすごく忘れちゃだめなんだけど、なんかモヤッとしてるみたいなところを頭のなかから追い出すような感じで使っているという感じですね。美冬さんはデジタルも使ってるんですか?
安藤:私はデジタルで毎日変更もいろいろあったり、業務委託のスタッフたちにも共有したりしてるので、Googleカレンダーはもうずっと使ってます。手帳を復帰させたのがこの手帳出版のタイミングで2、3年前なので併用してますね。
手帳は、いつも持ち歩くというよりは、デスクにいつも置いていて、やりたいことがあったり、「今月こういうことをやろう」っていうものは全部手書きで書き込むという感じです。なので、日々のスケジュールの管理はデジタル。
でもデジタルって結局、何時に何をやるかっていう予定を書き込むツールでしかないので、もっと大まかな人生計画とか、こういう人に会いたいとか、企画のアイデアとか、「次こういうことをやっていこう」というものは、やっぱり手書きで、きちっとインプットするのはすごく大事だと思う。
まとまってないことを、まとまってないかたちでそのまま書き出すっていうのも、紙の効用だと思っていて。
池田:モヤッとしたところ。
安藤:そう。
池田:あと筆跡とかで、過去を振り返った時にわかりますよね? 「ああ、この時すごい忙しかったな」とか。
安藤:あ、すごくわかるそれ。
池田:デジタルだとそれはわからないんで、そういう感情までも記入できるっていうところが、アナログのよさかなと思いますね。
安藤:なので、そのツールとしても、これはずっとデスクに置いて、時々、毎日ジーっと見ると言うよりも、パッとめくって、それまで書いたことを読み返したりっていうのも、時々やるようにしていますね。
池田:あとはデジタルでスケジュール変更する時って結構楽ですよね?
安藤:楽ですね。
池田:デジタルはね。でも私の工夫は、マイタックラベルリムカっていうツールを使っているんですね。
安藤:マイタック?
池田:マイタックラベルリムカっていって、貼ってはがせるシールがあるんですけど。
安藤:へー!
池田:これにTo Doを書いていて。
司会:これ普通に文房具屋さんで売ってる?
池田:文房具屋さんにあるんですけど、マイタックラベルとマイタックラベルリムカっていうのがあって、リムカじゃないとだめなんです。これ貼ってはがせるんですね。
司会:リムカっていうのが貼ってはがせるタイプの。
池田:リムカっていうのが貼ってはがせるタイプで、ポストイットよりも粘着力が強くて、すごいマニアックな感じなんですけど、これにTo Do、月間の予定で相手がいる予定、何時にどこ、例えば今日は「19時に美冬さんとトークショー」みたいな感じで書いて、仮予定として予定を何個か貼っておくと、例えばリスケした時もこれだとデジタルっぽくリスケができるんですね。
手書きでこの予定を書いちゃうと、消すの大変じゃないですか?
安藤:そうですね。消せるボールペンならともかく。
池田:なので、ちょっと遠いからわからないと思うんですけど、この辺全部シール貼ってあるんですよ(手帳を見せる)。
安藤:本当だ。
池田:仮予定を3つ上げる時もこのシールを貼ると、確定した時に剥がせるので、アナログなのにデジタルっぽく使えるという、そういうツールで工夫してやってますね。
安藤:やりたいことを叶えていくために、断捨離ってすごく大事だと思うんですよ。私もこの本を千葉さん(書籍の担当者)と一緒に作っていく時に。
ちなみにこの手帳は、20代向けにタイトルを作ってはいるんですけれども、実際は半分が20代で、もう半分は30代以上で、30代、40代、50代ぐらいまで。
司会:そうですね、はい。購買データを見ても。
安藤:わりと買われてるので「20代じゃないよ」っていう方も全然、私も30代だし安心して使っていただきたいんですけども。
多分こういう『朝活手帳』とか『20代のうちにやりたいこと手帳』を買って使ってくださる方は、すごく好奇心が旺盛で、自分の意識も高くて、何かやって行こうっていうエネルギーがある方だと思うんです。わざわざこういう手帳を活用して、早起きをしようとかコミットしようという方って。
そういうタイプは、私がもうその筆頭なんですけど、やりたいことが多すぎて、優先順位を付けにくかったり、あとは時間が足りなくなったり、途中で息切れしちゃったりいろいろあるんです。
なので、やりたいことが多いからこそ、今やってることを見直して、やめるっていう選択もすごく大事だと思うんですけれども。
池田:美冬さんも「やめることリスト」を書くって提案されてますよね。
安藤:はい。それは『冒険に出よう』でも書いて、ここはかなりこだわりの部分です。千恵さんにとって、その夢を叶えていく途中って、日々のことでもいいんですけれども、心がけてることって、例えば何かやめるとか断捨離するようなこと。何かほかにぜひ。
池田:そうですね。色分けって決めてるんですね。ボールペンも4色ボールペン使ってるんですけど、To Doリストを全て色分けしてるんですね。食いぶちと種まきと日課と……。
安藤:見開きページの右上ですよね。
池田:はい。思いつきっていう4色に色分けをしていて、例えば今日やること朝やることで、「あ、これは種まきだな」とか、「これは食いぶちだな」っていうふうに、1個1個書く時に決めてるんです、一瞬で。To Doリストを書く瞬間にもう選んじゃう。
真っ黒で書いちゃってあとから選ぶとかじゃなくて、毎日毎日、書く瞬間瞬間で、断捨離をしている感じですね。
そういうことするとすごい生々しいんですけど、飲み会、今私妊娠しているんで飲めないんですけど、飲み会にも色があると思っていて、すごく大事なメンターとの飲み会は赤、取引先との飲み会は緑、食いぶちの緑で(笑)。
安藤:確かに。あとどうでもいい人のね、愚痴ったりっていうのは……。
池田:愚痴飲み会は思いつきの黒だから、一次会で失礼しようとか、全部自分で決めちゃって書くんですね。それを言うとすごい生々しいし、人間関係を断捨離するのかとか怒られたりするんですけども、でも「日々決める」ということが大事。
間違った選択もあるんですよ。「これどうでもいい飲み会だから適当に返事しよう」と行ったら、すごく素晴らしい出会いがあったとか、自分の選択の間違いも色分けしてるから、復習した時に「この選択は間違いだった」ってちゃんとわかるんだけれども。
黒でずっと書いとくとその選択、どういうふうに自分が断捨離したかっていうプロセスもわかんなくなっちゃうんで、それを毎日10年近くやってるんで、そうするとメールも色で見えるんですね。「あ、これは緑のメールだからすぐ返事しよう」とか。
だからクライアントから「仕事早いね」とか「メール早いね」って言われるんですけど、食いぶちだと思ってるから早いんですけど。
(会場笑)
池田:ディスカヴァーさんへの返事も食いぶちだから早いんです、みたいな。そんな感じで、それが結構決断力を養うような気がしてますね。
安藤:でもこの話すごいおもしろい。なるほどなと思ったのが、私はこの『20代のうちにやりたいこと手帳』で、手帳を使ってくださる方に「大事だよ」って伝えたのはこの赤なんですね。種まきの赤。
池田:種まきね。大事ですね。
安藤:重要であって緊急なこと、例えば日々の業務、緊急であって大事なことって日々やらざるを得ないので重要なんだけども、緊急でないこと、例えば去年の私にとっては、オンライン英会話をやるっていうのは、今後のキャリアにとってとても大事なんだけど、特に海外の仕事が入ってるわけじゃないから、重要なんだけど緊急ではない。
池田:でもやんなきゃいけないんだよね。
安藤:これが種まきの赤だったんですね。それをやり始めて不思議と海外からのオファーが増えていった。なので、『20代のうちにやりたいこと手帳』で、自分にとって思いつく限りの赤いもの。将来のために今種まきできるものを、たくさん思いついてもらったらいいなと思うんですけれども。
池田:そうですね。
安藤:今千恵さんの話でハッと思い出したことがあって。ちょうど今月末に、別の出版社さんから共著が出るんですけども、その原稿を書いてる時に、これまで仕事のなかで起きてきたことを振り返ってみたんですね。
そしたら千恵さんと同じような気づきがあって、友人との他愛のないお茶、まさに色は黒ですよね? 重要じゃないし緊急じゃない、黒的なお茶会ですごい重要な出会いがあったり、むしろそういうところから今後に広がっていく大切な紹介とか、情報が……。
池田:実はあるんですよね。
安藤:あったことに気づいたんですね。例えば1つだけ挙げると、日々の話のなかで「こういう人美冬ちゃんに紹介したいんだけどどうかな?」っていうことが時々、皆さんにもあると思うんです。お友達から「ちょっと3人でお茶しない?」みたいな。
私、新しい人に出会うっていうのが目的がないと苦手で、目的があるとか、独立するからとか、仕事の打ち合わせだっていったら頑張っていけるんですけど、そういうのが苦手で「人の紹介とか苦手だからいいや」って、つい断っちゃいそうになるんです。
でもそこで「いやこれもきっと何かあるかも」って、「黒だと思うけど、もしかしたら緑になるかも」とか。
池田:そうそう。その時の選択が正しいかどうかを、あとで検証してできるってことですよね。
安藤:だから「緑になるかもしれないし、赤になるかも」って思って行くと、そこから例えば、最近船に3週間乗ってたんですけど、ピースボートっていう船で講演する仕事も、そんな人の紹介から決まったものだったりとか、今重要だと思っていないことが、実は大きく展開したってことがすごくあるんですよね。
なのでまず、正しいかどうかを検証するって言っちゃあれですけど、自分が日々の行動を色分けすることによって、あとで振り返って「黒だと思ったけどこれ緑だった」とか、「緑だと思ったけどこれは青だった」みたいな。
池田:だから決めることも大事だし、あとで検証して精度を上げていくと言うか「あの時の感覚は間違いだったのかな」とか「間違いじゃなかったのかな」というところを振り返るためにも、やっぱり色分けをするといいかなと思いますね。
安藤:確かにそれはおもしろい。
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