2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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松島倫明氏(以下、松島):はい、ありがとうございます。そのランガム教授の火を使うことで人類が進化したという説。そこからすると、今の現代の生活において、もう一度そのローフード、火を使わないというローフードに戻ることの優位性というのは、どのようにお考えですか?(菜食派に)
森睦美氏(以下、森):はい。今、「昔々のサルに戻ってしまうんじゃないか?」、「菜食は80万年前の(サルの生活)」ってことなんですけど、菜食が8割とか100パーセントの人でも、脳が悪いわけでもないし、優秀な人たちもいますし。私もこのように、ちゃんと喋って人間らしく生きておりますので(笑)。
(会場笑)
菜食についてはですね。私たちに必要なすべての栄養素、これは「プラントベース&ホールフード」って私たちは呼んでいるんですね。
それは何かと言うと、植物が中心となって……ホールフードっていうのは丸ごと、未精製、そのまんまのという意味なんです。白いお米っていうのは加工気味になりますので、そういったものではなくて、丸ごとそのまま食べれるものってことですね。
例えば穀物だったら、最近キヌアがスーパーフードとして有名になっています。このキヌア、でんぷん質はほとんど含んでいなくて、たんぱく質、それからオメガ3脂肪酸などの、私たちに必須脂肪酸とされているものとか、ビタミン、ミネラルが非常にたくさん入っています。
一見、穀物のように見えるんですけれども、完全な穀物じゃないんです。これも発芽をさせることで、生で食べることができます。さらに、こういったものを発酵させることによって、腸内細菌の環境とすごくマッチして、たんぱく質とかも有益に取れるようになります。
そして、栄養素の比較がこちらに載ってますけれども、ホールフードのゆえん、完全食品であるというのが、例えば、ほうれん草にしても、私たちに必要と思われている8大栄養素。
まず、お水ですね。ちゃんと水分を含んでいること。それから食物繊維。それから3大栄養素と言われている糖質、たんぱく質、脂質。ビタミン、ミネラル、それからフィトケミカルですね。より健康を高めてくれる抗酸化力がたくさんあるんですね。
こういったものが、ほうれん草とか、海藻であるアオサだとか、ここには載ってないんですけれども果物にも、全体的にすべて入っております。
なので、私たちはこれを中心に食べることによって、「主食がご飯」とかではなくて、「野菜が主食」になるんですけれども、それを食べることによって健康になれるというのが、栄養素の考え方としてあります。
松島:このなかでお肉には含まれてないものっていうと、何になりますか? フィトケミカルとかそうですよね?
森:フィトケミカルは入ってないですね。あと、食物繊維もほとんど入ってないですし。魚とかで言うと、オメガ3脂肪酸とかは入ってますけれども、野菜に比べると少ないんじゃないかなと。
松島:(肉食派に)これについてはいかがですか? この栄養素のなかで、植物ベースですと、この8大栄養素がすべて取れるということに対して、どのようにお考えでしょうか?
長尾周格氏(以下、長尾):まず現代栄養学で言うと、食物繊維が必須栄養素か、という問題ですよね。食物繊維は植物性食品にしか含まれませんから。動物性食品だけで何千年にもわたって健康を維持している人たちがいます。
一般的には、例えば、イヌイットとかは5千年間、少なくとも同じような食生活で生活してきた人たち、彼らは食物繊維取らないんですよね。「食物繊維を取らないと人間は健康でいられない」って言うんだったら、イヌイットは健康じゃないんでしょうか?
森:イヌイットの方は、発酵をさせてますよね。
長尾:発酵?
森:発酵をさせて食べていると思うんです。それから、生肉中心で、あとは内臓をたくさん食べているって聞いています。内臓というのは、そのなかに海藻がいろいろ入ってると思うんですよね。
長尾:海藻をそのまま食べるわけじゃないんですよね。
森:二次的に、野菜、海藻を食べているんじゃないかなと、私たちは考えております。
長尾:でも、アザラシの肉や内臓の成分を分析しても、食物繊維はゼロですよ。
松島:あの、僕、いつも気になっているんですけれど、例えば僕らが明日からイヌイットの場所に行って、イヌイットの食事をしても大丈夫なんですか?
長尾:そういう日本人の研究者は何人もいますよね。実際に、それで何年も暮らして、それで本を出してますよね。有名な人だと、……なんつったっけ、僕も本持ってる、名前忘れちゃいましたけど、その人の本を読んでみるとわかりますよ。
「実際に食物繊維を取らずに、彼らと同じような生活をして、その人は病気になったり何かしたのか?」と。まったく問題なく、健康に暮らしているんです。
同じようなことは、例えばマサイ族なんかもそうですよね。植物性の食品は一切摂らないですから。彼らは牛乳を主食にして、家畜動物の肉を少量食べて、それと子牛の喉を1ヶ月に1回突いて、その生き血を飲んで生活している。
僕は常に患者さんにもみなさんにも伝えているんですけれど、栄養学の知識だとか、論文でどうだとか、なんだとかいうよりも、現実にそれで健康な生活をしている人がいるんですから。
僕がおうかがいしたいのは、今のローフードの考え方のモデルとなる先住民ないし伝統的な集団、何千年にわたってそういう食生活をして暮らしている人たちは、存在するのでしょうか?
森:ごめんなさい、それについてはわからないんですが、現代の私たちが言えることは、今の食生活をしていて、実際に糖尿病が治ったり、ガンが治ったり、健康を何十年も維持している人がいることは確かです。
宗田哲男氏(以下、宗田):あの、それはね、意味はわかるんですよ。糖尿病が治るっていうのはね。糖質を取らないですから。そうじゃなくて、……じゃあ、もう少しスライドを何枚か出していただけますか。例えば、ニワトリの卵って食物繊維入ってますか?
森:ニワトリの卵には、食物繊維は入ってないんじゃないでしょうか。
宗田:で、なんであれは雛になれると思います?
森:……うーん。
宗田:植物がまったく入ってないんですね。糖質もないんです。炭水化物もないんです。で、私が今度の本で書いたことは……世界で初めて人間の胎児の絨毛という組織の、ケトン体っていうのを測ったんですね。
ケトン体ってのは脂肪の分解産物です。炭水化物では絶対出てきません。炭水化物はいいとしても、今の皆さんの、ケトン体の標準的な値は、76~80です。
で、この胎児、流産した胎児のこの胎盤になるやつがあります、将来。ただ、まだこれが6週、8週の場合は、こういう絨毛という毛のような組織で、赤ちゃんに栄養してます。
赤ちゃんは2ミリか3ミリなんです。こういう機械ができたから(測れるん)ですけどね。この胎児の絨毛のなかを測ると、4,300というケトン体の値が出るんです。
4,300っていうのは、糖尿病の医者が聞いたら腰を抜かします。1,000出たら、もうICUに収容です。もし今の大人の人たちが、糖尿病でケトン体が1,000だったら、命を落とすと思います。
で、今日、この会場に本当は来てほしかったんだけど、神戸から飛行機で駆けつけてくれるクボタさんという方が、1型糖尿病の方なんですけど、この方のケトン体値が4,900くらいです。
たぶん糖尿病の医者が「1型で4,900」というのを聞いたら、腰を抜かすどころか、その人間が生きてるとは思ってません。だから、彼女に来てもらって、ここで喋ってもらおうと思ったんですけど。彼女は完全に肉食生活をしています。そしたら、血糖値がまったく上がらないので。
もう1つ、スライド出してもらえますか? みなさんの体のなかで起こってる、体のなかのエンジンってのは、糖質エンジンとケトン体エンジンの2つを持ってるんです。
どんなに植物が大好きだっていう人でも、実は心臓はケトン体で動いています。骨格筋もケトン体で動いています。ケトン体がなかったら(本来は)生きていけません。なぜかって言うと、2、3日食べなかったら、体のなかのグリコーゲンとかブドウ糖が枯渇するからです。
それでも人間は死にません。山で2、3日、1週間、川の水を飲んでても、死んだ人はいません。なぜかっていうと、体に持ってる皮下脂肪、脂肪を分解してるからです。
例えば60キロの女性だったら、脂肪が20パーセントとすると、12キロ。1グラムで9カロリーですからね、この皮下脂肪で、大体1ヶ月生きられるんです。この皮下脂肪を使って生きていれば、何も起こらないんです。
ところが、原始時代からケトン体エンジンで生きてきた人間が、途中で糖質を手に入れたんです。糖質を手に入れたために、糖質の生活にだんだん慣れてくる。この100年はすごいです。精製糖質。あちらの方が言ってくれたとおりに、良くない糖質が増えているんです。
だから、彼女らが言っている「ローフードのものの良さ」というのは、ある意味ではわかるんです。良くない糖質が増えました。血糖値をガーンと上げるわけです。上げるとインスリンが出てきます。ガーンと下げます。そのあと、低血糖起こします。上げたり下げたりするんですね。
その血糖の糖がどこに行くかっていうと、必ず皮下脂肪、内臓の脂肪にして蓄えられます。そして、だんだんインスリンの効きが悪くなってくるわけです。
私が調べた赤ちゃん、胎児のケトン体が、平均で1,300あります。生まれたときの臍帯血も700ある。生まれて4日目でも240ある。1か月たっても360ある。赤ちゃんっていうのは生まれつき、胎内からずっと、ケトン体で生きてるんです。
これをちょっと、ほかの動物で考えてみましょう。例えば卵。卵のなかには、脂肪とたんぱく質と水しかないんです。あのなかには炭水化物はないんです。なのに、暖めたら雛になるんです。
みなさん、不思議に思いますね。卵っていうのは完全食品です。だから生きていくために、たとえどんなに「植物が好きだ」っていう人でも、卵から人間になっているはずです。
そして、お母さんからもらってる栄養。これなんだろう? 「ケトン体の元がどこにあるかな」と思ったら、わかったんですよ。妊婦さんは全員、妊娠後期にコレステロールがすごく高くなります。350くらいは当たり前です。
ところが、動脈硬化学会の医者たちは、妊婦に「コレステロールを下げる薬を飲め」とは言わないんです。不思議でしょう? 妊婦にだって「350じゃまずい」って言うべきじゃないですか? 言わないんですね。
ところが、40歳の女性が350だったら、もう怒られます。「肉は食べるな」、「レバーなんか食べるな」、そして「コレステロール下げろ」って言われます。なんで「下げろ」って言われるか? 動脈硬化のもとだから。
これもさっき長尾先生が言ってたけど、100年前の動物実験。「ウサギにコレステロールをあげたら動脈硬化が起こった」っていうロシアの研究から。いまだにですよ。
今年の4月に日本の厚生労働省が、やっと「卵1日1個」の規定をやめました。でも、馬鹿げてるでしょ? 今までは栄養士も医者も全部「1日1個」って言ってきたんですよ。その人の立場はどうなるのよ。
(会場笑)
あんたたちが悪いのか、厚生労働省が悪いのか。で、厚生労働省がなぜ4月に変えたかっていうと、2月にアメリカが変えたからです。2月にアメリカが変えたら、一気に変えちゃったんですね。今、卵は1日に4個でも5個でもいい。
渡辺先生の言うとおり。「卵、肉、チーズがいい」って、厚生労働省が認めちゃったんです。でも今でも言っている医者いっぱいいますよ、「卵は1個だよ」「鳥はささみ肉」「食べるなら野菜だよ」と。これは、全部コレステロール神話なんですよ。コレステロールが悪いっていう。
でも、知ってます? 日本にある食品のなかで、一番コレステロールの高い食品、なんですか? 卵です。みなさん、卵のおかげで自分たちの命をもらってるんですよ。
実は人間も卵です。私、体外受精やってますから、うちの培養室のなかで卵いっぱい冷凍してあります。あの卵も調べれば、たぶんコレステロールだらけです。ただ、0.1ミクロンなんですよ。調べようがないんですね、なかなか。
ニワトリの卵でも、サケの卵でも、どの卵でもいいから調べてもらうといいですよ。今日、私が言っているのは、卵も調べてもこうだし、それから胎児のケトン体でもそうだし。人間はスタートから脂肪をエネルギーにしてるんです。
ただ、世の中ではそうは言われていません。私が言っていることは世界初ですので、今日聞いた人が信じなくてもいいです。
(会場笑)
松島:ありがとうございます。さきほどおっしゃってましたが、ご本が今度出るんですね? 今月。こちらですか?
宗田:実はこれ、今月の17日に発売なんですけど、今日アマゾンで見てたら、光文社新書で、800ある新書のなかの1位。
(会場拍手)
まだ売られてないんですよ。新書全部、全会社の新書全部で7位。それで、全ブックスで66位。渡辺先生のこないだ出たMECのあれでも、もう売られてるけど、千何位だったと思うんですけどね。
(会場笑)
この業界ごとにはいっぱい売られてますよ。料理本としては売られてるけど、本全部のなかで66位っていうのは、まだ売られてない本なのに驚異的ですね。
松島:ありがとうございます。
森:先生の本、読みたくなりました。
(会場笑)
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