2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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あき君(以下、あき):なるほど。それで国レベルで女性の参政権が認められるのは、いつなんですか?
まきちゃん先生(以下、まき):それは1920年なんですよ。けっこう先ですよね。60年間も空いているんですけど。
おおたに君(以下、おおたに):それ、さっきの2枚目の写真の女性が5人並んで歩いていた頃が1920年代?
まき:そうですね。その時の写真ですね。
おおたに:ふーん。なるんど。
あき:けっこう後だったんだね。
おおたに:ついこの間ですよね。とはいわないけど(笑)。100年弱前か。
まき:この時に60年間何があったかという話ですけれども、なぜ1860年代に女性の参政権が認められなかったかというとですね。さっき何度も話に出てきたんですけど、女性参政権の運動の高まりというのはあったんですよ。
女性でもけっこう社会に出て働く人が増えたりとか、高い教育を身に付ける人が増えてきたので、女性にも参政権を与えてもいいんじゃないかという動きもあったんですけど、もちろん保守的な人もいたわけです。
女性の参政権に反対する人もいて、結局は女性参政権を合衆国憲法に載せるということまでいかなかったのです。ただ、その動きが大きく変わったのは、第一次世界大戦の時なんですね。
第一次世界大戦の時というのは、女性たちがけっこう活躍をしていてですね。たとえば男性たちというのは、兵とかになって戦争に行くわけなんですけども、男性たちに代わって女性が職場で働いたりとか、募金活動というものを行なったりして、戦争を成功させるために女性の協力が欠かせなかったんですね。
おおたに:なるほど。
あき:募金活動は何のためですか?
おおたに:戦争じゃないの?
あき:具体的に何を集めるため?
おおたに:戦費じゃないの?
あき:あ〜。はいはい。
まき:戦費とか、何でしょうね。
おおたに:戦争で未亡人になったり孤児になったりした人たちのためかな? どうなんでしょう。
まき:ちょっと具体的なことが載っていないのでわからないのですが、でもおおたにさんが言ったことだと思いますね。
あき:なるほど。そういう目的だったんですね。想像というか、そういうことが考えられるんじゃないかということ。
まき:考えられるということですね。第一次世界大戦の時に女性はがんばったわけですよ。
あき:がんばった。
まき:その時に女性の影響力というのを人々は気づくわけですよね。それで州レベルで女性の参政権を求めるという動きもあったので、「じゃあ、もう女性の参政権を認めてもいいじゃないか」ということで、1920年に憲法修正第19条が成立して、女性の参政権が全国規模で認められるようになったんですね。
あき:アメリカの女性は戦争を支えたんですね。それでけっこう参政権も認めざるを得なくなるというような流れになっていったんでしょうね。
まき:そうですね。第一世界大戦の時に女性たちががんばって、そういう流れになったということですね。
おおたに:きっと人口も女性のほうが多くなったしね。
あき:そうですよね。そうだ、そうだ。
おおたに:残念ながらきっとそういうことだよね。
まき:たぶん戦死した人たちもあって、女性たちがどんどん職場で働くことになっていってたと思うんですよね。
おおたに:がんばらないとね。
あき:留守を守っている感じですよね。
まき:それで参政権が認められるようになったわけですけれども、ちょっと話がそれてしまうんですけれども、運動に参加した人たちというのは、たぶんおおたにさんとかアッキーさんとかも、たとえば中産階級とか上流階級とかの白人女性というイメージが強いと思うんですね。そういう人たちが運動を進めたんだろうと。
もちろんそれは正解なんですが、実はそういった人たちだけではなく、黒人女性たちも黒人女性クラブとかを結集して、人種差別撤廃や女性参政権を訴える活動をしていたそうです。
なので、本当に奴隷解放であったりとか女性参政権というのは、人種に関わらず女性たちが手を取って進めてきた運動なんですよ。
あき:人種を問わずみんなで一致団結して。
まき:はい。そのわりにはけっこう認められるのが遅かったかなというのが私の印象なんですけど。
あき:ここまでくるのはけっこう大変でしたね。
まき:大変でしたね。一波、二波あっての。もちろん参政権を手に入れたあとで、認められたあとすべてが終わったというわけではなくて、政治的な差別というのはなくなったんですけど、経済的な差別というのはまだまだ続いていたんですね。
たとえば、同じ仕事をしていても給料が安いとか、女性というだけで職業が限定されてしまったりとか。そういう流れは1920年代以降も続いていたんですね。経済的に男女平等になったのは、本当につい最近のこと。おおたにさんが生まれた時くらい。
おおたに:え?(笑)。
まき:それか、おおたにさんが10代、20代くらいの時に、アメリカはようやく経済的な男女平等になったのかなという感じです。
おおたに:なんだろう、それ?
あき:なるほど〜。
まき:つまり1960年代とか70年代くらいに女性の経済的差別はなくなったということですね。
おおたに:60年代はウーマン・リブがあったよ。
まき:ん?
おおたに:ウーマン・リブって知らないですか?
まき:ウーマン・リブは知らないです。
おおたに:えー!? アッキーさん、知ってるよね?
まき:いや、私もちゃんとは知らないです。知ってますけど。
おおたに:女性解放運動全体をウーマン・リブと呼んでいたんですよ。その頃は。
まき:本当だ。書いてありますね。1970年代初頭に、アメリカ合衆国や日本など先進国で起こった女性運動。
おおたに:その頃はウーマン・リブとかヒッピー文化とかね。
あき:1970年代でしょ?
おおたに:大阪万博もあったしね。
あき:まだちょっとタイムリーじゃないかもしれない(笑)。
おおたに:ウーマンリブ以降、女性が強くなったというイメージだね。
まき:まとめで、植民地時代は女性の権利というものはなかったですよ、と。独立革命の時になって、共和国の母として女性に役割が持たせられるようになって、女性が政治的、社会的意義を持つようになりました。
黒人の奴隷解放運動によって、女性が社会問題、政治的問題に対して意見を唱えることができる社会というか、それが認められるようになりました。それで南北戦争とか第一次世界大戦を経て、全国レベルで女性参政権を得ることができるようになりました、という話ですね。
これを調べてて思ったのが、女性というのはその時の時代とか政治的政策とかによって社会的な役割が与えられたりして。何て言えばいいかわからないんですけど。
おおたに:私が思った印象は、最初に映画でアメリカ女性は強いといったけど、アメリカでさえ女性が権利を獲得していったのは、けっこう最近なんだなというのが勉強した印象ですね。
あき:そうですね。
まき:私が簡単にまとめるとすると、女性というのは時代の波によって翻弄されてきたんだなというのが印象的ですね。
おおたに:昔は卑弥呼とかクレオパトラもいたのにね。
あき:そうですよー。
まき:そうなんですよね。女性たちって、時代の波に乗って権利とかそういったものを獲得していったと思うんですけど、そういった女性の権利を認める要因じゃないですけど、そういったきっかけになったというのは、時代とか政治的な要因だったりとか。
おおたに:ほかの要因があるということ?
まき:ほかの要因で決められてきたんだなということを感じました。
おおたに:なるほど。そういえばそうだ。有名大学に女性が入れるようになったのも、やっぱり生徒が減ってきたかららしいからね。アイビー・リーグの大学があるじゃないですか。最後、コロンビア大学が共学になったのは、1983年だってさ。
あき:えー! 遅い!
まき:遅いですね!
おおたに:それまでは男子しか認めないという大学だったんだよ。
あき:知らなかった。そうなんですか。いや、本当にアメリカは進んでいるような印象が。
おおたに:進んでいるようで、法律的には保守的なんだね。
あき:けっこう保守的なんですね。
まき:そうですね。もしかしたらそういった面では、もっとスウェーデンとか北欧のほうが進んでいたりするかもしれないけど。
あき:スウェーデン、いいよね。スウェーデンで子育てしたいくらいですもん。
おおたに:え? 子供の前にまず……。
あき:子供がいたらね。子供が生まれたら(笑)。スウェーデンは子育てをするにはすばらしい国ですよ!
おおたに:あ、じゃあ世界の女性参政権獲得年という資料があったよ。アメリカは1920年だけど、日本は1945年だって。
あき:え、そうなんだ! 終戦の年。
おおたに:終戦後。フランス、ハンガリー、イタリア、日本が1945年だって。
あき:へえー!
まき:ふ〜ん。
おおたに:一番早いのはニュージーランド。
あき:なんか聞いたことがあるというか……。
まき:なんか聞いた気がする。
おおたに:1893年だって。
あき:そんな感じなんですね。は〜い。
まき:ということで、アメリカ史の中の女性たち。以上です。
(授業終了のチャイムの音)
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