2024.10.01
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2024年好調だった日本株はいま…?下半期のポイントを解説!(全1記事)
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藤野英人氏(以下、藤野):2024年、年初に非常に大きく株価が上昇して、日経平均も4万円を越したということで、新時代の到来を意識した時だったんじゃないかなと思います。
また、新NISA制度も非常にロケットスタートで、20代、30代の人を中心に多くの人が口座を作って投資を始めて、前半が非常に良かったと思います。
実際にバブル崩壊以来の日経平均最高値を更新しました。私も、ちょうどバブルのピークの1990年に入社をしましたので、三十数年間、私の社会人生活はそれを超えることができなかったところがありますから、それを超えたことは本当にすばらしかったと思います。
ただ、3月から日経平均が足踏みしている状態になっています。その背景は、スピード上昇したことによる時間調整もあったと思います。
決算の数字も悪くなかったですし、これは企業によって違いますが、実際に春闘でも4パーセントから5パーセントと過去と比較しても、高い伸びの賃金の上昇率、いわゆるベアの上昇率があったところも非常に良かった点だと思います。
ただ一方で、今まで大きく下がっていた中国株が少しボトムから戻ったところがあり、中国株に日本株からお金が少し流れたりしました。
あと、今までは東証による市場改革のネタをずっと引っ張ってきたところがあるんですが、それも少しネタ切れなところもあるのかなと。今後、「日本の新しい成長分野やビジョンはどういうものなのか」が問われてくるのと思っております。
ナレーター:では、2024年下半期、日本株市場はどのような動きが予想されるのか?
藤野:おそらく銘柄の選別が問われるのではないかなと思っております。
東証改革の中でPBR改革を中心に、「これから自分たちは株主のためにどのような提案をするのか」を積極的に打ち出した会社は、株価的にもだいぶ上昇して、ちょうどPBR1倍前後に落ち着いています。PBR1倍になった会社が、ここからさらに価値を発現していくために、どのような成長ビジョンを描くことができるのかが重要になってくると思います。
日経平均指数だけが大きく上昇するような、比較的楽な相場だったと思うんですが、そういうことではない。どの企業が成長するのか、どの企業がちゃんと将来のビジョンを出して実現していくのかによって株価が決まっていく世界になると思います。
あともう1つは、政治が非常に不透明になってきたところです。今まで政治はそれほどマーケットに影響しなかったんですが、もしこれが政権交代になって、自民党政権でない野党政権になることになると、海外の投資家は慎重になるでしょう。政権交代になった場合には、マーケットには少しネガティブなのかなと思っております。
特に、秋に自民党の総裁選がありますが、それまで解散がなされないのか。もしくは解散がないまま自民党総裁選になって、誰が総裁になるのかというところも下半期の見どころでしょう。
ナレーター:2024年下半期、藤野さんが注目している業界は何でしょうか?
藤野:この1年半ぐらい、NVIDIA※を中心にAIが大きなテーマになりました。下半期もこの状況は変わらないだろうと思っております。
OpenAI※がChatGPTを出して、これがChatGPT2.5、3.0、4.0、かつ最近ではChatGPT-4o(omni)というものを出しましたが、それが著しく進化しています。多くの人が科学技術の進歩、AIの進歩に驚いているところがあります。このモメンタム(相場の勢い)が続けば、AI関連のマーケットは好調を維持するのではないかと考えております。
※個別銘柄を推奨するものではありません
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