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片付けパパ対談 #16 「すぐやる人」になる ~ 科学的に「先延ばし」をなくす技術 ~(全5記事)

「10秒アクション」でとりあえず動くと、やる気は後からついてくる 先延ばしをせず「すぐやる人」の特徴から見る行動術

『片付けパパの最強メソッド』の著者・大村信夫氏が旬なトピックでゲストと対談するシリーズ。今回のゲストは『やる気に頼らず「すぐやる人」になる37のコツ』著者の大平信孝氏。本記事では「すぐやる人」の特徴を元に、考えすぎてなかなか動けない人へのアドバイスを送ります。

前回の記事はこちら

先延ばしをしない「すぐやる人」の特徴

大平信孝氏(以下、大平):「すぐやる人」って、自分の内側の対話が整ってるんですよね。葛藤してないというか。自分の内側について「3つの声」というふうにお伝えしてるんですが、「頭の声」と「体の声」と「心の声」。いろんな声を発してるわけなんですが、そこに耳を傾けていく。

考えすぎてなかなか動けない方の場合は「頭の声」ばっかり聞いてるんですよね。頭の声って義務感というか……。

大村信夫氏(以下、大村):責任感とかね。

大平:そうですね。責任感から発している「こういうふうにしなければ」みたいな。でも、心の声はもうちょっとシンプルで「こういうふうにしたい」とか。

大村:そうなんですよね。「べきべき星人」と「わくわく星人」といって、「何々すべき」「こういう場ではそうすべき」みたいに、「べき」で縛られちゃってる人は多いんじゃないかなと思って。

だから、この地球上から「べきべき星人」をなくして「わくわく星人」だらけにしたいというのが、僕のミッションでもあるんですよ(笑)。

大平:いいですね(笑)。私の今の表現で言えば、頭の声のボリュームをちょっと下げてもらって、もっと心の声を聞くというか。

大村:「わくわく」って、心からやりたいことが湧く「湧く湧く」なんじゃないかなと思って。

大平:そうなんですよ。誰しも自分の内側から湧いてくる思いがあるんですが、心の声に蓋をしてる人がけっこう多いというか。「大人たるもの、社会人たるもの一定の成果を出さなければ」みたいな頭の声が強すぎて、心の声に蓋をしてるケースが多くて。

でも本当は「自分ってどうしたいんだろうか?」というのを、一度ゆっくりじっくり、それこそノートとかをご活用いただいて自己対話を深めることが、すごく大事なんじゃないかなと思ってます。

大村:なるほど。なかなか自分1人では難しいと思ったら、コーチングを活用するとか。

大平:そうですね。ある意味、そういった時がコーチの出番というか。目標を形にすることも大事なんですが「その方が本当に心底達成したい目標は何なのか?」というのを、一緒に対話しながら引き出していくのがコーチのお役目かなと思います。

大村:ありがとうございます。

これからの時代に求められるのは「未来志向型のアプローチ」

大村:というところで、あと10分ぐらいです。

大平:でも、ちょうどいい感じ。

大村:(スライドを見ながら)この「現在、未来、過去」をちょっとご説明いただければと思います。

大平:アドラーは三大心理学者のお一人なんですが、現在でなにかしらのトラブルや問題が起こった時に、フロイト・ユングは過去にアプローチしていくんですね。

大村:「原因論」ですね。

大平:そうですね。「学校や親子関係で何かトラウマがあったんじゃないか」と、過去にアプローチをしていくんですが、アドラーは未来にアプローチしていくんです。

過去よりは未来に向けて「これからどうしていきたいのか」「今あるものをフル活用して何ができるのか」と、あるものに着目して、あるものを活かしていこうという(アプローチの)かたちですね。

大村:なるほど。心理学の三大心理学者が、フロイト、ユング、アドラー。ユングとフロイトは原因論。

大平:過去にアプローチをする。

大村:それに対して、アドラーは違うってことですね。

大平:未来志向型ですね。今、やはり未来志向型のアプローチがすごく求められてるんじゃないかなと思います。さまざまな分野・業界で新しいイノベーションというか、打開をしていかないといけないフェーズだと思いますので、現状維持というよりはまったく新しい取り組み方やプロセスが求められてると思います。

クリエイティブなアイデアを実行していくことが大事になってきますので、目的論的なアプローチ、目的論的な思考がとても大事になる。

“まずは行動”することで、やる気は後からついてくる

大村:世の中はガーっと移り変わっていくので、たとえ振り返って原因を特定したとしても違うふうになっていくので、(過去に戻っても)できないですよね。

大平:そうなんです。刻一刻とどんどん変わっている今の時代にこそ、仮決め・仮行動でフットワーク軽く、まずは試してみる。

大村:ベータ版というかアジャイルというか、そういうものがあるじゃないですか。

大平:そこのスピード感がすごく求められるんじゃないかなと思ってます。そういった意味でも、今日のお話をプライベートやお仕事の現場でぜひご活用いただければと思います。もちろん、思考することや準備することもめちゃくちゃ大事なんですが、まずは1歩踏み出す。

1歩踏み出すといろんなフィードバックが得られますので、肌感覚というか「これが自分に合ってるのか」「人の役に立ってるのか」と、いろんな情報が入ってきます。そのフィードバックを元に、また次の1歩を(踏み出す)。

大村:僕、まさにそれだったんです。考えても答えは出ないから、やっちゃったほうがすぐに答えが出るんですよ。

大平:そうそう、その発想です。実際に1歩踏み出すと、やる気は内側から湧き出してくるんですよ。

大村:「わくわく星人」の誕生ですよ(笑)。

大平:そう(笑)。だから、「10秒アクション」って良いことづくめなんです。

大村:PoCを回す「プルーフオブコンセプト」といって、「まずはとりあえず製品を出して」ということはみなさんもう仕事でやってるので、それを人生や日々の行動にも当てはめましょうよ、ということかなと思います。

大平:そうなんです。それを人生全体にも当てはめていただくと、もっともっとストレスが減りますし、もっともっと自分の行きたい方向に進んでいけるんじゃないかなと思いますね。

大村:なるほど、いいですね。

職場、家庭、学校、すべてにおいて大切なのは「対話」

大村:じゃあ、ここまででちょうど時間です。ありがとうございます。

(一同拍手)

大村:あっという間じゃないですか?

大平:あっという間でしたね。

大村:もう55分ですから、残り5分。タイムマネジメントばっちりですね。

大平:ありがとうございます(笑)。

大村:タイムマネジメントの先生って言いながら、けっこう(イベント時間が)伸びる人いるからね。「お前、できてないやんか」という人が時々いらっしゃいますが(笑)。

大平:(笑)。

大村:ありがとうございます。ということで、みなさん盛大な拍手を。

(一同拍手)

大村:うわぁ、ありがとうございます。ハートとかもいっぱいですね。じゃあ最後にこの質問なんですが、大平さんのミッション、パーパスは何でしょうか。

大平:私のミッションとしては、誰もが行きたい未来に指をさして、その夢や目標に向けて誰もが行動できる。行動する醍醐味を味わっていただける社会の創造に寄与できたらなと思っています。

そのために大切なのは、やはり対話ですよね。職場、家庭、学校での対話の質をもっともっと良くする。ダメ出しをいっぱい受けて、話した後にがっかりする対話というよりは、よりクリエイティブな対話がなされて、話し終えたあとに行動スイッチが入る(対話を増やす)。

職場、家庭、学校で「よし、やってみよう」「試してみよう」と、行動スイッチが入る対話が増える。そこにつながる活動を、これからも本の執筆や企業研修やプロコーチ養成スクールを通じてやっていきたいなと思ってます。

大村:行動、それにイノベーションを起こしたいので「行動イノベーション」。

大平:そうですね、それが「行動イノベーション」。

大村:素敵なミッションでした。本当にありがとうございます。

次回の片付けパパ対談は「実践的思考力」がテーマ

大村:ということで、すみませんが最後の番宣まで付き合ってください(笑)。今日の大平さんで(片付けパパ対談が)16回終わったんですが、参加者が1万人を超えました。ありがとうございます。

大平:1万人おめでとうございます。

(一同拍手)

大村:ありがとうございます。次回は(2024年)2月8日に「『実践的思考力』の鍛え方ー『知識創造』が注目される理由ー」というものがあります。

ナレッジマネジメントという分野がありまして、一橋大学の野中郁次郎先生という方がそちらの権威でございますが、野中郁次郎さんの愛弟子の方が西原(文乃)さんという、立教大学の准教授をされてらっしゃる方なんです。

その方をお招きして、AIに負けないためには、AI時代にどうやっていけばいいのかという、まさにナレッジマネジメントの本質の内容の対談がございます。一昨日(告知を)したばっかりなんですが、もう(申込みが)200人を超えているので、ぜひこちらもお申し込みいただけるとうれしいなと思っております。ということで今、7時59分。

大平:おお、ぴったりですね。

大村:ぴったりですね。

(一同拍手)

大村:何度も(拍手を)ありがとうございます。どうでしたか?

大平:もう、あっという間で。

大村:さっき「対話が」と言いましたが、ごめんなさい、僕の対話がどうだったか(笑)。

大平:打ち合わせがなかったわけですが(笑)。

大村:すみません、本当に(笑)。

大平:すばらしいトスをたくさん上げていただいて、ありがとうございます。

大村:ありがとうございます。「大村信夫」「大平信孝」、4分の2が一緒ですからね。

大平:(笑)。

大村:そうは言ってもおじさん2人で、実は同年代でアラフィフな2人でございましたが、少しでもみなさんの気づきになればうれしいなと思います。ということで、あらためまして大平さん、本日はどうもありがとうございました。

大平:ありがとうございました。

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