橋下氏「大阪を副首都に定めて、都構想を実現する」

2015年10月1日 橋下徹大阪市長 記者会見 #4/5

2015年10月1日、橋下徹大阪市長が記者会見を開き新党・おおさか維新の会の結成を表明しました。本パートでは、松井一郎氏が再び大阪府知事選への再挑戦を決意したきっかけを語ります。また、橋下氏は新しい綱領でかかげる“副首都”という言葉について、「おおさか維新の会」が目指していく行政改革を明らかにしました。

シリアをはじめとする難民受け入れ問題について

記者:1点お願いしたいんですけど、私がおおさか維新の会の方と話したら、外国人受け入れにはある程度みんな積極的なんですけど、今のところシリア難民たちのほうがものすごく大変です。あちこちの国はできるだけ受け入れてください。シリア難民問題に対して、橋下さん、あるいは松井さん、新しい政党にはなにか考えがあるでしょうか。

橋下徹氏(以下、橋下):難民受け入れについては、評論家とかコメンテーターだったら、もっと受け入れろ、もっと受け入れろと簡単に言えます。しかし現実に、大阪府、大阪市を預かっている行政の責任者からすると、今、日本の国は難民を受け入れる体制がきちっとできておりません。これは国民の意識もそうだと思うんですね。

だからといって、難民受け入れに消極的になるのは駄目だと思っています。これは人道上の問題として、積極的にやるべきだと思っています。

積極的平和主義ということを掲げるのであれば、ある意味武力的にいろんな形で世界に貢献していこうということだけではなくて、難民受け入れということでもきちっと積極的に世界に貢献していくということが、島国の日本が存在感を示そうと思ったら、僕はやらざるを得ないと思っています。

僕は難民受け入れに対しては積極的にやるべきだと思っていますが、同時にそうであれば、受け入れ態勢もしっかりやらなければいけないと思っていますね。それは、住民の意識改革の問題をはじめ、言語の問題、受け入れ体制の問題。

これを両者併せて、しっかりやっていこうというのを国政政党・おおさか維新の会ではきっちり打ち出していきたいと思います。

今の日本の政府、日本の国は難民受け入れに対しては消極的。でもこれはコメンテーターや学者や気楽な新聞の社説が言うように、簡単にできることではありませんから。それはきちっと体制も整えながら、日本の世界における存在感というものを示すためならば、難民受け入れについてはもっと積極的にやっていかなければならないと思いますね。

記者:ありがとうございました。

橋下:やっぱりそれくらいやらないと日本の国は開かれませんよ。ぼくも先日外国人に会う機会がちょっとあったんですけど、おどおどしてて子どもに馬鹿にされましたよ。子どものほうが今は英語をペラペラ喋るようになってきて。

日本の国をもっと開かれた国にしようと思えば、だから難民受け入れということではないけれど、外国人に開かれた国ということをもっと打ち出さなければならないと思いますね。

現・大阪維新の会との分党交渉はどうなるのか

記者:NHKのイチヨシと申します。松井幹事長に意見をお伺いしたいんですが、まず知事選と市長選、これは松井幹事長と吉村さんは無所属ではなく、地域政党・大阪維新の会の公認候補として戦うということでよろしいでしょうか?

松井一郎氏(以下、松井):ええ、地域政党・大阪維新の会の公認として戦います。

記者:あと1点、大阪維新の会の執行部側と分党交渉進められていますけど、この交渉が仮にまとまらなくても、新しい、ひらがなの「おおさか維新の会」の国政政党の結党、手続きも含めて、それはダブル選の刻時までに間に合わせたいということなんでしょうか。

松井:これは僕と代表も維新の党を離党していますし、党員でもありませんから。今回は全く、維新の党の状況とは別の話として、新たな、我々のローカルパーティおおさか維新の会のそういう理念、心情、地方分権改革を進めていけるような、国政政党をつくるということですから。今、維新の党の中で、いろいろ議論されている話と別の話です。

記者:ありがとうございます。

大阪都構想再挑戦のモチベーション

記者:MBSのオオヤギと申します。松井知事にお伺いしたいんですけど、住民投票の運動のときには、もし可決された場合には、民間人に戻ることも示唆されていらっしゃいましたけど、ご自身での決断はいつ頃……なぜ再挑戦しようと思われたのか。お伺いいたします。

松井:7月24日ですね。ちょっと本当に頭にきたのは。大阪会議の1回目です。あの1回目のときに、(大阪会議は)都構想の対案じゃない。「なんで二重行政の話せにゃあかんの?」って。こういうことを柳本さんたちが言った。「大阪会議の規定の中に、二重行政の話もできるって書いてるでしょ」と。そういう態度で向こうはおっしゃったんですね。

できる規定があるんではなくて、二重行政はやらなければならない規定にすべきだと僕は思うんです。そういう話を7月17日やってたでしょうと。それが、「できるって書いてるんだから、なぜあかんの?」というようなことをおっしゃったんで、ちょっと本当に頭にきましたね。

何が頭にくるかというと、5月の17日以降いろんな人にお会いして「残念だったね」「応援してたのに」。そういうことを言われる中で、「これから大阪会議という中で進んでいきますから」ということを言ってましたと。

ところがそういう人たちの思いをまさに裏切っているわけで、反対の人からも言われましたよ。「私は大阪都構想、反対やってん。でも二重行政は松井さん、橋下さんと解消しいや。話し合いでできるらしいやんか」と。こういうことも言われました。

そういう人たちの思いをね、一瞬にしてあれで……。自民党の本性が見えたなと。ちょっとメラメラとね。ファイトが湧いてきたと。

でも、いきなり7月の24日にね、その時点でとは思いませんでしたよ。やっぱり4年間知事という仕事をしてきて、何も都構想の設計図つくるだけが4年間の仕事じゃないんでね。医療、福祉、教育、それから都市整備、安全、安心、対策。もう、ありとあらゆる仕事があって、毎日日々課題は出てくるわけですよ。

だから、それをもう4年と。こう思ったときに、やっぱり熟慮の期間がいるなあと。その中で橋下代表のところからね。「これはやっぱり、もう一度都構想の設計図をつくり変えるにも、意見交換するのも、今、大阪府、大阪市が一番強調できる時期……例えば観光戦略なんかで結果出してきてる中で、やはりもう一度再挑戦すべきじゃないですか?」と。

最後にはね、代表の方から「僕は首長8年やってますからね。首長、8年くらいはやるべきですよ」と言われましてね。首長8年って、僕は政治を12年やってきてますからね。自分の中でね、課題が解決できれば。歳は5つ上なんですけど、そうしたら首長4年かなぁ、という思いもあって。自分の中でね、さまざまな壁が解決できれば。

自分のモチベーションと、4年間の気力、体力。これをやりきれる自信、こういうものを問い直して、9月中に決めるということを申し上げてきたんで、9月の後半に最終決断をしたということです。

記者:橋下代表の一言が効いたと思うんですが、橋下代表からその言葉を受けられたのはいつ頃ですか?

松井:7月の24日以降ね、役所の仕事も含めて、いろいろやりとりをしますから。メールでも電話でもやりとりするし。ちょっと1杯飲みながらでもやりとりします。その中で、さまざまな話をする中で、そういう話題が出てきたと。こういうことです。

吉村氏を後任として意識し出したのはいつ頃か

記者:あと、市長候補の吉村さんについても同じ趣旨の質問になるんですが、橋下さんの中では自分の後継が吉村さんであると、意識され出したというか、心の中にあったのはいつ頃なんでしょうか。

橋下:もう当初からです。

記者:当初というのは5月17日(の住民投票が)終わってから?

橋下:いや、もっと前からです。だって前回の衆議院選挙で僕が出るかどうかというときに、「代わりに大阪市長やってくれないか」ってことも言いましたし。

記者:その時点から?

橋下:その時点の前から。そう言うってことは、その前から思っていたということです。

記者:ご自身の後継者はもう、吉村さんしかいないとずっと……。

橋下:あの……後継者って(笑)。私が市長選ぶわけじゃないからね。ただ候補者としては、他のメンバーもすばらしいメンバーいっぱいいますけど。やっぱり、今の現状で一番適任なのはね。今の現状で。

また、市長の役割と議員の役割っていうのも違いますから。大阪維新の会のメンバーは議員として一生懸命やってくれているメンバーたくさんいますけど。市長候補としては、吉村さんだと思いましたね。

大阪を「副首都」として定める必要性

記者:あと1点、国政政党の話でですね、綱領に書いてあるんですが、新しい概念というか、言葉で副首都という考え方があるんですけど、ちょっと不勉強で、法的に制定するものが必要なもなのか、副首都のイメージを具体的に教えていただければ。

橋下:まず日本は、法律上首都の定めがないですよね? だからこれをしっかりやらなきゃいけないんですよ。結局日本の場合には、なーんとなくの空気でね、東京に投資がなされて。

これはオリンピックを誘致したから、これは東京の石原さんの力、努力で誘致したんでね。それに関連するインフラ設備が整うというのも、ある程度理解できるんですけど。ただやっぱり霞ヶ関にね、中央省庁の役人さんってみんな東京に住んでいるから、目の前のことしか感じないわけですよ。

これは大阪市長やってよくわかりました。市役所、中ノ島にあるでしょ? そうすると意識するのは御堂筋なんですよね。うめきたとか、ベイエリアとかいうことをいろいろ言っているけれど、やっぱり意識は遠いですよ。

大阪市内でもそうなんですから。大阪府知事のときには、大阪城の横に大阪府庁があるでしょう? 岬町のこととか、和泉市のこととか、能勢とか、あっちのほうが意識が遠くなるわけです。人間ですからね。

ただ、霞ヶ関・永田町で日本の政治行政をやってるってことになれば、どうしても東京というところが意識に入ってくるというのは仕方がないことだと思いますけどもね。

であればこそね、きちっと法律で「首都」「副首都」そういうものも決めながら、ちゃんと政治の力で日本の中にエンジンを2つつくっていくんだっていうことを明確化しないと、これは2極なんかできません。ほっといてできるものではないですから。

ですから、副首都というものはきちっと法律上位置づけをしてね、どういう役割を担わすんだということを、きちっと制度化をして、それに伴う予算措置も必要になるんでしょうけどもね。政治行政、ありとあらゆるエネルギーを集中させていかないと、日本の中に二極はできませんのでね。

大阪だけが繁栄すればいいなんて、全く思っていません。まず東京と大阪で二極をつくって、それからさらに多極化を図っていくと。大きな大きな塊、大きな大きな岩の塊を崩すのにね、いきなり細かく砕くことなんかできません。まずはボーンと2つに割って、そしてこの2つに割れた塊を、また細かく砕いていくということをやらないと、大きな岩なんて砕けませんよ。

ですから、今日本全体が一極集中、中央集権ということで凝り固まっている状況を変えていこうと思えば、まずは東京に並ぶ大阪をしっかり二極化すると。2つのエンジンをつくっていく。

それでその次は、道州制というものも考えながら多極化していく。そういう意味で、大阪を副首都にきちっと定めて、大阪都構想を実現して、「大阪都庁」というものもつくって、そして大阪の成長戦略を実行していくと。

大阪都構想に対抗する案として、自民党・柳本さんは「大阪都構想、そんな役所の仕組みを変えることじゃなくて、大阪の成長戦略・経済戦略が必要なんだ」って言いますけどね。僕らもそれは当然のように考えているわけです。

リニアモーターカーを東京〜大阪間で開通させることが先だとか、北陸新幹線を大阪まで引き延ばすことが先だとか、こんなのはもう、誰もがわかっていることです。

これやろうと思ったら、今の政権与党である自民党が「やるよ」って言えば、やればいいのに。何も柳本さんが、こんなことをわざわざ公約に掲げなくても、自民党がやればいいですけど、大阪の自民党には政治力がないから、それは実現できないわけですよ。

だから僕らは大阪維新の会という国政政党をつくって、大阪でしっかり政治力を蓄える、そして大阪府庁と大阪市役所というものも1つにまとまって、役所の力、行政力というものをしっかりと構築していく。

そして法律で「副首都・大阪」というものもしっかり定めさせてね。そして二極をつくっていく。そして「副首都」という言葉を、聞き慣れない言葉かもしれないですけど、これをしっかり打ち出したんですけどもね。

これは法律で定めないと、こういうことはできません。

司会:あの、会見中で申し訳ないですけど、松井幹事長はちょっと時間がありますので、次の予定がありますので、松井幹事長だけ失礼させていただきます。すみません、続けてください。

記者:順序としましては、大阪都ができてから、副首都化を目指すと?

橋下:こんなのはもう、同時進行でやらないと。これだけ大きな大構想なわけですからね。順序立てて、1個が完成したら次、なんてやってたら、何百年かかるかわかりませんから。同時並行でやっていきます。

大阪都構想、行政機構の再編、大阪都庁をつくって、それから大阪の成長戦略っていうものもしっかり実行していきますしね。国政政党「おおさか維新の会」というものの政治力で、副首都というものを法律で定めていく。こういう働きかけもやっていくし、ありとあらゆることを同時並行でやっていきますよ。

それで、大阪を日本の2眼レフの中の1つにする。2眼レフ構造とか、二極化とか、いろんなこと。日本を二極化しないといけないとか、みんな口では言うんですけど、本気でやった人はいませんからね。言うのは簡単なんです。

本気で今やろうとしているのが、国政政党「おおさか維新の会」でもあり、地域政党「大阪維新の会」でもあり、今回の府知事選挙・市長選挙に「おおさか維新の会」として挑戦して、もう一度大阪都構想、大阪都庁というものを、しっかり大阪につくっていく。こういうことで、大阪を副首都に、しっかりもっていきたいと思いますね。

12月18日までが僕の役割ですから、こういうことをしっかりと吉村さんのほうに受けて、やってもらいたいと思っています。

維新の地方議員との連携について

記者:京都新聞のオカダと申します。4月の統一地方選で京都にも維新の地方議員の方が複数人誕生したんですが。今回の新党に、大阪以外の地方議員の方の参加を呼びかけられるのかどうか、というのが1点。

あともう1点が、その場合に「おおさか維新の会・京都支部」というイメージなのか、それとも各地域でローカルパーティーのようなものをつくってもらうイメージなのか。そういった参加とか連携の形について、お考えがあればお聞かせください。

橋下:おおさか維新の会の地方議員にも参加してもらいたいと思いますよ。これは先ほども言いましたけども、漢字での「大阪」ではありませんから。平仮名の「おおさか」というのは、地方分権、東京一極集中の是正、中央集権体制の打破、こういうものが込められた、ある意味象徴的な意味で平仮名の「おおさか」にしていますから。

これは大阪の地方議員だけじゃなくて、京都の地方議員、その他の地方議員も、みんな東京一極集中というものは、日本の国にとってよくないよね、と必ずみんな思ってると思いますから。地方議員分権でやっていかないといけないと。ですからぜひ国政政党「おおさか維新の会」に入ってきてもらいたいと思います。

そのときに、国政政党の「おおさか維新の会」の支部には、それぞれ地域政党をつくったらいいんですよ。今地域政党「大阪維新の会」で僕は代表をやっていますけども、これはもともとは維新の党の、まあ今もそうですか。

僕だけが離党をしているので、今も維新の党の大阪支部が「おおさか維新の会」になってるわけですから。各地方で、国政政党「おおさか維新の会」のそれぞれの支部として、地域政党「京都維新の会」とか「奈良維新の会」とかつくって、活動されればいいと思いますけどもね。

記者:もう1点、京都では来年2月に京都市長選が予定されてるんですが、そういう大阪以外の首長選で候補者を立てられるのかどうかを含めて、お考えがあればお聞かせください。

橋本:それは国政政党「おおさか維新の会」ができあがって、そこでの幹事長とか、選対本部長の判断になりますので、まあ僕が言うことではないと思っています。

国家議員のほとんどは地方分権なんてやりたくない

記者:毎日新聞のフクオカと申します。国政政党の関係でお聞きしたいのですが、冒頭、代表が「これから国会議員を集めにかかる激しい政治闘争になる」とおっしゃいましたが、これは今迷っている方々にも積極的に呼びかけていくのかということと、その場合、何が参加条件になってくるのかということをお願いします。

橋下:まあ、「激しい政治闘争になる」っていうのは、人間関係の中でね、それはやっぱり「どっちつく」「あっちつく」っていうのは、国会議員の中であると思いますけども、でも僕は、大阪の、ある意味国会議員の筆頭株である馬場議員にも伝えていますけども、いやいや来てもらってもしょうがないんで。

拝み倒して来てもらう話でもないんでね。向こうが来ると。「やる」と。そういうようなメンバーが集まらないと、本気の改革の政治グループなんかできません。

100人、200人、そんなメンバーが集まるかっていったら、集まりませんよ。そんな人間ばっかりで100人、200人集めるなんか無理ですからね。でもこれ、最初の芯、軸はね、ここはしっかりとした芯と軸でないと、その後がフワフワした政治グループになってしまいます。それが今の維新の党の状況だと思うんですよ。

ですから、最初の芯、軸の部分は、まあもう絶対にやり切るんだっていうメンバーで集まってもらいたい。それは今回のおおさか維新の会の綱領ですよ。本気で地方分権やるかどうかですよ。口だけじゃなくて。

国会議員にとっては自分たちの権限が減る話ですから、大阪都構想のときに大阪市議会議員が反対したのと同じ理由で、国会議員は、そんなもの、地方分権やりたいなんて思ってませんよ。自分の権限が少なくなるからね。

それでも本気で日本の国のことを思って、中央集権の仕組みっていうものを変えなきゃいけないと思っているメンバーに集まってきてもらいたいと思いますから、人数集めのための勧誘はやめておきましょうということは、馬場議員に言ってます。

人数集めはやめましょうと。最初に発足したときの人数なんて大した問題じゃないので、本気でやろうと思っているメンバーに来てもらおうということを馬場議員に言ってるんですけどもね。

ただ、そうは言っても人間関係の中で、激しい引き抜き合戦になるかもわかりません。優秀な人材であればね。でも単なる人数集めで呼びかけをするとか、声をかけるってことはやめといたほうがいいと思いますね。

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