20代から30代の前半で、まずは100人に1人の人材になろう

藤原和博氏(以下、藤原):これからお話するのは、あと15分ちょっとなんですが。自分をレアカード化するためのコツを2つだけお教えしようかなと思うわけです。教えてほしいですか? ほしいですよね。

コツ1です。世の中は20世紀の成長社会からもう21世紀の成熟社会に入っていて、情報処理的な仕事はどんどんなくなりますよね。情報処理力よりも情報編集力が大事になっていきます。

要するに知識、技術、経験、全部組み合わせて、自分の独自の価値をつくる、自分が納得できる価値をつくるのが大事だっていうのが、僕の本の前提なんですね。

ここでも同じです。情報編集力の勝負なんです。編集力。これ、やさしい言葉で言うと、「つなげる力」と僕は呼んでいます。そのものずばりの本のタイトルでもあるんですが、編集力、つなげる力でこのレアカード化するっていうのはどういうことかっていうと、掛け算を使えってことなんですよ。掛け算ね。

つなげる力―和田中の1000日 (文春文庫)

結論から言っちゃうと、ここにいるすべての人に、30代、40代、50代と、30年ぐらいかかってもいいので、100万人に1人の希少性のある人材になってほしいんですよ。

これが達成されると大体年収1000万から1億円ぐらいは絶対いくんじゃないかと思います。年収でいえばね。というわけで、あるいは時給でいえば、あの右側にグンと寄れるという話ですね。

じゃあ掛け算で100万分の1を目指すっていうのはどういうことかっていいますと、どんな仕事をしても、例えばある会社での経理の仕事でもいいですし、ある会社での販売の仕事、営業の仕事でもいいんですが、どんな仕事でも1万時間訓練しますと人間っていうのは大体マスターするんですよ。人間の脳はそうなってるんですよ。

1万時間ですね。これは世界中でそういう研究があるんですけども、1万時間やり続ければ人間は1つのことをマスターし、その分野において、100人に1人ぐらいにはなれる、と。

もう今ね、おそらくここにいらっしゃる30代の人は1つの分野で100人に1人にはなれてる人じゃないかと思うんですよ、違いますか? それが経理であろうと、受付であろうと販売であろうと、保守点検の仕事であろうと何でもいいんです。

100人に1人にまずなりますね。できたら20代から30代の前半でこの片足、この軸足ね。左足の軸足をまず置いて、そこで100人に1人になってほしいわけですね。

「分野×分野」掛け算で1万人に1人へステップアップ

藤原:次なんです、問題は。今度は30代から30代の後半、40代の前半までかけてもいいんですけど、今度は右足。右の軸足は、同じ分野でやらないで、例えば経理一直線とかですね、受付一直線じゃなくて、別の分野。

しかもこの左足の軸足もありますから、右足に近いところに出していいです。経理だったら財務だったり、受付だったら広報だったり、広報だったら宣伝だったり、というような感じで近い分野でいいいんで、踏み出してほしい。こっちに、右足ね。

この両方で100分の1×100分の1、つまり1万人に1人の希少性が確保されますよね。簡単な掛け算です、わかりますよね?

1万時間っていうと、多分何でそんな長いのって思うかもしれません。1万時間は長いなと思う人、ちょっと手を挙げてみて。

(会場挙手)

でもね、僕がこういう言い方したらどう? 1日3時間やるじゃない。365日やったら1000時間じゃん。そしたら10年でしょ。1日6時間ずつ取り組んだら5年なんですよ。

皆さんそのように今の仕事をマスターしたはずだし、例えばかなりテニスが上手い人だったら、絶対、中、高と1万時間くらいやったから、かなりベースができてるんじゃないかと思いますよ。というようなわけでみなさん、そのようにマスターしてるんで、それを応用すればいいっていうだけの話なんです。

いいですか。ここで難しいのは、1つの分野で100分の1になった後に、その分野でそのまま1万分の1になろうとすると、それはやっぱ9900人ぐらいは競争に敗れて屍になっちゃうわけなんです。その考え方より、別の分野、近い分野に踏み出して、そこで100分の1になって、掛け算するっていう感覚。これがすごく大事なの。

例えばお笑いであれば、まあ吉本行けば、だいたい20代で100分の1ぐらいにはなれるじゃないですか。だけど、テレビのレギュラーとれるかどうかっていうと、それはやっぱり1万分の1ぐらいの存在ですよね。

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