2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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井戸隆明氏(以下、井戸):そうだ、俺、思ったのは、本にも“ある服”をもらうエピソードがあるじゃない。
大島薫(以下、大島):はい。
井戸:飯島愛って書いたセーラー服を。
大島:そうなんですよね。
井戸:それってあんなあっさり終わるかなって思ったんだけど。あんなエピソードって。
大島:いやでも、1回こっきりですよ。その経験自体は。
井戸:ちょっとその時の待ち合わせから、別れるところまで、詳しく聞きたいですけど。
大島:あのね、これ「前半は巻きでで終わろう」って言ってたんですよ。
井戸:(笑)。あぁそうだ。まぁ今、40分までには終わります。
大島:皆さん、今日は帰れなくなるのかな。そうそう、待ち合わせの連絡をして、待ち合わせをして、会いましたと。共学だったんですよ、その時は。
井戸:中学校の3年生?
大島:そうですね。ちょうど卒業するかしないかぐらいの時期だし。
井戸:ネットに書き込んであったのね。出会い系。
大島:女装する服とか場所とか提供してくれる人を探そうって。それで女装好きのおじ様がいて。その時はそんなに若い子で女装する子はいなかったので、そういう条件で入れ食いで。
井戸:メールがきたんですか。
大島:うん。その中で、何か変に「画像見せてよ」とか言うタイプの人じゃなかったので、あぁ、この人楽だなーと思って。それで会って。初めて自宅に行って。
井戸:その人の自宅に行ったの?
大島:うん。それで自宅で、「じゃあ、これ」って渡されたのがセーラー服で。「じゃあ着替えてきます」って。なんだかよくわからないんですよ。男同士なのに僕はなぜか、ちょっとじゃあトイレで着替えてきますって言って。まぁ、そこはお家の中で。
井戸:もうすでに女子になってます。
大島:気分はね。それでトイレに行って、着替えて、でもセーラー服ってどうやって着るんだろうって思いながら。着ようとしてめくったら、裏に刺繍で飯島愛って書いてあって。あれ? なんかテレビで見たことがある人の名前だなと思って。
井戸:冬服だったんだね、そのセーラー服。
大島:なんで刺繍がしてあったのか、わからないですけど。流行ってたんですかね。そういうのをするのが。その人曰くオークションで買ったやつだから、「コスプレ用のやつじゃないよ」って言ってて。実際触ってみて生地も厚かったんで、これちゃんと着てたやつを売ったやつだなという感じがしたんで。飯島愛さんなんですかね。
井戸:まぁ、その可能性は無きにしもあらず。回り回って。
大島:あれだけテレビ出てたけど、セーラー服売るぐらいのお金は、ちょっと欲しかったんでしょうね。
井戸:今、飯島愛で思い出したけど、ちょっと俺、関係ないことを言う癖があって(笑)。高校生ぐらいの時に、岡山の田舎の高校生の時に、なんかの番組で素人とかが出てた番組で、飯島愛が「蓄えがなかったら2丁目に全員行ったら金稼げるよ」みたいなことを言ったことがあって。
大島:は?
井戸:飯島愛が。俺、それ覚えてて19の時に売り専行った覚えがありますね。これは後半のしみけんさんの話にも繋がります。しみけんさんの本に出てくるんですけど、売り専ではなしに、ゲイ雑誌を見てAVと勘違いして。
(会場笑)
大島:そうだよ。今日、やばい面子ですね。
井戸:そのほうが盛り上がるんですけど。ちょっと戻しましょう、時間がないので。じゃあそこの家では、変なことなかったんですか。それ以上。
大島:もちろん押し倒されて。
井戸:セーラー服着た後に。
大島:初女装が初体験で。
井戸:髪はそのまま?
大島:もちろんそのままで。メイクもしてないのに。
井戸:ちんちくりんな中学生のまま。
大島:そう、ちんちくりんな奴。
井戸:相当、倒錯してるおじさんだね。
大島:そうなんですよ。だからちょっとゲイ要素が入ってたのかもしれないですね。
井戸:なるほど。それで終わったんだ、その時は。
大島:そうですね。でもその後、僕も女装の味を占めたのか、他にもおじさんに会ったりとかして。
井戸:それを隠してたの?
大島:まぁまぁ、よくないことですからね。社会的にそういうことをしちゃ!
(会場笑)
井戸:でも薫ちゃんは、ポリシーとしてはそういうことも含めて今やってきたことも全部、やってきたから仕事があるっていう生き方なんで。
大島:そうそう。まぁ僕はもちろん言うのはいいんですよ。いいんですけど社会が許してくれないから、そういうのを。
井戸:ここ社会なの? 阿佐ヶ谷ロフトは社会なの? まぁいいや。次にいこう。
大島:そうですね。
井戸:(大島薫年表を見ながら)前髪ぱっつんデビュー。高校になって。
大島:正直ちんちくりんなのは、すごい天然パーマで、髪の毛も親から男は短くしなさいと言われて、校則がそんなにゆるい中学校じゃなかったんで、短くてちんちくりんの。
井戸:そうだね。高校も延長線上でそういう自分の自負としては、あまりモテないし、ダメな男だと自分で思って悩み、ぱっつんでビューをこの時、16歳でやって。これ後で本人も。
大島:そうですね。「あぁ、なんか女の子みたいになった」って言って。勘違いが始まりつつありましたね。
井戸:僕って可愛いみたいになったんですね。
大島:でも、うーん、ちょっと。
井戸:そうか。ここはいじるとこかな。
(会場笑)
井戸:この後に行動には移ったんですか?
大島:行動? 何行動って?
井戸:具体的な行動に。女装が今ならいけるっていうのは。
大島:でも、というよりかは、男の格好の時に可愛くしようみたいになっていきましたね。
井戸:学校でも、女の子に間違われたりするように。
大島:そうそう。制服を着崩して、なんか女の子っぽく着てたりとか。
井戸:その時はモテた?
大島:モテはなかったかな。男の人って同級生ですけど、男の子から「なんか、やってよ」みたいなのは(笑)。
井戸:言われたりするようなことが。
大島:ありましたね。
井戸:どうしたの? やったの?
大島:やってないですけど。
井戸:これ本に書いてないこと結構たくさんあるんじゃないの。
大島:それはだって、そこを話すと何かブレるかなと思って。頭のおかしいイノウエっていう奴がいて、同級生で。別に何かヤンキーとか、そういうのでもなく。おしゃれにはしてるかなぁぐらいの。オタクではないし、普通ぐらい。
僕もそんな感じだったんでちょくちょく話してたんですけど、たまにおかしくなる時があって、「なぁ青木ぃ、フェラしてくれよ、フェラしてくれよぉ」ってすごい言うんですよ。「は?」ってなるじゃないですか。
井戸:知識としてはみんな知ってるんだ。フェラって。
大島:ほぼ男子校みたいな感じだったんで。男子同士チチクリ合うっていうのはあるじゃないですか。男子校のノリで。なんか後ろからバックの姿勢でちょっと腰を押しつけてみたいなのが。疑似みたいな。それで前の奴もアンアン言って、なんかバカだなぁみたいな軽い間柄みたいな。
井戸:ホモソーシャルな感じが。
大島:そうそうそうそう。ホモソーシャルって、たぶんあまり一般的じゃないですよ。
(会場笑)
体育会系のノリで男同士がチチクリ合うみたいなのがね、ホモソーシャルってやつで。そのノリで言ってきてるのかなと思ったら、割とそいつガチで言ってて。そいつの持論で、フェラをするっていうのは、屈辱的な行為なんだぞっていう。
井戸:どっちが。するほうが? されるほうが?
大島:されるほうが。僕はAVとか見るとフェラチオって攻めてる方が「やれよ」みたいなことを言って、させるイメージあったんで。
えっ、「されてるほうが屈辱的でしょう?」って言うんですけど。「いや、アレはね、される側が屈辱なんだよ。だからフェラチオしてくれよぉ」ってそう言うんですよ。おまえは、屈辱を味わいたいのか!
(会場笑)
井戸:そういうことだよね。イノウエ君が。
大島:さっぱりわからない。お前とは気が合わんて言って。
井戸:本当? してない?
大島:してないですよ、本当に。してないです。それ以外はブログに書いてある、僕に告白してきたっていう後輩の男子とちょっとあったぐらいです。その話は長くなるから。
井戸:どこかで?
大島:どこかであるのかな?
井戸:先を急ぎますか。
大島:はい。
井戸:そこは想像で書いてもらうとして。
大島:違う違う(笑)。イノウエにフェラをせがまれる。
井戸:でもね、普通高校生って、俺共学だったけど、結構やってんのね、後から。高校生の時から友達同士でAVを撮ってて、男同士で。女を呼べないから、陰毛を食わせ合うAVとか(笑)。
(会場笑)
今考えたらよくわからないです。それにすごい没頭したんですね。
大島:興奮してたんだよ!
井戸:撮ってるっていうことに興奮してたんだよ。その時カメラがあったから、まぁいいやそれは。
大島:これ井戸年表になってるね。
(会場笑)
井戸:2008年18歳。京芸受験失敗。
大島:僕は京都芸術大学に行こうとしてたんですね。
井戸:これ薫ちゃんの内面性に深く関わるエピソードだね。
大島:そうですね。うーん。
井戸:初めて大きな挫折感を味わったっていうのもあるし。これは文章の上でもエモーショナルな部分があって、初めて生々しい青木さんに触れられたかなみたいなのがあって。
大島:まだこの時は青木さんですからね。
井戸:受験をあきらめるまでの、期間にしては短いけど、バーテン始めて結構大きい事件でしょ。本気で画塾に通って浪人して京芸の再受験をしようと思ってた。
大島:そうですね。
井戸:受験を諦めた途端にゲイビデオに出演というこの振れ幅。
大島:とりあえずすぐ就職しようっていうのがあったんで、就職が目的だったんです。
井戸:そうだね。
大島:ゲイビデオは、お金を一旦稼ぐための。
井戸:ご両親もこの辺で帰るんだ。
大島:うん、そうですね。もうこの時には、本当は正確に言うと父親は残ったんです。一瞬。島根の方に最後の出稼ぎに行って。実質家には1人になったですけど。まだ父親は日本にはいるっていう状況で。それでゲイビデオに出演して、20万円だけ稼ごうと思って。
井戸:当面の。
大島:そう。短期集中で稼いで。それで稼いだんですね。一応。
井戸:本にね。詳しい経緯があるけど。自身としてはわかってるよね、それに出ればいけるみたいなので。
大島:いや、でもね安いって聞いてたんで、どうなのかなとはちょっと思ったんですよ。
井戸:自分がいけるとは思ってたんですか?
大島:いや、ゲイの人の画像とか見ると、短髪でヒゲでみたいな感じじゃないですか。あんまり自分向きじゃないなと、ちょっとは思ってましたね。でも若さが大事っていうのは知ってたんで、その時は19なんで、やっぱりそれはそれなりにいけるんじゃないかなっていうのはありましたね。
井戸:その時もしかして、初東京ですか。
大島:本当言うとこの本には書いてないですけど、僕は15、6歳ぐらいの時に、「学校へ行こう」という番組の女装男子学生っていうコーナーがあったんです。
(会場がざわめく)
大島:そんなにざわめく(笑)。
井戸:もしかして初だし情報?
大島:いやたまに言うことがあるんですよ。そこでオーディション行ったことがあった。確か3000人ぐらい応募きて、20人呼ばれて、赤坂のよく見るスタジオに行って。それが初東京かな。
井戸:それ、高校生時代?
大島:高校生時代です。高2か高3かどっちかかな。
井戸:ぱっつんにしてた?
大島:そうです。ぱっつんにしてからですね。結局オーディションに落ちたんですけど。後で自動車の免許合宿で取ったんですけど、そこに俳優めざしてますみたいな男の子がいて、その子も応募してたらしいんですね。後々聞いたら結構事務所に入っている子を優先して出してたらしくて。一応オーディションしてだけどっていうことだったみたいですね。
井戸:なるほどね。まぁでも片鱗はあったよね、そこで。ちょっと出てみたいっていうような。
大島:そうですね、かもしれないです。今は本当に出なくてよかったなと思ってますけど。出てたらもしかしたらね、違う感じになったかもしれない。
井戸:そうだね。ゲイビデオには出てなかったかもしれないね。
大島:満足しちゃってたかもしれない。
井戸:ゲイビデオからブラック企業に所属して、薫ちゃん書いてたけど。その後一時的にバイトが見つからなくなって、2度目のゲイビデオ。
大島:これはその最初のゲイビデオ出演のゲイビデオ会社と違う、ゲイビデオ会社に出演してます。
井戸:それは1回目のことがお金の面でも、内容の面でも、悪いもんじゃないと思ったから、もう1回と。
大島:それもあり、ただ取っ払いでもらえるんで。
井戸:取っ払い? 取っ払いが分からない人がいるかも。
大島:えっ嘘。日払いで、貰えるんで。本当にお金に困った時は最悪それがあるなっていう。
井戸:セーフティーネットみたいな。
大島:そうそう。男性も体で稼げるんですよ。
井戸:そういうのはね、価値観変わるよね。わかりました。ここちょっと空くんだよね。本の中の記述でも2度目のゲイビデオの後、バイトのマンネリ化したよくわからない日々が続くみたいなこと書いてて、23歳の時にもうちょっと給料を稼ぎたいっていうことで、コールセンターで働くっていう、本の中でも……。
大島:あっこれもだからね、おもしろくないから省いたんですよ。バイトを転々としているだけだったので。
井戸:ここは薫ちゃんの中では内面的には鬱屈した日々だった? 3年。
大島:そうですね。一瞬引きこもりじゃないですけど、ニートみたいになってた時期もあったりとか。あんまりいい時代じゃなかったですね。
井戸:なんかあるんじゃないかなぁと思って、ちょっと大きめの四角を取ったんだけど。
大島:あぁー、なんだろうなぁ。本当に何もなかったですね。んーー別に無いなぁ。
井戸:他にも出してないような。お蔵出しエピソードとかないの?
大島:お蔵出しエピソード。この時期は、無いなぁ(笑)。本当に無いんですよね。あっ、わかった。この時期に2年間同棲した彼女がいます。
井戸:それは本に入ってる人?
大島:入ってないです。
井戸:入ってない人。
大島:これは特筆すべきエピソードはそんなに無くて、だから書いてなかったんですけど。付き合ったのが2年間で、途中から同棲になったっていう感じです。
井戸:去年の本の時に取材で話してたエピソードですか?
大島:あー言ったかな。そうだ! それ、でも、言えない!
井戸:言えないね、あれは。俺がそう思ってるところと、重なるかわからないけど。そうかもしれないね。
大島:僕は10月5日に『100万人の怖い話』っていう怪談のDVDに出てるんですけど、怪談のDVDで話してる某エピソードがその人の話ですって言っときます。
井戸:そっち伝えたいから言ったんじゃないの(笑)。
大島:違います! 違います! 見る人はそんなにないと思うからいいますよ。その時には、言えないエピソードだから友達っていうことにしてます。
井戸:彼女ではなく。
大島:そう。
井戸:そこを脳内変換して聞いてもらうと、より生々しく。
大島:そうです。もっと見方が変わる話になると思います。
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