淫らなティーンに適切な性教育を 専門家が語る現実

The unsexy truth, the hookup culture #1/2

アメリカの10代はパーティ、ドラッグ、お酒と共にセックスが非常に日常化している。家庭のクライシスカウンセリング専門家のリサ・バナージ氏がティーンたちと実際に関わって把握した彼らの現状をユーモラスに語りながら、子供たちに性を教えるための対処法を紹介する(TEDxSFUより)。

キスはさせたくなかったからしゃぶってあげたの、と語るティーン増加中

リサ・バナージ氏:私はペアレンティング・コーチ(子育てコーチ)ですので、問題を抱える多くのティーンエイジャーと出会う機会があります。6年ほど前に16歳の少女と非常に興味深い話をしました。毎週のコーチングセッションとして電話で彼女と話をしたのです。「こんにちは。元気?」と聞くと、「はい、元気です」と彼女。

「週末はどうだった?」

「まぁまぁね。パーティに行って、お酒を飲んで。いつもと同じ。でも新しい男の子に出会ったの」

「そうなの? どんな男の子なの?」

「まぁ普通の男の子で、そんなに好きじゃないからキスさせなかった」

「それは大正解よ! よくやったわ!」

「だから代わりに彼のをしゃぶってあげたの」

(会場笑)

本当にあった話ですよ(笑)。私は色々なケースを見てきているので、何を聞いても驚かないつもりでいますが、こんなことを聞いたのは初めてでした。スカイプではなく電話でこれを聞いて本当によかったと思います。私が彼女の発言に対してとったリアクションを見られなくてすみましたから。

(会場笑)

自宅で仕事をしていると、自分の身だしなみにも気を付けなくなりますし、クライアントからスカイプのビデオチャットで話したいと言われると丁寧に断ります。

(会場笑)

今お話した少女はカジュアルセックス文化にまさに突入しようとしていました。そして彼女はどんどんその深みにはまっていきます。もしかしたら彼女が特別なケースだっただけかもしれないと思っていましたが、彼女と話したその後まもなく14歳の少年と話す機会がありました。彼はパーティで、仲間たちとお酒を飲んでいたそうです。彼は自分のお酒をある少女とシェアしてから、その彼女にしゃぶってもらったと言うのですから、私は「あぁ、やっぱりこんなことが現実に起きているんだわ!」と思ったものです。

時代ごとの子供、学校、家庭の在り方を考える

なぜ一体こんな状況になってしまったのでしょうか? 一体世間で何が起きているのでしょうか? 私が年を取り過ぎていて何が起きているのか理解していないだけなのでしょうか? では私が彼らと同じ年頃の時代に戻ってみましょう。60年代、この頃は子育ての仕方が問題になり始めた頃でした。60年代の母親は働かずに専業主婦であることが一般的でした。どこの家庭にもエプロンをして、お菓子を焼いたり、庭いじりをして過ごす母親がいました。どこに行く訳でもないのに、一日中髪にカーラーを巻いて家事をしていた母親の様子を覚えている人は? 当時は地域の母親が地域の子供たちを監視していました。ある子供に何か問題があれば、母親ネットワークでその子の母親に連絡が行きます。私たち子供は地域の母親たちに守られていたのです。

更に学校も厳しく目を光らせていました。それが良いこと言っている訳ではないですが、定規で手を叩かれたり、ベルトでお尻を叩かれたり。そんな訳で子供は大人の言うことを良く聞いたものです。

では70年代はどうでしょう。ここでは時代が大きく変わりました。多くの母親が外に仕事に出るようになったのです。外に仕事に出る母親は自宅に変えると疲れきっています。子供への関心が薄れるのです。子供たちは鍵を持たされ、自分で鍵を開けて自宅に入るようになり、好きなおかしばかり食べてテレビを見続けたりするようになり、子供たちは以前より大人に監視されることがなくなりました。その結果、子供たちは以前より大人の言うことを素直に聞かなくなり、困ったときは周囲の友人に頼るようになります。学校も同じで、子供をしつける力を失い始めます。

そして状況はどんどん悪くなり、80年代にはほぼすべての母親が外で働くようになりました。子供たちはより自由になり、大人を軽視する子供がどんどん増えていきます。この時代に子育て論は「子供と友達になれ」「子供が自尊心を失うので、彼らにノーを言ってはならない」という風に変化していきました。「猫を足で蹴っているけど、あなたはとてもよい娘ね」なんて言うことが受け入れられる、ありえない状況となりました。

「子供と友達になれ」が一般的に浸透したため、学校は子供をしつける力をどんどん失っていきましたが、もっと子供のしつけに力を入れるように世間からの風当たりが強くなっていきました。そこで学校は栄養学、マナー、衛生、そしてセックスのことすらも子供に教育するように要求されました。

90年代、コンピューターの普及ですべてが変わり始めました。当時のコンピューターはとても大きな端末で、多くの人がそれでゲームをしていましたね。ここで何が起きているかと言うと、子育てはどんどん制御を失っており、コンピューターが現れた。大人は面倒だと思う子供たちはコンピューターのゲームに逃げていく。ここからすべてが始まりました。

2000年、12歳の少女もこんな風貌ですよ。

男性陣はかわいそうですね。先日ある男性がある女性を品定めしているところをみて、「あの娘は13歳くらいの子供だと思うわよ」と言いました。彼は「そんなことあり得ない! 彼女は25歳くらいだろうよ!」と言います。私は「本当よ! この間学校で彼女と会ったんだから」。

(会場笑)

その後彼はすぐにその場を立ち去りました。

(会場笑)

インターネットが普及しましたね。私の子供たちがまだ小さかった頃、学校の保護者の集まりで「子供たちが有害サイトにアクセスしないようにするためにはこうすべき」というようなテーマが話されたのですが、私はその集まりの後ろのほうで笑っていました。「現代のテクノロジーに関しては若い子供たちのほうがよっぽど知識を持っているのに、一体何を考えているのかしら!」と。まったく役に立たないことを大人たちは話しているのですよ。そしてスマートフォン。大人を信じず尊敬しない子供たちはすべてをインターネット上の情報に頼っています。

ではこれらの時代に共通すること。それはどの時代でも保護者は子供とセックスについて語らないことです。もちろん中には子供と性について話をする方もいらっしゃるとは思いますが、ほとんどの家庭でセックスの話題は避けられます。私は子育てのコーチとして多くの家庭と話し合いをしていますが、どの家庭もその話題は避けています。「この間性教育の時間が設けられたと学校から聞いているわ」という人もいますが、その日学校を休んでいたらその情報は得られませんし、性教育は2時間やそこらのレクチャーでわかることでもないです。

もちろんそのレクチャーは素晴らしいものであったのでしょうが、多くの場合どうやっていいかわからず、バナナを取り出してそこにコンドームをつけて、それを見た子供たちは笑い沸き立って終わってしまい、真の教育になっていません。

ポルノからセックスを学ぶティーンたち

大人とセックスの話はしない、学校の性教育のレクチャーもそのような感じで終わってしまうとなれば、子供たちはどこでセックスの情報を手に入れるのでしょうか? もちろんポルノからです。私が保護者たちに「あなたのお子さんはポルノを見ていますか?」と聞くと、「そんなものは見ていないと思います、いいえ、見ていないはずです!」という答えがいつも返ってきます。

(会場笑)

そのような保護者の方に、彼らの子供が本当は見ているかどうかを伝えることはできません。子供と話したことは外部にもらさない決まりですから。でも子供たちは夜ポルノを見て過ごしているんです。面白いのは上に兄や姉がいる小さなこどもたちがポルノを見てしまうという状況が起きていること。スマートフォンで彼らは見ていますから、携帯電話を家のどこかにロックをかけずにおいておく、そこに小さな例えば8歳くらいの下の子がやってきて携帯電話を手に取りポルノを見てしまう。「何これ!」とは思うものの、それが本来見てはならないものだと知っているので誰にも相談することができない。つまり、子供たちは幼いころからセックスをポルノで学ぶのです。

なぜ私が子供たちが皆ポルノを見ていることを知っているかと言うと、子供たちがいつも話してくれるからです。8歳やそこらの子供に「いつもインターネットで何を見ているのかな?」と聞くと「セクシーなやつ」という答えが返ってくるのですよ。

(会場笑)

そのくらい幼い子供たちは自分が何を見ているのか理解していませんが、彼らはポルノを見て「あぁ、これはパパとママがしていることなんだな」と理解するんです。3人のプレイやグループセックス、これを実際に両親がやっているのだと思ってしまうんです。陰毛は生やさないのが当たり前、と思い込み、そうですね、大体13歳から19歳の子供たちは皆陰毛を剃っていると言っています。

ある少年の話をしましょう。この少年に自殺願望があるということで両親からカウンセリングの相談を受けました。私はクライシスの専門家ですから。彼と実際に会って話を聞いてみると、学校でいじめられているというので、詳しく話を聞きだしました。そのいじめがあったのは、彼の通う私立の男子校でです。更衣室で着替えていると、他の子供たちが皆陰毛を剃っている中で彼だけが陰毛を生やしていたことが皆に知れ渡りました。「陰毛は生やすべきではない、剃っておくべきだ」という「当たり前」を彼は知らなかったのです。これはまさにポルノを皆が見ていることの結果です。それ以外に、陰毛は剃るべきである、なんていう思い込みを持たせる理由はありません。親も学校の外部指導員もそんなことは言いません。

本当に不愉快になりますが、多くの子供が実際にやっているゲームを紹介します。これはパーティで有名なレインボーゲームです。何かというと、パーティに行き酒やドラッグが回ったところで、女性の唇に異なる色で色を乗せ、男性のペニスをしゃぶり、ペニスに虹色に染めるというルールで、もしきちんとできなければ、お酒のショット一気飲みをさせられるというゲームです。お酒の席でやるのが流行っているゲームなんです。クレイジーだと思いませんか。これはまだましなほうでもっと過激なゲームもあるんですよ。

自分の性生活は語ることなく、年齢相応の性の話を子供としていく

では、これからの未来の子供たちのセックスの見方を変えるためにはどうしたらよいでしょうか。もちろんすべての子供たちがこんな風であるとは言っていませんが、これが一般的な現代の子供たちなのです。今後も状況は悪化していくことでしょう。今と6年前を比べても、昔より今のほうが過激になっていますから。

私たちがすべきことは子供とセックスの話をすることです。ここにいる皆さんは私よりも若い方が多いですが、皆さんは未来の子供の親となります。セックスの話を子供としてください。

おもしろい話をしましょう。私は二児の母で、長男は3歳です。先日長男は初めて女性の裸を見ました。その夜彼は私に聞きました「ママ、男の子と女の子は違うんだよね」。私は「そうね」と言いました。そして長男はこう言いました「だって男の子にはお尻が後ろでおちんちんが前についているもんね。でも女の子には後ろにもお尻があるし、ちいちゃなお尻が前にもあるもんね。」

(会場笑)

ともあれ私は息子と性について話さなければならないと思い、その場所はあなただけのものだから、他の人に触らせてはいけない等々話しました。あなたはあなた自身に触れていいのよ、それは普通のことで誰もがやっているのよ、でもそこはあなただけの大事な場所よ、と伝えると、「ママもしているの?」と聞かれました。

(会場笑)

私は「クッキーでも焼きましょうかね?」と言いました。

(会場笑)

ここでのポイントは、この仕事をしている私にとってもセックスのことについて語るのは少し恥ずかしく、語るべきではないと思ってしまうということです。そして性のことを語りたがらないのは普通のことです。お子さんとセックスのことについて話をすることについてクライアントによく言うことがあります。子供の年齢にふさわしい話方をすることです。つまり3歳の子に13歳に話すのと同じようなことを言う必要はないということ。そして、皆さん自身のセックスライフを子供に伝える必要はないということです。3歳の子供がパパとママがベッドルームで何をしているか知る必要はないのです。

つまり性の捉え方の「当たり前」を変えるためにはセックスについてどのように話すかを学ぶ必要があるのだと思います。質問をされて困ってしまいクッキーを焼きましょうと逃げてもよいですが、セックスのことを子供と話し続けてください。ありがとうございました。

<続きは近日公開>

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