2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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牧島かれん氏(以下、牧島):みんなさんこんばんは、CafeSta生放送でお送りいたします。全5回、平和安全法制について、安倍総裁から直接お話を伺ってまいります。たくさんの拍手をいただいてます、総裁。
安倍晋三氏(以下、安倍):ありがとうございます。
牧島:ありがとうございます。
安倍:昨日よりも30分遅いですけどもよろしくお願いいたします。
牧島:よろしくお願いいたします。生放送ということで沢山のコメントが今日もいただけると思います。総理への応援メッセージたくさんいただいております。本日2回目。私神奈川17区衆議院議員、牧島かれんです。よろしくお願いいたします。
本日は集団的自衛権という大変重たい、そして重要なテーマを皆様と一緒にお伝えをしていきたいと思います。
個別的自衛権と集団的自衛権って2つの自衛権があるらしいというところで、国なので個別的自衛権はあるんだろうなと、何となく漠然と感じていらっしゃる方もいらっしゃると思うんですが、集団的自衛権とは何なんだろう、さらには、日本はこれまで戦争に巻き込まれず、戦争せず平和な国としてやってきた。
日本人としての誇りもある。その誇りがこの平和安全法制によって崩されるのではないかという不安が広がってると思うんです。今日安倍総裁から直接みなさまに集団的自衛権のお話から聞かせてください。
安倍:集団的自衛権とか、個別的自衛権。これいったいどういう意味なんだろうと思っておられる方がたくさんいらっしゃると思うんですね。またそれは憲法違反だとかいう批判もあります。
そもそも、この自衛権というのは、先の大戦が終わって、世界で再び戦争は違法だ。戦争を改めて再評価しました。その中で他国から攻められたときだけは、いわば自衛権として戦うことができる。それは認められるんですね。自衛権は行使できる。その自衛権の中にも、自分が攻められたときに反撃をする、自国を守る権利は個別的自衛権。これはいいんですよ。これも自衛権ですよと。
もう1つ自衛権は、集団的自衛権。それは自国と密接に関係ある他国が攻撃を受けたときに一緒に守る権利、これが集団的自衛権。この個別的自衛権も、集団的自衛権も自衛権として、これは違法ではありませんということを国連で認めました。国連憲章にも書いてあります。ですから、日本は権利としては間違いなく自衛権。個別的自衛権も、集団的自衛権も両方とも権利として持っている。
例えばそれは国連憲章の中だけではなくて、日米安保条約の中にもちゃんと前文にはそういう権利は両国とも持っていますということが書いてありますので。そしてまた、これは意外に思われる方がいるかもしれませんが、日本とソ連が結んだ、というか宣言を出した、日ソ共同宣言の中でもちゃんと書いてあるんですね。
ですから、権利として持ってるというのは、これはもう間違いないということだろうといえます。
牧島:わかりました。国連憲章の中にも、つまり国際法上も、実質的に集団的自衛権も個別的自衛権と同じように持っているということが明確になっているし、国際法上、国連憲章の中で戦争はしてはいけませんよという禁止もされている。だけれども紛争は起きる。
じゃあ、日本が持っていると、今総裁がご説明いただきました、集団的自衛権、3つの段階があると思うんですね。
持っています。行使できます。行使します。
この行使しますということがしょっちゅう起きてしまったら困ると思うんですが、でもやっぱり行使しますということが起きうる場合には、どういうふうに地元の方たちにわかりやすくご説明できるでしょうか。
安倍:今、自衛権として説明をしましたが、少しわかりにくいよという方もたくさんおられると思うんですね。ですから、例えば夜道を歩いていて、突然誰かに襲われた時に反撃をする。身を守る。これはまさに個別的自衛権なんですね。で、同時に例えば私が友達と一緒に歩いている。そこで暴漢が、襲ってきて友達を襲ったんだけども、友人だから一緒にこれは対応する。
私が友人を守る、これは集団的自衛権といってもいいんだろうと思います。そこで今回、我々は、集団的自衛権、これは友人の関係であれば、当然お互い助け合うんだな、ということで理解をいただけるんだと思いますが、日本の場合は、憲法9条の制約がありますから、それをすべてを認めるわけにはいきませんねっていうことなんですね。
これはどういうことかというと、今回、一部は、自国を守るためには、ということにおいて、国民の幸せな生活や命を守るためには、この集団的自衛権の一部を使うことができる、ということを決めたんです。
それは例えば、私の友人で、菅さんという人がいたとします。この菅さんが、家に強盗が入ってきて大変だと。私の家に電話で「安倍さん助けて」とかかってくる。「これから家に来て一緒に強盗と戦ってよ」といわれても、これは私が菅さんの家まで行って菅さんを助けることはできないんです。これは、憲法の制約があって、今度の改正でもそれはできない。
では、我々が認めた集団的自衛権とは何かといえば、例えば、安倍晋三は生意気な奴だから今度殴ってやるという人たち、そういう不良がいる。今夜殴ってやろうといっている時に家に帰る。困ったなと思っている時に、例えば私の友達の麻生さんという人が、俺はけんかが強いから一緒に帰って守ってやるよといって一緒に帰ってくれるということになって、麻生さんは私の前を歩いてくれている。
そこに3人ぐらいの不良が出てきて、いきなり麻生さんに殴りかかった。でもこれはまさに私をやっつけようと思って出てきて、私の前にいた麻生さんをまず殴ったんです。3対1ですから、私と、麻生さんと一緒にこの人たちに対応する。私も麻生さんをまず守る。
これはまさに、今度の平和安全法制において私たちができる。昨年の憲法改正、憲法の解釈を見直すときにこれは限定的にできますね、と認めたことなんです。そこまではいくということなんですね。
牧島:わかりやすいたとえというのもいただいておりまして、麻生さん強いけど、菅さんも助けてあげてというコメントが今流れてきたんですが、親しいお友達でも駄目なんですか。
安倍:これはですね、いわば今度の法律においては、国の存立が脅かされて国民の生命や自由や幸福を追求する権利が根底から覆される。つまりさっきいったように、国民の命や国そのものが、幸せな国民の生活が危なくなるという時に限って、これは集団的自衛権の行使はできるということなんです。
牧島:ということは大変限定的であるということなんですか。
安倍:今の例は、たとえば菅さんの家に強盗が入って、普通友達同士という感覚では助けにいかなければいけないんですけども、安倍家が危ないわけではないですね。しかし麻生さんと一緒に歩いている。これはまさに私が襲われるという危険な中で、麻生さんが一緒に歩いてくれているということであれば、これは対応することができるよと、こういうことなんですね。
牧島:まさに自分自身が攻撃されるのと同じ状況であるということになるんですね。
安倍:そうですね。言わば状況と同じような被害が私にも及んでくるよということがわかっている時に対応するということになります。
牧島:今のたとえ話で少しリアリティが見えてきたような感じがしますが、それでもやはり多くの国民の皆さんにとっては、「そんなことって実際起きないでしょう。具体的に起きうるの」というご質問がよく聞かれます。
安倍:例えば具体的には、今北朝鮮においては、たくさんの弾道ミサイルを既に配備をしています。それに乗る核兵器も開発をしていますね。そういう状況の中にあって、例えば、その対応のために警戒にあたっている米国の船が攻撃されることがあります。
この船はまさに日本を守るために警戒活動にあたっている米国の軍艦、これを助けなければ、一緒にまさに日本を守らなければいけない中にあって、これを守れないということになれば、日本にもこれはまさに大変な被害が出ることになります。
また例えば、朝鮮半島において紛争が起こったとき、あるいはまた、沢山の日本人が世界で活躍をしています。どこでどういうことが起こるかわからないというときに、日本に逃れようとする法人を、日本人を抽出して日本に運ぶアメリカの船が襲われるかもしれない。
そういう船を守るということは、乗っているのは日本人なんですが、アメリカの船であれば、それは集団的自衛権の行使にあたるんですね。ですから、そこで、我々はそれを助けなくていいのかということですね。実際それはやはり起こり得るんだろうと思いますし、そして、これはやっぱり相手の立場に立つということが大切なんだと思うんですが、アメリカは民主国家ですね。
日米同盟がありますが、やっぱりその日米同盟をしっかりとアメリカにおいても支持されなければ、それは機能しないんです。さっき言った日本のために、日本を守るために警戒にあたっているアメリカの船を、日本の海上自衛隊が助けることができるのに助けなかったら、これはアメリカの国民だってやっぱりそんな国のために、アメリカの若い兵隊はがんばるのか、命を懸けるのかということになりますよね。
それと同時に、例えば日本に敵対している国の立場になれば、そうやって日本とアメリカの仲を悪くする。あるいは、1足す1は実は2にならないと思えば、隙があるなと思うんですね。大切なことは隙を見せないことが結果として地域を安定した地域にしていくし、平和を守ることもできるんだろうと思います。
牧島:昨日も海賊事案のお話がありました。上半期、襲撃はゼロであるというところで、今海のお話が出てきていますが、ここから先ホルムズ海峡の機雷の掃海、つまり船が行くときに安全に渡ることができるかどうか、こういう時には昨日総裁も国際的に協力して、皆で一致団結してやるんだという気運が必要だというご説明がありましたが、そのあたりはいかがなんでしょうか。
安倍:そうですね、ホルムズ海峡で機雷を掃海する。地球の裏側まで行くのか? というそういう批判があります。今、かれんさんがおっしゃったように、これは集団的自衛権の行使ではありませんが、海賊から日本や世界の船を守るために、日本の海上自衛隊は世界の国と共にソマリア沖で海賊対処行動にあたっています。
かつては日本の海上自衛隊は日本の船しか守れなかったんですが、私たちはこの法律を作ってそして、ソマリア沖まで行って外国のたくさんの国々の船と一緒に船団を守ります。日本の船だけではなくて他の国の船も守ります。船籍が別の船でも、その船は日本に物を運んでくるかもしれないということももちろんありますね。
あと世界の国々と協力すれば、より効果的にその船を守ることができるんです。その結果、今いわれたように、かつては200件以上事案があったんですが、この半年間はとうとうゼロになりました。
つまりみんなで守ることによって、結果、安定してそして平和な海に戻りつつある。でもまだ本当に平和になってませんから、こういうみんなで守ってるから、海賊の人たちも今やめとこうと思っているんですね。
ですから今やめるわけにはもちろんいきませんが、このようにちゃんと成果が出てきていると思います。そしてまた、機雷の掃海はホルムズ海峡はソマリア沖の方がもっと遠いんですね。
ですが当時の民主党は、地球の裏まで行くのかといって反対しました。この機雷掃海については、そこで機雷を敷設されると、たくさん日本にやってくるタンカーが通れなくなってしまう。
日本で使っている石油の8割はここを通ってきます。また、LNGにしても4分の1はここを通ってくるんですね。ですから、ここを通ってこれなくなったら、これは日本の経済にとって、国民の生活にとって大変なことになるんだと思うんですね。
牧島:総裁、ただ、航行を守るのは大事というコメントをいただいてはいるんですが、経済活動のために紛争に巻き込まれるかもしれないリスクを冒すのは、ちょっと日本の考え方としてなじまない。違うという声も多いと思いますが。
安倍:そうですね。そういうご批判もあります。しかし、今申し上げましたように、石油も入ってこなくなる。ガスについてもLPガスもあんまり入ってこなくなってくるとなると、例えば、冬寒い時にそういうことが起こると暖房にも問題が出てきますし、あるいは電気にも問題が出てくる。例えば、病院の運営がどうなってくるか。車も使えない。
いざというときにそういう対応ができないというと命にも関わってくる。このことによって、命を失う人もやっぱり出てくる可能性というのはあるんだろうなと思います。それと機雷の除去というのは、まさに事実上停戦はできてるけども、まだ完全に停戦ができてないという状況であると。
これは先ほどお話をした、国際法的には集団的自衛権の行使にあたってしまうんですね。でも実際はもうほとんど戦闘がというか、全く戦闘が行なわれてないという状況で危険物を処理するわけですね。
ですが、今、ソマリア沖でやってる海賊対処行動というのは海賊、まさに人を相手にしているわけですが、ここではまさにそういう危険物を処理すると。しかし外形的には、集団的自衛権の行使に当たるというものですから、我々は、その時に必要とあれば、まさに国民の生命に関わってくれば、今回の法改正でそれをやるということもあるというふうに、今回の法制においては説明をさせていただいているんです。
牧島:ということは個別的自衛権の拡大解釈ではだめだっていうことなんですね。
安倍:そうですね。個別的自衛権の解釈で、例えば先ほど例として挙げた米艦を防護する。これも個別的自衛権でいけるんではないかという人達がいます。しかしそれは先ほど最初に申し上げましたように、例として、私が殴られた時に私を守るために対応する。これは個別的自衛権で、私と一緒にいる友人を守るために私がそれを守る。あるいは対応する。これは集団的自衛権と、もう明らかなんですね。
これ、もう国際法で決まっていることですから、日本人が勝手に決められることではなくて、今申し上げましたように、自分の国が攻撃をされた時には個別的自衛権、外国が攻撃され、密接な関係にあって、そこからの了解や依頼があったときに、そこを守るというのが集団的自衛権ということになっていますね。
ですから、そうではなくて、みんな個別的自衛権でやりますよ、ということになれば自分が襲われていないのに、勝手にどんどんいろんな人を攻撃をしたり、勝手にいろんな人を殴って、安倍は変な奴だなと世界で思われてしまうんですね。ですからかえって私は非常識になる。
ですから国際法の世界の話であって、我々はやる必要はあることであればやらなければいけませんけれども、しかし国際法で変なことはするべきではないと思っています。
牧島:国際法で変なことをするべきではない。ただ、親しい関係にあるお友達であるところが困っていて、依頼を受けたらそれに答えなければならないのではないか。特に質問が多いのはやっぱりアメリカにやるように言われているんじゃないか、アメリカのプレッシャーなんじゃないか。
さらには、アメリカの大義のためだけに、または助けてというふうに世界の警察であるアメリカから電話を受けたときに、日本も一緒につきあってよって言われた時に断れないというのが、この集団的自衛権ではないのか。
安倍:私たちの行使できる集団的自衛権というのは、憲法9条との関係で限られていますよと。さっき例としてあげた、菅さんの例は助けることできませんね。麻生さんの例は、助けることできますね。これはいわば私たちが、集団的自衛権を制限するにあたって、3つの要件を課してるんですね。
第1の要件はまさに、これは国民の平和な生活や、命を守るためでなければ行使できませんということ。2番目にそれを排除すために他に方法はありませんね。外交努力は尽したんですね。というような条件。3番目には、必要最小限度でなければいけませんよという3つの制約がかかっている。
これ世界中でそんな制約をかけているところはないんですが、憲法9条があるからこの3つの制約がかかってます。この制約についてはもちろん同盟国のアメリカにも十分に説明をしています。アメリカも了解をしているわけでありますし、先般の日米の合意にもちゃんと明示しているんですね。ですからアメリカもちゃんと理解をしています。
一旦しかし、例えばそういうことと決めたらやってしまうんではないか、という人がいますが、もう日本は独立をした国ですから、まさに、アメリカの言いなりになるということはあり得ませんし、さっき申し上げましたようにアメリカに対して我々はよく説明をしているということなんです。
PKO法ですね。PKO法を作って、そしてカンボジアに自衛隊を出すという時も、あの時も戦争に巻き込まれるとか、アメリカの戦争に巻き込まれるという意見がずいぶんあったんです。今やそれを言う人は誰もいなくなったんだろうと思います。あの時もずいぶん、憲法違反だ、こんなこと言われましたが、あの時の私たちの判断は間違っていなかったと思います。
また、PKOについても、一旦出したらなかなか戻せないんではないかという人がいますが、例えばゴラン高原でPKOをやっていましたが、状況が悪くなりましたから私たちは中断しました。
ちゃんと日本は日本独自のこの法律に従って、考え方に従って辞める時にはきっちりと辞めますし、できないときにはできませんということをちゃんと言いますから、アメリカの戦争に巻き込まれるということは絶対ないということは、ここではっきりと申し上げたいと約束したいと思います。
牧島:ありがとうございます。その言葉が必要だったのではないかなというふうに思います。イラク戦争はどうなるのというご質問も今ありましたが、総理、アメリカの戦争に巻き込まれることはない。湾岸戦争とか、イラク戦争とか、ベトナム戦争というのに巻き込まれることはない。日本の立場はしっかりと伝えていただけるっていうことで。
安倍:ベトナム戦争とかイラク戦争とか、あるいは湾岸戦争。アフガン戦争。こういう戦いに自衛隊を送り込んで戦うということ、これはもう絶対ないということなんです。これは必要最小限度を超えていますし、もちろん、果たして日本の存立に関わるのかといえばそんなことありませんから、そこにおいて集団的自衛権を行使することはない。
これはもう、憲法解釈において、その余地は全くないということ。今回のいわば我々の憲法解釈の変更が、これもう限界だということははっきりと申し上げたい。そして、ではそんなことがなぜいえるのか。
また政府が変えられるんではないかといわれるんですが、それは法律に書いてありますから、政府でもそれは変えることはできないんです。政府だけでなくて国会も、つまり国民の皆さんが支持しない限りそれはもうできない、ということははっきりしたということを申しあげたいなと思います。
牧島:ありがとうございます。限られた時間の中ではありましたけれども、たくさんわかりやすいというコメントをいただきました。今日の集団的自衛権。日本のため、日本国民のためにという、総理・総裁からのお言葉を皆様にお伝えさせていただきました。
今回の平和安全法制は全部で5回のシリーズでお送りさせていただいてます。今日2日目終わりましたが明日も続きます。明日も「自衛隊員は危険にさらされる?」ということで、再び安倍総理・総裁より、皆様にメッセージをお伝えしていただくことになっております。
明日また、大沼みずほ参議院議員がナビゲーターをお務めいたしますので、ぜひ皆様明日もおつき合いください。今日はどうもありがとうございました。
安倍:ありがとうございました。
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