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自分の強みをつくる(全4記事)

「お金がない」と言い訳する人は、あってもやらない--はあちゅう氏×ヨッピー氏らが語った夢を叶える方法

2015年5月に京都にて行われたkokokara 2015 springにおいて、ブロガー・作家のはあちゅう氏、プロ無職のヨッピー氏、同志社大学3年生でブロガーのみやけよう氏が登壇し「自分の強みをつくる」をテーマに意見を交わしたトークイベント。本パートでは、「ブログのアクセス数を上げる方法」や「お金がなくてやりたいことができない場合は?」など、会場からの質問に答えました。(kokokara 2015 springより)

ブログのアクセスを伸ばすには、最低1年続ける

ヨッピー氏(以下、ヨッピー):他に言いたいことは何かありますか? 質疑応答の時間ってあるんでしたっけ?

はあちゅう氏(以下、はあちゅう):むしろ質疑応答の時間をめっちゃ取りたいですね。デリヘルがどう活きてるかとか。

ヨッピー:デリヘルは活きてるでしょう(笑)。

はあちゅう:じゃあ、質問タイムで。これは誰か質問ある人達挙手でいいですか? 早速ありがとうございます。お洒落なサングラスですね。

質問者:眼鏡です(笑)。最近自分の中で、前提でまず起業したいと思ってまして、その時に何をしようと思ってもわからなくて。例えば、アメリカに行ったら英語を覚えられるじゃないですか。そのための最低限の知識は英語とITだと思って。先週、スタートアップのイベントとかいろんなイベントをまわっていて、3つのことがまずは必要だなと。

1つがマーケティング、1つがファイナンス、1つがプログラミングで、そのマーケティングの部分で、今ブログを書いてるんですけど、なかなかアクセスが上がらなくて。炎上っていうところで、どうやって炎上っていうかアクセスを上げたらいいのかな? っていうのが、今すごい悩んでるんですよ。

だからそこを、今回はあちゅうさんの場合であれば、炎上でアクセスが上がったっていうのがあるかもしれないですけど、それまでに何をされたか? 講演中にお聞きしたいなと思って。

ヨッピー:ブログのアクセスアップをしたいんですよね?

質問者:そうですね。今純粋にそれがしたくて。そのスキルを活かして、自分が今ひとつスタートアップに内定をもらってるんで、そこのWebマーケティングに自分の培ったスキルを得て、これも炎上とかその会社のWebのサイトのアクセスをどうやって上げていくかっていうのはそのまま繋げていけると思うんで、そこを教えていただければ幸いです。

ヨッピー:1つ言えるとしたら、ブログ作ってどのくらいですか?

質問者:最近ですね。

ヨッピー:たぶんね、ブログって1年経たないとわかんない。最低でも1年は続けないと。僕がやりだした時もそうなんですけど、今より全然インターネット人口が少ないし、1日に数人しか見てくれないとかだったんです。でも1年続けると、その数人が数百人ぐらいになってくる。

質問者:1年後ですか?

ヨッピー:1年後。アメーバだったら流入はありますよね? 見に来る人いるんじゃないかな、アメーバ仲間。

質問者:そうですね。でもアメーバで友達とかいないんで。

ヨッピー:アメーバじゃなくても、FacebookやTwitterにのっければ。

質問者:それは今やってます。ちょこっと上がったりします。

ヨッピー:そうだよね。それを繰り返してるうちに、読者って増えていくんで。

アクセス数が目的の人は、好きなことをやっている人に勝てない

質問者:それ以外って何か方法ってあるんですか? FacebookやTwitterに繋げるっていう方法以外に。

はあちゅう:私は、質問の意味がちょっとよくわかんなくて。君はブロガーになりたいのか、会社の知名度を上げたいからブログをやりたいのか、目的は何なの?

質問者:会社の知名度を上げる手段として考えたいです。

はあちゅう:であれば、会社の知名度を上げる方法を考えましょう。ブログは手段の1つですよね? 何か、手段が目的になっている気がします。私はブログが楽しいからやっていて、ヨッピーさんは発信すること、記事を書くことがお仕事で。事業をやりたいわけではなくて。

例えばすごい炎上したところで、会社の名前に響いたり、ブログが足をひっぱる可能性もあるわけで。会社が有名になったりとか、おもしろいことやってる人がいるってなったら、自然とブログのアクセスもアップすると思う。だから、その優先順位がまず間違ってるんじゃないかと。

ヨッピー:僕、初めにおっしゃっていたのが引っかかってて、起業家になりたいっておっしゃってましたよね。起業したい。でも、何するか決めてるんですか、ちなみに?

質問者:言いましたっけ?

ヨッピー:言いませんでした?

質問者:起業家になりたいです。

ヨッピー:起業したいんだって?

質問者:起業した先です。自分の人生で成し遂げたいことはあるんです。その中での、手段として起業。将来アメリカに行きたいのに、英語とかいるんです。

はあちゅう:会社がグローバルに行く前提なの?

質問者:いや、それは例えばで。アメリカとかイギリスとか。

ヨッピー:例えばがいろいろ混ざってちょっとわかんなくなった。

はあちゅう:表現は豊かなんですけど、パッションが強すぎて伝わりづらいです。落ち着いてください。

質問者:例えばっていう点で言うと、例えばアメリカに行く。それは、合ってます。

ヨッピー:でもブログのアクセスが欲しいからブログをやるっていうの、結構ね。アクセスが欲しいっていうの微妙な感じで。好きなことを好きなようにやってる人のほうが強かったりする。

夢を叶える人は、その方法も自分で見つけられる

はあちゅう:私が思ったのは、放送作家の鈴木おさむさんってわかりますか? 『ブスの瞳に恋してる』とかを書いてる、売れっ子作家さんです。

鈴木おさむさんのところって、ものすごいたくさんの人が「放送作家ってどうやったらなれますか?」って聞いてくるらしいんですけど、でもその質問をしている時点で放送作家になれないっておさむさんが言ってるのね。

天職っていう本の中で、すごく良い本なんでもし良かったら読んでほしいです。放送作家になる人は、なる方法も自分で見つけられる人なんです。ブログのアクセスをアップする方法っていうのは、起業家だったら自分で切り開かなきゃいけない。

もちろん今いろいろ、Twitter、Facebookとかされてると思うんで、テクニック的なところはリサーチされていて、実行もされているんですよね? それならば、あとはもう、時期が熟すのを待つだけというか、たぶんブレイクする人っていうのはタイミングっていうのがあると思うんですよ。

それが無理に早く来すぎちゃうと、悪く影響しちゃうことってあると思うんですね。

だからきっと、地道に事業をされていたら、事業をブレイクさせたいなっていう時期に、ちゃんとブログのアクセスが上がると思います。

ヨッピー:だから、どっちにしろ1年やってみるとわかる。1年経って相談されたら、結構具体的に答えられることがあると思う。アップされた記事見て、こういうのよりこういうほうがいいよって言えると思うんですけど、初めて作ったんだったら、たぶん何も言えない。一生懸命毎日記事を書くっていうのしかないと思いますね。申し訳ないですけど。

質問者:いや、こちらこそ申し訳ありません。ありがとうございました。

ヨッピー:ありがとうございました。

はあちゅう:ありがとうございました。あ、私、初めて質問してくれた人に本あげようと思ってた。ちょっとあんまり就活の本だから、起業家には向かないかもしれないけど。良かったら。

「お金がないを理由にする人は、お金があってもやらない」

ヨッピー:他に質問したい人いますか? 

はあちゅう:今質問してもらった彼に選んでもらったらいいんじゃないですか? 後ろの人がめっちゃアピールしてる。

ヨッピー:めっちゃアピールしてますねえ。

質問者:ありがとうございます。立命館大学の4回生です。すごく素朴な質問になってしまうんですけど、最近パラグライダーをやりたい人って結構手挙げたけど、実際やってみた人は少ないっていう中で、たぶん学生の中だと、やらない理由として「お金がないんだよね」っていう理由が、その辺でちらほらと聞こえまして。

そうなってしまう学生に対して、何かアドバイスをされるとしたら、どういう思考を持ったほうがいいよとか、どういうアドバイスされるかなと思って。

ヨッピー:もちろんパラグライダーはあくまで例としてですけど、お金があったらやるかっていったら、たぶんやらないですよ。10万円が出たからといって。優先順位が単純に低いとかいう話もあると思うんですけど。

ただ目的意識を持ってほしいっていうことですかね。これをやろうとか、年内にどこそこ行こうとか。そういう目的意識を持ったら、そのうちパラグライダー乗ってみようとか実行されるのかなと思いますけど。

バイトも忙しいし勉強も忙しいっていう要因があるかもしれないですけど、やっぱりダラダラしちゃうんですよね。僕もそうでしたけど。

はあちゅう:ヨッピーさんが言ってた「お金がないを理由にしてる人は、お金があってもやらない」っていうのは私も思うことで、本当にパラグライダーやりたい人ってお金を作る方法を考えますし、たぶんお金を作る前に、それがいくらかかるかっていうのを調べると思うんですよね。交通費と、実際にやるのを含めて、たぶん5、6万なんですよ。

ヨッピー:そんなにかからないでしょ?

はあちゅう:そんなかからないと思いますよ。でもMAXで、関西から東京の交通費考えて、いろいろかかったとして。実際そんなかからないんですけど、それを調べる前に「パラグライダーって難しそう」って思って、そこで考えるのをやめちゃってる。思考を停止しちゃってるんですよね。

でも実際にやりたいなら調べるし、その5万円って具体的な目標設定ができたら、もう毎日千円ずつ貯金するでもいいですし、お母さんに5万円借りるでも本当何でもいいんだけど、方法っていうのは自分で見つけると思うんですよね。

でも、やっぱりそれも考え癖がついてないってことで、「パラグライダーなんて、いつかお金ができたら、時間ができたらやろう」って思ってると、多分叶わないんじゃないかなって思います。

やりたいことへの覚悟があれば、活路はひらける

みやけよう氏(以下、みやけ):それで言うと、結構留学とかを「お金がない」という理由で結構尻込みしてしまう人っているんですよね。私も海外で生活していたので、「どうやって海外でお金作ってました?」とよく聞かれるんです。

バイトを海外でするにも、「まだ英語もできてないのに恐いし」とか、そういう結局お金のこと考えて動けなくなっちゃうというのが、特に対海外の行動だと多いなと思っていて。だけど私はライターだったので、パソコン1台で何でもできるじゃないですか。

海外から記事を送れば、日本の企業でもメディアに雇ってもらえれば、お金がもらえるという方法が分かったんですよね。だから別に臆することなく、「こうやってお金作ればいいんだ!」という感じでした。

ただそれって、海外に行こうと思わなければ考えつかなかったやり方で。そこから周囲にはライターというイメージを強くもたれるようになりましたし、活路っていろいろあるんだなあ、と。そこでいかに考えて、自分がどれだけ達成させたいことなのか覚悟していれば、思うようになると思いますね。

質問者:思いを強く持っていれば、パラグライダーもできるってことですか?

ヨッピー:もちろん普段からバイトばっかりで、授業にもちゃんと出てると。そういうときにパラグライダーなんて乗ってる暇はないと。でもたぶんそういう人ってそこまで多くないんですよね。僕は学生時代、賭け麻雀ばっかりやってましたから。

本当に僕の大学の4年間は、もうマジでカスみたいでしたからね。皆さんもそうならないように、今のうちから動いておいたらいいなじゃないかなあという。その例えとしてのパラグライダー。

質問者:ありがとうございます。今4回生の立場として、これから職業を選んでいく時期なんですけど、私はダンスが好きなので、ダンサーになろうと決めて、でも結構それに対して、同じダンサー仲間からは「いや、食えないんじゃないの、それ?」みたいなことを言われることもあって。

それは私にとっては重要な意見というか、いち意見として聞くべき意見なんですけど、でも私たち今の世代がそう考えてしまうっていうのは悔しいなっていう思いがあって。

「お金がない」「お金が作れないから」じゃなくて、これは結構皆に対してになっちゃうかもしれないんですけど、やりたいことがあるからこそ、そのやりたいことを実現するためにいろいろもっとやっていける世代にしたいなって思ってて。

ちょっと話ズレちゃうんですけど、私『半径5メートルの野望』を読みまして、読んだときに、絶対はあちゅうさんにいつか会いたい、話してみたいと思って、だから今日は絶対質問当てられたくて立っちゃったんですけど(笑)。

はあちゅう:すごい。嬉しい! ありがとうございます。

質問者:その夢も叶えることができて、この叶えたことがまた自信になると思うので、すごく良い経験を今日させていただいて、すごく嬉しいです。皆さんも一緒にがんばりましょう! ありがとうございました。

ヨッピー:じゃあ、次の人を選んでいただく感じかな? 手を挙げてる人の中で。

質問者:最初に目があったので、彼で。

特技は他人に指摘されて初めて気づくもの?

質問者:ありがとうございます。先ほど、「やりたいこと」っていうふうに自分で強く持って、夢を叶えていこうっていうのがあったと思うんですけど。僕は飽き性っていうのがあって、いろんなところに興味を持っちゃうっていうのがあるんですけれども。

何かで成功する、何かを達成する人って、何かに突出してやりたいことっていうのを持ってて、それを活かすっていうのが、先ほどのやりたいことの延長線上にあるっていう話からあったと思うんですけど。

先ほどはあちゅうさんがおっしゃられてた、何かを掛け合わせるっていうところをいち意見としてすごく良いなと思ったんですけど、そういう飽き性のいろんなやりたいことが薄くなっちゃいがちなのかなって思うんですけれども、そういった人達が自分が達成したい思いっていうのがどのように持っていけばいいのかっていうのが、どのように思われるのか聞きたいです。

ヨッピー:結局どれもどっちつかずになるんじゃないかという。

質問者:はい。中途半端になってしまうなっていうのが思いとしてあって、そういったところ思っている方も結構おられるんじゃないかなと思うんですけれども、そういった人達にちょっと喝を入れていただければ。お願いします。

ヨッピー:僕は逆に、どれかに特化してそれだけ1点集中ってやってる人は、それをやってれば良いんだろうと思います。見つからない段階でいろいろやってみるのがいいんじゃないのかなっていう。いろいろやってみて、「ああ、これだ」と見つかる時が来るかなと。

はあちゅう:私はとにかくいろいろ手を出したほうがいいと思いますけどね。私は結構昔から習い事が続かない子だったんですよ。エレクトーンとか、水泳とか、バレエとかいろいろやってて、どの習い事も全然続かなくて、私って強みになるもの何かなって思ってて。

同じ世代でスケートをちっちゃい頃から初めてオリンピック選手になったり、バレリーナになってる人もいるのに、私は普通だなって思ったんですけど、よく考えてみたら小学生のときからずっと日記を書いてたんですよね。ブログも楽しいと思ってやってたら、気づいたら10年経ってたんですよ。

そういうふうに、何かをいろいろやってた結果、ふとした時に自分が「あ、これ特技だ」って気付けるものが特技なんだと思います。それは結構いろいろやってるうちに、「あれ、もしかしたら?」って気づくものだし、他の人に指摘されて初めて気づくものかもしれないんですね。

「点と点が線になる」意味付けは後からでいい

はあちゅう:あといろいろやった経験っていうのは、全部あとから自分で意味付けをできると思うんですよ。

これスティーブ・ジョブズの有名な演説で、「点と点が線になる」みたいなことを言われてますけどまさにそうで、例えば10年前の恋愛の話が今コラムに役立ったりとか、その時は本当に「変なおっさんに付き合わされて4時間無駄にしたわー」とか思ってることが、後からネタになって原稿料もらえちゃったラッキー、元とったわーってなったりとか。

後からどういうふうにするかっていうことが自分の選択になっていくので、とにかくいろいろやって、意味づけは後みたいに思ったほうがいいかもしれないです。みやけさんからは?

みやけ:私もはあちゅうさんと同じく、意味づけは後で良いと思っていて。多分、自分がインドに行ったときは急すぎて、周りは「意味わかんねえ!」となっていたんです。就活期間でしたし。だけど私から理由を聞いたら、「なるほど、そういう理由だったのね。案外筋通ってるじゃん」となったみたいで。周りが優しいというのもあるかもしれないですけど。

私とにかく今目の前に起きたことをぶっ潰していく「格闘家タイプ」なんです。目の前に何か現れたらとにかくポコポコと倒していくみたいな。そんなんでも結局後から、気づいたら自分でも案外筋が通ってると思う行動をしているんですよね。そういうメラメラと燃えることのほうが、私の場合はやっていて1番楽しいし、足を動かしやすいのかなとは思います。

目の前にいない人に想いが伝わるのがブログのよさ

ヨッピー:ラスト1問いきましょう。

質問者:今日の講演すごく楽しませてもらいました。ありがとうございました。僕が質問したいことっていうのは、話の中で「何かを好きな、ピュアな部分が結構大事だな」っていうことを話したとき、僕その考えにすごく共感してて、その点に関して、どなたに質問したらいいのか……。

お三方は、今ブログっていうものをすごくやってるっていうのを話されてましたけど、1番自分がブログをやっていて、どういうことが嬉しいのかとか、どういうことに幸せを1番感じるのかっていうのを、ブログの良かったところっていうものを教えていただきたいなと思って。

はあちゅう:ブログやってて良かったと思う話? 自分が楽しいと思って勝手にやってたことが、誰かの役に立ってるっていうのがすごく嬉しいですね。例えば美味しいカレー屋さんがあったとして、それを「私は行きました」みたいな感じで、軽い気持ちでブログに、楽しんで載せてるんですけど。

それを誰か見てる人が「私もあそこ行ってみたらすごく美味しかったです。ありがとうございました」って感謝されるっていう、その循環が嬉しいです。好きでやってるのに、誰かの役に立ってるっていう。生きててよかったって思う。

質問者:僕も、ブログ、お店選びのときに読ませて頂いてます。

はあちゅう:ありがとうございます(笑)。

ヨッピー:僕はヤリマンの情報が集まるっていうことが。

(会場笑)

みやけ:私はブログというか、インタビュアーやライターの方なのですが。目には見えない、目の前にいない人から感謝されるとか、想いが伝わっていたというのが、このうえないサプライズ的な喜びがあるなと思いますね。

質問者:僕がこの質問をした意図っていうのが、大学生活って基本広く浅くっていう交友関係が一般的じゃないですか。

なので友達を考えた時に、どうやったら深い繋がりっていうのが得られるのかなっていうのを真剣に考えたことがあって、そういうときに1つ出た答えっていうのが、本当に思っていることっていうのを素直に話す機会。基本的に大学生って真面目な話とか嫌悪しがちなんですよ、でも今日はすごく真剣な話を聞けました。ありがとうございました。

ヨッピー:というわけで、お開きですね、そろそろ。

100万人の野次馬より、1万人の愛読者に想いを届ける

みやけ:今日、はあちゅうさんのファンで宮城から来たって人がいて。その人、さっきから手を挙げてるんです。

ヨッピー:そっか、じゃあそっから叫んでください

質問者:はい! どうも! 僕、みやけようちゃんの高校時代からの友達で、今日宮城県仙台市から4万円かけて京都に来ました。大ファンのはあちゅうさんと、みやけさんのコラボを見れて嬉しいです。

ヨッピー:俺はないんかい!

(会場笑)

質問者:今ぼくは医学部に所属していて、医大生ブロガーというので月間10万PVくらいのブログを書いているんですけど。僕の野望としては、ブログを書いて日本国民の意識を改革して、日本の医療を変えてやろうと思っています。

そのためにははあちゅうさんのような月間100万PV以上いくようなブログを書けるようになりたいと思ってて、そのためには10万PVから100万PVに上げるようなアドバイスを、はあちゅうさんからいただけないかなあと思って質問させていただきました。

はあちゅう:なるほど。10PVから100万PVの上げ方。でもその100万PVって、何で欲しいのかっていうと、たぶん注目を浴びたいからとか、支援が欲しいからだと思うんですね。そういうふうに「何でだろう?」って考えたときに、別に野次馬のギャラリーが100万人いたところで、良いことなんて特にないんですよ。

やっぱり有名ブロガーになることが目的になっちゃうのはもったいないと思いますよ。日本国民の意識を変えたいっていうのが最終的な目的ですよね? それをサポートする人達っていうのを探したい。そうであれば、あなたに興味を持ってくれる人達1万人のほうが、何も興味がない100万人の野次馬がいるより絶対に重要なんですよ。

だから、どれだけサポートしてくれる人達に届く文章を書くかっていうのをまず考えたほうがいいと思います。

まずはアクセスを増やそうとか考えないで、自分の想いが伝わるブログっていうのを地道に更新し続けていれば、いつの間にか100万になってるかもしれないし、100万PVに届かなかったとしても、熱い想いでサポートしてくれる人が1万人くらいいるかもしれなくて、そのほうが、目標には近いと思います。そんな感じでいいでしょうか……?

質問者:ありがとうございました。

はあちゅう:ありがとうございます。

ヨッピー:というところで。

はあちゅう:これで終わりかな?

「質問を受ける機会」が考えるクセをつくった

ヨッピー:いいところですね。最後にひと言どうぞ。

はあちゅう:私から言わせてもらうと、みんないろいろ考えるクセを持つといいと思います。私も、もともと何も考えない大学生の1人だったんですけど、私は大学1年生の時にブログを始めて、それが出版されることによって、人から質問される立場になったんですね。

「何でブログ人気出たんですか?」とか、「どうやったらブログを毎日更新できるんですか?」とか。別に、自分に明確に答えがないような質問をいろいろ貰うようになって、聞かれたから答えなきゃいけない。そうすると考える。

さっきとかも、ブログのアクセス数上げる方法だったりとか、そういうのって別に、絶対にこれですっていう答えを持ってるわけじゃないんですけど、聞かれることによって答えるっていうことができていて。

今テレビでコメンテーターの仕事をしていても、今までふわふわとスルーしてきたニュースに対して、「伊藤さん、どう思いますか?」って聞かれたら、それに対して自分の意見を述べなきゃいけないから、もう喋りながら考えるんです。でもそれでも考えることからは逃げられない。

考えて口にすることによって、はじめて「自分はこういうことを考えてたんだな」って思うんですね。で、大学生の時はそういう機会を沢山持って、自分の考えっていうのを確かめていく時間にするといいと思います。

これでオススメの方法っていうのがあって、3人くらいで集まって7分ずつお互いに何も質問とかしないで、自分のストーリーを話すんですね。

自分が生まれてきてから今までのことを言ってみて、その後に7分後喋りきった後に、お互いに質問を投げかけるんです。そうすると、その時ってどういう感じがしたとか、どういう意味があったとか、自分の生まれてきたこととか、自分の人生に対していろんな疑問を貰うんですね。

そうすると自分で、ああこれが自分の強みなんじゃないかとか、これってもしかして将来やっていくべきことなんじゃないかとか、普段考えないことを考えたり、自分という人間を見直すきっかけができると思います。「質問を受ける機会」をたくさん作ってください。長くなっちゃった。

予測できる未来は結構ある

ヨッピー:皆さんはこれからどうしようとか、未来とかっていう部分、それを担う人達なんですけど。この先どうなるかわかんないっていろんな人がおっしゃるんですけれども、それでも意外とわかる未来って結構ありまして。

例えば、日本人が将来減るんですね。今人口減ってるじゃないですか。今1億3千万いるのが、ゆくゆくは8千万になってくるっていうふうに考えた時に、日本語のコンテンツって読まれなくなるんですよ。当然ですね。テレビの人気も落ちるし雑誌も売れなくなるし、英語使う日本人も増えてくるんですよね。

そうなってくると今度は海外のハードルが下がってきて、海外のコンテンツを直接英語で読む人も増えると。そしたら日本語でコンテンツ作ってる以上必ずジリ貧になるんですね。だから海外でウケること考えなきゃなーとかあるんですけど、そういう予測できる未来って結構ゴロゴロ転がってるんですよね。

そういうのを考えながら、じゃあ俺はどうやって生きていこう、みたいな。ちょっと言われると納得するじゃないですか。日本語のコンテンツが読まれなくなるって、わかりきってるし、予測できる未来じゃないですか。

でもその分まで考える人ってそんなに学生時代っていないんで、でも将来って皆さんにとってそれすごい大事なんです。そういうのをちょっと意識広げてやっていくと、いいかもしれないかなあと思いますね。

僕は結構前々からインターネットの時代が来ると思ってたんで、インターネットの時代が来ると、これは絶対波に乗ろうと。今なんかそのおかげでなんとなく生活できてると。そういう視点は持っていたらいいのかなって思います。そんな感じです!

楽しくてしんどい「楽しんどいこと」にもっとチャレンジしよう

みやけ:本当に私、このような形の講演会で、ステージ上に上がったのが初めてなんですよね。私も人前で喋ることが苦手すぎて、だから自分がライターになったのも「文字で伝えよう!」という、もとは逃げの手段だったなと自分でも思っているくらいなんです。

だけど今日こういう場所に、出られたのは本当に良かったなと思っています。自分にしてみれば荒療治なのですが(笑)。こんな感じで初めは、やっぱり苦しいと思うものなんですけど、人は傷ついたときこそ強くなるということは過去にも経験してきました。

例えば、人の身体は筋肉痛を経てから筋肉がしっかり作られていくというのと同じで。私はこういう感じで、何かを選択するときは自分がしんどいなと思っていることをやり続けているのですが、今の自分が最高に楽しいなと思い続けています。

私も3年生と言っても本当は大学5年生の年で、いろいろ複雑なんですけど(笑)。一応5年間大学に行っている身としては、そういうこと楽しくてしんどい「楽しんどいこと」にもっとチャレンジしたら、絶対その先には楽しい自分がいると思います。

あと、よく今自分がやっていることに埋没しがちになることがあると思っていて。集中してるという意味では良いのですが、客観的に自分を見られていないときにすごく痛々しくなってしまうことってあるので。

そういう時も客観的に自分を見続けて、ちゃんと自分が進みたいレールというものから逸れそうになったり、そこでもっと動いたほうがいいのに足踏みをしてしまう自分を冷静に見ることが大事だと感じますね。自分の頭で考えて、行動をし続ければ、きっと楽しい大学生活になるんじゃないかなと思います。以上です。

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