夏目和樹氏(以下、夏目):よろしくお願いします。それでは新施策報告会を始めさせていただきます。

夏目和樹と申します。リクルートホールディングスIT人材統括室に所属しており、リクルートホールディングスに中途入社。前職は「面白法人カヤック」というところで働いていました。面白法人カヤックでは、新卒で広報に入ってから人事、そしてセブ支社長という流れです。

過去にやってきたことは「人事×プロモーション」で、採用プロモーションという枠組みをつくってました。採用結果にもつながり、自社のプロモーション、ブランディングにつながる施策を考えてました。

たとえば「節就宣言」です。「就職活動を節約しよう」というコンセプトのもと、「説明会を省こう」とか「エントリーシートをワンクリックでできるように」という企画を前職の時につくりました。

リクナビをつくったことがある

夏目:ちなみに昔「すごいリクナビ」というのを個人でつくりまして。リクナビがオープンするときに「リクナビもあるけど、こっちもいいよ」ということで、「リクガメ」を検索できるナビサイト、略してリクナビをつくりました。

それがすごいニュースになっちゃって。このサイトがニュースになったら、リクルートの担当窓口の方から「御社の人事、変なことやってるでしょ」って突っ込まれました(笑)

他にも「すっげーあるぞ!◯クナビNEXT!」というキャンペーンがありました。「アクナビNEXT」「イクナビNEXT」というように頭文字の◯に好きなカナを入れて検索すると、それぞれtumblerでつくった特設サイトが表示されるリクルートのプロモーションがあったんです。

「アクナビNEXT」で検索すると、たしか扉が開くようなサイトになっていたり。それで、50音全部見て面白いなーって見ていたら rikunabinext.tumblr だけなぜかドメインが空いていたんですよ。他のアクナビNEXTや、イクナビNEXTなど他の50音全部のドメインは全部空いてないのに、リクナビNEXTだけなぜか空いている。

なので、そのドメインを取得しまして。当時カヤックに勤めていたので「転職するならリクナビ使ってもいいけど、カヤックもいいよ。面白法人カヤックはこちら」と双方の会社に確認せずに勝手にやりました。

これは怒られなかったです。怒られなかったんですが、当時付き合っていた彼女とこのサイトを一緒に作っていたんですけど、しばらくしてリクルートに転職して、たまたま同僚とリクナビNEXTのプロモーションの話になったので、rikunabinext.tumblr でドメインを取得した話をしました。

そして久しぶりにサイトにアクセスするとサイトの中身が変えられていて、「騙されてはいけない」という別れた彼女のメッセージが表示されていました。サイト管理のパスワードも変えられているので、僕も対応できない(笑)

悪いことして別れたわけではなくて、円満に別れたんですが。もうこれは変えられないです(笑)ちなみに前職での行動に関しては、カヤックは当時も今も関係なくぼくが勝手な判断で勝手にやりました。こういうこと言うとまた怒られちゃうので。会社としてはではなく個人としてやったことです。本当です。会社は関係ないです。

それで、今のリクルートの仕事はですね「HRナビ」というオウンドメディアを立ち上げて編集長をやったりとか、新卒サイトのクリエイティブディレクターやったりとか、アメリカに行くワークショップや産学連携の企画を考えたりしました。

あと人事情報とか社員を検索できる社内ポータルサイトがあるんですが、ここで社長の名前「峰岸真澄」と検索すると、僕の名前が上に出てきます。いろいろ触っていたら検索する仕組みがわかったので、そこの部分のタグに自分の名前をたくさん入れておきました(笑)

これは特に意味はないんですけど、けっこう社内から問い合わせをいただきまして。いきなり連絡が来て「代表で検索したら夏目さんが出てきたのですが、どういうことでしょうか?」って。みんな1回は社長を検索すると思います。面白かったです。普段こんなことばっかりやってます。

リクルートが始めた新しい新卒採用は30歳以下までOK

夏目:それで本日の内容なんですが、テーマを3つ。新施策を「なぜやろうと思ったのか?」「どのように進めたのか?」「今後の展望」この3つをお話しさせていただきたいと思います。

まず何を実施したのかといいますと、簡単に言うと新卒採用の基準について「2016年4月に入社できること」「30歳以下であること」という2点を明言したサイトを公開しました。

そして、5つの特徴「面接でのスーツ着用禁止」「手書きの履歴書不要」「既卒でも応募可」「オンライン面接可」「入社後の副業可」。もともとやっていたこともあるんですが、これをあらためて明言して打ち出しました。

そうしたら、Yahoo!ニュースさんをはじめ、多くのメディアに掲載させていただくことができました。なんとハムスター速報にものりました。

何が新しいかというと、大学生に限らず、「2016年4月に入社できる人で、30歳以下なら誰でもOK」というところです。浪人、留年、休学などを繰り返した29歳でも大丈夫です。就業していてもいいんです。30歳以下であれば。

きっかけは松井くんだったーー

夏目:そして「なぜやろうと思ったのか?」なんですが、55年間、日本の採用の歴史をつくってきたのがリクルートです。僕は今そこの人事にいて、それを誇りに思っています。

新卒採用の歴史をつくってきたリクルートは、いまこの時代に何を考えるべきなのか? ベンチャーや他の会社ではなく、リクルートだからこそできることを「何かやらねば!」とずっと思っていました。

そこで、いきなり松井くんの話をします。

僕はいまシェアハウスをしていて、そこで一緒に住んでいる松井くんという友達です。その松井くんは京大を卒業したんですよ。そして「でんぱ組」推しのアイドル好きです。好きな曲は「でんでんぱっしょん」です。

彼はすごく優秀なんですけどニートです。何でかというと「勉強してたら卒業してしまった」と言っていて、新卒で入る会社がなくて困っているんです。就職しようとしても「業務経験3年以上」とかに引っかかって応募もできない。

採用の枠組みから「浮いちゃってる」感じなんです。めちゃくちゃ優秀なんですけど、浪人、留年してるから年齢も上になってしまっている。

一緒にシェアハウスに住んでいて「彼みたいな人って、もっといるんじゃないのかな?」と思ったんです。それで、新卒採用の枠組みを変えれば働ける方法があるんじゃないかなと考えていました。

新卒採用の歴史を作ってきたリクルート

夏目:そして、News Picksの有料記事で岩瀬大輔さんが「一括採用がすべていけないとは思っていません」「新卒一括採用に乗るしかないというのが問題」と言っていたのを見まして。このあたりに何か答えがあるんじゃないかと感じて今回の施策をつくりました。

今回の施策では「新卒採用をもっと自由にしたい」と思っていて。これは会社としてではなく、個人としての意見なんですけど、新卒採用もすごくいい仕組みだと思うんですけど「もっとやり方があるんじゃないかな」という思いがありました。