CA藤田氏が若手起業家に切り込む!

藤田晋(以下、藤田):藤田です、どうぞよろしくお願いします。今日は「『起業家』の著者が起業家の本質に迫る」というお題をいただきましたので、僕より若い起業家の皆様が、普段聞かれたくないことを中心に鋭く切り込んでいこう、って言うほど切り込めないですけど。ただサイバーエージェント出身の大竹さんにだけ厳しくいこうと思ってますので(笑)。よろしくお願いいたします。では最初に自己紹介をしていただきたいんですけれども。小島さんからでいいですか? 

小島梨揮(以下、小島):株式会社ウィルゲート代表の小島と申します。本日はよろしくお願いします。

小島:私たちの会社はSEOと検索エンジン上位表示サービスをメインに成長している会社で。今120名ほどでやっているんですけれど。多分ここに呼ばれた理由にもなっていると思うんですけど、若くして起業したんですけれど、大失敗して借金1億円くらい負って。そこから失敗を重ねながら今に至る、という感じが特徴だと思います。本日はよろしくお願いいたします。

藤田:有安さんお願いします。

有安伸宏(以下、有安):初めまして、コーチ・ユナイテッド株式会社の有安と申します。「Cyta.jp」という学びの流通市場、マーケットプレイスの授業やっております。簡単なスライドなんですが、こんな感じのウェブサイトです。

有安:先生が登録していて、この先生の体験レッスンを予約できる。対面のレッスンを提供します。僕、実はこの先生のレッスンを毎週受講しているんですけど。

「マッチングサイトですか?」と言われるんですけど、マッチングサイトではなくて、予約機能と決済機能を全部提供していると。マッチング課金ではなく継続課金というのがビジネスモデルの特徴になっています。レッスンはこんな感じで、場所は全部貸し会議室とか貸音楽室みたいなところでレッスンを提供している、という感じですね。これ先生と生徒で、全部レッスンは1対1です。

有安:こんな感じですね。先生と生徒。

今全国で140種類くらい、語学とか楽器とかあとは資格教育とか。いろんなジャンルを全国で3000回以上くらいやっています。受講生が全国で、オフラインで受講している方が2万名を突破してきて、グイグイきています。よろしくお願いします。

大竹慎太郎(以下、大竹):よろしくお願いします、株式会社トライフォートの大竹と申します。弊社は2012年8月に創業いたしまして、ポイントとしては、よく話にあがる点としましては、今従業員数100名いるんですけど、このスピード感で成長している、というところで色んな話をいただくことが多かったりします。

大竹:経営陣に関しましては共同代表で展開していまして、もともとクルーズさんのCTOを務めていた小俣と、サイバーエージェントに大変お世話になりました、サイバーエージェント出身で、営業や企画を中心に強みを持っている私が組んで、全く別々の強みを活かしてタッグを組んで会社をやっているというような状況です。

大竹:事業といたしましては、スマートフォンアプリの受託開発というのをメインでやっていまして、単なる受託は全くやっていなくて、企画から入って、運用まですべてこなすと。さらにマネージドクラウド事業というところに関しましては、自社でサーバーを大量に購入しまして、自分たちが開発したサービスに関しては、自分たちのサーバーで捌いていくというような展開を行っています。

こちらはですね、企業当時あるPRに大成功いたしまして。フジテレビさんいらっしゃると思うんですけれど、大変申し訳ございません。「リッチマン・プアウーマン」のドラマをパクってですね。「これはPRに使えるぞ」ということで、この画像をそのまま使わせていただきまして、こんなことをやったところですね。「いいね!」の数が1300くらいで、コメントが600も。私と小俣のフェイスブック、合わせていただきまして。

大竹:これに関しては大したオチはないんですけれども、そろそろ時間がきましたので……。よろしくお願いします。

古川健介(以下、古川):株式会社nanapiの古川と申します、よろしくお願いいたします。nanapiというハウツーのメディアというかサービスをやっておりまして、月間2000万UUくらいのサービスを、従業員70人くらいでやっております。こういうIVSとかそういったイベントでは雛壇起業家的な、賑やかしとして呼ばれることが多いです。学生時代から起業していたりして、いろんなサービスをやってきたのが特徴ですね。よろしくお願いします。

白木夏子(以下、白木):初めまして、株式会社HASUNAの代表取締役兼チーフデザイナーを務めております白木夏子と申します。私はよく社会起業家というカテゴリーでいろんなところに呼ばれることが多くて、こういったIVSの場は場違い極まりないなと思いながらも、すごく素晴らしい経営者の先輩方にたくさん会える、ということで参加させていただきました。私の会社、HASUNAではジュエリーの製作と販売を行っているのですけれども、こういうジュエリーとか結婚指輪や婚約指輪を作っているのですが。

白木:その素材となっているものを、発展途上国の鉱山ですとか、パキスタン、コロンビア、ペルー、ボリビアの鉱山ですとか、あとミクロネシア、ルワンダ、いろんな国から仕入れて、現地の鉱山労働者の方、職人さんたちの生活改善を行いながらジュエリーを作るということを行っています。

白木:もともと、私が大学生のときにインドの鉱山を訪れたのがきっかけで、そこで見た鉱山で子どもがたくさん働いていたり、すごいひどい状況で働いているのを目にしたので、そういった状況をジュエリーを作ることで改善したいなと思って、この会社を今から5年前に立ち上げました。

白木:現在では南青山に本店がありまして、名古屋栄に昨年オープンして、今年、伊勢丹の新宿本店の1階に入りまして、現在、鋭意拡大中であります。よろしくお願いします。

「創業時のハッタリ」は重要

藤田:ありがとうございます。では僕のほうからいくつか、それぞれにご質問させていただきまして、その後全体に対する質問をして、時間があれば会場の皆様から質問を受けたいと思いますので、よろしくお願いします。もしありましたら、逆に質問していただいても結構です。

では早速大竹くんからなんですけれども(笑)。確かに今思い出したんですが、さっきの「リッチマン・プアウーマン」をパロッた写真をどこかで見かけてイラッとした覚えがあるんですけれど(笑)。

とはいえですね、よく見たらまだ創業1年も経っていない、こちらにいる小島社長とかどれだけ苦労しているんだと思っているんだ、というくらいですね、社歴が浅いにも関わらず、大変な成長をしていて。そういう意味では、僕個人としては「創業時のハッタリ」というのは、実は何もないところから起業する人にとってすごく重要だと思っているので。そういう意味でうまくやったなと思っているんですけれど、そのへんをどの程度、最初の創業の作戦のなかに入れていたのか、お聞かせいただけないでしょうか?

大竹:そうですね、創業当初から「せっかく我々が組んでやるのであれば、徹底的に行けるところまで行こう」ということを共同代表の小俣と話しまして。一番最初にビジョンというか目指すものを掲げたんですね。「Facebookを軽く超える」というものでして。そこから逆算していくと、圧倒的なスピードで成長せざるを得ないよね、というところに行き着きまして。

そこをひたすらやりきっているというか。もともと小俣も上場企業の役員をやっていましたし、私もサイバーエージェントでお世話になって、いろんなものを学んだというなかで言うと、結構オールドルーキーだという感覚がありまして。僕も小俣も30を過ぎてちょっと経ちますので、今からやるのであれば徹底的に、日本で一番高い成長率で成長しないとやる意味ないよね、くらいの感覚で展開しております。

藤田:ライブドア事件以降、あまりいなくなった鼻息荒い起業家で、素晴らしいと思います。ただ最初トライフォートの話を聞いた瞬間に「これは危ないな」と思ったんですが。最大のリスクが、小俣さんと喧嘩するんじゃないかなと思っているんですけれど。ダブル代表というのがそもそも難しくて、そして社長とCVO/CTO 。これうまくいくと、何でアイツが社長なんだって小俣さんも腹がたってくるでしょうし。うまくいかなかったら、やっぱりアイツが社長だからダメなんだと腹がたってくるでしょうし。めったにうまくいかないですけど、どうやって乗り越えていきますか?

大竹:そうですね、小俣とも創業のときにも色々話したんですけれども。お互いわりとトップでやりたかったっていうのとですね、もともと人間的に、営業に強い僕と技術に強い小俣で組んで、ロジックで組んだらうまくいくよねっていうイメージがあったんですけど、それ以上に人間的に合うなあと、コイツとであれば本当に苦楽を共にできるな、という印象をお互い最初に持ちました。

その中で一番いい形ってなんだろうなと思うと、ダブル代表という形が一番キレイだったかなと。逆にどっちかが上でどっちかが下というのは、そちらのほうが、お互い何らかにつけて不満が出てくるかなと思ってですね。色々と創業当初考えたんですけれども、結果的に今の形になったと。

藤田:一度離婚を経験した私としては、そんな甘いもんじゃないと思いますけど(笑)。僕からのおすすめとしては、うちの会社も昔は役員がすごいギスギスしてたんですけれど、定期的に合宿とかで皆で飲むようになってから、すれ違いがなくなりましたので。飲むのがおすすめです。

大竹:そこはですね、かなりサイバーエージェントさんから学ばせていただきまして。僕と小俣は非常に仲が良くて、土日も一緒にいることが多くて。

ネガティブな奴は早くつまみ出せ

藤田:じゃあ、もうわかりました(笑)。続いてウィルゲートの小島社長にお話を聞きたいんですけれど。僕は今日、札幌に来る飛行機のなかでウィルゲートの本をすべて読んできたんですけれど、大変な苦労をして。まだ27歳ですけれど結構な経験を経ているように見えるんですが。そのなかで色々気になったところがいっぱいあったんですけど、かなりのページ数を、社内の社員たちのネガティブな発言や会社批判に腹をたてているシーンに使われているんですが、そういう状況をどのように乗り切ったのか、教えていただけますでしょうか。

小島:少し状況を説明しますと、私が設立2年ですぐ資金調達をして、本当に経験のなかった、当時20歳くらいで経験がないときに多くの人を雇用して、経営者としての力がないのに1億調達して30人にすぐ拡大したんですけれども、すぐボロが出て、組織が崩壊したんですよね。そのときに「こんな会社入らなければ良かった」とか「小島さん人望ゼロですよ」とか「なんでこんな会社で働いているのか意味がわかりません」とか、後から退社した人のパソコンのチャットの履歴から出てくるんですよね。

藤田:そこのシーン読んでて気になったんですが、チャットの履歴を見てるんですか?(笑)

小島:全員見ているわけじゃないんですけれど、とくに気になって。「どんな会話してたんだろうね」って見たら、悲しい履歴が出てきたって感じなんですけれど。その時に腹もたちましたし、借金もずーっと続いてたんで、400万とか500万という形で毎月膨れ上がる借金が出てくるなかで、業務時間中に副業したりとか、うちの資産であるソフトウェアをチャットで他社に流したりとかですね。そういうところを見て、もう本当に想いとか色んなものを共有して成長したかったけれど、全然そういうのはできないんだなと。信じようにも信じられないというのが当時の心境でしたね。

藤田:ちなみに僕は創業のかなり早い段階から、「ネガティブな芽を見つけたら一刻も早く潰せ」という。放っておくとどんどん伝播してそれがマジョリティになると手がつけられないんで。会社を批判してたり、ネガティブなことを言ってる奴を見つけると「早くソイツをつまみ出せ」と。それがオススメです。

若くして起業するメリット・デメリット

藤田:あと、創業が18歳ですよね? ちなみに僕も24歳で創業して、よく尋ねられると「もっと早くやれば良かった」と思っていましたし、自分に息子ができたら、ぜひ僕より若く起業させようと思って。ちなみに7月に息子がうまれる予定なんですけれど。ただどうしても僕の息子、もうすでにボンボンなんで、ハングリー精神とか反骨心を育むの難しいなと思っているんですけれど。学生時代から始めたことで、プラスの面とマイナスの面あったと思うんですけど、極端に若い年齢から起業することのメリットデメリットについてどう思っていますか?

小島:色々メリットもあると思うんですけれど、デメリットから説明しますと、やはり経験が圧倒的に不足しているので、何が正解なのかわからない、教えてくださる方もいないので、回り道をしては失敗し、回り道をしては失敗してという連続で。そのダメージも結構、例えば組織で1億円の借金を負うとか、そういうのが結構大きなダメージになってくるなというのがあったのと。

あとは他にも若いから、「うちの社長経験がないから全然何言ってるかわからないよね」、「全然ダメだよね」っていうふうに、レッテルで判断されやすいので信頼関係を醸成しにくかったなっていうのがあります。

メリットに関してはその分だけ、ひとつひとつの痛みと、二度とやってはいけないんだなということに対しては、かなり敏感にキャッチアップしてやっていけるから、成長しやすいんだなというところと。あとはそこから先の可能性であったり、例えば「小島くん大したことないけれど、20歳で1億円売上あるの? じゃあうちも出資するよ」みたいな。若いからすごい、と、大したことやっていないけれどそういうふうに見ていただける、可能性を見ていただけるのはメリットなんじゃないかなと思いますね。

藤田:そういう意味では今現在27歳。確かにゴルフの松山英樹選手とか石川遼選手とかも、若いと注目されて、そこで活躍できればさらにすごいけど、できなければ聞かなくなってくるし。松山選手と同じような活躍をしても、結構ないい歳だとあまり注目されないですけど。そういう意味ではこれからどのように巻き返すというか、伸ばしていくつもりですか?

小島:やっぱり自分自身が失敗から学んだことが多いので、そこはやっぱり同じような失敗を踏まないように、行けるところまで行きたい。行くのであれば、インターネットって人々の生活を変えるような可能性を持っていますし、そういうふうな事業を作っていきたいなっていうのが私の想いですね。なので1000億とかそれくらいの単位で売上なりシェアなりを取って、人々の生活を変えるようなことを、継続的に生み出せるような組織を作っていきたいなと思いますね。事業だけではなくて。

経営者がネット上に出ることで採用しやすくなる

藤田:ありがとうございます。では古川さん。ネット上では頻繁にお見かけしたんですけれど。今日初めて実物を見かけまして。本当に、ブログを見てもちょっとした文章を見ても、本当に筆力があるなと、書くのがうまいなというふうに感じているんですが、もともとコミュニティを作るエキスパートみたいな方なんですけれど。経営者自身というか社長がネット上で頻繁に登場し、かなり使いこなしているということの経営に関するプラス面とマイナス面があれば教えてください。

古川:プラス面で言うと、インターネットサービスを作っている会社の人がインターネットサービスを知らないというのはやっぱりマズイと思うので、藤田社長が「アメーバを一番使っているのは自分だ」と仰っていたように、あらゆるサービスを自分で使っているというのはプラスかなと思いますね。

藤田:使いすぎということはないですか?

古川:そうですね。マイナス面で、「社長ってヒマなんですか?」と昨日も外部の方に言われて、けっこう重要な会議の場で言われたのですごい恥ずかしかったですね。まあヒマだと思いますね(笑)。

藤田:僕も特にブログにけっこう力を入れていて、本当に現代経営者にとってブログを書けるっていうのは、ほんとラクなことだなあと思って。声を枯らして集めて説明しなくても書けばなんとかなるし、スピーチでコケても後から書き直すっていうのができるので。そのへんの話が広いですけど、現代の経営者とか起業家にとって筆に力があるというか、書く能力が高いということについて、古川さんどう思っていらっしゃいますか?

古川:やっぱり採用とか見ても、かなりブログ経由での採用が多くてですね。特に採用のサービスを使ったりエージェントさんを使ったりするよりも、そもそも来る人のモチベーションが高かったりとか、意識が良かったりする場合が多いので、そういった面でも直接的に経営にプラスの面が多くて。ブログというのは社長が書いたほうがいいかなと思ってますね。あと社内に向けてのメッセージも、なかなかできる機会が、人数多くなるにつれて少なくなってくるので、そういう意味でも「こういうことを考えているんだよ」というのをわかりやすく発信できるというのはプラスかなと感じています。