「染色体にスマホが入った世代」をどう活用するか--大前研一氏が語った、日本企業がすべきこと

「勝ち残る企業の条件」-クラウドが迫るマインドチェンジ- #2/3

MFクラウドExpo2015
に開催

2015年4月に行われたマネーフォワード主催の「MFクラウドExpo 2015」において、ビジネス・ブレークスルー代表の大前研一氏が登壇し「『勝ち残る企業の条件』-クラウドが迫るマインドチェンジ-」をテーマに特別講演を行いました。本パートでは、日本企業が凋落した原因を解説したうえで、日本企業が世界で戦うためにデジタルネイティブである若い世代を活用すべきだと語りました。(MFクラウドExpo 2015より)

クラウドサービスによって必要なものはいつでも借りられる時代に

大前研一氏:クラウドコンピューティング、これは要するに雲と言えるんですけれども。コンピュータの設計する人っていうのは、システム大学論を書く人というのは、「ここから先はインターネットよ」という時に雲の形を書くじゃないですか。だから「ここから先はインターネットよ」というのが、クラウドになるわけですね。

こっちのほうは、日本語で言うとクラウドですけれども、L(Cloud)ですよね。日本人の苦手なクラウドですよ。雲。雲の先がどのくらいすごいストラクション(構造)になっているかというのが重要なんですけれども。

とりあえず、向こうの世界はこういう話なんですね。これは、今までのように自分のところにコンピュータを買うとか、サーバを置いてとか、そういう時代じゃなくなって、向こう側でもって、借りたい時だけ使いたい時だけ使いたい量を使わせてもらう。こういう話ですね。

これはみんなが言うところのスケーラブル、あんな時もこんな時も、どんどん拡大していってもいいよと。

多くのクラウドは今日ソリューションを持っています。ですから、ソリューションそのものも落っことしてくることができると。この3つを使い切るということになると、金がなくても、中小企業でも、あるいは個人でも、会社スタートして、急成長できると。こういうことですよね。

つまり私は、21世紀の経営の3つの点と、先ほど言った点ですね。それから大企業に対してハンデがあるなと思った人は、この3つを使い切ったら、3つのクラウドを使い切ったら遜色全くないと思います。むしろ、かったるい大企業の人よりもこっちのほうがいいと、こういうふうになってくるのじゃないかと思います。

突出した個人が活躍の場をますます広げていく

先ほどのぶち壊し屋というんですかね、上のほうがジャック・ドーシーですね。この人はTwitterの会長に戻り咲いていますけれども。今一生懸命やっているのが、Squareという会社ですね。

それから、イーロン・マスクはPayPalのオリジナルの会社を創業して、そのあとテスラをスタートして、世界で唯一利益を一応出せる電気自動車の会社と、こういうふうになっています。

今はNASAの次の世代として、何回も何回も同じものが使えるようにということで、安い値段で宇宙船に人を運べるようにという実験をしています。何回やっても船の上に戻ってくると爆発してうまくいっていないですけれどもね。

まあ、でもご愛嬌でこの人がやると金が集まってきますので、NASAもこの人とボーイングをコントラクターにしますから、個人とボーイングが2人NASAのコントラクターになっている、すごい個人のウエイトですよね。

スマホがクレジットカードになるSquareリーダー

このジャック・ドーシーのSquareがやろうとしていることは、日本でも似たようなものが出てきていますけれども。典型的なクラウドのアプリケーションですね。

どういうものかと言いますと、Squareリーダーというのがあって、スマホにくっつけて、スワイプするクレジットカード、スワイプスルーというこういうやつですね。ローソンなんかで、800円でこれは売っています。このスワイパーですね。

それでマーチャントでなくても、お互いにお金のやり取りをするのが、こうやってクレジットカードでそっちにお金が移る。こういうやり方ですよね。それから、このiPadなどがある場合などには、ドックを置いて、そのドックの下でもって、こうやってスワイプすると。

何をやっているかというと、これがいわゆるPOSです。高いPOSを買わないで、自分の持っているスマホとかパッドでもうPOSそのものの機能があるんですけれども。そのファンクションってどこにあるのというと、クラウドの中にあるわけですね。

そして売れたものの集計とか、売ったら今度は注文しなくちゃいけないので、発注をするとか、売掛金の回収とか、いろんなことを全部やります。在庫の管理とか、日時のセールスのレポートとか、ウィークリー、マンスリーもみんなできます。

ということで3,500円から要するにパパママストアでも使っていけると、今までのようにNeopostとか非常に複雑なファンクションとかそういうものは、買わないでも済むと。こういうものですね。

ものすごく事業を拡大しても支店ができても、クラウドのほうから持ってくるという点においてですね、非常に柔軟性があると。スケーラブルということですね。それから、ものすごい複雑な取引もこれでやれるようになっているという。こういう奥の深いクラウドですね。典型的なクラウドのアプリケーションです。

決済というマーケットが誕生する

それと共に、ああいうスワイプだけではなく、決済関係はこのアメリカのポイントだとか、日本のSPIKEとかこういうものも出てきて、これから先は決済というところがもう1つの戦場になります。

私の場合には、日本最古のビジネスモデル特許を持っていまして、これはクレジット会社を介在させないというものです。

どういうものかというと、皆さん総合口座を持っていると、総合口座を持っている時に定期預金のほうに100万円あると、普通預金のほうには200円しかない。そうすると、クレジットカードでもってマーチャントは、3パーセントから4パーセント抜かれるのを嫌がるじゃないですか。

でもホテルに行って、3万円のところに泊まるという時に200円しかなくても、総合口座の定期預金のほうを見に行くと100万円入っていると、こいつは3万円のホテルに泊めてもいいか判断できますよね?

ただし悪い奴がいて、使いまくって定期をキャンセルしたら、これはダメですよね。だから私の特許はそこにロックをかけるんです。3万円だったら、3万円にロックをかけると、100パーセント安心じゃないですか。

ということは、パケット代0.3円で終わりです。3万円だろうが、0.3円。こういう世界なんですね。このようなやり方によって、クレジットカード会社に3パーセント抜かれるなんてことをしない。額にも応じない。10万円の3パーセントといったら、高いですから。

ということで、先ほどのポイントとかああいうふうなやつは、まだまだクレジットカードに依存をしていますけれども。

カード会社は回収コストを、きちんと支払っている人から取っている

皆さん、究極のクレジットは皆さんが歩きながら持っているんです。

私の定期預金を見たら100万円あるのだから、クレジットを発生させる人間は、私でなくちゃいけないわけですよね。こいつが払わなかった時に代行しますというのが、あのカード屋さんです。でも、あそこが3パーセントになる理由は逃げまくっているやつから、回収してくるコストがかかるからです。普通に払っている人だったら、全然いいわけですよ。

だから、NTTとか電気会社とかそういうところが、10年間違いなく公共料金を払っていたらと言ったら、クレジットバンバンですよ。銀行というのはそういうのをわかっているわけですよ。だから、お客さんを分析ちゃんとしていれば、そんな3パーセントも抜かないで、0.3円でもってやっていいはずなんですよ。

だから日本の銀行もサボっている。そういう意味においては、NTTなんかもNTT法で縛られていてこれができないわけですよ。だから私はこの特許を、ずいぶん古い特許ですけれども。日本最古のビジネスモデルの特許を出したら、通っちゃてるんですね。

当たり前ですよ。クレジットを持つのは俺だと。カード屋じゃないと。カード屋は回収できない人間を回収するコストを、払っている人にチャージするから、高くなるんですよ。こういう発想をすれば、わかりますよね?

こういうふうな新しい世の中では、0.3円でクレジットをベリファイできるということですね。

車が事故を起こしてもリコールせずに済むシステム

このテスラ、自動車をソフトウェアだとイーロン・マスクの発想ということで、ソフトウェアで衛星からあるいは、パケットでダウンロードをして、ソフトの修正をします。だから、自動車が走っていて、高速で行くと少し低くなるようになって、そういう設計ですね。

フェラーリなんかでもそうなっていますよね。高速で行く時は低くなっていて。スポーツモードじゃないほうですと、そうすると石が当たって、下側が火事を起こしたと。こういうことがあったので、原因がわかったら高速にしても低くしないようにするというようなプログラムをダウンロードします。

ダイナミックダウンロード。そうするとしばらくは、そういう事故が起こらない。暇な時にお店に持ってきてくれたら、直してあげるよという、こういう話ですよ。その間ダイナミックにダウンロードをしてソフトを直しちゃう。つまり、リコールをしないで済むシステムなんですね。

そのようなものを作って、そして今ではワンチャージで500K以上いけると。デザインはLotus Carsが最初やりましたので、「カッコエー」というんで売れたんですね、青山にもお店があるんで行って見てください。

自動車はハードウェアからソフトウェアへ

そういう自動車会社から見たら、1番やなタイプですよね。自動車はハードウェアだと思ったら、ソフトウェアですと言いはじめるんですよね。発想が全然違うと。GM、トヨタもやばいと思ったんで、この会社に資本を入れているんですけれども。

イーロン・マスクは扱いにくい人間なので、ちょっとこんな感じで持って付き合っていますね。GMはもう株を抜いちゃいましたよ。

ということで、車は何なのでしょう? コネクテッドカーですよ。そして、今では40パーセントがソフトウェアシステムと、こういうふうになっちゃたと。「あれれ? デトロイトと豊田市じゃあないの?」というんだけれども、今ほとんどの研究所がシリコンバレーにいっちゃったんですね。自動車会社は。

当たり前ですよ。ここのところで失ったらでかいですから。これからは無人運転とかそういう方向にいったり、GPSでもって管理すると。こういうようなところへいくと、益々ベイエリアというのが、重要になってくる。ということで、大きく車もハードウェアから、ソフトウェアと、こういうふうに変わってきていますし。

だったら、もうパソコンと同じじゃんと。好きなものを言ってくれたら、うちで作ってあげるわなんていう、Android Industriesとかね、カナダのMagtanなんていうところは、ご注文に応じましてあなたの車を作ってあげます。こんな感じのことを始めています。

まだメジャーじゃないですけれども、ネクストステップというのはこのような方向にいくんじゃないですかね?

eコマースの成功に必要なのは、ポータル・帳合い・物流の3つ

先ほど言ったAmazonのジェフ・ベゾスは性格が悪い、でも彼は株主に対しては一貫しています。ちょうど1カ月ぐらい前に20周年記念、彼が起業した時に株主に送った手紙があるんです。その手紙を今回また見せていましたけれども、すばらしい。何1つ変わっていない。

彼は「本屋から始めるけれども、俺は本屋に終わらないよ。世界最大の小売業になるんだ」と。Wal-Martが「ふんっ」なんて言っている間に、いつのまにか、Wal-Martのほうがやばいというように思うようになりました。Amazonですね。

この会社は、赤字を長い間続けているのですけれども、儲かるようになったら、はちゃめちゃ儲かるという仕掛けができています。理由はまずはポータル、人がいっぱい来る。2番目は帳合い。つまり、カード情報を貰っている。帳合いですね。3番目は物流です。この3拍子が揃わないと、eコマースは成功しないんですね。

私も90年代の講演では「この3つだよ」ということは言っていたんですけれども。Amazonは忠実にこれをやって、今日気が付いてみると、最強の物流網を持っている。誰よりも帳合い。皆さんのクレジットカード情報をカゴに入れるだけでいいのですから。年会費をとって、配送料をタダなんてこういうこともできますよね。

そういうふうにして、どんどんこれを取り込んでいっていると。

Amazonが本から始めた理由は「左脳型商品」だから

ポータルの部分は、どういうことをやっているかというと、本から始めた理由です。すなわち、インターネットの世界というのは、左脳型が強いんです。右脳型が弱いんです。つまり左脳というのは本を注文すると、私の『低欲望社会』1冊しかないんです。だから届けた時に間違えがない。

飛行機の切符、インターネットで流行りましたね、今でも流行っていますけれども。1個しかないです。何月何日のJAL何便のどこといったら、1個しかないんです。だから、返品が非常に少ない、左脳型のものは。そういうものに集中したんです。

彼は何回か、家具とかカーテンとかにいろいろトライして惨敗しています。つまり、右脳型のものを売ると、「あれ? これちょっと、感触が違うんだけれども」と返品。こう来るわけですよ。右脳のものは、特に女の人のアパレルなんかをやったら、地獄を見ますから(笑)。

「もっと柔らかいと思ったら、ごつごつじゃないの」と返品が来るじゃないですか。

ところが、彼はZapposという会社、靴の会社を買収したんです。この会社は、革命的なことをやったんですね。それは何かというと、アメリカで就業したい、勤めたい会社ナンバーワンなんですけれども、良い会社なんですけれども。台湾の人がやっているんですけれどもね。

どういうことをやったかというと、返品自由。あんたに合うと思う靴があったら、3足でも4足でも注文してくださいと。それで返品自由ですから、3足か4足注文しますと、悪いなと思って1足買うかもしれないし、これピッタリだと。家でやりますと、上のほうを変えて靴をこうやってどれと合うかなんて、自分のクローゼットを開けて、ちょっとできるじゃないですか。

これのコツは返品自由なんですけれども、1回やっちゃうとサイズとかなんか、全部わかりますよね。だから、2回目以降は返品がどんどん減るんです。先頭を走ったら、どんどん返品が減ってくるんです。

Zappos。ベゾスはこれを見て、右脳型のものはこれだと思って、900億円で買ったんです。それ以降、ドレスも何もみんなこのやり方です。返品自由です。返品が自由になる理由は強固な物流を作ったからです。物流が弱かったら、いちいち佐川急便に250円とられていたら、なくなっちゃいますからね。

だから、物流が強いのでこれができるんです。だから、Zappos以降のAmazonは、右脳型の商品も売れるようになったわけです。

でも今アメリカでは、女の人ですよ? 悪い奴がいっぱいいましてね、そういう奴を5着ぐらい頼んで、そしてこのシールをはがしちゃったら、もう金を払わなきゃいけない。シールを付いたままで、皆でパーティをやろうと。そういうパジャマパーティみたいなことが流行っていまして。

皆こういうところにこういうのが出ているので集まってきて、返品する予定よというのをやっている、変な野郎がいっぱいいましてね。さすが、アメリカですよね。

だから今ちょっと迷っているんです。困っているんです。実はね、要するにプライスタグ付きのパーティというの、そういうふうなことで悪用されています。ごく一部でね。でもそういうような笑い話。

Amazonは競争相手ではなく、コラボレーター

でも今この人たちは、強烈な力を持ってきています。どういうことかというと、Aという店舗に行きます。すごく気に入ったアパレルがあった。でも私のサイズではないわといった時に、Amazonが探してくれる、帳合いを持っていたら、そのところの人まで届けてあげる。

そこでリアルの人達は、競争相手だ。こいつら大変だ、と思うんですけれども。Amazonの最近のやり方は違うんです。その時に、売り上げをお宅につけてあげると。口銭だけ貰うと。世界中からものを輸入する時には、通関業務だけやってあげるだとか。つまり、リアルと共存を図るようなそういう方向へ行っています。

ですからそのようにして、これからはオムニチャネルとか、いろいろなものが出てくると思うんですけれども、Amazonは自分の強い機能だけを提供して、リアルなお店にも反映して頂きたいと、我々は競争相手ではなく、コラボレーターですよという色を打ち出しています。

みんなこうやって本当かなって、こう思いながら付き合ってますよね。でもそういう感じです。

iPodが成功したのは1曲売りにしたから

ITの市場っていうのは、メインフレームからはるばる来て、今ではウェアラブルというとこまで来ていますけども。なかなか、このウェアラブルのところは、うまくブレイクスルーしてません。

ニック・ネグロポンテが、こういうメガネを持ってきたのは、もう20何年前ですけども、なかなかこれはうまくいかない。時計はもしかしたらサムスン、あるいはAppleの新しい時計は、ブレイクスルーするかもしれませんけども。

クラウドの場合には1回、集中型から分散型、クライアントサーバーとか、そういうとこにいって、今クラウドのほうでまた集中してきているという、こういう大きな流れからいうと、集中から分散へ。それからまた集中へと、こういうふうなところに来ております。

それとともに例えば、放送業界っていうのを見ると、レイヤー構造が一変してしまいました。今までは、コンテンツ屋とプラットフォームと伝送インフラとハードウェア、こうやって分かれてました。

縦方向に、映画会社とかなんとかと、こうありましたね。これが今は一変してしまって、ざっとスルーで行くようなNetflixとかそういうふうなところが出てきて。

最後皆さんがどんな端末で見るかは、スマホでもいいしパッドでもいいしテレビでもいいし、というそういうふうにして、単なる最終的なデバイス、あとは全部スルーして見てあげますよと。こういうふうになってきてるわけですよね。

今度Netflix、日本にも入ってきますけども、相当大きな影響があると思います。いずれの会社もストリーミングです。つまりスティーブ・ジョブスがiPodを出したときに、CDというパッケージではなくて1曲ずつ落としたいと。こういうことをやった。いわゆるダウンロードですね。

そのためにThe Rolling Stonesのミック・ジャガーを説得して、彼らの新しいやつは1曲ずつ落とせるようにすると。これが、彼がiPodで成功した理由なんですね。

ソニーはCDパッケージを持ってたんで、コロムビアですね。結局これに反対してこの機会を失ったんです。Appleがそこんところ、バーンと駆け抜けたんですね。

ダウンロードからストリーミングの時代へ

ところが今はダウンロードの時代じゃないんです。ストリーミングの時代になって。ストリーミングっていうのはクラウドのほうに全部置いといて、読みたいとき、見たいとき、聞きたいときに、聞きたいだけどうぞと。40万曲、自由ですよと。40万冊、自由ですよと。こういう話ですよね。

それはストリーミングで、クラウド側でやってるんです。しかもほとんどが読みたいだけ読んで、9ドルper monthと、こう来たわけですよ。私は本の著者として許しがたいと思うんですけども、抵抗できません。「それでないと読んでくれねえんだったらしょうがねえな」と、こう思うわけですよ。

これの走りみたいなところは、ここにあるようなPANDORA.TVみたいなとこです。音楽を、好きなものを聞くとダウンロードする。で、1カ月集計してみて、ダウンロード、ストリーミング配信だから、落っことしてその回数の多かった順に、一定の額のロイヤルティーを払うという、こういうやつですね。

しかしこれは非常に細かくトラッキングしていまして、こんな音楽が好きな大前さん、あなた、もしかしてこんな音楽も好きじゃない? といって、リコメンド機能があるんですよ。うるせえ野郎だと思うんですけど、聞いてみるといいなあと思って、1個ずつこうやってやってると、今度はこいつをパソコンだけではなくて、スマホとか、車のほうにも入れると。

車だと大前放送局っていうのが開いて、PANDORA放送局。大前さんの好きな曲だけ、ずっと蓼科行くまでやってくれるっていう。私はランダムですから、ブラームスが好きで八代亜紀が好きっていうんで、ちょっとこの曲が好きな人はこの曲ってやってたら、なかなか当たらないんですけど。ざまみろと思いますけども。そういう感じですよね。

書籍もこうなっちゃったわけです。それで映画も、先ほど言ったNetflixとかHuluってのは、こうなっちゃったわけ。ストリーミングです。結局、ダウンロードでもって先陣を切ったAppleが、これに遅れちゃったわけです。

なぜかっていうと、iPodでもって味しめたんでずっとこれで来てたら、いつの間にか世の中はストリーミングですか、となって、結局まずいということになって、Beats、これできたばっかりの会社ですよ。3,000億円で買ったんですから。Appleは、いくらでも金持ってますからいいんですけどね。でも、Beatsのほうは、びっくりでしょうね。

うちのかみさんも、Beatsでもっていっつも朝、なんか曲を聞いてますけども。朝飯のとき、うるせえからいつも消すんですけども、結構いい音でやってますよ。そういうふうにストリーミング配信で、本も音楽も映画も見放題。もはや火曜日までに返さないときには、カルチュア・コンビニエンスからペナルティ、なんてそういう時代じゃなくなっちゃうんですね。

これがやっぱりクラウドからやってくると、40万冊ですから。怖いですよね。ということで、このレイヤーがどんどん変わって、BtoCもBtoBも、それから例えばさっきのAmazonみたいに、BtoBで、Cに届けると。

このマーチャントを助けてサイズの合ったやつを届けてあげるという、BtoBtoCとか、そういうふうなやつがこの中で、あらゆるレベルで昔の垣根というものを乗り越えて、競争が起こってるわけです。これはこのスピードの速さ。

さすがのAppleもダウンロードに酔いしれてる間に、ちょうどソニーがWALKMAN(ウォークマン)に酔いしれてる間に、ダウンロードをできなかったように、Appleでさえも遅れちゃうというそういう時代です。

「染色体にスマホが入っている世代」を企業がうまく使えるか

で、日本のものづくり企業。なかなか今私の言ったようなこととかネットの社会とか、そういう感覚が育たない。何しろ、商品開発とコストダウン、生産性改善なんてことを、ずっと一生やってきた人が多いんですから、なかなか難しいという問題があります。

要するに、どこに問題があるかというと、ネットというものを皮膚感覚で持ってる人が、まだ非常に、特に上のほうの人には、少ないんですね。そういうときには息子、娘に聞いたほうがいいと思うぐらい、今の高校生なんていうのは、染色体の中にスマホ入ってますから。

私の孫は中学3年生なんですけど、私の話聞くときいつもこうやっとるんで。おまえ、まじめに聞けって言うんですが、全部私のしゃべってることをベリファイするために、こうやって。「おじいちゃん、そこ違うよ」というようなことを平気でやると。リアルタイムで、私の話をチェックしますから。これは、なかなかすごいですよ。

私は、染色体にスマホが入ってるっていう言い方を最初にしたのは、こいつのおかげなんです。もう本当に、そのリアルタイムでこうやりますよ。そのぐらいなんでもベリファイすると。そういう時代なんですね。

だからこの人たちをいかに会社がうまく使うか。これすごい重要です。ドイツなんかは高校時代からインダストリに入ってきて、デュアルシステムで会社の中に入ってきて実習しますね。ああいうシステムは昔はギルド制で、そういうことやってたんですけど。今は、こういう人を会社の中に入れたほうがいいと思いますよ。

新入生がちょうど今入ってきてますけど。20年も経った人が「わが社の会社のやり方」なんつってる会社は、もうダメですね。その仕事のやり方じゃ、ダメだって。入った人に、本来の仕事のやり方っていうのを講義してもらうぐらいがいいですよね。社長を先頭に、みんなを教えてもらうと。こんな感じがします。

日本は凋落はどこから始まったのか

日本の場合にはハードからスタートしてるんで、どこでコケたのかと言うんですけど、わかりますよね。素晴らしいハードをつくりました。みんなスマホのアイコンになっちゃったと。アイコン一発で録音、アイコン一発でもってビデオ。アイコン一発でカメラ。アイコン一発でテレビ。

で、松下電器産業株式会社。今はパナソニックですけども、事業補正なんていうのは、どこ行っちゃうのと。全部アイコン制ですよね。まとめてみればこんなもんと。アイコン一発にやられてるわけですよ。でも、ソニーは部品屋としては、たいしたもんなんですね。

だからおもしろいことに、日本はこういうすごいハードをつくったけど、部品はまだまだ鴻海とか、それこそAppleの系統の会社なんかではできないのがたくさんあります。

でもここで生きるのは悲しいですよね。やっぱり全部まとめてこれ、っちゅうようなものをつくりたいんですけどね。今では、なかなかその辺が難しいと。お金とかカードも、みんな暗中に入っていっちゃったと、こういう話ですよ。

それでもう1つの問題は、レガシィの通信会社。今WhatsAppとかWeChatとかああいうやつは、通信会社よりもお客さんの数が多いと。楽天の買ったViberなんかもそうですけども、もうすごいです。

日本も、LINEなんてのは顧客の数は非常に大きい。ビジネスモデルってのはまだまだこれで、どうやって儲けるのかってのはないですけども、無料でもってこういうふうにやられて。

いわばVoIP(Voice over IP/ ボイス オーバー アイピー)というやつでやられてしまうと、電話会社も困っちゃうわと。だからスペインの、右に書いたテレフォニカなんかは最初からLINEを組み込んでやっちゃうとかね。

もう、電話会社のほうがこういうふうなものに、無料アプリのほうに妥協してしまうと。やんないと、商売になんないと。こんな感じです。10億人規模のこういう無料アプリというのが、チャットアプリというのが出てきちゃったということですね。

したがって、クラウドとハード。さあ、日本企業はどういう領域を定義して、これから生きてくかということ、非常に重要な意思決定をしてかないといけない。多分、二極化すると思います。クラウド側でソリューションの提供をできるところは、クラウド側に移ると。

多くのものっていうのは例えば、素材とか部品とかモジュールとか、そういうところでは、日本企業は生きる道がたくさんありますけど、完成品はなかなか出にくい状況にあります。

ひそかな楽しみをつくるO2Oの仕組み

一方、インターネットの空間とリアル空間が融合し始めてますね。これは、変な話なんですけど、意外にこの橋渡しはポイントなんです。最近では、O2Oって言いますけども、オンラインtoオフライン。オフラインtoオンライン。

楽天の楽天トラベルってのが、3,500万泊なんかやって、すごいでかいですけど。あれはビジネスマンが出張を命じられたら、楽天トラベルでビジネスホテルを予約するんです。

ポイントが付く。このポイントは貴重なんですね。母ちゃんは知らない。上司も知らない。税務署も知らない。密かに自分でこれを楽しみながら、ビール1杯分ぐらいには化けるという、こういうもんでしょう。これを貯めとくと、今度はリアルライフのところでもって、サンクスなんかで買うこともできるという。

このポイントはO2Oで、オンラインtoオフライン、オフラインtoオンラインで、こういうふうにして今では、TポイントとPontaみたいなものが、それぞれの経済圏を形成してると。

意外にこれって重要なんです。消費税が特に上がったときに、これでもって少し奪い返すと。というようなキャンペーンをやったところは、結構うまくいってるんですね。密かな楽しみという、こういうやつですね。

【主催】株式会社マネーフォワードロゴ

株式会社マネーフォワードは、クラウド型会計ソフト「MFクラウド会計」をはじめとするビジネス向けクラウドサービス「MFクラウドシリーズ」や、個人向け自動家計簿・資産管理サービス「マネーフォワード」などお金に関するプラットフォームを提供しています。

「MFクラウド Expo」は、大前研一氏、堀江貴文氏、森川亮氏、松本大氏など、著名な登壇者の方々やご協賛社合わせて32社様とともに、クラウド活用を効率的に学ぶことができるイベントです。

制作協力:VoXT

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