才能、スキル、経験不要!
人とのつながりで自分の欲しい未来をつくる方法

Collaboration | Fujimoto Taichi | TEDxNagoyaU

才能やスキル、特別な経験がなければ、自分が望む未来は手に入らない。多くの人がそのように考えて、実際の行動に移す前に夢を諦めてしまいます。藤本太一氏は、数多くのチャレンジの中で失敗と挫折を繰り返し、特別な能力がなくても友達や周囲の人間のサポートによって「じぶんがほしい未来」を作ることができると語りました。(TEDxMeiekiより)

人と会うことで未来の可能性が広がる

藤本太一氏(以下、藤本):みなさん、こんにちは。突然ですが、コラボレーションとは何だと思いますか? コラボレーションとは「じぶんのほしい未来をつくるマジック」だと思います。

みんなそれぞれ違った才能、スキル、経験を持っています。そんな沢山のものが重なり合うことで大きな可能性が広がる。どんどん大きなものに挑戦するチャンスが訪れると思っています。僕は1人では何もすることができない、1人ではいろんなことを達成することができない。スーパーパワーをもった人間ではありません。

しかし、世界をあっと驚かせる、世界を変えてやる。そんなことにどんどん挑戦していきたいという野心はあります。そのために僕が取れる手段はコラボレーションでした。どんどん大きなものに挑戦することを達成するために、コラボレーションを作るという生き方をしています。コラボレーションを作るのはそんなに難しいことではありません。

まず、人に会い、話を聞き、繋がりの可能性を見出しながら、1個1個着実に実践、アクションに起こしていく。まず人に会うことで、たくさんの可能性が広がると思います。1人では思い付かなかったようなアイディア、1人では到底達成することができないような仕事、そのようなことに挑戦するチャンスがコラボレーションを作ることでどんどん生まれてきます。

必要なのはスキルや才能ではなく、仲間の存在

最初にも言いましたが、僕は本当に才能がありません。必死で取り組んだ部活動、本気でやった受験勉強、憧れだったイギリス大学院留学、そしてイギリス、ロンドンで起ち上げた社会起業。そのどれもが必死でやった自信はありますが、どれも成功はしませんでした。

中高6年間、全国大会を目標にハンドボールというものに打ち込みました。しかし結局、全国大会に行くことはできませんでした。必死で受験勉強をして、東京の大学を目指しましたが、第1志望の大学には受かりませんでした。そして、憧れていたイギリス大学院留学、憧れの建築家が教鞭を執る大学院に行きたいと思い、必死で勉強もし、必死で英語も勉強しましたが、結果は結局不合格でした。

そしてイギリス、ロンドンで起ち上げた会社も約半年で失速をしていきました。特に人生を懸けてやったイギリスの会社が誰の目にも留まらず、起ち上げたサービスも静かに無視されていくこの状況は、さすがに堪えました。そのとき、自分って何ができるんだろう? 本当に自分って何もできない人間なのかな? とさすがに思い悩みました。

しかし、最初に言ったように、僕には野心がありました。何もできないけど、とにかく大きなことをやって世界をあっと驚かせたい。とにかく大胆に生きていきたい。そういう思いはありました。なので、今僕の身の回りに居る起業家の人たち、もう既に大胆に生きている人たち、その人たちがどうやって始めたのか? 何故今やっているのか? ちょっとインタビューして回りました。そこで返ってきた答えが意外なものでした。

「仲間が居たからね。1人じゃ絶対やってないよ。1人じゃ絶対達成もしてない」友達がチームメンバーになってくれたり、友達が応援をしてくれたり、彼らにはそういう仲間が居たから「自分は始めたんだ」と自信をもって言っていました。

当時、切磋琢磨をしていた起業家たちも今は自信をもって自分のビジネス、プロジェクト、企画というものをやっていますが、根底では「到底1人ではやっていない、到底1人ではこんなことはできないと思っている」と言っていました。

そこで僕は、自分の欲しい未来を作ること、自分のやりたいことをやるために必要なことは、決してスキルや才能だけではなく、仲間の存在がもっと重要なんだということに気付かされました。それから僕は、ソーシャルキャピタル、人の繋がりというものに没頭していくことになりました。

それから一心不乱にコラボレーションを作り続けました。まずは、一緒にフラットをシェアしていた友人とプロジェクトを起ち上げました。そこからもっと大きなたくさんのことをやってみたいと思い、まずは仲間を増やすことだと、イギリス、ロンドンで定例のネットワーキングイベント、New Idea Clubというものを主催で開催することにしました。

そこで多くの起業家と知り合うことができ、たくさんのプロジェクトの種が生まれました。そのなかで特に、日本とイギリスをつなぐような形のプロジェクトが多数入ってきたことにより、日本の企画も徐々に増えてきました。なので、東京で既に活躍していた起業家とも出会い、話をし、さらにもっとプロジェクトの種を増やしていきました。

WebやSNSでも発信をしていたので、日本やイギリスだけにとどまらず、アメリカやフランスだったり、他の国の人からも連絡をもらい、Skypeなどを通じて、どんどん知り合いが増えていきました。その結果、本当に世界中にいろんなプロジェクトの種を生むことができました。

1人で肩肘を張ってやっていた頃よりも、身軽で多くのことに、大きなことに挑戦することができるようになりました。しかし、長くは続きませんでした。たくさんのプロジェクトを起ち上げ、人を巻き込み、実行する。しかし、お金を稼ぐことを忘れていたというわけではないのですが、お金が全く回らず、結局住んでいた家も出なきゃいけないことになりました。

当時持っていたビザも有効期限があと半年で切れる。そういう状況でした。成功した起業家のみに与えられる起業家ビザというものの取得を目指して、必死に向こうで活躍していたのですが、もうその可能性はほぼ絶望的で、日本への帰国はほぼ決定的になりました……。

しかし、最初の方でも述べましたが、自分で何か大きなことを、世界があっと驚くようなことをまだ一度もやっていない。特にロンドンでまだ大きな爪痕を残すような活動、そんなことが全然できていない。結局負けて日本に帰る。そういう状況がさすがに許せませんでした。なので、この状況で何かできないかを考えるようになりました。

才能のある友人やバイタリティあふれる起業家たちからパワーをもらった

そこで、まず今の現状を受け入れた上で「自分に何ができるんだろう」って考えました。僕は本当に何もできない人間です。でも、多くのプロジェクトに関われてこれたのは、才能あふれる多くの起業家たちの友達が僕の周りに居たからだと思います。なので、もっとコラボレーションの可能性を広げるために、このホームレスという状況を使って、もっと多くの人に出会うことができないかを考えるようになりました。

そこで約半年、150日間、ロンドンで家無し生活を続けることで、500人のチェンジメーカーに会うという企画、ホームレス社長というものを起ち上げました。限られた時間で、できるだけ多くの人たちに会う。そういうシンプルな企画でした。

元々、起業家、同じ業界に居る人たちの知り合いは多く増えてはいたのですが、ホームレス社長というものを通じて、異業種、自分の分野ではない、おもしろい人達、才能あふれる人たちとの出会いもたくさん生まれました。

憧れていたノルウェー人の映画監督、普通に生活していたら絶対に交わることがなかったであろう、投資銀行のエリートのフランス人、とにかくバイタリティーにあふれるメキシコ人起業家。本当にいろんな人に出会いました。憧れていたノルウェー人の監督とお茶をしたときは、本当に圧倒的な発想力と、形に落としていくときのユニークな観点には只々感動しました。

投資銀行で働くエリートのフランス人の家に泊めてもらったときは、彼はその夜、株取引で数億儲けていました。僕の想像を絶するような世界で、平然と勝負を仕掛けている彼の精神力は本当に尊敬しました。そして、バイタリティーあふれるメキシコ人起業家は「世界の教育システムを変えるんだ」と、あるWebサービスを起ち上げ、それを絶対に成功させるんだということで、思い付く限りのアイディアを実行に移し、着実に一歩一歩前に進んでいました。

彼の、目の前にあるドアは必ずノックする、その姿勢は本当に尊敬に値すると思いました。今紹介した3人はただの一例にしか過ぎません。このように、本当にたくさんの才能あふれる方たちに、ホームレス社長という生き方を通じて、会うことができました。でも、それは同時にやっぱり自分って本当に何もできない人間なんだなぁというのも実感させられました。

しかし、彼らと日々いろんな話をする、いろんな違った分野の話を僕のなかにインプットすることで、今までは無かったようなアイデアだったり、今まで自分が考え付かなかったような発想、そういうものも与えてもらいました。そこで、同じ分野の人たちだけで関わるのではなくて、もっと異業種の、もっと外の人たちと関わることで、可能性っていうのは更に大きくなるんだなっていうのも実感しました。

現在僕は、東京に戻っています。今も昔と変わらず、まだまだ1人で世界を変えるようなスーパーパワーを僕はもっていません。でも、今と昔で大きく違うことがあります。

それは、本当に世界を変えるようなスーパーパワーをもった友人、知人が世界中に居ることです。僕はこれから東京を拠点にして、彼らとの繋がりを活かし、ロンドンでの経験を活かし、より多くのマジックをどんどん生んでいこうと思っています。実は、今日のこのスライドも、今東京で普段一緒に活動している仲間たちと作りました。

スーパーパワーが無い。才能がない。ずっと言っていますが、特に才能がないのは、自分の考えていること、思っていることを言葉にしてこのように伝えることです。なので、TEDxの話をもらったとき、うれしかったんですけど、同時に「やばい、どうしよう」。それが素直な気持ちでした。友達に「TEDxに出ることになったんだ。でも、プレゼン下手だから手伝ってよ」っていうので、忙しい中、時間を割いてくれて、僕のプレゼンを見てくれて、修正をしてくれて、今日最初にあげたスライドも友人が徹夜の仕事の中で作ってくれました。

言ってしまえば、僕の着ている服も眼鏡も靴も、ホームレスでお金がなかったときに友達が「みすぼらしいから」って言って、くれたものだったり、本当に僕はみんなの力があって、今たぶんこのTEDxのステージに立って、みなさんにメッセージを伝えています。

最後になりますが、僕はこれからも昔と変わらず、毎日人に会い、話を聞き、繋がる可能性を見出しながら、1個1個アクションを起こしていきます。そのなかで、世界があっと驚くような大胆な挑戦もどんどんしていこうと思っています。こんな僕でもできたので、ぜひみなさんもコラボレーションを作るという生き方を通じて、もっと大胆にダイナミックに生きてみませんか?

そんなに難しいことではありません。まずは人に会い、話を聞き、その違いを楽しむところから始める。それだけでもあなたの欲しい未来を作るマジックになるはずです。ご清聴ありがとうございました。

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