2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
東京都知事選 候補者ネット討論 ~宇都宮健児、田母神俊雄、舛添要一、細川護熙~(全1記事)
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司会・角谷浩一(以下、角谷):みなさんこんばんは。本日司会を務めます、角谷浩一です。
アシスタント・野口香織(以下、野口):こんばんは。アシスタントの野口香織です。
角谷:2月9日に投開票が行われる東京都知事選挙。日本の首都にふさわしい人材は誰なのか。また、その人材はどんな一体どんな考えを持って、この選挙に臨んでいるのか。それを今日は、たくさんのユーザーとともに考えを伺って、投票行動の一貫にしてもらいたいと。こういう趣旨でこの討論会を開こうと思っております。
さて、最初のテーマです。「2020年、東京オリンピック・パラリンピックへの対応」です。2020年ですから、6年後ということになりますけれども、私どもにとって、東京という街をどういうふうに準備していくのかというのは、それぞれの候補者にとっては、ひとつひとつ、考えがおありだと思います。その考えをぜひここで伺いたい、というふうに思っております。これもおひとり2分で、お話をいただければと思います。
では田母神さんからお願いします。
田母神:私は東京オリンピックをできるだけ盛大にやって、そして「心のふるさと東京」ということを、私は考えてますのでですね、おもてなしの心で、世界じゅうのみなさんが「もう一度東京に来たい」と思うような形の、盛大な東京オリピンックをやりたいというふうに考えております。
オリンピックで準備する施設もですね、後々の、この活用も考えて。で、できるだけ、今日本はデフレですから、公共事業で金をかけるのは景気回復にも貢献すると思いますので、どんどん金をかけてですね、今まで世界じゅうでやってきたオリンピックのなかでも、「さすが日本最高だ」と言われるようなものをやりたいと思っています。
もちろん、何度も強調しますけれども、おもてなしの心を忘れてはいけない、ということで。世界じゅうからやって来た人たちが、もう一度来たいというオリンピックにしたい、というふうに思っています。
それで、たとえばオリンピックスタジアムとかですね、あるいは選手村とか。こういったものは、私は東京でもですね、3世代住宅をできるだけ作りたいと。これは、ひとつの血が繋がった3世代ではないかもしれないけれどもですね、1階にはお年寄りが住んでいる。高層階には子どもを持った若い夫婦が住むと。
これは若い人たちに「家賃を安くしますから、ちょっと住んでください」ということで、お願いをして住んでいただければですね、若い人が出かけるときには、お年寄りに気を配り、また、子どもが学校から帰ってくれば、お年寄りが広場で遊ぶ子どもを見守ってあげることができる。おじいちゃんおばあちゃんから子どもたちに話をして、それで、おじいちゃんおばあちゃんの生活の知恵が子どもに伝わる。伝統文化が伝わる。日本の素晴らしさが伝わる。
そういう世代間の継承ができるような街を作っていきたいということで、選手村は3世代住宅に利用できるんじゃないかと思いますし、避難所で、オリンピックスタジアムなんかを利用できるということを考えて、作りたいと思います。
角谷:はい、舛添さんお願いします。
舛添:私が「史上最高の五輪だ」と言うときに、いろんな点があるんですけれども、今東京を見ていますと、交通網。これが他の先進都市に比べて非常に遅れています。いろんな、有機的な関連がない。
そのなかでひとつ強調したいのは、環境をしっかり守るという意味でも、「自転車の活用」。私は諸外国の先進都市見ましたけれども、車と自転車と歩行者、きれいに棲み分けができている。ところが、東京はもう本当に自転車レーンって狭すぎます。だから、環境対策としても、自転車も含めての、相互的な交通体系やらないといけません。これは「防災」っていうことも同時にやらないと。首都高を見ていても、コンクリートはげ落ちている。こういうこともしっかりやって、インフラ整備含めて、ハードもやります。
それから、23区だけが東京のなかでですよ、オリンピックやるわけじゃありませんので。三多摩地域、これにキャンプを諸外国から招請して、そしてここで十分、自然の美しい、三多摩のいい空気吸いながら、美味しいもの食べながら、準備していただいて、本番に臨んでもらいと思っています。
それから、あくまで都民の全員参加でですね、私は、ご高齢の方含めて、ぜひみなさん、英会話勉強してくださいと。ちょっとしたガイドくらい、みんなでやりましょうと。そうすれば、高いお金出して通訳を使うっていうようなこともなくなるわけですから、そういうことで生き生きとボランティアが、このオリンピックを支えていくと。
それともうひとつ、晴海の選手村。ここだけ、たとえば全部自然エネルギーでやってみよう。ないしは全部、東京都民が作るエネルギーでやってみようと。全部よそから、今までの新潟とか福島、こういうところに頼るんじゃなくて、都民の力で生み出したエネルギーで、どこかやってみる。これもひとつの夢であります。
角谷:はい、ありがとうございました。では細川さんお願いします。
細川:前回のロンドンのオリンピックというのは、持続可能性をスローガンにしたオリンピックでした。なぜそういうことになったかというと、そういうことを謳ったかというと、今までやってきたような、贅沢な施設にお金をかけたオリンピックというものは、これからやる国々では、もう皆、財政が大変困難な状況ですから、できない。アフリカでやろうと思っても、アジアでやろうと思っても、なかなかできないという状況が出てきたから、「持続可能なオリンピック」ということをスローガンに掲げました。私もその精神は今回も、東京でも継承していくべきだと思っています。
ですから、過大な施設はやっぱりそれは少し見直さなければいけないだろうし。私は選手村とか、あるいは施設とかそういうところも、原発をまったく使わない、自然エネルギーとか分散型エネルギーとか、あるいはエネルギーの効率化とか、つまり省エネということですね。そうしたものでオリンピックをすべて成功させる、という。これはおそらく、世界じゅうがびっくりするような素晴らしいオリピンックだということになると思いますので。ぜひそういうことを、実現をしていきたい。
それから東北と、やはり一緒にやっていくという。どういうことが一緒にやれるか。それはオリンピックのムーブメントというのは、文化とか環境のこともありますし。いろいろな点で、恩恵を、恩恵というか、オリンピックの果実というものを東北と分かち合っていく、ということも可能だと思います。そういう形のオリンピックをぜひ進めていきたい。そのように思います。
角谷:はいありがとうございました。では宇都宮さん。
宇都宮健児氏(以下、宇都宮):私は、オリンピックは、コンパクト、かつシンプルで、環境に配慮したオリンピックにする必要があると考えております。今、新国立競技場を、8万人入るような巨大な建物に建て替えようとしていますけれど、こういう問題については、あまり金をかけないで、既存の施設を補修して使う、使えるようにすべきだと思っております。
また、葛西臨海公園を、カヌー競技場を作るために3分の1を掘り返して、人口の川を作ろうとしていますけど、葛西臨海公園の豊かな自然体系を破壊するような会場作りは見直すべきだと考えております。
また、オリンピックは全国民が感慨できるようなオリンピックにすべきだと思います。その意味で、東日本大震災の被害者や原発事故の被害者、こういうひとも感慨できるようなオリンピックにするために、被害者、被災者の支援、生活再建を急ぐべきだと考えております。
また、パラリンピックを成功させるためには、それに向けて、東京の街を障害者にとって住みやすい、暮らしやすい街にするためのバリアフリーな街づくりが必要かと思っております。
それから、オリンピックは平和で友好的な祭典ですので、真に平和で友好的な祭典にするためには、アジアにおける、平和的な環境づくりが重要かと思っております。1940年の、幻のオリンピックに終わった東京オリンピックの二の舞は避けるべきだと考えております。
この点から、私が知事になりましたら、ソウルと北京の市長に呼びかけて、東京、ソウル、北京の平和都市会議を開催したいと考えております。自治体外交を通じて、アジアにおいて平和的な環境づくりをやっていきたいと思っております。
なお、オリンピックの際に、東京にカジノを誘致するという意見がありますけれども、これには私は反対します。青少年の夢を与えるオリンピックには、カジノはふさわしくありません。ばくちで、賭博です。
角谷:はい。オリンピックの、6年後のイメージというもの、それから、それに向けての都としての考え方というのは、それぞれの候補者であるというのが、わかってきました。今、宇都宮さんの指摘のなかでは、それに関わる特区構想まで広がっていきました。
さあ、このことで、みなさんのご議論を深めていきたいと思うのですが。このオリンピックの問題、少し幅を広げて、6年後に向けた都市づくりの問題まで少し広げていただいても結構だと思います。
ではまず、田母神さんからいきましょう。
田母神:オリンピックの、たとえばスタジアムが過大であるという意見もありますけれどもですね。私はこういうものは、やっぱり日本が世界に冠たる国として、オリンピックをやったときにですね、あまり恥ずかしくないものをやっぱり整備しなきゃいけないし。きちんとしたものを整備して、そのあとそれを利活用することを考えた作り方にすればいいと思うんです。
私は、地下直下型地震が予測されて、そのときに避難所にできるようにですね、食料の備蓄とか、それから水とか食料とか、ガスとか、そういったものもきちんと蓄えておけることができるようなですね、避難所として活用できるような形にしておけば、そんなに、避難所を別に作るよりは、経費も効果的に作えるんではないか、というふうに思っています。
ですから、私はやっぱりきちんと、デフレですから。金をかけて公共事業やれば、景気回復にも貢献するというふうに思います。
角谷:はい、ありがとうございます。で、すみません、説明が遅れました。これは最大1分くらいにしていただいて、もちろん短ければ全然、構いません。今それで田母神さんは問題ありませんでした。ありがとうございます。
じゃ、舛添さんいきましょう。
舛添:パラリンピックについて私が申し上げたいのは、私が厚生労働大臣のときにパラリンピック担当しましたけれども、たとえば、メダルをとった選手に対する報奨金。金メダル、オリンピック300万、パラリンピック100万。で、私はもう相当努力してこれを上げるように、今100万までなりましたけれども。ですから、せっかく東京でやるときは、オリンピックの方々とパラリンピックの方々、同じ額に。都民のみなさんの寄付も含めて、都の財政からどこまで出せるか考えてみたいと思っております。
それからバリアフリーってことで言うと、たとえば新宿駅に降り立ったときに、「SHINJUKU STATION」って書いているんですけど、地下鉄線、小田急線、京王線、そういうものに乗り換えできるかっていうことは書いていない。ね。だからやっぱり、日本語を読めない人にとっては、日本語がバリアーなんだから、横文字できちんと書く。これを徹底的に街づくりでやって、バリアフリー。外国人にとってのバリアフリーな街づくりをやりたいと思っています。
角谷:はい。じゃ細川さん。
細川:外交はもちろん、これは国の専権事項ですけれども、しかし今のようにアジアの近隣諸国とぎくしゃくした関係のなかで、平和の祭典であるオリンピックがうまくいくのか。私は非常に懸念をしております。ですから、その辺について、できるだけいい方向に持っていてもらいたいものだと。
先ほどちょっとお話がありましたけれども、首都間どうしで、いろいろやる方法もあるのではないか。たとえばPM2.5のような話でも、北京とかソウルとか、いろんな国と話をするということは、東京としてもできることでないかと、そう思っております。
角谷:宇都宮さん、いきますか。
宇都宮:はい。新国立競技場、今8万席の常設の施設、メインスタジアムに変えようとしております。30m×70mの建物を建てると。ロンドンの場合は、仮設のイスを使って開催して、終わった後は仮設をどけているんですね。現在それ、16日間終わったあと、8万入るイベントというのは、今やれるのは嵐とAKBだけらしいですね。ほとんど毎日イベントをやれるかというと、やれないわけですね。それをどうするかと。巨大な赤字が残ってしまう。だから、終わった後の使い方を考えるべきだと考えております。
それから、たとえば今、都営住宅1戸も建っていません。一方で、脱法ハウスのような問題。2万3万の、倉庫の間仕切りしたところで住んでいる人。だから、都営住宅の建設をやると同時に、私は選手村なんか公営住宅にしたらいいじゃないかと思っております。その後ですね。こういうことを考えております。終わった後のことを考える必要があると思います。
角谷:そういう意味では、「国際都市・東京」として、どういうふうなオリンピックにするか。いろいろな考え方や価値観があるんだと思います。もう少しこの時間かけられますけれども。もう少し、他の候補者に対してのご意見や感想など、あればいただきますけれども。
宇都宮:他の候補者に対して、カジノについてはどのようにお考えなのか。
私は長年、サラ金、クレジット問題をやってきて。ギャンブル依存症の方がすごく多いんですね。厚労省の調査でも、日本は千数百万人がパチンコを利用していて、そのうち数百万人が依存症になっていると。これは深刻な病気だと、WHOも認定しているんです。その辺の問題について、どうお考えなのかということをお聞きしたいと思います。
角谷:はい、細川さん。
細川:私もカジノについては、ほとんど同意見です。やはり公序良俗とか、青少年の健全育成とか、いろいろな観点から考えて、カジノはそりゃ経済に役立つかもしれませんけど、やはりやるべきではないと思っております。
角谷:はい。お二方どうですか。田母神さんいきますか?
田母神:私はですね、カジノについてあんまりまだ勉強しておりませんけれども、世界の富裕層を呼び込むということで、各国でカジノをやっているんだと思います。したがって、あまりお金のない人たちがお金を失ってしまうようなことができるカジノではない、世界の富裕層を呼び込むということを目的に、カジノをやったらいいんではないかなと思います。
舛添:これはもうちょっと慎重に検討して、「晩寄稿論に決すべし」で、いろんな人の意見を聞いて決めるべきだと思っております。確かに、経済的な効果はあります。それから、いろんな意味で、国際交流という点でも役立つこともあります。
しかしご指摘のような、ギャンブル依存症で家庭崩壊だ、ということも困りますんで。あらゆる可能性を残しておいて。あらゆる可能性っていうのは、たとえば、国によってはですね、自分の国の国民には許さないけれども、外国のお客さんには許す、ということをやっているところもあります。
だから、そういう可能性もみんなで検討した上で、慎重に結論を出す、というのが私の立場でごす。
角谷:はい。オリンピック、パラリンピックが6年後にある都市で、カジノの問題どうするかと。国会のなかでは議論されるかもしれませんけれども、都政を担う可能性があるみなさんから見ると、まだまだ議論の余地があるし、やり方や慎重論の議論があるということは、4人の候補のなかから見えてきたと言ってもいいのかもしれません。
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