学費無料! コンピュータサイエンスと経営学が学べるオンライン大学「ユニバーシティ・オブ・ザ・ピープル」

Shai Reshef: An ultra-low-cost college degree

世界には経済的理由で高等教育を受けたくても受けられない人がたくさんいます。シャイ・レシェフ氏は世界のどんな人でも高等教育が受けられるよう、学費不要のオンライン大学「ユニバーシティ・オブ・ザ・ピープル」を設立。一握りの人々の特権だった高等教育が、今、すべての人々にとってアクセス可能なものに変わりつつあります。(TED2014 より)

世界の貧困層は高等教育を受けたくても受けられない

高等教育の新しいモデルについて、みなさんとシェアしたいことがあります。この教育モデルは、ひとたび広まれば、今のままでは置き去りにされてしまいかねないような、創造的でやる気のある個人の中から、多数の知能の高い集団を増やすことができます。

世界を見渡し、1ヵ所を選び、注目してみましょう。人々が高等教育を追い求めていることに気付くことでしょう。そのうちの何人かに会ってみましょう。

パトリックです。彼はリベリアで20人兄弟の1人として生まれました。内戦の間、彼は家族と共にナイジェリアに避難せざるをえませんでした。

そこで彼は、過酷な状況にも関わらず、ほぼ完ぺきな成績で高校を卒業しました。彼はさらに教育を受けたいと思っていましたが、家族が貧困の状況である中、すぐに南アフリカへ送り出され、家族を食べさせるために働き、お金を送っていました。

パトリックは決して教育への夢をあきらめませんでした。仕事の後、夜遅くに、勉強する方法をインターネットで探し続けました。

デビーに会ってみましょう。デビーはフロリダ出身です。彼女の両親は大学を出ておらず、兄弟たちもそうでした。デビーはずっと働き続け、税金を納め、自身の毎月の生計を立てています。

アメリカンドリームを夢見ながら。しかしこの夢は、高等教育を受けていないと実現は難しいかもしれません。しかし、デビーには教育を受けるお金がありません。

学費を払うこともできなければ、仕事を辞めることもできません。

経済的・文化的理由、定員枠不足の問題

ウィールにも会ってみましょう。ウィールはシリア出身です。彼は、祖国に課せられた惨めさや恐れ、敗北感を直接的に経験しています。彼は、教育を深く信じています。

高等教育の機会、つまり他人を追い抜く機会があるほど、めまぐるしく変わる世界を生き抜いていくためのより良いチャンスを得られると、彼はわかっていました。

パトリックとデビー、ウィールの3人には、高等教育のシステムが機能しませんでした。他の何百万人の可能性を秘めた学生や高校を卒業した者、教養を身につける資格がある者、勉強をしたいと思っていてもさまざまな理由でできない者たちと同じように。

その理由の1つ目は、経済的なものです。大学はとてもお金がかかります。誰もが知っていることです。

世界の大部分で、高等教育は一般市民には敷居が高いものです。おそらく、このことが、私たちの社会における最も大きな問題です。

高等教育は、全ての人々のためのものではなくなり、一部の人の特権になってしまいました。

2つ目の理由は、文化的なものです。高等教育を受ける資格を持ち、学費を工面でき、勉強をしたいと思っていても、それが社会的規範から外れていて、女性のための場所ではないという理由で、受けることができない学生がいます。

例えばアフリカでは、このような文化的な壁に阻まれ、高等教育を受けることができない女性が数えきれないほどいるのです。

そして、3つ目の理由です。ユネスコは、2025年には100万人の学生が高等教育を受けられなくなると発表しています。なぜなら単純に、彼らの要望に応えられる十分な定員枠がないからです。

学生が受験に合格したとしても、席がないために教育を受けることができないのです。

学費不要の単位認定大学を設立

このような理由から、私は、非営利で学費不要の単位認定大学「ユニバーシティ・オブ・ザ・ピープル」を創設しました。

他に方法を持たない人のための、手に届きやすくも大規模に実現でき、現在の教育システムを崩壊させる新たな選択肢であり、稼ぎや住んでいる場所、属する社会などに関わらず、資格を持つ全ての学生に高等教育の門戸を開くためのものです。

パトリックとデビー、ウィールは、143ヵ国から入学してきた1,700人もの学生のうちの、たった3例に過ぎません。

(会場拍手)

ありがとうございます。何かを新しく作り直す必要はないのです。必要なのは、何がきちんと機能していないのか見極め、インターネットの素晴らしい力を使ってそれを克服することです。私たちは高等教育のほとんど全てのコストを抑えられるモデルを確立し始めました。

私たちがどうやったかをお伝えしましょう。まず、大学の建物を建てるにはお金がかかります。しかし、仮想の大学であれば、その必要はありません。私たちは、学生に建設費を課す必要がありません。建物は存在しないのですから。

また、定員数の心配をする必要もありません。仮想の大学には、定員数の限界がないのですから。誰も講義室の後ろで立ち見をする必要がないのです。

有名大学の教授の授業が無料で受けられる

学生は、教科書を買う必要もありません。誰でも閲覧できる教材と、寛大な教授陣が無料で公開している資料を活用することで、私たちは、全ての学生に教科書を買いなさいと言う必要がないのです。全て無料で手に入るのですから。

どの大学の財政においても、最もお金がかかる教授陣についても、私たちの学生にとっては無料です。

ニューヨーク大学や、イェール大学、バークレー大学、オックスフォード大学など、そうそうたる大学から、学長、副学長、教授、教育アドバイザーを含む3,000人以上の先生が、私たちの学生のために教鞭を取ってくれています。

最後に、私たちの「対等な学び」への信念です。私たちは、この確実な教育モデルを使って、世界中の学生たちに、切磋琢磨しながら共に勉強し、同時に、教授が必要とする授業の課題における時間的負担を減らすことを促しています。

インターネットが、1つのグローバルな村だとすると、このモデルは、その村の未来のリーダーを育成できます。私たちが行っていることは、たった2つのプログラムを提供することです。

ビジネス経営学とコンピュータサイエンスです。世界中で最も需要があり、学生にとって、最も就職活動に役立ちそうなプログラムです。

入学が認められた学生は、個人的に興味のあるほうを必ず受講できるよう、20~30人の小さなクラスに分かれます。

さらに、9週間のコースごとにクラス替えがあり、彼らは世界中からのまったく新しいクラスメイトに出会います。

毎週、教室に入ると、その週の講義ノートがあります。内容は、リーディングの課題と宿題、そして、私たちの学習で核となる討論の問題です。毎週、全ての学生が、クラスで討論の話題を提供しなければならず、また、他の学生の話題にコメントをする必要があります。

この方法で、私たちは学生の心を開き、異なる文化への肯定的な態度を育てているのです。

毎週末までに小テストを受け、課題を提出し、それらは指導者の監督のもと、クラスメイトに評価をしてもらい、よい点数を獲得して次の週へと進みます。

コースの終わりに、学生たちは期末試験を受け、よい成績を取って次のコースへと進みます。

英語力とインターネット接続さえあれば誰でも学べる

私たちは、資格のある学生全てに高等教育の門戸を開いています。高校の卒業証書を持ち、十分な英語力とインターネット接続があれば、私たちと勉強することができます。私たちは音声やビデオは使いません。ブロードバンドは必要ありません。

世界のどんな場所のどんなインターネット環境を使用しているどんな学生でも、私たちと勉強することができるのです。

私たちの授業料は無料です。試験費用のみ請求します。試験費用は100ドル。40コースを履修するフルタイムの学士課程の学生は1年で1,000ドルを支払います。

全ての学位を取得するためには、4,000ドルかそれ以上が必要ですが、その支払いが難しい学生のために、さまざまな奨学金制度を用意しています。

経済的な理由で、おいてきぼりになってしまう学生を1人として出さないことが私たちの使命です。2016年には、5,000人の学生が在籍し、このモデルは経済的に持続可能となります。

5年前は未来像でしかなかったことが、今、現実になりました。先月、私たちのモデルは、究極の学問的保障を得ました。「ユニバーシティ・オブ・ザ・ピープル」は、今や完全に認められたのです。

(会場拍手)

この認証をもって、私たちの事業を拡大する時がきました。私たちは、このモデル事業を説明し続けてきました。このモデルを真似してもらい、私たちが広げてきた高等教育への門戸を確実なものとするため、大学や途上国の政府を招いています。

新しい時代が訪れています。この時代に、私たちが今まで知っていた高等教育のモデルが崩壊し、一握りの人々の特権であったものから、全ての人々にとって手頃でアクセス可能な基本の権利となる姿を目の当たりにすることでしょう。

ありがとうございました。

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