「偏差値教育」は青春の敵--社会のものさしを変えるための、理想の高校生活とは?

Youth revolution|Yoshino Yuto|TED×NagoyaU

高校生の吉野裕斗氏は偏差値に縛られがちな高校生の生活において、もっと有意義な時間の過ごし方や価値のあることを実施するための「僕らの青春大革命」を提案。人と社会が変わるためのきっかけ作りについて語りました。(TEDxNagoyaU より)

「偏差値」は青春の敵

吉野裕斗氏:皆さん、こんにちは。今日は「僕らの青春大革命」というタイトルでお話をさせてもらおうと思います。

さっそくですが、皆さん。青春とは何でしょうか? 青春と聞いて何を思い浮かべますか? ちなみに僕は青春をエンジョイできていません。なぜでしょうか? 

彼女がいないからです。

今まで彼女ができたことがありません! 今日このあと、アフターパーティーとかブレイクタイムがありますし、この映像も世界同時生中継中でホームページからも後ほど見られるということなので、ぜひぜひ後でコンタクトを取ってくださればいいなと思います。

でも、青春とは恋愛だけではありません。汗まみれになりながら、泥まみれになりながら、仲間と1つの勝利を目指す部活。

他にも、共に衝突するかもしれないし、ケンカをするかもしれない、それでも1つの物を作り上げていく学校行事。委員会活動だったり、生徒会活動だったり、青春というものには、いろいろな側面があると思います。

しかし! 僕らの青春には敵がいます! さぁ、何でしょうか!?

偏差値です。

「偏差値をあげなきゃ!」「有名大学に行かないと!」「もっと勉強しないと!」「将来の為に今を犠牲に…」「将来は一流企業! でも内申点が足りない…」。これが僕らの現実です。

こんなことで頭がいっぱい。高校生というのは、これからの人生を歩んでいく上で基礎となるとても重要な期間です。

しかし! もっと有意義な時間の使い方や、もっと価値のあることはないのでしょうか? もしそれがあるなら、それをするべきだと僕は思います。

それを提案するのが、この「僕らの青春大革命」です。

青春大革命とは「社会のものさし革命」と「高校生のアクティブ革命」この2つの要素で成り立っています。

特に今日は「高校生のアクティブ革命」についてお話をしていこうと思いますので、一緒にワクワクドキドキしていただいて革命の一歩を今日この場で、皆さんと一緒に歩み出せたらなと思っています。

社会は本当に必要な「ものさし」を見失っている

では、「社会のものさし革命」から。

一昔前を考えてみてください。中卒で高校に行ってもいないのに総理大臣になれた。そんな時代がありました。そう、田中角栄さんです。じゃあ今はどうでしょうか?

漢字が読めない、そんな理由でバッシングされて内閣の支持率が下がってしまう。そんなことすらあります。

政治家に、総理大臣に必要なのは何でしょうか? リーダーシップ、判断力、政治力、そういったものであるはずなのに、社会が偏差値や学力にとらわれて本当に必要な「ものさし」を見失っているのではないでしょうか。

行動力だったり、集団行動ができるかどうか、企画力があるかどうか、一般教養があるかどうか。さまざまな、偏差値以外にも評価するべき点、人間にとって必要な部分というのは必ずあるはずです。

また、大学や企業としてもいろんなことができる人、さまざまな能力やスキルを持った人が必要なのではないでしょうか。

大学の求める人材、企業の求める人材というのは必ずしも偏差値だけではありません。もちろん偏差値も必要だとは思いますが、それ以外のスキルを高校生のうちに身に付けることができれば、さまざまな企業に優秀な高校生が入り、国際社会で通用するようになっていくんじゃないか。

もっともっと、スキルのある素晴らしい高校生がはばたいて、企業に入っていけば、どんどんどんどん日本が発展していく。僕はそう思っています。

「社会のものさし革命」というのは、偏差値という「ものさし」だけではなく、それ以外のところについても、もっともっと評価してほしいという話です。

続きまして「高校生のアクティブ革命」こちらをお話ししようと思います。

今の高校生は僕の主観なのかもしれませんけども、机と参考書が彼女。塾や図書館の自習室がデート先です。手汗やあくびの涙と闘いながら、苦しい日々を過ごさなければならない。

多くの高校生はそうなんじゃないかなと思っているんですけども。そんな状況を打破した、ある1つの例を今日は紹介したいと思います。

国際協力によって変化した高校生

主人公はA君です。ちょっとA君を紹介しましょう。当時高校1年生、コミュニケーションが苦手です。趣味は鉄道、特技は時刻表の暗記と卓球です。

そんなA君、高校に入学し卓球部に入りました。勉強と部活に追われる日々、淡々とした日々が続き夏休みに入ります。夏休みも塾と部活に追われ、2学期も同じような日々が続いていくと思っていた。

しかし、そこでB君に出会います。B君は夏休みにタイの山岳民族のアカ族とラフ族の村にホームステイに行っていて、国際協力というものに目覚めていました。それで名古屋でも何かをしたいと、A君をはじめ多くの高校生を誘っていたんですね。

そのとき、A君は誘われてこう思いました。「そんなのは無駄じゃないか、大学受験に何が有利になるんだ」「企業はそんなの求めていない、ただのおままごとだ」「僕には必要ない、勉強のほうが大切だ」。

しかし、B君の強い勧めと、周りの仲間もやると言ったので、A君も一緒に団体を設立することになりました。

一番初めにやったことは、B君がホームステイをした山岳民族の子供たちが街の様子を知らなかったので、街の様子を知ってもらうために修学旅行に連れていってあげることです。現地のNGOと協力して、まずお金を集めることにしました。

パネルや募金箱をみんなで作って街頭募金を行い、実際にその資金が集まったとき、A君はこう言いました。

「俺も山岳民族の村に行く。この修学旅行を俺が引率するんだ」

ちなみにA君は今まで海外に行ったことがありませんでした。今まで海外に行ったことがないにも関わらず、卓球も鉄道もない、そんなところに行こうとしていたんです。

そのA君は、この間の春休みに実際にタイに行って、無事に修学旅行を引率して帰ってきました。これは新聞などのメディアにも取り上げられ、非常に僕もうらやましいなと思うんですけども、もう一度振り返ってみます。

今までのA君。そのときはまだ高校1年生で、コミュニケーションが苦手。趣味は鉄道で、特技は時刻表の暗記と卓球でした。そして、アクティブな活動をしたあとのA君。

現在、高校2年生。今日は卓球の試合中らしいんですけども、高校生団体の副代表をやっていて、カリスマ性にとてもあふれているような印象になりました。今、異文化理解にとても興味を持っていて将来の夢にも変化があるようです。

これは実際の話をしたんですけど「どえりゃあwings」という団体のことで、A君はこの団体の副代表。先ほどから何回か登場したB君は僕のことです。

この「どえりゃあwings」は名古屋でいろいろな活動をしていて、作るときに僕と同じような「世界を変えたい」「日本を変えたい」「国際協力をしたい」という想いを持った高校生がいる一方で、A君のようにあまり関心のなかった高校生もいました。

しかし、この間みんなにヒアリングをしたところ「昔は新聞のスポーツ欄とテレビ欄しか見なかったし、見ないことも多かったけど今は国際情勢の欄を見るようになった」とか「日本って恵まれてる国なんだと本当に実感した」とか、自分が変わったところをいろいろと教えてくれました。

中には国際協力の分野だけではなく、団体に入って名刺やチラシのデザインを考えるなかでデザインに目覚め、そういった大学を志すようになった人もいます。どんどんどんどん人が変わっていくんです。

5000人以上の高校生を東北へ派遣した

国際協力についての活動の話をしましたけども、それ以外にもアクティブな活動をしている高校生がいるので、少し紹介したいと思います。

この「Teen For 3.11」という団体は高校生が運営しているんですけど、すでに5000人以上の高校生を東北へ派遣してきました。

これは企業協賛などを募って、高校生が集めたお金を使って実施しました。つまり、高校生によって5000人以上の高校生の価値観だとか考え方を変えたわけですね。

国際協力、東北の復興支援と続きましたけども、それだけではなく、政治的な活動をしている団体もいます。

「Teen Right’s Movement」という団体なんですけれども、18歳選挙権についてもっと普及させていこうという活動をしています。少し前にさかのぼれば、18歳選挙権がニュースで話題になっていることも多かったですよね。

東北の復興支援にしろ、政治関係にしろ、そういった分野のスキルを高校生が磨き、それを将来社会に活かすことができる。それはとても素晴らしいことです。

「高校生のアクティブ革命」は偏差値競争といったものだけでなく、アクティブ競争、競争なんてしなくてもいいかもしれませんが、もっと別の分野、もっと別のスキルをみんなで高め合えるような環境、そういったものになってくれればいいなと思います。

人も社会もきっかけがあれば変わる

お話を聞いてくださった皆さま。理想の高校生活とは何でしょうか? それをもう一度考えていただきたいと思います。

そして、子供さんだったり、お孫さんだったり、身の回りの高校生とか、もっとアクティブになったほうがいいと思っている高校生がいるかもしれませんが、その高校生はなかなか一歩を踏み出せずにいます。ぜひぜひサポートしてほしいなと思います。

そして、お話を聞いてくださった中高生の皆さん。ぜひ一歩社会に出てみてください。そこではいろいろなスキルや新しい夢、そして仲間を見つけることができます。

そこで出会った仲間やスキル、夢というものは将来一生の宝物になるはずです。高校生のときに出会えばこれからずっと自分についてきます。

人は変わります。

それが社会も変えます。

きっかけがあれば変わるんです。

先ほどお話しした「社会のものさし革命」と「高校生のアクティブ革命」この2つの要素によって「僕らの青春大革命」は成り立ちます。

最後になりますが、この青春大革命に興味を持たれた方や「一緒にやりたい」という方がいれば、僕にご連絡をください。ぜひコンタクトを取ってください。

また、冒頭で少しお話しをしましたけど、同時に彼女も募集していますので、どしどしご連絡ください。お待ちしています。

ありがとうございました。

(会場拍手)

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