2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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田原総一郎氏(以下、田原):ニコニコ生放送をご覧の皆様こんばんは、田原総一郎です。3月の20日。20年前に地下鉄サリン事件が起きた日です。
松本麗華さん、あなた、この地下鉄サリン事件が起きたときは何歳でした?
松本麗華氏(以下、松本):11歳です。
田原:11歳。僕も、小学校5年生ぐらいのときに、日本の国が戦争に負けたのね。
松本:はい。
田原:ちょうど日本の国が負けた。11歳。で、オウム真理教が破綻した事件と、同じ11歳ですね。
松本:そうですね。
田原:警察がだーって入ってきた、お父さんが逮捕された、あの時のことは覚えてますか?
松本:覚えてますね。
田原:どんな感じ?
松本:もう、父が逮捕される前に、ずっと一緒にいた人たちがどんどん逮捕されていきますから、敗戦間近って感じですよね。「本日どこどこ、○○逮捕!」っていうのが飛んでるような感じで。
田原:あの頃はオウム真理教の信者ってどのぐらいいたんだろう?
松本:1500人くらいだと思うんですけど。
田原:でね、やっぱり一番の問題はね、この番組を見ている人もみんな知りたいと思うんだけど、だいたいオウムに入った信者たちは悩みを持っている、苦しみを持っている、生きる意味を知りたい、救われたいと思っている。そういう連中がなんであんな地下鉄サリン事件を起こしたんだと思う? なんでああなっちゃったんだと思う?
松本:うーん……。まったくわからないんですよね。
田原:被害者が6000人と。で、13人亡くなったと。なんだろう。これは。
松本:そこが、二面性があったのか……。
田原:二面性?
松本:二面性が。私たちのように、99%の人は事件を知らない。事件で逮捕された人も、自分が作っていたのがこの部品だったの? っていうぐらいの感覚でした。そういう危ないことをしているという認識は、99%の人は持ってはなかったと。
田原:だけど、じゃあね、僕は色んな人が書いた本を読んで。お父さんがね、つまり麻原彰晃さんが、第三次世界大戦が起きると。アメリカが日本を襲ってくると。狙われるのはオウムだと。言ったのは事実なの?
松本:狙われるのがオウムだ。というのは覚えてないですけど、「第三次世界大戦が起きる」っていうのは言ってました。
田原:なんでそんなこと言い出したの?
松本:それは、結構陰謀論が好きなので。
田原:もともとね、オウムっていうのはヨガ道場ですよね? で、お父さんヨガの先生やってたのよね。で、ヨガの道場をやってたお父さんが、なんで宗教法人やりだしたんだろう? なんで教祖になっちゃったんだろう?
松本:そこがわからないんですよね。金銭的にずっと大変だったってのは……。宗教法人にしないと結構税金がかかる。
田原:あ! 税金か。そうなんだ。宗教法人にしたら税金かかんないからね。ヨガの道場じゃ税金かかって大変なんだ?
松本:そういうこともあったのかなということは、聞いたことはありますけど。
田原:林(郁夫氏)、東大の医学部なんだよね?
松本:東大かどうかはわからないですけど。
田原:医学部だよね?
松本:はい。
田原:医者になろうとした。救いを求めてオウムに入った。で、なんでサリンを撒いたりするんだろう?
松本:聞きたいんですよね。なんで撒いたのか。
田原:会ったことないの?
松本:ないんですよね。林郁夫さんですよね? 会ったことないです。
田原:知らないの?
松本:もともといはしたんですけど、年齢が結構上の方で。いたずらしても相手してもらえない。
田原:一番親しかったのは村井(秀夫)さん?
松本:村井さんはけっこう、本当のお兄さんのようだったなと。
田原:村井もね、結局松本サリン事件やってるわけでしょ?
松本:はい。
田原:なんでやんのあんなこと? 村井っていうのは個人的に僕もよく知ってて、人が良くて、まじめで。なんであんなことやるんだろうね?
松本:私はそれが一番恐いというか。
田原:オウムで一番わからないのは、みんな真剣なんだよね。僕は上祐(史浩氏)も会ったし、色々会ったけどね、みんなまじめな男なのね。まじめで真剣な連中が何でああなっちゃうんだろう?
松本:それは……。幼さというか。相手がどう苦しむかということを、結果に対する想像力のなさっていうのがあったんではないかと思いますけど。
田原:僕はオウムで一番危険だと思ったのは、ポアするっていうじゃない? つまり今の人生を、あまり上手く生きてないと。あまり恵まれてない人を、ポアしてあげれば、よりよくなると。ああいうこと言い出すのが、とても危険だと思ったけれども。
松本:私の認識するポアっていうのはですね、もう死にたいって思っているところを、ちょっと、何か……。
田原:死なせてあげる?
松本:いえいえ。元気な人に会って、元気になるっていう、これもポアなんですよ。
田原:それならわかるよ。死にたいと思っている、人生に絶望しちゃった人間が元気になるっていうならいいんだけど。元気じゃない人間を殺したほうがいいんだと。一般的にそう言われているよね。
松本:そういう教えが、本当にあったのか。どういうものだったのかっていうことを、調べていかないといけないなと思ってます。
田原:あなた、さっき言ってたよね。事件が起きたときは11歳、12歳だった。あなたにとってお父さん、松本智津夫さんはどういうお父さんだった?
松本:大きくて、やさしくて。
田原:大きいって? 太っているってこと?
松本:それもありますね(笑)。安心じゃないですか。どしって。それでも、教団が大きくなるにつれて孤独感を深めていったんじゃないかと。
田原:なんで教団大きくしたのよ? 教団を大きくしたということが誤りだと思う。
松本:そうですよね。
田原:大きくしよう、大きくしようとすると、一種の共通の危機感を持たなければならない。危機感を持つから、第三次世界大戦とかね、そんなこと言い出すわけよ。誰があんなことをお父さんに吹き込んだんだろう?
松本:それは、色々、そういうことが好きな方々がいますから。それで、週刊誌とか持ってきて、「尊師、こんな危ないことがあります」って。結構スポーツ新聞とか。そういうものが情報ネタとして。
田原:だんだんお父さんがその気になっちゃったわけ?
松本:その気になっちゃったかどうかはわからないんですけど、あまり確かめるってことは無かったですね。当時の教団は。なんとなくこう、危ないって情報があったら「危ない危ない危ない」って。伝達していっちゃう。
田原:土屋(正実氏)って人間は知ってるわけ?
松本:はい。
田原:サリン作った男だよね。どういう男だった?
松本:まじめで、宗教的な人だったと思います。
田原:なんのために土屋はサリンを作ったんだろう?
松本:それは、最後まで会えなかったんですよね。土屋さんとは。
田原:一度も会ってない。
松本:はい。断られて……。
田原:それはね、怪しいよね。なんで本気になれるんだろう?
松本:病気だったかもしれないですね。
田原:病気かもしれない。今でもね、一種の超能力みたいなのが流行ってるよね。
松本:ありますよね。
田原:だから僕は、超能力みたいなもんはあるんだと思う。お父さんがね、そういうものを持ってた可能性はあると思う。やっぱり凄いなんて思ったことある?
松本:凄いとは思わないですね。いつものことなので。
田原:いつものこと?
松本:日常のちょっとしたこと。不思議なことが起こるっていう。
田原:どういうことが起こる? 何? 不思議なことって。
松本:私、なかなか自分の言いたいこととか言えなかったんですけど、そこらへんを普通に見抜かれますよね。なので。
田原:見抜かれる? わかる?
松本:わかってもらえる。
田原:それは、ほかの人だとわかってもらえないので。
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