「新卒は3年で“平尾丈”の首を穫れ!」 じげん代表から未来の起業家たちへのエール

注目若手経営者に聞く経営ビジョン #2/2

IVS 2014 Fall Kyoto
に開催

前年比で社員数が数倍に増えるなど、2014年に大きな飛躍を遂げたfreeeとじげん。両社の創業社長が、さらなる成長を続けるために必要不可欠な組織の作り方について語りました。(IVS 2014 Fallより)

他業種から学べること

佐俣:そういう意味では、若手の経営者はめっちゃ勉強しろと。

平尾:佐々木さんはすごい優秀な方だし、BtoBは優秀な人しか絶対成功しないと自分は思っているので、成功されてるし、BtoCをやってる方たちも、やっぱり経営者が成長しないといけないなと思っていて、いきなりプロダクトがバーンと当たっちゃう人もいるんですけど、お会いしてみると「あれっ?」と思うこともたまにありますね。

自分なんかは異業種の先輩方とか経営者の方とかの接触が多いんですよ。そういう異業種であったり、アナロジーが効くような領域とか業種とか、そういう方たちのアドバイスを、結構意外と自分なりに反芻してメソッド化しますね。よく「本は書かないんですか?」って言われるんですけど、自分は本書かないタイプなので。引退したら書くと思いますが。

佐俣:じゃああと80年くらいは書けないですね?

平尾:50年て言ったのに80年に延ばして。

佐々木:その異業種を見るとき、特にどういう業種を参考になさったりとかしますか?

平尾:自分が仲良い方って、第1次~第3次産業の方で、なんでなんですかね? よく色んな方たちに、「平尾さんてIT企業を経営してるんだけど、きわめてアナログですよね」ってことを言われるんですよね。

飲食・サービス業・小売の方とか、わりと産業革命前・後みたいな方たちのアナロジーを聞きながら「じゃあ情報革命やったらどうなるのか」といった類推をよくやっています。結構起きるんですよ。さっきの製品開発の方と、実際そこのまあ違う方、もしくは研究開発の方と、花形の商品作ってる方とか、そういう組織どうされてるか。

大体、製品が違うんで共通項がないじゃないですか。だから組織の話になっちゃうんですよ。今日も多分アンリさんいなかったら、ここはもう組織の話しかしないですから(笑)。

新たに見えてきたfreeeの課題

佐俣:申し訳ございませんね。定期的に、盛り上げないとって性分なんで。佐々木さん、僕から見ると計算づくで全部やってるように見えて、ある意味20代で起業したって感じでもないですよね。

佐々木:そうですね、32歳のときですよね。

佐俣:結構もう、計算づくでやってる感じがしちゃうんですね、僕は。

佐々木:いや、そんなことはないですね。もちろん最初の事業の立ち上げみたいなところでいうと、それまでやってきた経験とかスキルとかって結構活きてくるんですけど、今70人の会社を経営するみたいなことって、今までの延長線上ではいけません。。

佐俣:昔関わられた会社よりももう大きいですよね。Googleはともかく、そのあと関わられた会社より。

佐々木:とか(より)はもう大きいですし、多分自分が思っていた・見ていたチームのサイズよりも大きいし、またさらに、ひとつのファンクションだけあるってわけじゃなくて、それこそ色んなファンクションていうのがあって、そういうのをどう結び付けていくんだろうみたいなところっていうのは、やっぱり全然新しい課題ですよね。

佐俣:なるほど。

佐々木:ここ半年くらいっていうのは、それと向き合うみたいなところを結構頑張ってやってきたかな、と思うんですけど。

創業社長が語る、夢への到達度

佐俣:自分の夢に対する進捗度って、今何%くらいですか?

佐々木:今……夢に対する進捗ですか? 事業でいう夢。

佐俣:自分の事業の中で叶えたい夢に対して。

佐々木:10%くらいですかね。

佐俣:10%。もう2年で10%まで来たってことですか?

佐々木:2年で10%まで。そうですね。

佐俣:じゃあ、あと18年くらいでゴール。

佐々木:18年くらいで。もっと早くゴールしたいですね。18年、長いですね(笑)。

佐俣:平尾さん何%くらいですか?

平尾:僕は……。

佐俣:北極星決めちゃってますからね。

平尾:到達できないんじゃないかっていうのを考えると1%より下なんでしょうね。100歳より生きないって前提で考えると。だから絶対到達できないんで、中間地点を置いてますから。1兆円とかね。

佐俣:なるほど。「会社をどうしていきたいか」みたいなの結構聞きたくてですね。これ見てる方は、多分この動画を通してfreeeさんとかじげんさんを知ったりとか、お2人の会社に入りたいって人とか、お2人のように起業したいっていう人もいると思いますけど、「会社をどうしていきたいのか」ていうのお伺いしていいですか。

佐々木:ひとつは、さっき言ったようなすべてのバックオフィス業務をデジタル化するっていうのが、事業として達成していくことなんですけども、ただ、今すごいやりたいなっていうか、やっていきたいと思ってるのは、やっぱり1人1人集まった人たちが、ここで「新しい自分に出会えるような環境を作る」ていうようなところを、もっともっと頑張ってやっていきたいなと思うところで。

佐俣:新しい自分というのはどういうことですか?

佐々木:ていうのは、僕の場合は32歳になってから起業したんですけど、それまでの間キャリアを通してすごい自分が成長したなって感覚があるんですよね。

それは今までのどの環境にもあるんですけども、そういう学びみたいなのが皆に与えられて、なおかつ、一緒にこのfreeeに関わってる皆が「自分は何か、世の中をちょっと変えたぞ」というような、強い誇りみたいなのを思える、そういう組織っていうのを作っていきたい。

佐俣:freeeの夢が実現率100%になると、どうなっちゃってるんですか、世の中は?

佐々木:世の中は、本当にアイディアさえあればビジネスが進むっていうかたちですよね。あとそれ以外の面倒なことっていうのは、もうボタン押したりクリックしたり、将来的には思うだけで進んでいくっていうのが。

佐俣:いわゆるペーパーワークとか、ルーティンワークって言われるものが消えていくのが。やっぱり。

佐々木:そうです。クリエイティブな活動だけになるっていうのがいいと思うんですよね。

佐俣:なるほど。もう脳みそで思えば、何でも作ってくれると。

佐々木:何でも作ってくれるとか。

世界と戦える起業家の育成を

佐俣:なるほど。平尾さんはじげんっていう会社で、(夢の)進捗率がバーっと100%だなっていくと、どうなっちゃうんですか?

平尾:ミッションである「生活機会の最大化」はもちろんですが、「俺は起業家を増やしたいんだ」みたいなこと言わなきゃいけないのかと思って。

佐俣:起業家を増やす。事業家集団になるっていうのが、やっぱり。

平尾:そうですね。HRポリシーとしては我々「次元を超える事業家集団」というふうに言ってるので、そこ自体達成したいのと、結構日本の起業家のレベルっていうのは、やっぱりグローバルでまだまだもっと強くならなきゃいけないと思うし。

アジア連合体、欧米の人たちのいる起業家の世界大会とか出ると「あれ、意外と日本人若い人あんまりいないな」っていうのは感じます。それはやっぱり、旧態依然とした構造がまだあるから。終身雇用ももちろんいいところあるんですけど、産業動態であったりとか、そういったところとセットにしながら変わっていかなきゃいけないなと思っていて。

じげんがうんぬんっていうのおこがましいんですけど、もっと国内の起業家を増やしたいのと、やっぱり優秀な人は企業の中にいるんですよね。これは採用の仕事してて本当にすごく思っていて、大企業で活躍されてる方かなり優秀ですよね。

佐俣:優秀です。

平尾:だからアンリさん含めてもっと口説いていただいて、だいぶたぶらかして、そこは「ベンチャーやれ、金入れるから」と。

佐俣:悪い人みたいですね(笑)。

平尾:そういうのもうまくやっていかなきゃいけないし、やっぱり最優秀な人だけを、エコシステムっていうのを国内から作ってかなきゃダメで、その一役をVCの方たちもいらっしゃると思いますし、我々も証券会社買ったりとか色んなことやってますから。

佐俣:そうですね、証券会社買われてますからね。

平尾:色んなことやってる中で起業家たちをもっと増やす・レベルを上げる・自分も強くなる・世界に挑む。これをやんなきゃいけないと思ってます。

佐俣:じげん発起業家みたいなのがどんどん出ると。

平尾:起業する子たちは結構出てるんですよね。まだ、自分も含めてちっちゃいですが。

佐俣:そういう意味では平尾さんも僕もリクルートっていう会社に入社しましたし、どこかしらはリクルートのおかげで何かやれてると思ってます。それの100倍すごいのをじげんでやりたいと。

平尾:そうですね。リクルートももちろんいい会社だと思うんですけど、やっぱりボリュームでいうと全然、自分の同期とかアンリさんもそうだけど、まだマイノリティでしょ? だからマジョリティにしたいですよね。多産多死でもいいんだけど、そういうふうにしたい。

佐俣:じゃあ、じげんに入る人は平尾さんみたいなのがいっぱい入るっていうのが。

平尾:だいたいこれ危険ですけど、新卒だったら3年で平尾丈の首を獲れと言ってます。実は新卒採用を始めて4年なんで、まだ首獲れてないですね。0期生は。

佐々木:獲りそうな人いますか?

平尾:出てるかもしれないですよ、そろそろね。皆でやれば行けるんで、『暗殺教室』って漫画見てから来たんで、最初暗殺のお話したっていうね。必ず漫画の話をします。

佐俣:基本的に少年ジャンプで生きてますよね。

平尾:そうなんですよ。年齢が青年から成熟期越えてだんだん傾き始めるときなんで、ヤングジャンプくらいにしたほうがいいですかね。

佐俣:もう1回少年ジャンプで頑張りましょうよ、一緒に。

平尾:(笑)。大丈夫ですか、こんなメッセージで。佐々木さんに申し訳ないです。

佐々木:いえいえ。さっきのお話で行くと、圧倒的な力がある経営者を作るみたいなところでいうと、結構自分だけでやってなかったりするじゃないですか。

Googleとか見ても、そのCEOとかってことじゃなく、周りの経営陣がすごい圧倒的に優秀でそれがもう何枚も何枚もいるっていうような感じなんですよね。ああいうのってどうやったら作れるんですかね?

平尾:僕らもアントレプレナーって言ってますけど、真ん中にアントレプレナーシップがあれば、色んな職種で可能だと思ってるんですよね。だからエンジニアでMOT(技術経営)なやつらもいてもいいし、クリエイティブで「プロダクトデザイン×経営者」みたいなやつもいてもいいし、マーケティングにすごい特化して賢いんだけど、ビッグデータ回してくやつもいてもいいと思います。

最近、震災以降ですが、特に女の子なんかはかなり社会貢献欲が強くなってると思ってまして。彼女たちの話聞いていると、「自分はいいから利他で、周りに何かできるんじゃないか」という想いが強く、そしてとても優秀なんです。そういう社会貢献欲や優秀な要素を持ちながら、真ん中に起業家精神を持ってやっていければいいんじゃないかと思っているのと。

あとお話にあった、別にCEOだけがあっても良くないと思うので、「CXO」みたいな人たちがどんだけ生まれていくのかみたいなのが、エコシステムが必要ですし。

freeeさんのようなBtoBの、やっぱりその後ろ側のコスト全部タダで自分もいいんじゃないかなと思っていて、最近競争戦略すごい考えるんですけど、なんかもう皆くっついちゃえばいいんじゃないかなと思っちゃったんですよ。

「キョウソウの3レイヤー」というか、3つ巴構造なのか構造的にはよくわかんないんですけど、僕らのモデルもそうなんですけど、大企業の方とご一緒して事業やるみたいなのが強いんですよね。

プラットフォームをいきなり作るっていうよりは「プラットフォームonプラットフォーム」を作るみたいなのがビジネスモデルになっていて、これはすごい仕組みとしてはうまく行ってるんじゃないかなと思ってるんですよ。

だから共通の層として見たところは、全部アウトソースしちゃえばいいんじゃないかなというのと、あとコンペティションすべき相手、僕らでいうとリクルートさんとかもお客様ですし、もしかしたらグローバルで戦っていかなきゃいけないかもしれない。

というところもありますし、だからコンペティターとして見る競争と、クリエーションする共創と、ひとつの層として見ちゃうところぐらいに考えたときに、やっぱりそういうBtoBの会社さんがもっと出てきて欲しいなと思っていて、僕らもやりたいんで(佐々木さんに)色々教えていただきたいなと。

佐俣:まさかここで共通事業が生まれるとは。伝説になりましたからね。

平尾:ぜひぜひ。そういうところに行くには、BとBがもっとくっつかないとダメなんじゃないかと。やっぱCが、皆アプリで1発当てるぞ・ゲームでやるぞ、みたいな子が増えてるんですけど、いいことだと思うんですがBtoBのすごい優秀な方たちが増えて行って企業を変えてくれると日本も変わるし、その中でも、会社の中でできることもあるし外でもできることもあるし、何かできないですかね。

佐々木:頑張りましょう。

未来の起業家たちへ

佐俣:1個事業提携が決まりましたね。最後にカメラに向かって、見てる未来の起業家たちに熱いメッセージを。正直お2人、30代前半の若手の中では、かなりいわゆる結果を出されてる経営者だと思うんですね。やはりこういうふうになりたいという人多いんで、挑発的なというんですか、「俺らのとこ来いよ」というようなメッセージを、カメラ目線で最後。

佐々木:期待することでいうと、マーケットをぶっ壊してやるというような人がもっと出てくるといいんじゃないかなと。僕たちは会計ソフトってすごく硬直した産業というか業界の中で、それまでの常識だとか皆が良しとしていたことを全部覆して、新しく塗り替えようっていうことに挑戦しているんですけれども、そこまで来る間って、やっぱり皆にうまく行かないって言われるし、心が折れる場面もすごくいっぱいあるんですよね。

ただそういうところに、真っ向からケンカしていってより社会を良くしていくっていうふうに思える人たちがどんどん増えてくれるといいなと思います。

佐俣:平尾さんお願いします。

平尾:かれこれ自分自身も13年起業家やってまして、32歳で13年というと半生起業家なんですよね。「友情・愛情・平尾丈」から「波乱万丈・平尾丈」に変わりつつあるような目まぐるしく変化に富んだ昨今を過ごしておりますが、大体の人がもう無理なんじゃないかと思ってることを、やっぱり言っちゃうっていうのはすごいいいのかなと思っていて、自分も大体言ってるんですよね。

言っちゃうと結局ね、やんなきゃいけないんですよ。mustになりますから。どうやって自分を追い込んでいくのかとか、人間やっぱり堕落な生き物ですから、人間らしく働きもするんだけども、どこか修業期間があって、突き抜ける瞬間のティッピングポイントを見つけないといけないなと思っていて。

くすぶってらっしゃる方々とか、よく相談のってくださいとか来るんですけども、大体がまだそのレベルまで行ってないぞっていうところがあるので、何かご自身の量質転化みたいな、コップに水入れたときに溢れるまではすごい時間かかっても、溢れてからはずっと溢れてますよね。

そういうやっぱり非連続なところを仕込まれて行ったりとか、もしそういうご成長がないんであれば、次元を超える事業家集団で一緒に次元を超えて行きたいなというふうに思っております。皆一緒に頑張りましょう。

佐々木:(拍手)

佐俣:はい、ありがとうございます。これで対談を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。

平尾:ありがとうございました。(佐々木氏と佐俣氏と握手)

佐々木:ありがとうございました。

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1 「時価1兆円を目指す」 急成長を続ける“じげん”の経営ビジョンとは?
2 「新卒は3年で“平尾丈”の首を穫れ!」 じげん代表から未来の起業家たちへのエール

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