【全文】「創業者の庇護から離れる時」 大塚家具“お家騒動”、久美子社長が父・勝久会長に反論–質疑応答

大塚家具・大塚久美子社長による中期経営計画に関する記者会見

大塚家具の経営方針をめぐり、創業者の大塚勝久会長と娘の大塚久美子社長の対立が表面化しています。「お家騒動」が泥沼化する中、久美子氏が2015年2月26日に中期経営計画に関する記者会見を実施。質疑応答で記者からの質問に答えます。(2015年2月26日 大塚家具 大塚久美子社長による中期経営計画に関する記者会見より)

創業者と離れる時期が必ず来る

司会:それでは、一番前の男性の記者の方、お願いします。

質問者:こんにちは。今日はありがとうございます。

まず、一点教えていただきたいのが、理念は変わっていないという中で、創業者である会長を、今度合同メンバーからお外しになられると。ここを説明していただきたいんですが。

大塚久美子氏(以下、久美子):会社というものはですね、おそらく発展段階といいますか、私たちは1969年の創業ですけども、もう45年が経ちます。上場は1980年にしています。

発展をしていく段階の中で、どこかで創業者の庇護の中から離れなければならない限界の地点というものが来るんですね。これは否応なしに来ます。

というのは、創業者は人間なので、永遠に経営をすることはできないわけですから。そして、会社は永遠に生きていくことが想定されているわけですので、どこかで切り替えをしなければいけない。

その切り替えのシフトをどのようにしていくか、どのタイミングでしていくかということが、この今の大塚家具の段階では非常に重要で、かつ難しい問題だと考えるんですね。

おそらく皆さんご想像をされたらイメージできると思うんですけど、創業者のリーダーシップっていうのは非常に、強い、ある種のカリスマ性を持って会社を引っ張っていくわけです。

これは、その人独自の特別な能力です。その能力を十分に生かすための組織とか、それから人のあり方というのが、作られていきます。

創業者が引っ張っていくために、一番効率よく引っ張れる組織というのが作られていくんですけど、では次に創業者がいなくなったときに、どうなるかと。

同じような人を探すっていうのはほとんど不可能です。極めて稀な才能を持った人が、創業者として成功するわけですから、同じことはできない。

そのときに、会社がほんとうに動かせる状態になっているのかどうか、強力なカリスマ性を持っていないリーダーがいる会社で瓦解しちゃってはいけないわけですから、そのシフトの過程では頭(リーダー)が変わるだけではだめで、組織全体が少しずつ変わっていくというのが必要になります。

その時間をどう取るのか。ということが、会社の明暗を左右することになると思います。そういうわけで、私がこの5年から10年の間に、私が考えなければいけないことは、転換をいかにスムーズにやっていくかということです。

遅すぎるとですね、なかなか転換が難しくなりますので、私としては今回のこのタイミングというのが、ぎりぎりの、このシフトを始めるにあたってのタイミングであると考えています。

本当にこのタイミングでよかったのか

質問者:大株主である会長とですね、対立してまでやることがスムーズな移行と、ご自身は考えているのでしょうか?

久美子:スムーズっていうのは、どの段階と、どの部分でスムーズかということなんですね。たしかに、今回このようなことになってしまうというのは、理想的とは言いがたい。そこはまったくそのとおりだと思います。

ですけれども、この移行というのは単純に創業者だけの問題ではなくて、組織全体の問題、あるいはステークホルダー全体の問題でもあるので、その全体を考えたときに、総合判断として、可能な選択肢の中でもっともスムーズだという風に考えて、この選択肢を取っております。

質問者:最後に1点なんですが、会長の方は委任状獲得も辞さない構えということで、この議決権行使を阻止するためには過半数を取って新経営陣を通さないといけないわけですが、大株主等への接触、今後どうされるんでしょうか?

久美子:すでに(接触)しております。私どもとしては、この中期計画と、今後の中期計画に書かれていない経営方針も含めて、株主の方には十分ご理解頂けると思っています。

質問者:こういうお話がありましたが、賛同を得ている大株主さんはいらっしゃるんでしょうか?

久美子:ここでは回答を差し控えさせていただきます。

「騒ぎ」に対しては非常に遺憾

司会:後ろの方、お願いします。

質問者:今日の会見が経営陣の総意に関するお話をいただくということで、どうしても昨日の勝久会長の会見を踏まえての質問となってしまうんですが、「社長の自主的退任が従業員の総意である」と話していました。これはほんとうですか?

久美子:おそらくその質問には答える立場にはないんだと思います。

質問者:それはどうしてですか?

久美子:人の意思を図るというのは非常に難しいですし、先ほど申し上げたとおり、社員にもそれぞれのプライバシーもありますし、そこは尊重したいと思っています。

質問者:一番最近、会長と話されたのはいつですか?

久美子:昨日です。

質問者:それは、昨日の会長の会見の後でしょうか?

久美子:そこまで、詳しく申し上げる必要はないのかなと思いますので、差し控えます。

質問者:昨日の記者間の質問で会長が言っておられたのは、「久美子社長がいくら言っても話を聞いてくれなかった」と答えてますね。これに関してはどうお考えですか?

久美子:非常に残念なことだと思います。コミュニケーションを取る努力はしてきていると思いますので、今日お話したこともですね、皆様方おそらく、今日の説明の内容とは違う経営方針をおそらく私が取っていると、昨日の段階では理解されてたんじゃないかと思います。

ただ、この経営方針は、当然のことながら社内でも中期計画ではないですけど、同じ考え方というのはこの5年間、繰り返し社内でも説明してきましたし、たとえば役員会等でも話をしてきましたし、個別のところでも話をしてきている。

それがなかなか理解されないというところは、私の力不足、努力不足ということもあると思いますけども、結果として理解されなかったということは非常に残念に思っております。

質問者:社長はある種の騒ぎと今回お話されていましたけど、この騒ぎというのは経営方針の相違なのか、それともお家騒動と言っていいのでしょうか?

久美子:私自身は、騒ぎということは定義にもよると思うんですけれども、本来経営方針の、どの経営方針を取るかという選択の問題だけに、このような「騒ぎ」が起きることは通常では起こりえない。本来は、これは粛々と、取締役会、あるいは株主総会で取り扱われるべきもので、非常にイレギュラーな形でこの問題が取り扱われるという状態になることは、非常に遺憾なことだとは思っております。

質問者:このような「騒ぎ」についてはいつ終わりますか?

久美子:おそらく、結論としては株主総会において、結論は出るということだと思います。

コンプライアンス上の問題は無い

司会:ありがとうございました。それでは、これにて本日の……。

質問者:質問打ち切らないでちゃんと答えられた方がいいんじゃないですか? まだまだ記者からの質問が来ていたでしょう? ちゃんと答えられそうにないんですか?

司会:そういうことではなくてですね、冒頭で申し上げましたとおり、このあと予定が入っておりますので、事前に申し上げましたとおりですね、そこはこれにて終了させていただきたいと思います。

質問者:コンプライアンスの問題ですとか、社長ご自身の問題ですとか、訴訟の問題とか、いろいろあると思いますけど。

司会:申し訳ございません。3時になりましたので、終了いたします。

久美子:(司会者の方を向きながら)ひとつだけ。

司会:わかりました。申し訳ございません。

久美子:さっき最後だと言いましたが、ひとつだけお話したいので、ちょっと不公平に感じるかもしれないんですけど、申し訳ありません。

冒頭でも書類を見ながらきちんとお話しております。コンプライアンスの問題についてはきちんとご説明しておりまして、再度申し上げますけれども、昨日ですね、提訴があったと聞き及んでおります。

それは新聞などの報道で知る限りにおいては、そもそもの事実認識に誤りがあります。ききょう企画に対する勝久氏からの社債の返還請求の訴訟につきましては、すでに裁判所で継続しているものです。その中で粛々と手続き、審議を進んでおります。

改めてこの社債の問題が、これは極めて私的な問題ですけども、これを上場会社のコンプライアンスの問題と結びつけるという考え方は、ある意味、牽強付会といったところで、無理のある議論であるという風に私は考えております。

この問題につきましては、全く、コンプライアンス上の問題、もしくは法的瑕疵のある問題はございません。

質問者:事実認識に誤りがあるとは?

久美子:一応、最後の追加的にですね、お話をいたします。お調べいただければ裁判所等、おわかりいただけることかと思いますので、よろしくお願いいたします。

司会:ありがとうございました。それでは、これにて戦略説明会を終了させていただきます。

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