2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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丹羽健二氏(以下、丹羽):あらかじめちょっと用意されている質問を。創業から今までにやっておけばよかったと後悔していること。六人部さんから。
六人部生馬氏(以下、六人部):後悔してること?
丹羽:はい。組織活性化、社内活性化関連ですね。採用とかも含めて。
六人部:これはFreakOutの佐藤君とかも言ってたんで僕も思ったんですけど、リクルーターを結構、先に入れればよかったなって。僕とか経営陣とかが結構時間使って、LinkedInとかで検索しちゃったりしたんですけど。
桂大介氏(以下、桂):それ、今日NGワード。
(会場笑)
六人部:すいません。だから、Facebookとか……。そういう時間が重要なんですけど、初期にそういうコミットをするっていうか、責任を持ってやる人がいたほうが良かったなっていうか。そっちのほうが本当に優秀な人を取れるんじゃないかなっていうのがあって。
丹羽:今はもういらっしゃるんですか、そういう方が?
六人部:去年から取ろうとしてて、外部の人に頼んだりしながら、まだかたちが定まってない。
丹羽:採用についてってことですね。金山さんは何か?
金山裕樹氏(以下、金山):新卒採用ですね。僕らが新卒採用を始めたのが2013年。創業が2008年で、実質稼働したのが2009年だったんで、新卒をいきなりやらなかったのは失敗でしたね。
六人部:なぜ新卒でやるんですか? 僕は新卒やるべきじゃないって思っている側なんですよね。どっちが正解ってわけじゃないと思うんですけど。
金山:新卒だけだと無理だと思うんですけど、僕ら今の組織作り戦略って一時期のレアルマドリードにインスパイアされていて……。これ、わかるかな?(笑) ジダネスパボネスってわかる人いる?
桂:だんだんわかりにくくなっている。もう1回言って。
金山:ジダネスパボネス戦略。一時期、レアルマドリードがバッキバキのスター選手をフォワードにおいて、ディフェンスは新人、カンテラからみたいなことやってて。うちはポジションは関係ないんだけれども、中間層が一番育成が難しいなと思ってた時に、レアルのチームつくりが参考になるって。
もう少し中間層育成に関して何が起こったか説明すると、うちの場合、組織と事業の成長スピードが早すぎて、その成長スピードに個人の成長スピードが追いつかなかった。そうなった時に、組織が求めるものと個人のスキルの間に乖離ができてしまって、ここですごく悩んで。だったら最初から、スキルや経験はまだわかんないけど、今後の伸びしろに全部かけれるやつと、組織の能力よりもすでに上行ってるスーパースターとを組み合わせようと。
六人部:組み合わせっていうことですね。
金山:そう。組み合ってるかわからないけど、組み合わせようとしている。
丹羽:新卒のほうが、やっぱり伸びしろのある人が採れるっていうこと?
金山:間違いないっすね。うちの会社のこれまでって点ではですけどね。もちろん中途でもめっちゃ伸びる人はいますけど、確率でいうと少ない気がする、圧倒的に。ハングリーさとか。
六人部:確かに完成しちゃってる人が多いかもしれない。
金山:完成してるならバッキバキに完成してくれよって。
六人部:確かに。レベル高い。
金山:中途半端じゃだめだ。
桂:オーマイグラスさんが新卒を採らないのは?
六人部:一般的な考え方として、100人くらいの、もうちょっと先のフェーズで、ビジョンとかもっと組織に浸透させていくフェーズでは採る可能性があります。例えば100人とか超えてくると必要なんじゃないかなと思ってるんですけど、今ってうちってまだ30人ぐらいなんで、新卒入れても面倒とか見切れないし、活躍するまで2年ぐらいかかるしみたいなところで、エンジニアとかデザイナーの専門職を別にしたら、新卒は厳しいかなって考えてますね。
丹羽:桂さん、今までにやっておけば良かったことは?
桂:さっきの採用専任みたいな話をもうちょっと広げると、僕らもたびたび同じミスやってんなと思うのは、それまで社内にいなかった職種、例えば採用専任とかもそうなんだけども、採ろうって誰かが言ったときに、だいたい誰かが反対しちゃうんです。「専任者とるほど仕事ある?」って言っちゃうんだよね。なぜならいなくても、回ってたから。
丹羽:わかりますね。
桂:だけど本当はものすごい仕事あって、入るとめっちゃ割り当てるみたいなのはあったなと僕は思う。やっぱり既存のチーム拡大ってイメージしやすいから、人どんどん採るんだけども、そういう今までいなかった職種って、社内SEも僕らめっちゃ採用遅かったし。
丹羽:回せてる状態と、攻められてる状態が違うってことですよね。
六人部:そういう初期って、プロダクト作らなきゃいけないところで、ここが欠けたら、多分誰でもいいみたいなことを思う時あるんですけど、そこをもっと踏みとどまっても良かったかなっていう。
次、自分で追いかけられるんだったら、こだわっていったほうがいいのかな。ちょっと他の会社の名前出すのあれなんですけど、最近エンジニアに会うと「スマートニュースがいい!」と聞きます。スマートニュースのエンジニアはみんな優秀だと。初期フェーズの人材採用にこだわることで、それが評判にも繋がるし、どんどん優秀な人が入ってくるループにも繋がるし。
丹羽:確かに、専門職の方ってやっぱり優秀な方がいる組織に入りたいっていう思いを持っている人が、すごく多いなっていう印象ありますよね。
桂:東京の高橋君から質問きてますよ(笑)。29歳。
金山:あ、流された。
桂:メンバーを成長させていく上で上司ができることって何がありますか? 組織全体として、メンバーのキャリアアップのために取り組んでいることなどはありますか? 東京都、高橋君、29歳。
なんだろうな。その下にも、「社員育成のために教育で工夫していることは何ですか? スキル面などのモチベーション以外の観点で教えてください」とかあるんですけど。僕がすごく意識してるのは、平均レベルとその学習文化。教育は、そういう意味では重要視してないかな。
平均が高くて、やっぱり僕はエンジニアだから、新卒のエンジニア見てると思うんだけど、やっぱりGREEさんとかDeNAさんとか入った子は優秀になるよね。なぜなら周りがみんな優秀で、基準が上がるから勝手に焦るし、勝手に勉強するし、勉強しようとしたときに教えてくれる人もいるし、っていうぐらいの必要度だと思う。教えてくれる人。
もちろん独学ってものすごく効率悪いと思うし、聞ける人は周りにいたほうがエンジニアリングっていうところではいいと思うんだけども、変に教育をしてもらっても、その人が微妙だったら微妙だし。
そういう意味では平均レベルはすごく必要かな。新卒をうちがあんまり多く採らないのはそういうところもあると思いますね。
六人部:うちだと去年ぐらいに人が増えて、中間というか、ファンクションごとのヘッドが必要だなって思い始めた時に、この人すげー優秀なんだけど、何かちょっとリーダーシップが足らないなあって時があって。
それで入れたのが、コーチングってわかる人いますか? コーチングって聞いたことある? 自分の考えや話を聞いてもらって、考えをまとめるみたいな。
たまたま知り合いにコーチングをやってる人がいて、経営陣に加えて中間で活躍してほしい人に受けてもらったりしました。それで良くなった経験があるので、それがやったことの1つかもしれないですね。
金山:うちでいうと、実はこれはうちの取締役全員に言ってる教育スタイルというか、会社の経営者があるべき姿だと思っているんだけども、前提として、つねに何かしら学習をしてほしい。モチベーションを上げて仕事やってほしい。でも言ってもやらない。どんな制度を用意してもやらない。例えばうちだったら、グロービスのようなビジネススクールの受講費も全額会社負担。成績上位50%だった場合のみって条件つきだけど。
丹羽:その制度はすごい。
金山:あと書籍も、どんなに買っても会社が全額負担。セミナーも、どんな高いセミナーも全額負担。でも、その制度ってほとんど使われない。言っても駄目だし、用意しても駄目。何でか? いろいろ考えたんだけど、俺たち経営陣が率先してやらなきゃ駄目なの。社員は言ってもやらないけど、俺たちの真似はめちゃめちゃしてる。特に、悪い部分に関しては。
(会場笑)
桂:その辺をもうちょっと具体的に。
金山:いいこともめっちゃ真似る。だから、率先して色んなセミナーはよく行くようにしているし、本も買って、俺は完全にkindle派だけど、わざと紙の本買って……。
丹羽:置いとくの?
金山:そう。置いとくっていうのを、実はやっていたりするかな。自分が率先してやるっていうのは本当、少人数の100人以下のベンチャーでは十分に、1番効くかなあと。
丹羽:確かに。
金山:それは組織作りでもそうですし、好きだったら何でも。1番先頭立ってる。
丹羽:トップの真似をして、現場の人がどんどん成長していくと。
金山:そうそう。
桂:では次の質問いきましょう。「先ほど、階層や飛び越えのコミュニケーションとありましたが、数が増えていくにあたり、組織図を何度か新しくしていますか?」組織図なんかやばいぐらい変わってるね。
金山:間違いない。
桂:社内からも、組織図変わりすぎだって言われてる。
金山:それは予防策がある。組織図を作るときに、「これ変わるから」と言っておく。組織図って1度決めたらみんな変わんないと思ってるでしょ? なので徹底的に変わるよって前提を伝えておく。組織なんて変わる、給料も変わる、やることも変わる。なぜか? 世界が俺たちよりも早く変わってるから。
桂:おー。
金山:ちょっとカッコいい? これ、本気で俺は言ってる。
桂:そうだね。次。
金山:すいませんでした(笑)。あと、わりとうち、もうやってないけど、昔は試験をやってたな。SPIみたいなやつ。
六人部:それ、皆ですか?
桂:それで信頼できるかどうかわかるの?
金山:それで、ざっくりとした志向性はわかる。
丹羽:性格診断テストみたいな?
金山:怪しいやつには性格診断テストをかけるね(笑)。
六人部:それ嫌だね、何か(笑)。社員が聞いてたら(笑)。
桂:俺、怪しかったんだみたいな。
金山:やっぱり怪しいやつは怪しいからね! 本人もわかってんじゃないの?
六人部:確かに。
金山:でもいま結局、採用スピードが間に合わないからやめちゃったけど。
丹羽:それでもリファレンスは必ず紹介してもらって、前職の人とかを。
金山:違います。こっちで勝手に探りますね。
丹羽:伝手をたどって?
金山:そうです。アメリカだと本当に、応募の際に元上司とかに推薦文3通もらって来いとかってありますけど、推薦文の文化じゃないので、こっちからとか。
六人部:そういう意味でいくと、リファレンスに通ずるところなんですけど、リファレンスで聞いた時に、多分、皆さんそうだと思うんですけど、人の悪口を言うことってよっぽどのことがない限り無いんですよね。
なので、リファレンスっていう重要な、その人の人生に重要なこと聞いた時に悪い、ちょっとネガティブな面が出てくるっていうのは、よっぽど嫌われてるのか、本当にそうだったのかってところなんで。
かつ、あとは信頼を積み上げてきているかどうかが重要。そういう人だとうちでも信頼積み上げてくれそうみたいな判断はしてますね。
丹羽:今現状、信頼関係を築けている人だったら、信頼できるんじゃないかっていうことですね?
六人部:そうですね。
丹羽:リブセンスさんは、結構新卒の比率とか高いですか?
桂:低いです。うち1割くらいです。中途9割。さっきと同じような平均レベルの問題ですね。
丹羽:最近、始められた?
桂:いや、でも、11年からなんで、5年目ぐらいですかね。
六人部:そことかは、ビジネスモデルによりますよね。多分、小売りとかで結構オペレーション決まっているのは、新卒のほうがいいんじゃないかなっていう気がしてて。ただ、桂さんのとことかってそういうわけじゃないだろうし。
桂:そう。でも、エンジニアは最近やっぱり増えてきたね、新卒が。もう1つ質問来てますね。「採用の時に学歴をどれだけ重要視しますか?」学歴は重要視してないですね。
金山:全くしないよね。ただ悲しいかな、確率論で言うと、学歴高いほうが、それこそ計数能力とか言語力が高い傾向にはあるよね。
桂:新卒だと、結果的にはやっぱり高い学歴の人が多いかな。でも、エンジニアはそうでもない。ビジネス系はわりとそうなってるかな。
金山:だから、全部ブラインドにしても結果同じになる。
桂:多分、変わんないね、それはね。
丹羽:そろそろお時間が近づいて参りまして、最後にここにいらっしゃる起業したいっていう方とか、ベンチャーで働きたいっていう方が多いと思うので、そういう方に向けてのメッセージを。じゃあ、桂さんから、お願いしてもいいですか。
桂:僕は、あんまり起業せよっていうことは普段言わないんですけど、1つ思うのは、世の中って企業の数よりも問題の数のほうが多いなとは思っていて。もっともっとみんなが大企業に入るよりも、ベンチャーに入るとか、自分で問題を見つけて解決していくってことが増えたほうが、世の中良くなるんじゃないかなとは思っていて。
今はちょっと偏っているかなっていう気がしますね。なので、やっぱり、すごく変なこと多いじゃないですか、世の中って。なので、そういう問題に対して取り組む人が増えればいいな。それは会社っていう形じゃなくてもいいと思うんですけどね。プロジェクトでも、NPOでも、何でもいいと思いますけれども、取り組む人が増えればいいなと思っています。
六人部:今日、多分、さっきのセッションを含めて、すげーいろんなパターンあんじゃないかみたいな、起業ってこうやるんだよみたいな話って本とかよく出てたりとか。
セミナーとか行くと、こうでしたみたいな話いっぱいあるんですけど、結局あんまり正解ってなくて、再現性もないんで、1個1個、目の前の問題をちゃんとつぶすとか。あと、自分が好きで、かつ、それなりにうまくできることやってたら、そんなに失敗しないんじゃないかなって最近僕は思っていて。
なので、そんなに構えずに、このセミナーに来ててもいいんですけど、来てる暇あったらプロダクトとか作って出したりしたほうが学びがでかいんじゃないかなって。ちょっと、主催者さん、すいません。そういった意見、聞きながらやれるといいんじゃないかなと思っています。以上です。
丹羽:ありがとうございます。金山さん、お願いします。
金山:起業しようと思っている人とか起業家、今の日本って死ぬほうが難しい国なんですよ。昔って、死ぬほうが簡単なんですよ。例えば、江戸時代って座っていたら死ぬんですよ。
今って、道に座ってても誰か助けてくれるし、ちょっと行けば食い物はあるし、暖かいし。その中で起業って苦しい道を選ぶっていう皆さんに対して、すごくまず尊敬をしますし、ただそれと同時に、本当に苦しい道だっていうことはやっぱり忘れてほしくなくて。
3年以内に70パーセント以上がぶっつぶれてるんですよ。だから、「マジで起業すんの?」って本当に聞きたいです。すごく尊敬しますけど。だって、つぶれるんですよ? あまたいるライバルの中で上位30%に入れるかって話ですよ、3年後。入れる自信ないのであれば、うちの会社に来てください。
(会場笑)
しっかり鍛えます! ありがとうございます。
丹羽:ありがとうございました。
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