ハリス氏が考える「気候変動」に対する施策
Linsey Davis氏(以下、デイビス):多くのアメリカ人、特に若い有権者にとって重要な「気候変動」の問題に移りたいと思います。
トランプ前大統領、環境に関して、あなたはきれいな空気と水が必要だと言っています。ハリス副大統領、あなたは気候変動を実存的な脅威と呼んでいます。お二人に質問です。気候変動と戦うために何をしますか? ハリス副大統領から始めましょう。お二人とも1分ずつどうぞ。
Kamala Devi Harris氏(以下、ハリス):前大統領は「気候変動はデマ」だと言いました。しかし我々は、気候変動が現実のものだと認識しています。これらの極端な気象現象を経験した州に住む人に、話を聞いてみてください。今では住宅保険を拒否されているか、法外な金額を請求されています。家を失い、行き場を失った被害者もいます。
アメリカの若者たちはこの問題を深く気にかけていますし、我々はこの問題に実際に対処できます。私は副大統領として過去4年間、クリーンエネルギー経済に1兆ドルを投資しながら、国内のガソリン生産を過去最高レベルまで増加させたことも誇りに思っています。
我々は80万以上の製造業の仕事を新たに創出しました。私が副大統領の間に、クリーンエネルギーに投資し、世界中で工場が開設されています。トランプ氏は製造業の雇用を創出すると言いましたが、実際は製造業の仕事は失われました。
そして、私は全米自動車労働組合とショーン・フェインの支持を得ています。彼らもまた、クリーンエネルギー経済の構築には、アメリカの製品、アメリカの自動車への投資が含まれることを知っているからです。また国内の製造業を成長させ、ドナルド・トランプ政権下で閉鎖されたのとは反対に、自動車工場を開設することが必要だと理解しています。
デイビス:ハリス副大統領、ありがとうございます。
バイデン政権は「我が国を売り飛ばしている」と語るトランプ氏
Donald Trump氏(以下、トランプ):言わせてください。バイデン政権下で、先月10,000の製造業の仕事が失われました。こんなことは、ドナルド・トランプの政権下では起こりませんでした。
すべてがアメリカ国内から去っています。彼らは多くの場合、中国が所有する大きな自動車工場をメキシコに建設しています。彼らはこれらの巨大な工場を建設して、その車をアメリカに売ることができると考えています。そんなことを中国に許したのは信じられません。
我々なら、そんなことは許しません。それらの車に関税をかけるでしょう。そうすれば、彼らは我が国に入ってくることはありません。なぜなら、全米自動車労働組合と、デトロイトや南カロライナ、あるいは他の場所の自動車労働者を潰すことになるからです。
バイデン政権が、この国のビジネスと製造業にしたことはひどいものです。何も残っていません。なぜなら、彼らは拒否するからです。バイデン氏は取り締まらない。なぜなら、中国が彼に何百万ドルも払ったからです。だから、それを恐れてできない。
バイデンと息子が、ウクライナに限らず、さまざまな国々からお金を得ています。そして、彼がなぜこの国やあの国、ウクライナや中国にそんなに忠実なのか不思議に思いませんか?
なぜモスクワ市長の妻から350万ドルを得たのでしょうか? なぜ彼女は彼に350万ドルを払ったのでしょうか? これは腐敗した政権であり、彼らは我が国を売り飛ばしているのです。
David Jason Muir氏(以下、ミュア):トランプ前大統領、ありがとうございます。
アメリカの再建に向けて意気込むハリス氏
ミュア:両候補からの締めくくりの言葉をいただきたいと思います。フィラデルフィアからABCニュースがお送りする米大統領選討論会です。歴史的な夜となるでしょう。このあとすぐです。ハリス副大統領から。
ハリス:今夜、みなさんは我が国の大きく異なるビジョンを2つ聞いたと思います。1つは未来に焦点を当てたもの。もう1つは過去に焦点を当て、我々を逆行させようとするものです。
しかし、我々は後戻りしません。私はアメリカ国民が、我々を分断するものよりも共通点のほうがはるかに多いことを知っていると信じています。そして、我々は新しい道を切り開くことができます。
そのビジョンを達成するには、アメリカ国民の願望、夢、希望、野心を理解した上での計画があります。だからこそ、私は「機会経済」を創造するつもりです。中小企業、新しい家族、高齢者を守るために我々ができることは何か、一生懸命働く人々に休息を与え、生活費を下げることに対して、我々は投資をします。
私は、世界におけるアメリカの地位を維持し、当然受けるべき尊敬を確保することを含め、一緒にできることを信じています。これには、我々の軍を尊重し、世界で最も強い武力を確保することも含まれます。
私は、女性が自分の体について決定を下す権利を含めた、基本的な権利と自由を守る大統領になります。政府が女性に何をすべきか指示することはありません。
私はDA(地方検事)としてキャリアをスタートし、地方検事、司法長官、上院議員を経て、今は副大統領を務めています。私のクライアントはただ1人、それはアメリカ国民です。
検事として、私は被害者や証人に「あなたは共和党員ですか、それとも民主党員ですか?」と尋ねたことはありません。私が尋ねる唯一のことは「あなたは大丈夫ですか?」ということです。
それが、今、必要とされている大統領のタイプです。自分自身を最優先するのではなく、国民のことを気にかける人です。
私は、すべてのアメリカ人のための大統領になり、今すぐアメリカ国民に投資することで、今後10年、20年で我が国を再建することに焦点を当てるつもりです。
デイビス:ハリス副大統領、ありがとうございます。
トランプ氏「歴史上で最悪の大統領、最悪の副大統領」
デイビス:トランプ前大統領、どうぞ。
トランプ:彼女は今、これをするつもり、あれをするつもり、すばらしいことをするつもりだと言い始めました。では、なぜ彼女はそれをしなかったのでしょうか? 3年半もそこ(大統領府)にいたのに。
バイデン政権は、その3年半で国境を修復する時間がありました。その3年半で仕事を作り出し、我々が話したすべてのことをする時間がありました。なのになぜ、彼女はそれをしなかったのでしょうか?
彼女は今すぐここを去るべきです。美しいホワイトハウスに行き、議事堂に行き、全員を集めて、頭に描いていることをすべきなのです。しかし、あなたはそれをしていませんし、今後もしないでしょう。なぜなら、あなたが信じていることと国民が信じていることが一致していないからです。
あなたは、フラッキングをしない、化石燃料を使用しないのでしょう。否が応でも、この国を強くすることもありません。ドイツも同じことをしようと試みました。そして1年以内に、彼らは通常のエネルギープラントを建設し直しました。
我々はその悪いビジョンのために我が国を犠牲にすることはできません。私はただ1つ、単純な質問をします。なぜ彼女はそれをしなかったのでしょうか?
我々は衰退国です。深刻な衰退途上にあります。世界から笑われています。私は(他国の)指導者たちと親しいので、みんな私に会いに来たり、電話をかけてきたりします。
ですが、我々は世界から笑われています。みんな、我々に何が起こったのか理解できません。アメリカはもはやリーダーではないのです。国内でも何が起こっているのかまったくわかっていません。ただ、中東では戦争が起き、ロシアやウクライナでも戦争が起こっています。
我々はまもなく第三次世界大戦に突入してしまいます。核兵器があるので、今までのどの戦争とも違うものになるでしょう。それが核兵器の持つ力なのです。
私は軍全体を再建しましたが、彼女はその多くをタリバン、アフガニスタンに与えました。これらの人が我が国にしたことの中で最も悲惨なのは、何百万人もの人々を我が国に入れることを許可したことです。その多くは犯罪者で、我が国を破壊しています。
我が国の歴史上で最悪の大統領、最悪の副大統領です。
デイビス:トランプ前大統領、ありがとうございます。以上で、フィラデルフィアの国立憲法センターからお届けしたABCニュース米大統領選討論会を終了します。リンジー・デイビスでした。
ミュア:デビッド・ミュアでした。国内のみならず世界中でご覧からご視聴いただき、ありがとうございました。ABCニュースを代表して申し上げます。それでは。