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誰もが「できるリーダー」になれる一言 5選(全1記事)

優秀な人材が離れていく上司の特徴 少ない労力で結果を出す組織のリーダーが使っているフレーズ

株式会社らしさラボ 代表取締役 伊庭正康氏の『研修トレーナー伊庭正康のスキルアップチャンネル』では、業績の悩み、効率の悩み、マネジメントの悩み、コミュニケーションの悩み、モチベーションの悩みなど、仕事の悩みを解決できるビジネスメソッドを紹介しているチャンネルです。今回は少ない労力で結果を出す組織のリーダーが使っているフレーズを紹介します。 ■動画コンテンツはこちら

優秀な人材が離れていく上司の特徴

伊庭正康氏:ロジカルじゃない上司はこの時代厳しくなってきています。「これが言えなきゃ上司失格」ということで、今の時代、ロジカルさがないともう上司は務まりません。だとすれば、優秀な部下もついてこなくなります。

でもこの5つのフレーズを使っていただくだけで、あなたは誰よりもロジカルな上司になれる、そんな話をしていきます。ロジカルがあればやることが少なく、結果を出しやすくなるという話です。

今日は『できるリーダーは、「これ」しか言わない76のすごい言葉』から、ロジカルな上司になるためのフレーズ5つを紹介します。著者が言うのですから、もうこれは間違いございません。

まず先ほど言いました今の時代、ロジカルじゃないと優秀な人材から離れていく。でも、ロジカルさに自信があるってなかなかないと思います。でもご安心ください。今から5つのフレーズを紹介します。

「忙しい」と言いがちな部下への一言

まず1つ目、「忙しい」と言いがちな部下にはアドバイスをする必要はありません。一言「やめても影響しないことならば、もうそれやめない?」。これだけ言ってください。

やめても影響しないことっていっぱいありますよね。例えば資料の準備やミーティングをやめたら、結果に影響するんでしょうか? 作業は3つに分かれます。これは上司であれば絶対に覚えておいてください。

やればやるほど価値の出る「主作業」、メインの業務といいます。それは増やしてください。営業で言えば、商談の数を増やすとか。次、「付随作業」。これはそのための準備、提案書の作成とか、もしくはミーティングの時間になります。

でも、これって2倍〜3倍時間を掛けたとて、2倍〜3倍の成果が出るわけじゃない。ということは、この付随作業でやめても影響しないことであればやめちゃう。もしくは少なくしちゃうことが必要なんですね。上司はここをグッと見ながら尋ねるんです。

「ムダ作業」は、それらに入らないようなやり直しですよね。ですが上司は部下に対して「ごめん、ちょっとやり直してもらっていい?」と、何気なく言うと思うんですけども、かなり嫌われますし、かなり生産性を落とします。やり直しがないようにちゃんと指示をしてないことが問題なんですよね。

ですから、やり直しというのは基本なしでお願いします。まず「やめても影響しないことはない?」。このセリフをぜひつぶやいてください。

部下に任せる時の指示の出し方

2つ目、「任せるのであれば具体的に」。先ほど言いましたが、やり直しはダメなんです。ロジカルな上司はそういったやり直しはせず、ちゃんと明確に指示します。

「品質の基準を明確にする」というのは、例えば、「伊庭さん、この資料、次回のマネージャー会議で使いたいので、ぜひまとめておいてくれない? よろしく」ではないですよね。

「時間をかけず隙間時間でやるのでいいし、箇条書きでいいからね。イメージとしてはA4いっぱいなくてもいい。A4の紙であれば、3分の1ぐらいが箇条書きで、ポッポッポとあればそれでいいし、内容も伊庭くんに任せるよ。一緒に仕事してるからわかると思うので大丈夫。もし修正するところがあったらこちらでやっとくので」。こういうイメージです。

今ので任された伊庭さんはイメージつきましたよね。なんとなく15分か20分くらいで、箇条書きでまとめたらいいのかなあ。あとは上司がうまく修正してくれるので、ということですよね。このあたりをしっかりと伝えておく必要があるんです。任せたい時は、品質の基準を具体的に明確にしていきましょう。

頭のいい上司の「問題をもっと絞らない?」というフレーズ

さあ、3つ目、4つ目、5つ目は、もう絶対お持ち帰りいただきたいフレーズです。頭のいい上司かどうかがわかるという話です。問題解決に当たる時、職場はいろんな問題があります。解決が難しい問題に直面する部下がいたとしましょう。その時に「問題をもっと絞らない?」と言ってあげるのが大事なんですね。

例えば、「業務が忙しいことで悩んでいます」という部下がいたとしましょう。この場合、「忙しさを解消しようか」ではないですね。「忙しさをもう少し分解してみようか」と、問題は細かく砕いていきます。

すると、金曜日提出の資料作成で木曜日と金曜日の時間を取られてしまって、他のことができなくなっているとわかりました。であれば問題は忙しいことじゃなくって、金曜日提出資料がコンパクトにできてないことが問題なんですよね。

問題を小さくすることで解決するパワーが減るんですよね。あれもこれもやらないってことなんです。解決すべきことを小さくするのは、イメージでいうとこんな感じです。

「お腹痛い」「治そうか」ではないですね。「お腹痛い」「どのあたり?」ですよね。「胃の上のあたり、ちょっとムカムカしています」「あ、だとすれば、それは逆流性食道炎かもしれない」そんな感じですよね。

ですから、問題をちゃんと丁寧に細かく見ることをやってください。「問題をもっと絞らない?」という解決思考で、これであれば直せるよ、これであれば修正できるよってことを考えていくわけですよね。さあ、ここまでもかなり使えるでしょ? 「問題は細かく砕く」です。

上司が「問題」と「課題」の違いを分かっているか?

4つ目はめちゃくちゃ重要な話をしますね。思いつきでやりがちな部下がいたとしましょう。その時に、このセリフでロジカルかどうかが一発でわかります。

「ところで伊庭さん、課題は何?」。問題ではないんですよ。ここは上司は絶対押さえてください。もし上司が問題と課題の違いをわかっていなければ、もうその職場はロジカルでなくて、忙しさでいっぱいだと思います。

例えば、新人の営業さんをたくさん採用したので、なかなかすぐに売上が立ちません。この時、課題の置き方はいくつかあるんですよね。1つは「課題は、早く新人のスキルを上げることです」とすることもできるし、もう1つは「新人のスキルを上げずとも、売れる仕組みを作ることです」と言えるかもしれません。

つまり、問題点はできていないことですけども、課題というのは、何があれば解決するのかという要素のことを言うんですね。もう一度言いますよ。新人が入って売上がまだすぐ立っていないことは問題です。課題は2つ言いましたが、どちらかに絞らなきゃいけません。

1つは「スキルを上げること」が課題となります。これはA。Bは「スキルがなくても売れる仕組みを作ること」が課題となります。どちらも課題として成立しますよね。それは解決思考で絞ることになります。どちらが実行度が高くて、効果が見込めるかってことを考えます。どちらが解決に向かいやすいかで、好き嫌いじゃないんです。

僕の場合は、スキルに担保せずとも売上が作れる売り方を考えるべきです、と考えます。そのほうが投資はかからず、より確実だからですね。採用基準もそんなに上げなくてもいい。現実的に可能であればそちらを課題とします。そうすると、やることも変わってきます。

忙しいことも一緒ですよ。「業務を減らすことが課題です」ということもあれば、場合によっては「処理力を上げること」かもしれませんよね。そこはいろいろと課題設定していただいていいかなと思います。この問題と課題を分けるということは、上司から部下に働きかけをしてください。

部下の自己決定感を高める仕上げのセリフ

次、5つ目。対策を決める際、じゃあ「どうしようか?」。「じゃあこれやろうよ」ではなくて、「じゃあどうしようか?」これは部下の自己決定感を担保します。できる上司は、部下のやる気を引き出すために、自己決定感を必ず担保しようとします。「じゃあどうしようか?」と言って、部下に考えてもらってください。これで仕上げになります。

まとめです。リーダーの一言が部下を変えるということで、5つの話をしました。1つ目、「やめても影響しないことってないかな? だとすればやめちゃわない? 減らさない?」。

2つ目。「時間をかけず、箇条書きでもいいからね」など基準を明確にする。そして3つ目。「問題をもっと絞ろう。ところで課題は何? じゃあどうしようか?」。ここに3、4、5はひとくくりにしていますが、問題解決の時のフレーズだと思ってください。

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