2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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中村貴一氏:ファミリーテックの中村です。弊社は、「家族領域のテックジャイアント」を目指しております。
これまで個人領域や法人領域に関しては、GoogleやMicrosoftといったテックジャイアントがおりました。しかしながら、まだ家族を対象にしたテックジャイアントは出てきておりません。弊社はそのポジションを目指しております。
それはなぜかというと、共働き夫婦が増えてきているからです。今、共働き夫婦は専業主婦世帯の2.5倍、そして女性の賃金がどんどん増えてきております。そのため、「男性はお金を稼ぎ、女性は家事をする」という慣習がなくなってきております。そうした中、共働き夫婦において、さまざまな問題が生じてきております。
例えばお金の問題です。どちらが家賃を支払うのか? 日頃のお金の管理をどうやっていくのか? アカウントの問題として、どっちのアカウントを使うのか? また、不動産会社とのやりとりをどうするか? などです。
弊社はこうした問題を解決するために、家族の「決済手段」と家族のための「アカウント」を提供しております。具体的には、家族のための銀行口座、そしてクレジットカード。また、家族のためのメールアドレスやアカウントマネージャーを提供してきております。
デモ動画をご覧ください。まず、家族口座の登録から始めます。家族口座は過去に作った、今は使っていない銀行口座を連携することで利用できるようになります。連携が終わると、銀行APIを通じて残高を持ってきたり、振り込みができるようになります。
さらに、弊社のアプリからクレジットカードも発行できます。弊社はクレジットカードのシステムをゼロから作り、本当に数十秒程度でクレジットカードが簡単に手に入ります。しかも1枚だけではなく複数枚、基本的に2枚以上発行されます。利用上限金額や利用明細も、もちろん家族の中で共有されます。
そして、家族で一緒に使うサービスをまとめる機能もあります。例えば、AmazonやYouTubeを登録しておいて、各サービスにログインする時は、家族アカウントを使います。弊社はアカウントマネージャーを提供しておりまして、家族のメールアドレスとパスワードがございますので、それを使ってログインしていきます。
ログインした後は、いつもどおり物が買えるわけなんですけども、買った後に家族メールが飛んで、誰が何を買ったかが、家族の中で簡単に情報共有できるようになります。
こうしたかたちで、弊社は「家族」という単位での経済活動をしやすくしています。そしてそれは、消費の単位を「個人」から「家族」にシフトさせることを意味しており、これから家族向けの新しいマーケットを作っていくことにもつながります。
トラクションです。プロダクトをローンチしてから2年ぐらい経ちましたけども、順調にユーザーが伸びており、730パーセントの成長をしております。また、アクティブレートも非常に高くて、90日後も70パーセント〜80パーセント(の方に)ご利用いただいております。
さらに、家族口座のGMV(Gross Merchandise Value:あるマーケットにおいて消費者が購入した商品やサービスの売上合計額)も月間160億円。また、クレジットカードも今、1億円ぐらいある状況です。また、弊社はカード発行までのCPA(顧客獲得単価)が非常に低く、今5,000円程度。
カード決済の1家庭当たりの月の決済金額が15万円程度あります。弊社は決済金額のだいたい1.6パーセント程度を手数料として得られるため、投資回収はだいたい半年程度でできる状況です。
弊社の強みは、「家族」と「金融」と「IT」をうまく組み合わせて事業展開できていることにあります。具体的には、銀行口座とクレジットカード以外にも、立替精算や家計簿、メールなどのさまざまな機能を提供しております。
そしてそれにより、いろんなキーワードで弊社のプロダクトにたどり着ける導線を作っており、カード発行のCPAが相場の4分の1程度でワークしております。また、弊社は銀行口座とクレジットカードのシステムを自社で完全に開発しました。そのため、非常に低いランニングコストが実現できております。
こうして、「家族」と「金融」と「IT」をうまく組み合わせることにより、toCのフィンテックプロダクトが抱える、エコノミクスの壁を乗り越えていっております。
今後についてです。弊社は共働き夫婦から始まりましたが、今後ユーザーセグメントを、夫婦、家族、コミュニティと拡大していきます。そして、2028年5月までに、時価総額1,000億円を目指していきます。
さらに、弊社はソーシャルインパクトも提供していきます。弊社のソリューションを通じ、家庭の生活を円滑化し、事実婚なども含めた多様な家庭のウェルビーイング向上に寄与していきます。
こうして弊社は、家族単位での経済活動をしやすい世界を作っていっています。そうすることにより、男女間での支出や家事の偏りをなくし、一人ひとりのウェルビーイングの向上、そして共同体としての生活がしやすい世界を作っていくことができると信じております。ご清聴ありがとうございました。
(会場拍手)
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