CLOSE

預金から投資へ! 未来の資産を増やす為に投資を始めよう!(全1記事)

500万円を預金しても、1年でつく利息はたったの「100円」 預金から投資へ、未経験者も始めている資産運用への第一歩

レオス・キャピタルワークス株式会社のYouTubeチャンネル『お金のまなびば!』は、ふだんは語りにくいお金や投資、経済の話について、ひふみシリーズの最高投資責任者の藤野英人氏や、ひふみシリーズのメンバーと一緒に学んでいくチャンネルです。今回はさらば青春の光の2名をゲストに迎え、投資初心者へ向けて資産運用を始める際のポイントを語りました。 ■動画コンテンツはこちら

なぜ今、政府は資産運用に力を入れているのか

三田村英弥氏(以下、三田村):それではみなさん、よろしくお願いいたします。今日の撮影は……この最後の本数……ラストの本数?

東ブクロ氏(以下、東ブクロ):「今回の」ですね。

三田村:今回の講座の最後になります。

森田哲矢氏(以下、森田):ここまでやっていて、まだ慣れないですか?

三田村:そうなんですよね。

(一同笑)

三田村:本日の質問に移っていきたいと思いますが、こちらです。「なぜ今、政府は資産運用をすすめるのでしょうか?」。

深町芳氏(以下、深町):NISAの大盤振る舞いは政府が決めた話なんですね。なぜそこまでしているのでしょうか?

森田:確かにね。

東ブクロ:なるほど。理由があるはずだと。

森田:資産運用がどうのこうのって、岸田(文雄)さんがけっこう言っていますよね。

東ブクロ:大事やろな。

深町:すごく力を入れていますよね。なぜ政府がそこまで言うのでしょうか。

三田村:ある金融機関の公式Webサイトに、このようなことが載っていました。500万円を大手銀行の定期預金に預けた場合、1990年はこんなに(30万4,000円)利息がつきました。

東ブクロ:そんなについたんですか?

深町:私が銀行員時代はこんな感じでした。

東ブクロ:30年前くらいですよね。

深町:はい。

三田村:2023年に預けた場合、利息はいくらになると思いますか? 答えをお書きください。

深町:1年間ですよ。1年間預けて、利息はいくらでしょう?

森田:1年間? 500万円やもんね……。

東ブクロ:どのくらいついたかなぁ……。

三田村:それでは森田さん、お答えください。

森田:はい。

三田村:森田さんが、6万円。

森田:5分の1くらいじゃないですか?

三田村:東ブクロさんが、5,000円ですね。

東ブクロ:5,000円。

三田村:けっこうお二人に差がありますね。

東ブクロ:だって、「そんなに(利息が)ついたかなぁ?」という感じですね。

森田:さすがに銀行をナメすぎじゃない? どうなん?

東ブクロ:いや。でも、ほんまについてへんイメージがあるわ。

森田:俺は銀行のこと、もっと信用したいですね。

東ブクロ:何それ、銀行に向けてのメッセージ?

森田:(笑)。

三田村:これから何か重要なお取引が……(笑)?

森田:僕のメインバンク、あなた方のことを俺は信用しています。

東ブクロ:信用して、6万円。

500万円を預金しても、1年間の利息は「100円」

三田村:答えはこちらです。これは1年間の利息になりますが、100円です。

森田:こんなに信用してるのに?

東ブクロ:(笑)。えげつない。

深町:「5×6=30」なので、(1990年は)6パーセントくらいあったということですね。それが、0.002パーセントになりました。

森田:これは、ちょっとずつ下がっていった結果なんですか?

三田村:徐々に下がっていきました。

深町:ここ30年くらいは、0.1パーセント以下です。

森田:これって、「銀行に置いておいても意味ないよ」ということですよね。

深町:泥棒よけにはなりますよね。

東ブクロ:まぁ、そうですね。

森田:泥棒よけ(笑)。今、銀行って「泥棒よけ」って言われてるんや。

(一同笑)

東ブクロ:タンス預金よりはあったほうがいいと。つらい時代やなぁ。

森田:これはマジでしんどいですね。

三田村:時間外にATMを1回でも使ったら、(手数料分で)もう一発でなくなっちゃいます。

東ブクロ:ほんまやね。

森田:ほんまですね。

三田村:これしかつかないんです。

深町:「最近、いろいろと物価が上がっているな」って感じられますよね。

森田:感じます。

深町:日本はずっとデフレ、デフレと言われてきました。特に平成の約30年間、モノの値段がほとんど上がらない。

森田:確かに。

深町:給料もあまり上がらないけど、物価が上がらないからなんとかやってこれた。ところがコロナ禍を経て、去年くらいから物価が上がりだしたんですよね。そんな時に、投資をせずに預金、もしくは「家に現金を置いています」ということになると、お金はぜんぜん増えないんですよね。

でも、モノの値段は上がりますよね。ということは、相対的にお金の価値が下がっていることになりませんか? 例えば1万円で買えていたものが、1ヶ月後には1万500円になっているかもしれない。ということは、もともとあった1万円の価値がなくなっていることになりますよね。

東ブクロ:そうか。置いておいても仕方なくなってくるかもしれない、ということですか。

深町:そうなんです。それが、インフレ時代の怖さになるんですね。

年2%のインフレが続いた場合、20年後はどうなる?

深町:じゃあ、どうしたらいいか。「意識を変えていかないといけないよ」というのが、1つあるんです。

三田村:国の目標どおり年率2パーセントのインフレが続いていった場合、今の1,000万円は、20年後には何万円の価値になっていると思われますか?

東ブクロ:なんかそれ、怖いな。

森田:今、どんどんお金の価値が下がっていっているんですよね。

三田村:2パーセントずつインフレが進んでいます。

深町:要するに、物価が上がっていくということです。なので、お金の価値が下がっちゃうんですが、20年後に1,000万円は何万円の価値になっているでしょうか。

三田村:お二方、お答えください。

東ブクロ:なんか怖そうやなぁ。

三田村:1,000万円が実質的にどのくらいの価値になっちゃうか、ということです。まずは森田さんから回答をお願いします。

森田:はい。

三田村:600万円。

深町:400万円も価値が減るということですね。

森田:単純計算で、2パーセントで20年やから、40パーセント減る。だから1,000万円が600万円になる。

三田村:東ブクロさんはいかがでしょうか?

東ブクロ:「これくらいにはしといてよ」ということで、1割減です。

三田村:なるほど。

森田:「しといてよ」って、なんやねん。

三田村:それくらいということですね。正解はこちら、672万円です。

森田:ほら、これくらいでしょ。

深町:近いですね。

東ブクロ:え~?

森田:大卒に高卒が勝った瞬間ですね。

東ブクロ:いやいや。

深町:通帳に入れておいても、1年で100円しか(利息が)つかないという話でしたよね。なので、ほぼつかないとすると、通帳に表示されている1,000万円は変わらないんですよ。だけれども、実際の価値は672万円になっちゃいます。

森田:「価値」ね。

三田村:厳密には若干違うかもしれないですが、iPhoneとかはそうですよね。1年前、2年前だったら、10万円〜12万円ぐらい出せばけっこういい機種が買えたのに、今年の端末は15万円〜17万円出さないといけない。より多くお金を出さないと買えなくなっていくということは、おそらく多くの方が体感していることですよね。

東ブクロ:「新しくなったから機能も増えたし、それは高くなってても当たり前やろう」と思ってるだけで、ほんまはその値段で買えてたはずやのに。

三田村:かもしれない、ということですね。

深町:もちろん機能も加わっているとは思うんですが、それ以上にお金の価値が下がっているということです。

東ブクロ:そういうことですか。

資産運用をする人・しない人で大きく差がつく

森田:これは、どういう認識になっていればいいんですか? 「インフレを食い止めなければならない」と思うのか、「インフレは進んでいくものだから、しょうがない」と思うのか。

深町:いろんな考え方があると思います。急に去年よりも10パーセント物価が上がったり、30パーセント上がったりするようなインフレは、ちょっと困ります。経済が成長していくのであれば、1パーセント、2パーセントくらいは緩やかにインフレになるのがいいと一般的には言われているんですね。

だから今、日本銀行も「2パーセントのインフレを目指しています」と言っているんです。なので良い悪いではなくて、そういう社会が来ることを想定しておくことが、すごく大事かなと思いますね。

東ブクロ:そうなると、また格差がどんどん広がっていくんでしょうね。

深町:格差がなぜ広がるかというと、預貯金・現金だけを持っている人と、私たちがかねがねおすすめしている資産形成・資産運用する人との格差が、いっそう広がることになります。

東ブクロ:なるほど。そういうことか。

森田:そうか。

深町:なので、「持っているお金を働かせましょう」とよく言うんですが、それが資産運用です。

森田:そうか。「持っているお金を働かす」って、いい言い方ですね。それで(投資を)ちょっとやろうと思えるようになりましたね。

深町:よかった。

東ブクロ:このワードが出たおかげで?

森田:今のワードが出てなかったら、またやってなかったかもしれないですね。

(一同笑)

森田:いい言い方ですね。

東ブクロ:じゃあもう、確約が取れましたね。

深町:よかった。やりました。

NISAを始めた人の90%が投資未経験者

東ブクロ:結局のところ、投資をする人は増えているのか。これ、どうなんですか?

深町:増えています。

森田:増えてる。

深町:ということで、グラフをご覧ください。ずっと話してきたNISA口座の、口座数の推移を見ているんですが、この制度は2014年から始まりました。どんどん増えていますよね。(制度が始まってから)9年なんですが、1,237万口座です。

東ブクロ:ほぼ倍ですね。倍以上や。

深町:しかも、もう1つ見ていただきたいのがこちらです。つみたてNISAと一般NISAがあるんですが、つみたてNISAを始めた方の90パーセントが投資未経験者なんです。なので、「今までぜんぜんやったことがないです」という方が、どんどん口座を開設しています。

森田:未経験の方でも、「やっぱり今は投資したほうがいいんだ」という意識になっていると。

深町:はい。だいぶそういう意識になってきたなと思います。

三田村:私もびっくりしたのが、あるところで友人とお酒を飲んでいたんですが、横で大学生くらいの若い方がお酒を飲みながら、まさにつみたてNISAの話をしていたんですよ。普通は噂話とか趣味の話をするのに、「つみたてNISAはここがいいよ」「なんでそこがいいの?」といった話が横で始まって、盛り上がっていたんですよね。

東ブクロ:へぇ〜。若い子が。

三田村:はい。それを聞いて、投資をしたことがない方も年齢関係なく始めているんだなというのがわかったので、この数字を身近なところでリアルに感じました。

東ブクロ:なるほど。

森田:確かに。じゃあ、今後は合コンとかでも、つみたてNISAの話をできるヤツのほうがモテる可能性がある。

三田村:たぶん、そうだと思います。

深町:モテると思います。

東ブクロ:それは盛り上がらんやろ。

三田村:モテると思いますよ。

東ブクロ:盛り上がる?

森田:「この人はしっかりした人だ」という……。

東ブクロ:いやいや(笑)。俺、それはイヤやわ。

森田:結婚まで見据えられる……ね。

三田村:しかも、それを話してたのは女性だったんですよ。

森田:そうでしょ? だから興味があるのよ。「今度、収録にもおいで」とか言えるし。

東ブクロ:それ、なんやねん(笑)。なんの優越感やねん。

(一同笑)

日本とアメリカの「家計の金融資産構成」の違い

深町:もともと日本人はあまり投資が好きじゃなくて、「真面目にコツコツ貯金する人が偉い」みたいなイメージがあったと思います。欧米、特にアメリカなんかと比べると、投資は非常にネガティブというか、あまりよく思われないことがあったんですね。それが実際に数字にも出ているんです。

統計をご覧いただきたいんですが、これは日本とアメリカの家計で、家のお金がどんなふうに持たれているのかを色分けしたものです。日本は現金・預金が半分以上、54.2パーセントです。一方でアメリカは、現金・預金が12.6パーセントです。

東ブクロ:そんなに違うんですか?

深町:じゃあ何を持っているのかというと、株式・投資信託です。こういうふうに、日本人はまだまだ現金・預金です。これではインフレだと価値が下がってくるんですよね。

東ブクロ:そうですよね。

深町:運用しているアメリカ人と比べると、相対的に貧しくなっていくんです。

東ブクロ:そうか。国の力が弱くなってきますね。

森田:そういうことやなぁ。

深町:そういう感じです。

現預金ばかり持つ日本人は資産が増えない

ナレーター:では突然ですが、ここで問題。1995年から2015年までの20年間で、アメリカ人の金融資産はどのくらい増えたと思いますか? 次の3つのうちから選んで、お答えください。A「1.80倍」。B「2.57倍」。C「3.11倍」。

ちなみに1995年のアメリカは、クリントン大統領の時代。Windows95が発売され、日本の「インターネット元年」とも言われています。

深町:では、お願いします。

森田:はい。

深町:Cですね。ありがとうございます。東ブクロさんはどうでしょう?

東ブクロ:僕はBくらいかなぁ。

深町:Bくらいですか。正解は……Cの3.11倍です。どうですか? やっぱり、相対的に貧しくなっていますよね。

森田:そうですね。

東ブクロ:でも、ここまで違うものなんですね。

深町:(日本人は)現預金ばかり持っているので、増えていないんですね。アメリカ人は投資が大好きで、ずっと昔から投資をしてきたのかというと、実はそうでもないんです。

森田:うんうん。アレですね。

深町:「確定拠出年金」という制度ができたんですよ。

森田:やっぱりね。

東ブクロ:いやいや、絶対知らんかったやろ。

(一同笑)

東ブクロ:今までそのワードって出てきました? なかったですよね。

森田:え、何が? 「やっぱりアレやな」と思いましたね。

深町:「確定拠出年金」って、ちょっと舌を噛みそうな……。

東ブクロ:そうですよね。

森田:パッと「世界大恐慌」が出てきて。

東ブクロ:確かに「世界大恐慌」も浮かぶけれども。

(一同笑)

森田:「それや!」と思ったけどな(笑)。

アメリカで資産運用が進んだ背景

深町:日本は公的年金、例えば老齢年金といった制度が一応きちんとしているんですが、アメリカはあまりそういう制度がきちんとしていなくて、公的なものがないんです。企業年金がメインなんですね。その企業年金で、税制優遇などの制度がすごく整えられたのが1990年頃なんです。

そのあたりから、お給料から差し引き半強制的に積み立てて、年金を作りましょうという制度が作られたんです。そこで、みなさんが運用に踏み出した。

東ブクロ:そこで興味を持ち出したんや。

深町:そこから、誰もが気軽にこういう資産形成をやるようになったのが始まりなんですね。

東ブクロ:日本は?

深町:「iDeCo」というものがあるんですが、その制度はアメリカの制度をマネしたものなんです。今日は日本とアメリカの資産運用の話ですが、NISAのお手本になった制度があるんですよ。実は、それがイギリスにある「ISA」という制度なんです。

森田:アイサ。

東ブクロ:似てるなぁ。

深町:それに日本の「N」をつけて、「NISA」です。

東ブクロ:なるほど。

森田:とにかく、パクリまくっているということですね。

東ブクロ:いいモノやからや。

深町:要するに、「進んだ国の制度を取り入れて、日本人も運用するように制度を制作し、整えました。なので、ここからがんばってね」ということです。……なんか、私ばかりいっぱいしゃべりましたね。すみません。

森田:大丈夫ですよ。

三田村:模型がないと、こうなっちゃうんですよね。

(一同笑)

森田:さすが、模型の三田村。

東ブクロ:(笑)。

深町:そんな感じで、世の中も変わってきている。制度もできて、あとはいよいよみなさんの行動だけということになりました。……モテますし、ぜひ。

東ブクロ:モテますしね。

(一同笑)

森田:そうですね。まずはコンパでモテるために、つみたてNISAをやるということですね。

深町:もう、理由は何でもいいので。

森田:理由は何でもいい(笑)。

東ブクロ:とうとう、そこまで来た(笑)。

深町:それが、1つのきっかけになれば。

森田:そうですね。

続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。

会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。

無料会員登録

会員の方はこちら

関連タグ:

この記事のスピーカー

同じログの記事

コミュニティ情報

Brand Topics

Brand Topics

  • 「どんな依頼も断るな」VS「嫌だったら断る」どっちを信じればいい? ビジネス書同士の教えが矛盾している時の向き合い方

人気の記事

新着イベント

ログミーBusinessに
記事掲載しませんか?

イベント・インタビュー・対談 etc.

“編集しない編集”で、
スピーカーの「意図をそのまま」お届け!