2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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立川健悟氏:では、実際にどうやって彼らがお金の価値を最大限に引き出しているのか、例を見ていきましょう。1つ目です。先ほどもありましたが、お金持ちが知識を得るために活用しているものは「本」です。なるべく本が出たらすぐ、なんなら発売日に買うという傾向の人は非常に多いです。
本を買って中身を読み、誰よりも早く内容を人に伝えたり発信することで、ただ「知識」を得ただけに済ませず、それを「情報」に変えて資産化していく。「情報は資産」という話をされたお金持ちもいました。
次は「人脈」です。「お金を使ったからにはそれ以上の効果を出す」という観点で、人脈については「数」ではなく「質」を優先しなさいと学びました。
私も前職では、何十人、多い時は100人以上いるような異業種交流会に行きましたが、そういったところではなかなか質が担保されないため、たくさんの人に会っても、そこから深い関係性になることはごくわずかでした。
またそういった場では、みなさんそれぞれ「こんな仕事をやってるので、何かあればご相談ください」と、基本的には「もらいたい人」が非常に多かったのです。
質を優先して小人数の集まるところに行くと、みなさんが相手に対して人を紹介したり、「情報を提供することで何か応援ができないか」という非常にレベルの高い、質のいいコミュニティに参加することができました。やはり人脈にお金を使うのであれば、「数」ではなく「質」を優先すべきですね。
お金持ちが大切にしているものが「時間」です。そのため、「時短家電」や「タクシー」など、周りの力を借りて時間を生み出しています。例えば時短家電で言うと、イラストにもあるようなロボット掃除機は、自分が家にいない間でも部屋をせっせときれいにしてくれます。
その他にも、食洗機や乾燥機付きの洗濯機。自分がいない間になるべくいろいろな家事や用事を済ませるということを、お金持ちもやってます。
中には、そういったものを駆使して「なんとか1日を24時間以上使いたいんだ」という話をされてる人もいました。こうやって、彼らがお金よりも大事だと話している「時間」をなんとか捻出しようとしているのです。
時間に絡めた話題としては、実はお金持ちのスケジュールは半分が空白というケースが多いです。理由は、「目の前にやってきたチャンスをパッと掴むため」と、口を揃えて言われます。
「来週だったらこれができる」「今度こんなことがあるんだけど、行きませんか?」と言われた時に、「3週間先、1ヶ月先まで予定がびっしり埋まってます」では、そのチャンスは掴めません。
チャンスを掴むためにスケジュールはなるべく開けておいて、何かあった時にフットワークよく動く。そんなやり方をお金持ちはしているのです。
お金の使い道の話に戻ります。次は「健康」です。冒頭でも「健康はなかなかお金では買えない」という話がありましたが、食事や、先ほど話したベッドなどの寝具もそうですね。健康へのこだわりは非常に強く、病気の予防にも積極的です。
例えばがん検査。今は尿や血液による検査で簡単にがんのリスク診断ができるようになりました。お金持ちは、こうした最先端の検査を積極的に利用することで、健康を維持しようとしていのです。
また、お金持ちが大切にしているのが歯。歯が体に与える影響は非常に大きいのです。みなさんも「歯並びを良くしよう」と考えている人は多いと思います。
お金持ちの人たちがさらに踏み込んで取り組んでいるのは、歯並びまでではなく、噛み合わせを良くすること。噛み合わせを良くすると、体のバランスが整い、病気が減るという研究結果もあり、定期的に歯医者に行き噛み合わせの様子を確認されるお金持ちも多く見てきました。
次は「リスク対策」です。お金持ちは高額な遺産を残します。その相続税を支払うために「保険」の活用は必須です。
また、高額な資産を残さない一般の人であっても、リスクを負ってる場合には保険をうまく活用して、万が一のことがあった時に資産が大きく目減りして経済的に困らないように、リスクに備えることが大切になってきます。
よくYouTubeなどで「保険はいらない」という話も聞きますが、これは本当に人によります。あまり都合のいいところだけを鵜呑みにせずに、自分に取って必要なものをしっかり考えましょう。
次なるお金の使い方が「子ども」。実はお金持ちのみなさんが一番投資効率が高いと話している部分になります。幼少期の頃から積極的にチャレンジさせて、子どもの才能や興味を見極め、より子どもがやりたいことを伸ばせるところに、積極的にお金を使います。
最後が「金融投資」。これはもう、みなさんが必ずやっていることですが、これも非常に大事です。みなさんも貯蓄はされていると思いますが、銀行に預けておくより投資をしたほうが増える期待値は大きいということで、事例を1つ見てみましょう。
30年間、1万円の積み立てを銀行ですると、多少端数は出ますが30年後には約360万円が貯まります。仮に同額の積み立てを金利年率3.5パーセントの金融商品で運用すると、30年後に約635万円。預けたお金がプラス275万円ぐらい増えている可能性があるのです。
同じお金を預けておくのであれば、お金が増える期待値のあるところに預けるのは、非常に合理的な判断です。いずれにせよ、銀行にお金を過剰に眠らせておくのはもったいないのです。
みなさんの中で「何かあった時のために半年分のお金は残しておこう」と、まとまったお金を最低限銀行に残しておき、残ったお金のうち、すぐに使わないお金であれば、金融投資に回すのが合理的です。
第5章は「お金の持つ最大の価値は○○を買えること」。お金持ちイチオシの○○は「経験」になります。「経験ほど投資効果が高いものはない」というのは、お金持ちから多く聞かれる考えです。
人生経験や思い出がその後の人生、さらに言うと晩年になればなるほど価値を持つという話は、お金持ちがよく話しています。また、これは本には書いてありませんが、あるお金持ちから「経験には寿命があるということに気づいていない人が多い」と聞いたことがあります。
例えば「独身だからできること」。責任を多く背負っていないからこそできるチャレンジがあります。また、子どもが小さいうちだからこそ参加できる親子イベントは「親子だからできること」の1つです。その他、山に登ったり旅行に行ったりすることは、「健康だからできること」に該当します。
他にも「仲間がいるからできること」。例えば今日は(イベント)参加者が多数いますが、みなさんがいるからこそ、私が今ここで話すことができる。これも私にとっては非常に貴重な経験であり、寿命のある経験の1つです。
ちなみに人間の脳は、「今が貴重な時間で、貴重な瞬間なのだ」と認識するだけで、幸福度が増すと言われています。今日ご参加いただいたメンバーに話す機会は、おそらく一生のうちで最初で最後だと思います。本当に貴重な機会で嬉しいなぁ、ありがたいなぁと思っています。
ちなみに、貴重な経験をする機会は本当はたくさんあります。ただ、そのチャンスを捨ててまで……という言い方は少しきついかもしれませんが、必ず来るかわからない老後の備えを最優先して、今目の前にあるチャンスへお金をかけないという人は、割と多いです。
これまでにたくさんのお客さまを見ていますが、人生を満喫してる方は、お金をたくさん増やした人やお金をたくさん貯めた人ではなく、お金を使ってたくさん思い出を作った人です。
とはいえ、こういった話をしても、「じゃあ明日からお金をたくさん使おう」「明日から行動を変えよう」という一歩を踏み出す怖さは残ると思います。そんな時に、お金持ちから教えてもらい、私も非常に背中を押してもらった言葉を送ります。「今始めることが、最もローリスクでハイリターン」というものです。
人は年齢を重ねるごとに、投資効果がどんどん悪くなると言われています。歳を取ってから何かを始めた場合、失敗してしまった時にはダメージが大きく、もし成功できたとしても、得られるものはその先の人生でしか役に立てることができないため、それほど大きなリターンは得られません。
まさに今この瞬間に始めることが、一番ローリスクハイリターン。仮に失敗しても、まだまだこれから先でやり直しができますし、うまくいけば、ここから先の人生すべてにおいてその経験を活かすことができるのです。
その他にも本の中では、世代別におすすめのお金の使い方を紹介しています。例えば20代の場合、「将来への成功につながる失敗を経験しましょう」と書きました。よくお金持ちから聞く内容です。
また、その後の人生に役立つ「知識」を獲得するためにもお金を使いましょう。20代の方からお金の相談を受けた時に、「どんな金融商品に投資したらいいですか?」「何の株を買ったらいいですか?」と、金融投資について質問を受けます。
そこで私は、お金持ちからのアドバイスを踏まえて、「ぜひ自分に投資して、知識を身につけたり、何かを経験をすることにお金を使ってください」と伝えています。そして、ここで得られた経験や知識が、その後の人生で富や価値を生み出す源泉になるのです。ぜひ20代のうちはそういったところにお金を使いましょう。
知識や経験を得たのであれば、30代では質の高い人脈にお金を使いましょう。自分の視野や価値観を変えていきながら、ここらあたりでようやく金融投資を少し始めてもいいでしょう。
ちなみに、30代で始める金融投資が仮にうまくいかなかったとしても、まだまだ現役で働いているので、いくらでも取り返すことができます。仮に大きく増えれば、自分で使えるお金がさらに増えるので、それはそれでラッキーです。
こうして下準備をしていく30代から、続いて40代です。ここは、大きくお金の使い方が変わり分岐していくタイミングです。独身の方であれば、老後に向けた資産形成を頭の片隅に少し入れながら動くと良いでしょう。
また、ご結婚されていて家族がいる人は、家族の成長、思い出づくり、もしくは家族に対してお金を遺していかなければいけないので、そういったところを少し考える必要があります。そして自分の身体や、自分に何かあった時に遺された家族のためのリスク対策にもお金を使っていくタイミングになります。
こうして準備をした40代を経て、やはり50代は健康が少し気になってくるところ。ここでは時間も大切になっていきますので、お金を使って時間を手に入れる工夫が必要になってきます。それらを駆使して、ゆとりを確保しながら老後に備えるのが50代のお金の使い方です。
そして60代以降。「ここまでに学んだ合理的なお金の使い方を駆使して、人生をぜひ楽しんでください」というアドバイスになります。
ちなみに60代以降のお金の使い方で、お金持ちの方の事例を1つお伝えします。これは実際に、私が60代後半の女性の方から言われたことです。「お金をいくら貯めても、幸せは貯まらないものよ」。将来に向けて、ちょうど資産を取り崩していこうという活動を始められたお金持ちです。
お金という有形の資産を、思い出や経験という無形の資産に変えていくということに取り組んでいました。将来、自分がより幸せになるために、合理的なお金の使い方の1つだと感じましたね。
最後にまとめです。合理的なお金の使い方は、お金持ちに限らず、誰にでもできる内容になっています。また「今日が人生最後の日だ」と思うと、今日1日を大切に生きることができるので、ぜひ実践してみてください。
お金の話をたくさんしましたが、「富を最大化することよりも、人生を最大化すること」のほうが大切です。ぜひお金を上手に使って、楽しく豊かな人生をみなさんも送ってください。
ということで、本日お話した内容が書かれている私の著書『お金持ちは合理的』は絶賛発売中です。ぜひみなさんも手に取って読んでいただいて、本の最後には私の連絡先なども入っているので、感想などもいただければと思います。本日は、ありがとうございました。
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