なぜ多くの企業が「上場」を目指すのか

野村高文氏(以下、野村):1個質問なんですけど、それでもけっこう多くの企業が上場を目指すのは、上場で会社にお金がわっと入ってくるじゃないですか。だからスピードを取りたいってことなんですか? 非上場の場合ってその利益の分だけ積み上げていくっていうモデルですよね。

亀山敬司氏(以下、亀山):あぁなるほど。上場自体はもちろん、いいとこいっぱいあるよ。もちろん例えば少ない資金だけど、株主を集めるから大きい事業できるっていうので、特にスタートアップとかだったらお金ないけど、エンジェルとかVCが出してくれるお金で、でもその彼らとしては出口は上場しないと困るから、上場目指すじゃない。

そのお金があるお陰で新しい事業に何億円も投資ができたりするのはあるよね。それ自体は金利かかるわけじゃないから、プラスはあるよね。あとは信用もあるよね。お父さんにずっと「どこ就職しようかしら」って、「やっぱ上場会社のほうがいいんじゃない」ってあるじゃないですか。

野村:あります。

亀山:安心感がある。うん、だから金融系にしても証券系にしても、上場している会社のほうが取引きしやすいところあるよね。

野村:そうですね。

亀山:だから信用もあるし、社会的な信用っているのでいうと強いかな。それでいうと、オーナー企業の独断でやるよりはいいなっていう時もあるわけよ。俺も、なんか偉そうに「うち買ったほうがいいよ」とか言ってるけど、俺がボケてさ、経営判断メチャクチャ誤ったらもうめちゃくちゃひどいことになる。例えばね(笑)。

野村:まあそうですね、民主主義国家か独裁国家かの問題みたいな感じですよね(笑)。

上場企業の「窮屈なところ」の本音

亀山:民主主義と独裁の違いはあって、上場のがもちろん民主主義っぽいところあるから、それでいうとそれも良し悪しはあるというのはあるね。

野村:そうですね、はい。意思決定とかそういうことですもんね。意思決定の遅さ早さとかそういうことでもありますもんね。

亀山:例えばいろんな人たちが上場目指すのってのはけっこう夢なとこもあると思うんだけど、結局上場会社っていうのはちょっと窮屈なところもあるっていうのは、最近いろんな上場会社の人と会う機会も多くなったから、本音で聞く時もあるわけよ。

役員の人もいれば、社長の人もいるし、いろんな人たちが、もちろんいいところはあるし、悪いところもあるしって話をいろいろするんだけども。特に小っちゃい会社で、例えば利益がね、2、3億円しかないような会社があった時に、上場維持だけで数千万円かかったりとかするのもあるし、その中に仮に1億円の利益あって、数千万円かかってたら利益が半分になるって話になるんだよね。

野村:そうですよね(笑)。けっこうつらいですね。

亀山:っていうのでいうと、純利益的にいっても全体的にいっても、そこ自体がちょっとそのぐらいの規模だったら普通のほうがいい時もあるよっていうのも1つあるよね。

経営層に「営業利益」に注目する人がいるわけ

亀山:さっきの話の中で、会社の作りで言ったたら、上場会社ってけっこう子会社とか持ってたりするじゃない? 例えば51パーセント持ってるとしようか、その会社の子会社で。俺もね最近ちょっと、上場の仕組みを理解してなかったんだけど、いろいろ話聞いたら、51パーセント持ってたら売上は全部つくわけよ、そこの子会社の売上が。で、営業利益までつくのかな、確か。

野村:連結ってやつですね。

亀山:連結でね。結局じゃあ純利益になると、その会社の半分だけの利益がつくっていう考え方なんだよね。だから営業利益だけ増やそうと思うと、51パーセント持ってると売上と営業利益が増えるわけよ。

なんで、役員あたりからすると結局その営業利益を目標にされたりとかする時があった時に、じゃあ51パーセントで会社買った、売上増えます、営業利益もそのまま乗っかってきます、で純利益になると半分になります、みたいな話になるわけよ。

ってなった時に、どっちかというと営業利益を目標にしている役員からすると、逆にそこが丸々つくんだからいいんじゃない、みたいな考え方もあったりするんだよね。

野村:だから営業利益を数字上は伸ばしやすいってことなんですね。

亀山:そうだね。だから売上が伸びます、営業利益伸びます、でも純利益減ってますっていうこともあったり。非上場の会社だと、例えば10億円の利益があった場合は、6億5,000万円ぐらいの純利益になるんですね。

野村:そうですね。税引後。

亀山:でも上場会社は100億円利益あったとしても、65億円じゃなく、どちらかというと低いことが多いってことになるんだよね。

野村:あぁ、そうか。だからそれは連結の営業利益が乗っかっていて、で純利益のカウントは半分だからっていうことなんですね。

亀山:っていうのもあるし、税制効果をあんまりそれ以上に取ってない時があるっていうか。

海外では「のれん」自体を償却しないケースも多い

亀山:例えばそうだね、さっき言ったのれんみたいなものとかあった時に、のれんって俺たちは5年ぐらいで償却するとか言ってたじゃない?

野村:はい、そうですね。先ほど事業譲渡の場合は、はい。

亀山:でも会社って15年とか20年で償却するところもあるわけよ。っていう時に、じゃあ10年間それ続くのかっていうと、けっこう微妙なもんが多いわけよ、のれんっていう価値がね。

野村:まあそうですね、わかんないですけど、なんかのゲーム会社のゲーム事業を買った時に、10年、20年その価値が続くかっていったら微妙な感じですよね。

亀山:今度はそれ自体が、今度株式で持ってたら税制上も経費にならないから、なんていうかな、結局税金の対象の経費にならないから、さっき言ったみたいに利益が上がってても純利益がすごく少なくなってしまう。

つまり税務上は経費にならない中で、税金がそれ以上にかかる。つまり35パーセント以上かかるみたいな状態になるっていうこともあるんだよね。さらにね、ここ最近だとのれん自体償却しないっていうケースも、会計基準変わって、海外だとそういうのが多いらしくて。

要はその価値自体が落ちないって判断されたら、ずっとのれんはのれんのまま置いとくっていう。

野村:へぇ。土地みたいですね。

亀山:だからそれで言うとさ、会社の資産にのれんみたいなものがどんどんあるわけよ。で、これがある時に価値がなくなるものかもしれないけど、B/S上は乗ってるっていう、資産上ね。っていうようなかたちもあるんだよね。

それもある意味正しいところもあるのかもしれないんだけど、非上場と比べると、どうしても営業利益が良く見えて純利益少なめになるっていうケースが、いろいろ計算してみてるとけっこうあるという。

なので純利益だけ見ると、結果的になんていうかな、非上場でも健全な感じっていうことかな。まあ、もし会社の最終目的が純利益であるならばって話だけどね。

野村:そうですね。

亀山:まぁそのへんのずれも出てくるよねと。

上場で「見かけをよくしないといけない」難しさ

亀山:だから役員の人たちの買収基準とか聞いても、俺たちよりも明らかにハードルが緩いのよ。

「この会社いくらで買います」って話の時に、もともとうちも最近上場会社の元役員とかうちの会社くることもあるわけ。で買収提案とか来るんだよね。

でも買収提案きた時に「これはどうなの?」っていったらこう計算してきて、「これだとこれぐらいで回収できます」っていう話をするんだけど、「いやちょっと待ってよ」と。「それ税引前の話」って、いわゆる「税引後だったら違うよね」みたいになってくるんだよね。

「え、そっちじゃないとダメなんですか」みたいな話になって、いろいろ説明すると「まあ確かに」ってなるんだけど、もともと税引後の利益を求めてない役員からすると、税引前利益をみて「これは会社が買うべき価値です」って言われるわけよ。ちょっと言葉ややこしいんだけどね。

という感じで、結局その発想でやると買収がしやすいんだよね、上場会社の考え方だと。純利益で考えてないとね。という中で、買収基準に関しても俺は辛めでやっちゃうっていうことかな、どっちかっていうと。

野村:非上場のほうが。

亀山:非上場のほうが、純利益で考えちゃうからね。でもまあどっちが正しいかっていうと、俺は純利益かなと思ってたから。最後はね。

野村:そうですよね、会社に本当に残るお金っていうのは純利益なわけですもんね。

亀山:だからそういった中で、何が言いたいかっていうと、非上場に比べると上場っていうのは俺たち以上に、なんていうかな、見かけをけっこう綺麗に、見かけをよくしないといけないっていう、ちょっと化粧しないといけないみたいな。

野村:そうですね(笑)。そうしないと株買ってくれないですもんね。

亀山:っていうことが多いから、どうしてもちょっと見た目を良くしようっていう動きが出てしまう。で、そうなるのは会社にとってあんまり良くない時もあるよっていう話だよね。

ブレない経営に求められるのは「実態」

亀山:だからやっぱ実態が大事だと思う時に、そこを求めすぎると経営っておかしくなるからね。こんなことばっかり言ってるから、俺ちょっとVCの会社に嫌われちゃうんだよね(笑)。

野村:確かに(笑)。そのあたりの方々のロジックとは全く逆のことをおっしゃってますもんね。

亀山:そうだよね。だから、最近ちょっと嫌われてると思うことがあってさ、うちがちょっと投資というか取引してる会社だったかな。「DMMと取引すると上場できませんよ」っていうことを言うVCの人もたまにいたりするんだよ。

野村:ええ、そうなんですか。

亀山:「いやいや、それないだろう」みたいな、別にうちも上場会社と取引してるし、別に数パーセントの株ぐらい持ってたって、そんなもの影響ないからね、実際問題。でも実際とは関係ないと思うんだけど、ただまあそういった感じのことを言うっていうのは、気持ちはわかるんだけどね。どっちかっていうと俺が関わってたら、「これ上場やめたら」みたいなこと言っちゃいそうだもんね(笑)。

野村:(笑)。そっちの気持ちが傾くっていうのはあるかもしれないですね。

亀山:だから投資かどうこうっていうよりも、逆にいうとM&Aの案件とか持って来てくれるの、みんな。逆に「ちょっと上場厳しい、難しいんですけど買いませんか」みたいな。

そこでは利害が一致するんだけど、こと、「この会社自体の未来をどう見るか」っていう時になると、ちょっと意見がずれそうな時もあったりとかするから、風評被害をたまに受ける(笑)。

野村:風評被害(笑)。

亀山:「それひどいだろう」みたいな、「いや別に取引ぐらいしても大丈夫だから」みたいな。みんな知ってるからうち。

野村:そうですよね(笑)。悪い会社みたいな感じですよね、「ここと取引してると上場できない」みたいなの。

亀山:でも彼らとしては利害を考えると、そっちのほうが賢明なのはわからんでもないけど、ちょっとこれはちょっと言いすぎじゃない? みたいなことをたまに。

野村:そういうことがあったんですね。そうですか。

業績V字回復に“見える”テクニックも

亀山:うん、上場会社いろいろとね、そういった中でいうと、その見た目っていうので、この間聞いたのでいうと、昔、日産とかの立て直しをゴーンがやったとか話があって。

野村:ええ、ありましたね。

亀山:これもちょっと又聞きだから、俺「ああなるほど」と思ったのが、立ち上げ時に要は減価償却がいろいろあるのを、一気にもう特損でバーンと落としちゃうわけよ。

すると、もともと減価償却は毎年、わかんないけどいくらかあったでしょ。それを始めた段階で、バンと全部落としちゃうとする。そしたら毎年の減価償却減るじゃないですか。そうするとそこから業績回復に見えるんだよね。

野村:あぁ、けっこう単純な仕組みですね(笑)。

亀山:そう、だから、先に償却しちゃうじゃない。翌年から減価償却減るじゃない。だからなんとなく、それだけでもちょっと上澄みになるっていう。

だから基本は、そういった面でいうともちろんゴーンさんがね、ほかの部分で業績立て直した分もあるんだろうけど、ある意味ちょっとその分先に損失出しちゃって、後々をちょっとよく見せるっていうテクニックもあったりとかする。これって化粧の技術みたいな話なわけ。ちょっとマスカラ塗るのうまくなるみたいな。そういう話じゃない?

野村:確かに、そうですよね。V字回復って言葉がありますけど、一気にガクンと落ちて、その翌年に利益が出てて、しかもそれっていうのが「以前よりもさらに利益が出てるぞ」みたいなふうになると、見栄えはめちゃめちゃいいですもんね。

亀山:そういうことも考えないと、株主に対するなんていうかな、支持を受けられないみたいなことで、化粧しないとモテないとか思ってがんばるみたいな話じゃないけど、そういう世間体じゃないけどね、株主体というか、そういったことも考えないといけないっていうのは、けっこういろんな面で頭使うよね。

野村:そうですね、確かに。

資金調達した時点で「途中でやめます」と言えない現実も

野村:1個補足で質問なんですけど、よく企業がスピードを持って成長するためには資本が必要って話があるじゃないですか。

結局そのエクイティ調達するのって、その利益を積み上げていくとどうしても遅くなっちゃうから、一気にがっと調達して投資する、投資というか事業に邁進するみたいな話があるじゃないですか。非上場の場合って、その場合って資金調達っていうのはどういう考え方なんですか? 主に融資でやるんですか?

亀山:主に融資だね。さっき言ったみたいに、社員に株を出すのはある意味エクイティで、そういう制度取り入れるのもありだけど、基本もうなんとか金融公庫でお金を借りるとか、銀行に頭下げて「貸してくだせえ」っていう(笑)。

野村:亀山さんもあれですよね、もともと信用金庫に頭を下げられて。

亀山:そうだね、そこから始まってるけど、ほとんどみんな金借りてやってるよね。

野村:そうなんですね。

亀山:その分返済しないといけないし、レバレッジはかかるけど、無理な投資して潰れちゃう時もあるわけ、返せなくなって。

野村:返さなきゃいけないですからね、そっちの場合は。

亀山:そこがリスクではあるし、最近はどうか知らないけど、もともとは個人保証があるから、それによって会社以上に借りにくることもある。

野村:わりとエクイティの場合って、実績関係なく過去の決算書とかあんまり見ずに、事業プランとその人に対してお金がつくみたいなとこがあって。

で、金融機関は絶対そんなことしないじゃないですか。「3期まず黒字を出してください」みたいな世界になるじゃないですか。だからその調達できる額とかスピードも、どうしても遅くなるのかなって感じもするんですけど、そのあたりっていかがですか?

亀山:いやでもスタートアップは当然、エクイティで。

野村:あぁ。

亀山:それはもうぜんぜんありだと思うよ。でもそれをやるってことは、やっぱ上場目指すしかなくなるのも現実なんだよね。なんで「途中でやめます」とは言えないんだ。

野村:はい、確かに。調達した時点でそう言えないですもんね。

亀山:調達した時点で他の人の投資を受けたんだからさ、ある意味それは覚悟の上でやんないといけないというのは間違いないかな。

一番大事なのは調達の「価値」

野村:じゃあどっちを選ぶかっていう話なんですね。

亀山:どっちがいいとは言ってないんだよね。うん、ただ一方的に「そっちだけが良い」っていうのはちょっと違うかなってだけかな。

野村:そうですね。

亀山:そういったようなIT系で投資を受けてやってくのもあるけど、そもそも普通に事業をやってて回ってる会社が上場を目指すこともあるじゃない。

野村:確かに。

亀山:コツコツやってきたけど、10年やってきて黒字になって、業績伸びてきたから上場しようってのもあるじゃない。その時は選択できるんじゃないかな。むしろこれで受けてやるべきなのか。

野村:もう引き続き非上場でいくのかってことですね。

亀山:その時にエクイティいっぱい集めて、さらに大きいことをやりたいならいいんだけど、「いやこのままでいいんですけど、でも上場したいし」っていうのもあるわけよ。

だから調達の価値が一番大事なんだよね。でも調達いらないのに目指す時もあるわけ。今ので別に投資予定もないから、コツコツやりたいんでっていう人でもね。そういう、この間もちょっとそういうやついたから、「じゃあ今のままでもやってけるじゃない」「あ、そうなんですけど、上場するとモテそうじゃないですか」って(笑)。

野村:あーそうか(笑)。

亀山:「いやいやモテるかもしれないけど、もう結婚してるだろうから、モテてもなおさら動きにくくなるよ」みたいな。社会的責任オープンみたいな。「うーん」って悩んでたけど。「モテたいけどな」みたいな(笑)。

野村:そうですよね、モテるのと、社会的責任を引き受けて全部開示されて、かつ上場コストが年に数千万円かかる、どっちをとるかってことですよね。

亀山:そうね、そのへんで。なかなかね、ここは人生の選択だっていう。そういって上場目指すとか言ってたけど。「やっぱモテたいです」とかって(笑)。

野村:強いですね、動機がなかなか(笑)。そこに関する動機がすごい。いやいや、よくわかりました、ありがとうございます。

上場も、あえて非上場であることも、誇りを持っていい

野村:でも、本当に亀山さんに今日お話をうかがって、上場と非上場って、けっこう一般的には「上場のほうがやっぱいいんじゃないの」とか「社会的信頼あるんじゃないの」みたいな話ってあるんですけど、そんな単純な話ではないんだなっていうことがよくわかりました。

亀山:そうだね。もちろんそこは確かにあるし、いいとこいっぱいあるよ。だからそれだけじゃなくてデメリットも理解した上で、これぐらいの利益だったら、上場すると維持費だけでも大変だなとかいうのも考えても良いし、あとはそうだね、長期的な時に自分のやりたいようにできないよっていうことも考えたほうが良いしね。

いろんな面でさ、もちろん人を取りやすくなるとかいいとこもあるんだけど、証券会社で鐘鳴らしたいとかいうのもあるんじゃないですか。

野村:そうですね、誇らしいですよね。

亀山:誇らしいのもあるしね。だからそういうのもあるけど、実際問題何が言いたいかというと、非上場の人たちも実質的なかたちでいうと見かけよりも実を取ってるんで、ある意味そこは誇りをもって、上場、非上場だっていってもいい気がするかなっていう。

野村:そういうことですね。あえて、もう意思を持って、非上場なんだってことですね。

亀山:うん。というのもありだと思うんだね。だからそれは1つの選択として、全部いいことだけじゃないよっていうことだけは、ちょっと考えた上で決めたほうが良いな。

野村:ありがとうございます。

非上場企業の持株会は「DMM流新しい資本主義」

亀山:俺的なものでいうと、あとはね、上場すると公人になっちゃうからね。俺個人で言わすと、公人になると顔出ししないといけないっていう。

野村:あぁそっか、株主総会も顔出ししなきゃいけないんですよね。

亀山:というか公人扱いになると、スクープ撮られたら目線が入らないらしいよ。政治家は……。

野村:そこってあれなんですね、基準がそうなんですね。

亀山:八百屋の親父はちゃんと隠してくれるらしいんだよね。犯罪者はだめだけど、ちょっとしたことなら公人扱いになるっていう。

野村:じゃあれですね、上場した瞬間に亀山さんの顔が解禁されるわけですね。

亀山:解禁されるという。これだけでも俺絶対嫌みたいな(笑)。

野村:確かに(笑)。

亀山:会社以上にプライベートが大事。

野村:確かに(笑)。そうですね。

亀山:まあ引退した後にね、代表下りてからならいいんだけど。例えばっていう感じかな。

野村:なるほど、確かにそういう基準もあるんですね。

亀山:まあそうだね、そういった面では別にいろんな最近流行りの新しい資本主義とか、そういう言葉あるじゃない。

野村:ありますね、はい。

亀山:それでいうと、ある意味上場でも非上場もいろいろあると思うんだけど、非上場の中でもさっきみたいな持株会作って、還元していくっていうのも1つのかたちで、これも俺なりのちょっと新しい資本主義の考え方の中では、今の格差的な問題とかっていうのは是正するのがたぶんそういうことだと思うんだけど。

それの1つの案としてはありかなと。「DMM流新しい資本主義」ということで、ちょっと、ちょっと良いお題になるね(笑)。

野村:いいタイトルになりましたね。

亀山:いいタイトルで決めましょう、これで。

野村:ありがとうございます。

亀山:というようなことです。じゃあ長々と話しましたけども。

野村:2回に渡ってありがとうございました。

亀山:みなさん、いい会社だから就職に来てね(笑)。

野村:そうですね(笑)。

亀山:よろしくでーすっていうPRでした。はいどうも。