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著者に聞く、「マネ型」徹底活用方法Vol.3 メンバーの可能性を最大化する1on1って?〜ロープレ大公開〜(全3記事)

センスや感覚に頼らずに「マネジメントの型」を学ぶメリット 人を動かし成果を出す「ピープルマネジメント」の技術

株式会社EVeM主催のウェビナーの模様をお届けします。テーマは「メンバーの可能性を最大化させる1on1」。『急成長を導くマネージャーの型 ~地位・権力が通用しない時代の“イーブン"なマネジメント』著者で株式会社EVeM CEOの長村禎庸氏と、紺野佳南氏、鈴木純太氏が登壇し、1on1の型についてロープレを交えて解説しました。本記事では「型」を学ぶメリットについて語られました。

著者に聞く、「マネ型」徹底活用方法

長村禎庸氏(以下、長村):みなさんどうもこんにちは。長村です。今日はどうぞよろしくお願いします。私が初めて入った会社はリクルートで、その後はディー・エヌ・エーという会社に行きまして、さまざまな部門のマネジメントをしてきました。

その後、ハウテレビジョンという会社で、取締役COOを担当しました。(ここは)すごく良いサービスを運営していた会社だったんですが、マネジメントの力が弱いことで伸び悩んでいたので、マネジメントの力があれば伸びるだろうと思って入りました。実際、2年後に東証マザーズ市場に上場しています。そこでの経験を基に、EVeMという会社を設立して今に至ります。

紺野佳南氏(以下、紺野):ありがとうございます。では次に、私の自己紹介をさせていただければと思っております。株式会社EVeMで取締役COOを務めております、紺野と申します。よろしくお願いいたします。

私は、本当に一貫してずっとベンチャー企業やスタートアップ企業でキャリアを歩んでいます。株式会社EVeMに入る前までは、「LIPS」というコスメアプリを作っている株式会社AppBrewのビジネスサイドの立ち上げとして、サービスのグロースに携わらせていただきました。

主に営業戦略や商品戦略、採用等を担当していたんですけれども、ちょうど2020年のタイミングでEVeMのメソッドに出会って非常に感銘を受けて、そこから認定トレーナーのお仕事をさせていただいて、2021年に株式会社EVeMにジョインしました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

では、続きましてジェイさん、自己紹介をお願いできますでしょうか。

鈴木純太氏(以下、鈴木):みなさま、お忙しい中ありがとうございます。EVeMの鈴木と申します。「ジェイ」というあだ名でやらせてもらっていますので、ぜひお気軽に呼んでいただければと思います。

簡単に経歴をお話しします。ベンチャーでセールスを中心にキャリアを積ませていただき、AppBroadCastでスマホゲームの広告営業をしていましたが、(AppBroadCastを)KDDIグループに売却した後は、auゲームの広告営業をさせていただいております。

その後、スウェーデンで設立され、MBO(マネジメント・バイアウト)して日本法人になった、VirtusizeというバーティカルSaaSでアカウントパートナーをしていました。1個前は、RocketsというセールステックでCSOのポジションを務め、2022年にEVeMにジョインして、今はアカウントパートナーとなっております。

毎朝、音声配信アプリ「Voicy」で『スタートアップ営業ラジオ』という番組を配信させていただいたり、Twitterでスタートアップについてのノウハウを発信したりしておりますので、もし今日のご感想やお気づきの点、質問などが何かあれば、ぜひぜひSNS上でお声掛けいただければと思います。今日はよろしくお願いいたします。

紺野:ありがとうございます。本日はこの3名でウェビナーを展開させていただければと思っております。

メンバーの可能性を最大化する1on1の型を学ぶ

紺野:まずは、本日の目的、目標、アジェンダを簡単にご紹介させてください。

本日の目的は、テーマにもございました「メンバーの可能性を最大化する1on1の型を学ぶ」について、みなさまと一緒に理解を深めていきたいなと思っております。目標としましては、「明日使える『メンバーとの1on1で使える型』を1つでも持って帰っていただける状態」を目指していければと思っております。

今日はたった1時間なので、非常にボリューミーな内容になっているんですけれども、最初に会社・事業紹介を簡単にさせていただいて、マネジメントの型、1on1の型についてご紹介させていただければと思っております。

ケース1、ケース2というところで、今日は1on1ロープレの実演をご用意させていただいておりますので、ぜひお楽しみいただければと思っております。その後にまとめ、最後に質疑応答をご用意させていただいております。質疑応答の時間じゃなくてもかまわないので、このウェビナーの時間中に「これはちょっと聞きたいな」というものがもしございましたら、ぜひQ&A欄までいただければと思っております。

では、さっそく弊社のサービス紹介と事業紹介をさせていただければと思っております。もしかしたら、(ご覧の方の)中には見たことがある方もいらっしゃるかもしれないんですけれども、弊社代表の長村が『急成長を導くマネージャーの型』という書籍を出しております。

こちらは非常にありがたいことに、スタートアップやベンチャーのマネージャー層のみなさま、経営層のみなさまに読んでいただいて、(感想の)お声を頂戴しております。EVeMのメソッドにつきましては、この『急成長を導くマネージャーの型』にぎゅっと濃縮されておりますので、「まだ手に取ったことがないよ」といった方につきましては、ぜひ手に取っていただけると非常にうれしいなと思っております。

「EVeM for Business」という法人(向け)サービスでは、この書籍(の内容)を実際に「使える」かたちに持っていくところまでサポートしています。EVeMのメソッドを、現役のベンチャーマネージャーがみなさまに教えますといったかたちで、事業成長を引っ張るベンチャーマネージャーの育成プログラムを法人サービスとしてご提供しております。

私たちのプログラムメソッドの特長は、大きく分けると4つあります。1つ目は体系的なカリキュラムで、ベンチャーのマネージャーに必要なマネジメントスキルを、部分部分だけではなくて体系的にお伝えするところです。

2つ目は、少人数制クラスです。よくある研修プログラムですと、1人の講師に対して10人や20人の生徒さんたちということが多いんですけれども、私たちの場合は、1つのトレーナーに4人、多くても5人くらいまでのクラスを組み、より個別に最適(化)したコミュニケーション設定を心がけております。

3つ目は、実際に教えるトレーナーが現役のベンチャーマネージャーであるところです。こちらが一番の特長と言っても過言ではないかもしれません。研修講師といった方ではなくて、現役のベンチャーマネージャーを取りそろえておりますので、すごくリアルな実体験を反映させたプログラムを、私たちからもご提供できるのではないかなと思っております。

4つ目は、「とにかく実践までサポートします」といった点で、座学だけにとどまらない実践型のプログラムをご提供しております。これが「EVeM for Business」の4つの特長です。

事業フェーズの早い段階からEVeMのプログラムを入れていただいている会社さんが非常に多くて、本当に早いところですと、まだ社員数が10人に満たない規模の会社さんもいらっしゃいます。一番多いのは、やはり30人から50人ぐらいのタイミングでEVeMのプログラムを入れるお客さまです。

例えば、SHEさんだと30人ぐらいのタイミングで入れていただいています。今は100人ぐらいの規模になられていますが、(このような)急成長に少しでも役立てていただけるようなマネジメントメソッドをご提供しております。

あとは法人ビジネス以外にも、個人向けスクールの「Emo」というサービスもご提供させていただいているんですけれども、開始から約2年で累計受講者数は150名以上(を突破しました)。これはいわゆる社外のマネージャーさんと一緒に、スクール形式でマネジメントを学ぼうといったサービスになっております。

興味のある方はぜひ「Emo マネジメント」で検索してみてください。お願いいたします。

マネジメントは総合格闘技

紺野:ではさっそく本題に入っていければと思っております。まずは「マネジメントの型」について、代表の長村から、みなさまにお話をさせていただければと思っております。では長村さん、お願いします。

長村:はい、よろしくお願いします。「マネジメントの地図」と、いきなり「うっ」となるような図を(スライドに)ご提示しているんですけれども、私たちが教えているのはマネジメント全部です。

マネジメントは総合格闘技だと思っていまして、何か1つの問題が起こったとしても、それはピープルマネジメントが問題なのか、戦略作りが問題なのかとか、いろんな問題が複雑に絡み合っているので、ごく一部だけじゃなくて、すべてをやることがマネジメントだと思っています。

(スライドを示し)ここに書いている「ベンチャーのマネージャーってどういう役割なんですか?」という話や、ベンチャーマネージャーの基本的な動作、どういうふうにクオーターや半期を過ごしていくのかが書いてあります。あと、マネジメントは1人でやることじゃないと思うので、基本動作をするためには人を動かさなきゃいけないので、「ピープルマネジメントの技術」というものがあります。

4番目は「立ち位置と心得」、セルフマネジメントですね。やはりベンチャーだと「マネージャーがダメでも、会社の看板があるから辞めるのはもったいないので辞めません」というお話は通用しないと思います。マネージャーがイケてなければ「では辞めます」という話に直結します。なので、マネージャー自身がどういう人間であるべきかがすごく大事です。それを定期的にチェックしながら人間を磨いていきましょうというコンテンツもあります。

今日は、ここ(スライド)の3番目「ピープルマネジメントの技術」ということで、人を動かすためのコミュニケーション技術についてお話しできればと思います。

型があれば、感情に振り回されずにマネジメントができる

長村:マネジメントの型は全部で50個程度あるんですけれども、何か問題が起きた時や、ある状況にどう対応しようか悩んだ時に、その型を頭に入れておいて、それがいつでも引き出せる状態にあれば、すごくクオリティが高いマネジメントができます。なので、私たちは「センスとか感覚に頼ることなく、この50個の型をインストールして、必要に応じて引き出してください」とお伝えしています。

(スライドを示し)具体的にはこんなかたちで、今日もこのフォーマットでいろいろと解説していきたいんですけれども。何か問題が起こって対処しなきゃいけない状況があった時に、「何が欠けているのかな?」ということを50個の型の中から検索していただきます。1つ、2つ、3つ、いろいろな型を選んでいただいて、「これが欠けているからこの問題が起こるんだ」と特定できれば、その型に基づいた具体的対処ができるということです。

マネジメントは、こういう型とか指針がないと、けっこう普通に感情が持っていかれちゃうんですよね。「メンバーにものすごく反抗されたので、とにかく気持ちが病んでいます。どう対応していいかわかりません。3日4日悩んでいます。手がつきません」ということはあると思うんですけれども、型があれば感情を持っていかれることなくロジカルに対応できるので、今日はそういう型をお伝えできればと思います。

最終的にはこういったかたちで、型を参考に1つから3つぐらいの当たりをつけて、対策を打っていただけるマネージャーになっていただくことを目指して、私たちはふだん活動しているわけですけれども。今日はこの「欠けている型」50個全部はご紹介できないんですが、「ピープルマネジメント」という部分に特化して、時間の許す限りお伝えできればと思います。

紺野:ありがとうございます。みなさまにマネジメントの型についてお話しさせていただきました。ここからは、ピープルマネジメントの中でも非常に重要な1on1の型についてお話しさせていただければと思っております。

成果を残すために、人を動かし支援する「ピープルマネジメント」の技術

紺野:はじめに、「ピープルマネジメントってどういう技術なんですか?」といったところ(をご説明します)。私たちはこれを「成果を残すために、人を動かし支援するための技術」と認識しています。

その中でも、1on1はメンバーに対して直接働き掛けることができるんですよね。これはやはりなかなかない機会だと思っておりまして、ピープルマネジメントの中でも1on1は非常に有効な手段の1つだと捉えていただければと思っております。

ピープルマネジメントの中でも直接働き掛けることができる1on1には、実はいくつか種類がありまして、これは(スライドに)書かせていただいております「ティーチング」「コーチング」「フィードバック」の3つのスキルです。私たちは、このようなスキルが実際にピープルマネジメントで必要だと捉えております。

それぞれ「ティーチング」「コーチング」「フィードバック」ってどういうものかといったところを、こちらの表に簡単にまとめさせていただきました。

まず「ティーチング」に関しては、「知らないこととか、足りないスキルを教えてあげる」というところですね。相手にその知識がない、自分で学ぶのには少し難しいだろうなといった時に、マネージャーからメンバーに対して、ティーチングのスキルを使って物事をちゃんと教えてあげてください。

その次は「コーチング」です。コーチングは、最近けっこう耳にする方も多いんじゃないかなと思っているんですけれども、質問を重ねてあげることによって相手に気づきを与えていくことです。相手がちゃんと答えまで導けるような問いを投げ掛けてあげることが、コーチングになっております。

これが使えるシーンは、ここにも書かせていただきましたように「相手の中に答えがある時」です。逆に言うと、相手の中にしか答えがない問いってあると思うんですね。例えば、その人のキャリアをどうしたいのかは、こっちが決めることじゃなくて相手にしかわからないもの。そういった際にコーチングの技術を使ってあげてください。

3つ目は「フィードバック」ですね。フィードバックは非常に難しい技術として捉えている方も多いと思うんですけれども、人によっては耳の痛い事実とも言われるかもしれない、客観的な事実をちゃんと伝えてあげることです。その事実に向き合わない限り変化を期待できない時は、フィードバックを使ってあげてください。

3つのスキルを使いこなせることも非常に重要なんですけれども、必要なシーンでちゃんとそのスキルが使いこなせるといったところが(より)重要なポイントになっております。例えば、ティーチングが必要な時にコーチングをやっても意味ないんですね。必要な時とタイミングで、それぞれのスキルをちゃんと引き出せる状態を作っておくことが非常に重要なポイントとなっております。

本日はコーチングとフィードバックの2つをピックアップさせていただいて、みなさまには実演というかたちで1on1のロープレを見ていただきたいなと思っております。

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