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第962回 マイキャリ『先延ばし癖の原因と6つの改善方法』(全1記事)

やらなくちゃと思いつつ...「先延ばし癖」がついている人の3つの特徴 改善の第一歩は「失うものを意識すること」

日本最大のビジネススクール「グロービス経営大学院」が、ビジネスパーソンに向けて、予測不能な時代に活躍するチャンスを掴むヒントを配信するVoicyチャンネル「ちょっと差がつくビジネスサプリ」。本記事では、ついついやるべきことを後回しにしてしまう「先延ばし癖」の改善方法について解説されました。 ■音声コンテンツはこちら

「先延ばし癖」がついてしまっている人の3つの特徴

鈴木麻希氏(以下、鈴木):今日は、先延ばし癖の原因と、6つの改善方法についてお話しします。やらなくちゃと思いつつも、ついついやるべきことを後回しにしてしまう。多くの方が、1度は仕事や勉強などでこういった経験をしたことがあるのではないでしょうか。

まず、物事を先延ばしにすることが癖づいてしまっている人の特徴は、大きく分けて3つあります。

1つめは、過度に楽観的なことです。先延ばしが、将来の自分にどんな影響があるか、あまり先々のことについて深く考えていないという特徴があります。

2つめの特徴は、めんどくさがりであることです。タスクの中には、一定の時間を費やして集中する必要があるものなどストレスを感じるものがあります。そうした不快な状態から逃れたいがために、ズルズルと先延ばしをしてしまうという特徴です。

3つめの特徴は、完璧主義であることです。こだわりが強くて、一つひとつのステップに時間をかけてしまうので、なかなかコアな部分に取り組めずに、結果として先延ばしになっているという人もいます。

なんだか耳が痛いなぁという人もいらっしゃるかもしれないですが、具体的に先延ばし癖を改善するにはどうすればよいのか、ぜひ普段の生活に取り入れていただきたい方法を6つ紹介します。

先延ばし癖の改善にはまず「失うものを意識すること」

1つめの方法は、「失うものを意識すること」です。先延ばし癖は、そう簡単に解消できるものではありません。まずは「先延ばし癖を治していくぞ」という強い覚悟を持つことが何よりも大事です。

そうは言っても......という方は、まずはじめに簡単なホラーストーリーをイメージしてみることからはじめてみましょう。例えば、この癖を治さなかったら仕事を任せてもらえなくなるかもしれないとか、周囲からの信用を失ってしまうかもしれないといったことを具体的に思い浮かべるイメージです。

具体的な危機感を持つことで、これから紹介する先延ばし癖の改善方法も、意識的に取り組みやすくなると思います。

2つめの方法は、「タスクを細かく分解して少しずつ取り組むこと」です。やるべきタスクが大きくて曖昧なものだと、どこから手をつけてよいかがわからず、めんどくさいという気持ちが勝ってしまいます。

また、1つの仕事という大きな括りで考えてしまうと、なんとなく時間的に余裕があるように錯覚してしまい、先延ばししやすい状態になってしまいます。そうならないためにも、小さくて、かつ明確なタスクに分解していくことを心が得ましょう。

タスクを細かく分解すると、1つ1つの作業のハードルは下がるので、手をつけやすくなりますし、作業全体の何パーセントくらい達成したのかも見える化できるので、やる気にも繋がります。

3つめの方法は、「締め切りを2段階設定すること」です。この方法は、「締め切りまでまだ余裕があるから」と先延ばししてしまいがちな人におすすめの方法です。

例えば、正式な締め切りに対して、3日くらい早い締め切りを自分のカレンダーにだけ登録しておき、その日に向けて取り組んでみるといったことを意識するようにしてみてください。

自尊心を保つための「セルフハンディキャッピング」を自覚する

4つめの方法は、「機械的に始めてみること」です。面倒だと感じているタスクであれば、たいていの場合いつまでたってもやる気は起きません。やる気が出るのを待っていては、いつまで経っても取り掛かることはできないでしょう。

先ほどご紹介したように、タスクを細かく分解しておくと、あれこれ考える必要もなく、すっと取りかかりやすいものから始めやすくなります。

5つめの方法は、「こだわりすぎないこと」です。最初から完璧を目指さないというスタンスで、まずはできるレベルから始めてみる。時間に余裕がありそうだったら、より良いアウトプットになるように少しずつブラッシュアップしていく。

とりあえず形にすることを目指すという気軽な気持ちで始めてみると、一つひとつのステップを進めやすくなります。

最後の6つめの方法は、「集中できる環境を作ること」です。締め切りが目の前に迫っているのに、他のことをやってしまう。思い当たる節のある方も少なくないのではないでしょうか。

よくある例えで、テスト前日にもかかわらず漫画を読んでしまったり、部屋の大掃除を始めたりといったイメージですね。こうした行為は「セルフハンディキャッピング」と呼ばれていて、自分自身にハンディキャップを負わせることで、うまくいかなかった時の言い訳にして自尊心を保つ心理状態を指します。

この傾向がある人は、自分がセルフハンディキャッピングをしていることをまずは自覚して、その上で集中力が切れるものを物理的に遠ざけるなど、作業に集中して取り組める環境を作ってみるのがおすすめです。

今日は、先延ばし癖の原因と、6つの改善方法についてお話ししました。先延ばし癖はできるだけ気づいたタイミングで少しずつ改善しておくのがおすすめです。今日、ご紹介した方法を1つでも取り入れて、その癖の改善につなげていただけたらうれしいです。

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