2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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石川哲也氏(以下、石川):それでは、基調講演のその2「今、伸びている営業組織の3つの組織戦略」ですね。今日は梅田さんと、下準備とかはせずにお互いに即興でいこうということで、初めて梅田さんの話を聞いたんですけど、すごくおもしろいですね。
実際に優秀な営業を採りにいくというので、そこを採れていて、あるいはそれを起点に組織戦略、組織作りをできている会社と、優秀な営業がなかなか採れないという中で「じゃあどうしようか」という組織戦略は違ったりするので、そのあたりも分けながらお話しさせていただきますね。
今日、はじめましてという方もいらっしゃるかなと思いますので、軽く自己紹介をさせていただきますと、私は白潟総合研究所という会社で取締役を務めております。もともとデロイトトーマツの中小ベンチャー向けの部隊に入りまして、人材育成や組織開発をメインでキャリアを積んできた人間でございます。
白潟総研の創業メンバーで入って、実際に中小ベンチャーの企業さまにニーズを聞いたところ、組織・人材育成よりも採用のお悩みを多く頂いてきました。それが8年ほど前です。じゃあ採用でがんばりましょうということで、採用系の子会社の立ち上げを行いながら、自社でも採用室長をやってきています。
さらっと会社紹介をさせていただきますと、白潟総合研究所は、中小ベンチャー企業に特化した総合コンサルティングをやっている会社でございます。得意とする分野が、「採用~育成~組織開発まで」という感じです。
先ほどご紹介した通り、育成と組織開発から始まり、採用は後発というか7~8年前からコンサルティングを始めました。ただ、今は対外的には採用がすごい、支援で有名な会社という感じの印象をお持ちの方がもしかしたら多いかもしれないです。
代表の白潟もかなりの数の本を出しているんですが、ほとんどが組織と人材育成に関する本です。もし白潟総研、石川がそこそこおもしろいじゃないかと思っていただけたら、この赤い本ですね。『上司のすごいしかけ』という本が白潟で過去一番売れた本です。もし良かったら後ほどAmazonを覗いてみていただけたらと思います。
採用では、中小ベンチャー特化の「チアキャリア」というものを使って新卒採用の実績日本一を持っている会社でございます。だいたい採用単価10万円くらいで最高の新卒が採用できるサービスです。また、Wantedlyをぐるぐる回すのも得意です。こちらについては、Wantedly社から日本で唯一、公式で、運用品質が一番高いという賞を頂いています。
あとは、人事評価づくりやオープンイノベーションという企業同士をつなげる支援などもしていますので、もしご興味があれば、後ほどまた白潟総研のことを調べてみていただけたら嬉しいです。
「色々やっているけど白潟総研って一言でいうと何の会社なの?」というのはこちらで覚えてください。「今、日本一無料オンラインセミナーでお客さんに喜んでいただける会社を目指しています」。それで今回梅田さんにも共催ウェビナーをオファーさせていただきました。「それなら白潟総研は無料オンラインセミナーを使い倒そう」と思っていただければ幸いです。
では、会社紹介・自己紹介はこれくらいにして、基調講演の「今、伸びている営業組織の3つの組織戦略」をご紹介していきます。1つ目がこちらですね。中小ベンチャーで、営業組織ですごく伸びている会社で、「非コア業務の外出し」という戦略で成功している企業さまが出てきています。これはうまくいくとめちゃめちゃ上がります。
例えば自社の営業業務がどんな流れかをイメージしてみてください。その中で、「本当のコアってどこなんだろうな」「そのコアがあるからうちの会社って売上が上がっているんだよな」「選ばれているんだよな」というところ。
あるいは「自社でしかできないところってどこだろう」と探してみていただいた時に、例えば、「アポ獲得とかって本当は社員じゃなくていいよね」というのはどんどん外に出していくんですね。それこそ、セレブリックスさんみたいな営業代行会社にお願いしちゃって、営業マンとして抱える必要をなくすんですね。
これが何を生むかと言うと、本当に絞ると、「コア業務は3人くらいの営業パーソンで回せる」という中小ベンチャー企業がすごく多いんですね。これは、2つのくびき(軛)から解き放たれることを意味しています。
1つ目。「営業採れない問題」から自由になれます。今回のテーマが「これからの営業採用を語ろう」というセミナーなんですが梅田さんともこの後オープントークで絶対出てくると思うのが、やはり優秀な営業を採るのはめっちゃ大変じゃないですか。じゃあ普通の営業を採ってインサイドセールスをやらせて、あるいはちょっとフィールドセールスをやらせてみて、成長しなくて辞めていく。
そこが2つ目のくびきで、「採ったとしても育たない。マネジメントで苦労する」。優秀な営業3人を今社内で抱えている。「マネジメント負荷をそこに使いますか?」ということなんですね。
本当にちゃんと非コア業務の外出しがうまくいくと、採用から自由になり、この言葉が適切かどうかわからないですが、ダメな営業の不毛なマネジメントから自由になるんです。本当に優秀な営業3人がひたすらクロージングに集中した時ってものすごいパワーが出ますよね。これが「非コア業務の外出し」という組織戦略の力ですね。
この戦略は採れない会社も多いんです。でも「もしかしてうち、この戦略が採れるかもしれない」ということであれば、戦略というのは「戦を略す」。戦を略すということは何かを捨てるということなので、そこを捨てることによって、劇的に営業組織を変えることができるかもしれません。本当にこれを採れた会社ってめちゃめちゃ伸びています。
「非コア業務の外出しはわかるけど、うちの会社、組織のことを考えると、若手を入れて育てて営業を作っていかなくちゃいけないんだよ。営業パーソンの数がうちの競合優位性なんだよ」という話の場合は、2つ目以降の戦略になります。
じゃあどう育てるか。中小ベンチャーに限らないんですけど、中小ベンチャーは特に「社内の人材育成のDX」が取れると急激に伸びます。どういうことかと言うと、社内で人を育てていく時のパターンは2つあって1つ目が「研修をやること」。研修による学習機会って、実は今、人の学び方の理論から考えても最も非効率的というのがわかっているんですね。
まず研修において「教育的瞬間」を捉えられるかどうかがすごく大事なんですよ。「教育的瞬間」というのは、「困った!学ばなきゃ!」という、社員が本当に困っているタイミングです。本当に困っていない人に教えても絶対に吸収されないんですよね。あるいは、単発で終わっちゃっても記憶に残らないので、これも理論に合っていないんですね。
あともう1個が、これは梅田さんから営業職の分類例があったと思うんですが、今ほとんどの営業の研修をやっている会社が一般的な営業理論を教えているので、「学んだことを実務でどう使ったらいいのかわからない、つながらない」という話があるんです。
もちろん、さっきの営業分類の細かさとか営業の研究度合いから見て、セレブリックスさんみたいな会社に頼むのってすごくいいと思います。本当に細かくきちんとお伝えしてくれると思うので。だけど一般的な営業研修ではやはりそう上手くはいきません。頼むんであれば、セレブリックスさんみたいな超プロフェッショナルカンパニーがいいと思います。
2つ目が上司による指導ですね。営業で、上司による教えのロープレや朝礼、と夕礼はすごく大事です。
ただこれをやる時に抱える問題があります。ABCDEの5人の上司がいた時に、上司の営業の個人力が、そのまま上司が教えるものの質の差になるので、どの上司の下についたかによって、すごくムラが出る。
あとは教えるのが上手い下手もあるんですよね。教えるのがうまければいいですけど、うまくない場合、部下の習得率に差が出ます。
あと中小ベンチャーの場合、3番のネックが一番デカいと思います。教えれば教えるほど、上司の業務時間が減るんです。今、プレイングマネージャーではない営業の上司はいないと思うんですよね。上司になる人ってだいたいトップセールスなので、丁寧にがんばってロープレをやればやるだけ、トップセールスの短期業績を作る時間が減るんですよ。つまり短期売上が減るんですね。このジレンマを抱え続けます。
これを一気に解決しようと思ったら、営業の育成のDXがものすごく効果的です。具体的には、営業職はその特性上、動画での学習がものすごく効きます。これはうちの例ですけれども、Notionという無料ツールを使っています。そこにZoomの録画をYouTubeにあげたものを載せるだけです。
例えばセールスマスタリーというかたちで、営業が身につけるべきものを体系的に自社のノウハウとしてまとめているんです。うちの会社に営業として入って、例えば25分のヒアリングやコンテキストを学ぼうと思うと、ここ(Notion)に学ぶべきものの動画が入ってるんですね。白潟総研では、やはり私が一番教え方がうまいんですよ。自分で言うなという話ですけど(笑)。それを私から学ぶことができますよね。
これ(動画)は実際に説明するところですけど、営業は何回も何回も繰り返し見て学ぶ、総合的な、運動技能に近い側面があると思うんです。「そこでその間を取って、少し声を大きくして質問するのか」とか、「その時の表情の作り方ってこうなんだ」。Zoomの録画だったら、これを動画で繰り返し見て学べますよね。
例えばうちの会社ですと、まさに梅田さんとの共催ウェビナーには「こうやってお客様を誘引しなさい」という見本の動画が載っているんですよ。これをみんな繰り返し練習してやるようになるわけですね。このように動画を使ったDX化ができるようになると、このあたりの問題をクリアしていけます。
要は「今からウェビナー誘引する、困った」という時に見る動画になっているのと、何回も見れるのと、まさに現場で行うべきトークが入っている。あるいは上司によって教えることの差が出るとか、習得率の差が出るとか、上司が教えれば教えるだけプレイングの時間が減るのがクリアできるんですね。
実際うちのDX化がうまくいってから、白潟総研の上司が1週間で使える営業時間が18時間増えたんですよ。トップセールスの18時間って、だいたいうちのトップセールスは受注率50パーセントくらいなので、1時間の商談だと考えると18時間、つまり18件。クロージングを入れると9件受注になるので、月間900万くらいの売上差が出ているんですよ。これが売れていく営業組織の戦略の1つですね。
そして、3つ目がこうした話も含めたセールスイネーブルメントです。今はやりでございますが、Salesforceさんでは、要は「営業組織を会社が期待する動きができる状態にし続けること」と定義されております。具体的に中小ベンチャー企業でどうやればいいのか。
これを語るとちょっと長いので、今日は概略編でお話ししていきます。そもそも前提条件があるので、これをクリアしてできないのであれば、セールスイネーブルメントには手を出さないほうがいいです。その上で誰がやっても「違い」、つまり「買う理由」が生まれるような、セールスのステップを構築します。
さらに、セールスイネーブルメントで提供することを学んで、やりなさいと言われても、営業の中には「自分が思うとおりにやりたい」という方もすごく多い。まずは標準化されたものを徹底実践し、改善することが、自社の営業組織の文化に組み込まれていなくてはいけないんです。
あとは教え込むのが大変なのでDX化しましょうということと、それでもロープレの質と量は必要なのでやりましょうということ。これをやれば誰でも売れるようになりますよ、というお話でございます。
今日は前提条件のところだけお話しします。まずセールスイネーブルメントをやる前に、商品が悪い商品だとしたら、そこを全力で変えないと売れるようになりません。またセールスイネーブルメントは、一貫して徹底して、1つの方向性のことを学ばせ続ける、やらせ続けるので……。
いいですか? 柔らかいセールスイネーブルメントと硬いセールスイネーブルメントがあって、柔らかいのは「誰でも学べる場所を作る」んですね。誰でも学べる場所を作るセールスイネーブルメントは、結局そこで学ぶのは優秀な人だけなので、全員が売れるようになるわけではありません。
全員がそこそこ売れるちゃんとした営業組織を作ろうと思ったら、一貫して同じことを伝え続けて、やらせ続ける。キーエンスさんがまさにこの真骨頂だと思うんですけど、硬いセールスイネーブルメントが必要になるんです。
そうなるとここの覚悟は必要ですし、さらにそれを新しくやろうと思った時に、今現場で一番売れてるセールスが反対したら絶対うまくいきません。この3つ(商品が悪い、一貫して同じことを伝えやらせ続ける覚悟がない、トップセールスが反対している)は赤信号ですね。
あとは営業のマネジメント層の中に、セールスイネーブルメントをやりたいという社長/営業責任者の、アンチがいないかどうか。あるいはそれを推進する営業部長/マネージャーが、メンバーからの信頼を失っていないかどうか……みたいなところが諸々全部入って、うまくいくとハマるのがセールスイネーブルメントです。
あらためてこのポイントをクリアしていけそうであれば、真摯に取り組むことでできるようになってくるのではないかなと思います。
以上、こちらの「いま、中小ベンチャー企業で伸びている営業組織の3つの組織戦略」でした。1つ目が「非コア業務の外だし」、2つ目が「育成のDX化」、3つ目が「セールスイネーブルメント」ですね。
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