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進化型シセイと快眠(Q&A)(全1記事)

より良く「寝る」ための、ストレッチポールの選び方 睡眠と姿勢のプロが語る、硬さや使い方のポイント

ビジネスパーソンに向けた快眠スキル本『働くあなたの快眠地図』の出版記念イベント「進化型シセイと快眠」に、著者の角谷リョウ氏と著書やメディア出演多数の「姿勢のカリスマ」木津直昭氏が登壇。本記事では、両氏とイベント参加者による質疑応答のセッションの模様をお届けします。「進化型姿勢」をマスターするためのエクササイズの目安や、睡眠時無呼吸症候群の人の「横向き寝」対策などが語られました。

ストレッチポールの選び方

角谷リョウ氏(以下、角谷):せっかくですから、みなさんにいろいろ質問していただいて答える時間を取りましょう。誰かいますか? では、ミヤワキさん、よろしくお願いいたします。

質問者1:ありがとうございます。さっきのストレッチポールがおもしろかったので、とりあえず今Amazonで買いました。

角谷:すみません(笑)。

質問者1:筋膜リリースをしていることが多かったけど、ショックですね(笑)。

角谷:すみません! そういう人にはどうしようと思ったんですが(笑)。筋膜リリースはめっちゃいいと僕は思います。木津先生の前で言うのもアレですけど、筋膜のリセットとしてはいいと思うんですが、リラックスとか睡眠という観点では自然に肩甲骨を寄せられるストレッチポールがいいのかなと思います。睡眠スコアの数字にも出ていますし。

質問者1:数字に表れているから、やっぱりそうなんやろうなと思って。とりあえず買ったので、やってみようと思います。

木津直昭氏(以下、木津):ミヤワキ先生、ストレッチポールはバッタもんもあるから注意してくださいよ。

質問者1:あれ、もう買っちゃった……(笑)。

角谷:僕はバッタものでもいいんじゃないかなと思うんですけど(笑)。

木津:バッタもんはクッションが硬質のウレタンじゃないから、どんどん潰れていくんですよね。4,000~5,000円のは気をつけないとダメですよ。

角谷:すみません、僕はバッタもんとか勧めていました(笑)。

木津:(笑)

質問者1:完全に4,000~5,000円ラインのやつでしたね……(笑)。

(一同笑)

角谷:僕はすごく安いやつ以外は大丈夫じゃないかなと思うんですけどね。

質問者1:ちなみに木津先生はどういう系がいいんですか?

木津:正規のストレッチポールがあるんですよ。9,000円から、確か1万円ちょっとぐらいするんですけど。

質問者1:メッセージ送ってください、それを買い直します(笑)。

木津:わかりました、送っておきます(笑)。

質問者1:ありがとうございます。

角谷:僕は3,000円でもいい派なので(笑)。ローリスクで始めて、良かったら変えるというのでも。昔は本当にパチモンはヘタって形がついちゃったんですけど、最近の3,000円台のレビューの良いものはヘタらないというのが僕らの感覚なので、それでもいいんじゃないかなと思うんです。しまった! サイトウさんとかストレッチポールをちゃんとやっている人がいる前で言ってしまった(笑)。ごめんなさい。

やる気のない人でも、9割が実践し、睡眠が改善した1分間ストレッチ

角谷:それでは、フジイさん。お願いします。

質問者2:木津先生、角谷先生、ありがとうございました。さっきのストレッチポールの話で、硬さがソフトとハードとありますが、女性はソフトで男性はハードのほうがいいのかなと思うんですが、どうですかね?

木津:僕からするとストレッチポールは、乗り方によって違うんですよね。硬いほうがいいんですけど、乗り方によって硬いのを柔らかくする……膝を曲げると負担が減るんですよ。だから女性で、もし初心者であれば、硬いのを使って膝を軽く曲げた状態からスタートする。そして、慣れたら足を伸ばしてやっていく。伸ばしたほうが数段効いてくるので。

柔らかいのを買って、また硬いのを買い直すなんて、ちょっと耐えられないでしょう。場所も取りますし。

質問者2:女性の方でけっこう「痛い」と言う人がいるから、柔らかいのがいいのかなと思ったんですけど、それだと効果がないか……。

木津:正常な効果を得られないので。「痛い」と言う人は膝を曲げてやるとおそらく大丈夫です。

質問者2:なるほど、わかりました。あと角谷先生のさっきのストレッチについて。トレーニングを教えているんですけど、お客さまはストレッチポールですら「寝る前に疲れているし、めんどくさい」と言われます。さっきの足のストレッチは、寝ながら前後に伸ばしてできるの良いなと思って。両手を組んで上に伸ばすストレッチも仰向けで、寝ながらでもいいですかね?

角谷:いいと思いますよ。僕たちが睡眠改善サポートをする人たちは、ふだんほとんど運動をしない人たちなんですよ。フィットネスに来ている人たちよりも、何倍も運動に対する意識が低い。ちょっと自慢になっちゃうんですけど(笑)、僕は特定保健指導とかで、超やる気のない人でも、9割ぐらいの人が一応アクションをして、改善しています。たぶん運動に来ている人なら、説明するだけで1分ストレッチはいけるんじゃないかと個人的には思います。

質問者2:わかりました。

角谷:あとスコアを取るとすごくいいと思うんですね。ストレッチをした日としていない日だと、睡眠の深さが違うというのが明らかに出るので。何日かだけでもスコアを見ると「続けようかな」と思うので。そういうのを使ってみるといいと思います。

質問者2:そうですね。ありがとうございました。

「進化型姿勢」をマスターするためのエクササイズの目安

質問者1:もう1個だけいいですか?

角谷:どうぞどうぞ。

質問者1:睡眠スコアを取るのに、僕はもともと「ウープ(Whoop)」とPhilipsの睡眠バンドを使って測っていたんですけど。Fitbitはけっこう良いですか?

角谷:そうですね、PSG検査(睡眠ポリグラフ検査)の制度を100とすると、だいたいFitbitやApple Watch、Garmin、Oura Ringは、60ぐらいの感じなんですね。人によっては「6割だから使えない」という人と、「6割取れればまぁまぁ使える」という人で二手に分かれている感じです。単純にアプリだと、加速度センサーとか音だけで測るので、論文にも使えない。本当に目安みたいなイメージですね。

質問者1:ありがとうございます。

角谷:オキタさんはどうですか。

質問者3:私はデスクワークで、かつ無呼吸症候群なので、今日は大変参考になりました。質問は2つありまして。1つは木津先生、「前へならえ」のエクササイズとかは1日どれぐらいやったらいいでしょうか。あとは無呼吸症候群のところで、横向き寝のほうが息がしやすいので姿勢との関係について聞きたいなと思いました。よろしくお願いします。

角谷:僕は2つ目に答えるので、木津先生、1つ目をお願いします。

木津:「前へならえ」なんですけど、あれは本当に簡単にできるのでクセにするといいんですよね。手を下腹に置いて、片手で伸ばすという。日頃から意識してやっておくと、何気ない時にも肩に力が入らなくなります。慣れれば習慣化するので、息を吐きながら1日5回ぐらいを朝昼晩にやるとか、ちょっと疲れたらストレッチを振りながらやったりするといいんじゃないかと思います。気楽に、あんまり数を決めなくてもいいかなと思います。

質問者3:ありがとうございます。

睡眠時無呼吸症候群の人の「横向き寝」対策

角谷:睡眠時無呼吸って言われたんですけど。今CPAPをしていますか? あとAHIはいくつぐらいかわかりますか。

質問者3:スコアはたぶん30とかだと思うんです。CPAPは毎日つけて寝ています。

角谷:なるほど。30ぐらいだったら、僕の今までの経験ではかなりの確率で20以下にすることは可能だと思います。最近の簡易PSG検査は、半分以上がどっち向きで寝ているかを取れるものがついています。そして大抵AHIは、一番悪いところをピックアップします。「この時間のここで超えています」みたいな感じで。

おそらく横向き寝の時は、睡眠時無呼吸になっていないことが多いと思います。僕もそうなんだけど、横向きで寝ている時はAHIはゼロに近いんですよ。これはNHKか何かのデータなんですけど、横向きになると、7割ぐらいの人が睡眠時無呼吸じゃなくなるというのがあるんですね。

さっき木津先生がセッションで言っていたとおり、ノーマルで横向きに寝てしまうと体の負担が大きかったりするので、ケアするやり方としては抱き枕、横向き枕にすることで体の負担が少し減らせます。そうすると横向き寝の時間が増えるから、PSGでAHIを取ると標準値になっている可能性が高いんじゃないかと思います。病院で聞くと、おそらく一番悪い姿勢の悪いデータを言われるので、横向き寝の時の数値や割合も聞いてみるのがいいのではないかと思います。

質問者3:ありがとうございます。今までだったらCPAPを一生やらないと改善しないかなと思っていたので。いろんな方法があるのは理解できました。どうもありがとうございました。

角谷:もし太っているのではなく無呼吸であれば、最近はマウスピースの精度がすごく上がっていて、成功率も高いのでおすすめです。保険適用で1万円以下で作れますので、試してみるのもありだと思います。

質問者3:ありがとうございました。

角谷:では、お時間となりましたので、今回のセミナーを終わりたいと思います。木津先生、どうもありがとうございました。

木津:こちらこそ、ありがとうございました。

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