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自発性を引き出すマネジメント:曽山哲人氏×伊達洋駆氏(対談)(全2記事)

部下の自発性を引き出すために、マネージャーはどう関与する? 管理職が見極めるべき「押す領域」と「引く領域」

「社員が受け身になっている」「指示されたことしか実行しない」といった課題感を持つ企業は少なくありません。「自発的に動け」という指示に従うのは、そもそも自発的ではないため、実際に社員の自発性を引き出すにはどうすれば良いのでしょうか。自発性を引き出すマネジメントについて、『現場でよくある課題への処方箋 人と組織の行動科学』著者の伊達洋駆氏が、サイバーエージェントの曽山哲人氏との対談を行いました。本記事では、

曽山哲人氏×伊達洋駆氏が対談

伊達洋駆氏(以下、伊達):本日は対談イベントですので、もう1度曽山さんに入っていただいて、対談を実施できればと思います。テーマを5つほど用意していますが、16時半までということで全部を検討するのは難しいかと思っています。

先ほど申し上げたとおり、曽山さんから具体的なお話もしていただけますし、私の研究知見のお話についてでもけっこうですので、Q&Aに書き込んでいただけるとありがたいです。もう少し聞いてみたいこと、サイバーエージェントさんではどうしているのか、自社ではこんなことに悩んでいるなど、自発性について感じている素朴な疑問、感想、意見を、簡単な文章や匿名でもぜんぜん大丈夫ですので、お願いいたします。

ではさっそく、曽山さんとの対談に入らせていただきます。曽山さん、よろしくお願いいたします。

曽山哲人氏(以下、曽山):お願いします。

伊達:ちなみに、今日の私のスライドの右下に常に『現場でよくある課題への処方箋 人と組織の行動科学』の本があって、サブリミナル効果が……(笑)。

曽山:超大事です。

伊達:テーマをいくつか用意していますが、今回の対談は拙著の出版記念ということで、一応このテーマを入れさせていただきました。今回の『現場でよくある課題への処方箋 人と組織の行動科学』を読んでいただいて、今日の講演も含めて曽山さんが感じられたことからお話できればと思います。

曽山:みなさん、見えますか? 本の端をたくさん折っていますが、めちゃめちゃ勉強になりました。本当にありがとうございます。まず、この本でいくつか気付きがありました。1つは、人に関する悩みがこんなに研究されているんだと、ちょっと驚きました。

研究がたくさんあることはわかっていたんですが、私たちの悩みを解決したり、つながるような研究はたくさんあるんだなと思いました。例えばリーダー育成に悩んでいるとして、文献や研究を探せばだいたいの解決策があることは、すごく開けた明るい展望だなと思いました。

しかも、複数の研究で多面的に見ているのが本当によかったので、なんで今までこんな本がなかったんだろうと思ったんですけど、恐らく作るのがめちゃめちゃ大変なんですよね。

伊達:そうですね。おっしゃるとおりでして(笑)、作るのがめちゃくちゃ大変な本でした。あらためて、ありがとうございます。

社員の「自発性」を引き出すのは、難しくも重要な課題

伊達:もともと研究のキャリアを歩んでいたので、いろんな研究知見があることはもちろん知っていました。でも、実務の課題と接合させて、これだけ一覧性の高いかたちであらためて整理したのは日本でも初めてではないかなと思っています。編集者の方も今日参加していただいていると思うんですが、本当に書くのが大変でした。

曽山:そうですよね。もう、すっごく大変だったんだろうなと想像できます。今日参加されているみなさんの中で本を読まれた方がいたら、どうだったかという感想をぜひ投げていただきたいです。

伊達:そうですね。

曽山:伊達さんも喜ぶでしょうし、私も共感できると思いますので、よろしくお願いします。

伊達:ありがとうございます。ぜひ手にとっていただければと思います。ただ、私の本の感想だけを言っていただくと、ただただ私を持ち上げるだけのイベントになってしまうので(笑)。

曽山:(笑)。

伊達:ここは本当にさわりだけにして、テーマ2からが本番になります。今回は「自発性」という、すごく難しくも大事なテーマです。先ほど私が「組織市民行動の研究の中では、会社のパフォーマンスにもつながっていく」と言いました。そのあたりは曽山さんの本(『若手育成の教科書』)の中でも、まさに触れられているところだと思います。

こちらに関連して、自発性の高い社員の特徴について、曽山さんが今まで見てきたことや共通点などがあれば、ぜひ教えていただきたいなと思います。

曽山:実は伊達さんから事前にテーマをいただいていたんですが、このあとテーマが3つ、4つあって、どれもめっちゃ難しくてですね(笑)。

伊達:(笑)。

曽山:「すごい!」と思ったのが本音です。ただ、うちの社員の中でも特に自発性が高い社員を自分なりに整理して、ポイントをいくつかピックアップしました。3つ共通項があるなと思ったので、紹介したいと思います。

自発性が高い社員の3つの特徴

曽山:先に単語を3つお話しします。まず1つは「組織目線」で、目線が組織に向いているということです。詳細はのちほど説明します。2つ目は「自己効力感」で、いわゆる自信です。3つ目が「信頼関係」で、漢字としてよく見るものですね。自発性の高い社員にはこの3つが共通しているなと思います。

ちょっと補足します。まず「組織目線」ですが、さっきの組織市民行動のお話がすごくおもしろくて。確かに、組織市民行動はすごく流行ってもいいはずなのにあまり流行ってないのは、伊達さんもおっしゃるとおり、あまりにも漢字の表現が硬いですよね。

普通、人間の頭の概念的に「組織」と「市民」は並ばないんです。英語の訳としてはまったく間違いじゃないんですが、「確かにな」と思いました。

「組織目線」は、目線が自分じゃなくて組織に向いているんですよね。組織貢献をすると自分も成長できると思っている人なんです。自分が成長したいから自分のために仕事をする人じゃなくて、組織のために仕事をすると自分も楽しい人。そういう人は組織の貢献が先に出てくるので、自発性がすごく高いというのが1つ目です。

2つ目の「自己効力感」はいわゆる自信です。自発性は1歩前に出て他の人がやっていないことをやらなきゃいけないので、自信がないと絶対に動けないんですよね。「自分がやることに意味がある」「自分がやると周りは認めてくれるはず」とか、期待感と自己効力感がセットになってないといけないので、自己効力感が1歩として大事です。自信がない人たちは、自発性は出にくいだろうなと思います。

3つ目は「信頼関係」です。自己効力感を高める意味でも、他の人との関係性の質が高くないと厳しいと思います。特に関係性の質で私が大事にしているのは、仕事以外での共通項や共通体験です。こういったものが少ないと、どうしても仕事だけの関係性になるので、仕事でトラブルがあった時のリカバリーがすごく難しいんですよね。

なので、仕事以外の共通項(が必要です)。新型コロナウイルスで今は逆風ですが、例えばおいしい食事や楽しい会を一緒に受けた、という共通体験は非常に大きいです。あるいは共通の感情を持てるように、お互いのルーツや価値観を擦り合わせる。こういう関係性の高さが、自発性には非常に重要じゃないかなと思います。

「自己肯定感」と「自己効力感」の違い

伊達:なるほど。ありがとうございます。いきなりそのまんまYouTubeになりそうです(笑)。

曽山:あ、そうします(笑)。

伊達:本にもなりそうなぐらいまとまったお話をしていただいて、ありがとうございます。

曽山:とんでもないです。

伊達:信頼関係の醸成の時に、仕事以外の共通体験や共有された現実があることは、実は学術的にも定義されています。自己効力感もまさに学術的な用語ですよね。よく、自己肯定感と勘違いされて混ざり合っているケースもあるんですが、違います。

自己肯定感は、自分に対して肯定的な気持ちを持つことで、自分をよく思うことです。自己効力感は、「これができそうだ」という自信を持っている状態で、曽山さんはまさに自己効力感のお話をしていただいたのかなと思います。

その上で質問させていただきたいのですが、「組織目線」「自己効力感」「信頼関係」の3つのうち、どれを採用時点で見極めておく必要があって、どれが入社後(に身につける)でも大丈夫なのでしょうか。

信頼関係は入社後じゃないと(築くことが)逆に難しいと思うんですが、採用時点で必要なもの、入社後でいいもの、入社後でも早い段階に身に付けておく必要があるものなどについて、曽山さんの経験からご意見をうかがいたいです。

曽山:ありがとうございます。今、伊達さんに質問していただいて考えることになりましたが、私は新卒の学生の最終面接をやっていて、その時はこの3つを無意識的に見ていますね。

伊達:ほう。

曽山:無意識というのは言い過ぎました。意識しているというか、チェックしています。特にネガティブチェックの時に、この3つを見ているなと今思いました。サイバーエージェントでできていることじゃなくて、「今までの人生で大事にしているかどうか」を聞いています。

社員の「自己効力感」の高さを見極める方法は?

曽山:例えばゼミや部活の活動は、組織目線として見ています。どういうところで貢献していたのかを聞きますし、面接では自己効力感や自信をけっこうポイントとして見ています。自分に自信がない人は、入ったあともそれを引っ張ってしまいがちなんですよね。なので、特に自信がない人の業種特性や職務特性の相性はけっこうちゃんと選ばないといけないと思っています。

逆に自己効力感が低くても、能力が高い人は当然います。そういう人はどちらかと言うと、ビジネスモデルがある程度カッチリしていて、特に1年目から2年目、3年目ぐらいはきちんと教育されるような仕事をしたほうが、自信がつきやすいんじゃないかなと思ったりします。

そういう意味では、自己効力感を持とうと思ったら意図的に持てる人じゃないと、けっこう大変だと思います。信頼関係は、ゼミや部活、家族の中で今までどれだけ関係性の質を大事にしていたかを聞くようにしています。

伊達:なるほど。今、ご質問をいただきました。「自己効力感が高いかどうかを見極める有効な質問には、どのようなものがあるでしょうか?」。まさに今、曽山さんがお話ししたところと連続したご質問ですね。

曽山:ご質問ありがとうございます。自信があるかどうかを見極める質問は、すごく難しいんですよ。今、どう聞いているかを考えて思いついたのは、「例えばサイバーエージェントに入って、100人の同期がいるとする。仮に1年後に同じ業務をやって競争して、1位から100位までつくとしたら、何位くらいに来ると思う?」と聞くことがあります。

伊達:おお。

曽山:何位でも別にいいんですよ。「20位」と言う人もいますし、「1位」と言われても「うーん、ちょっと違うかな」と思うこともあります。でも、そのランキングを言ったら当然の如く「なぜそう思ったのか」を聞くんですね。

20位だとしたら「なんで20位なの?」と聞くと、「自分は今までの経験上、なかなかトップを取ることはできていない。だけど20位にいける自信はあって、具体的にはこういう行動をしていたからなんです」と言われて、納得感があれば「あ、とてもいいね」というかたちです。

伊達:なるほど。具体的にお答えいただいてありがとうございます。

「自己効力感」は、大きく2つに分類される

曽山:でも、難しいです。

伊達:そうですね。数字で聞いてその理由を聞き出すのは、質問を掘り下げていく時のいい方法ですよね。

曽山:ほう。そうなんですか。

伊達:はい。実は自己効力感は、細かく分けると2種類あります。1つは「一般的自己効力感」、もう1つは「特定的自己効力感」と呼ばれるものです。

一般的自己効力感のほうがわかりやすいのでご説明します。「どんなことでも自分はできるんじゃないのか」という自信を持てる傾向がある人のことを、一般的自己効力感が高いと呼ぶんですね。根拠のない自信を持っているような人です。

そういう人は、新しいことに挑戦する時に動き出しが早いです。恐らく曽山さんは、まずは一般的自己効力感があるかどうかを見ているのかなと思います。

一方で、特定的自己効力感は特定されるんですね。「これだったら自分はできそうな気がする」「こういう業務なら自分はできそうだ」と、ある種特定されている状態の自信のことを指します。

恐らく「能力は高いけど、仕事によってフィットするかどうかが大事」というケースでは、特定的自己効力感で配置などを考えているのかなと思いました。理論的にも整合したことを実行されているんだなというところです。

曽山:いただいたご質問がめちゃめちゃ素晴らしくて、そこからの伊達さんのお話をいっぱいメモしています。ありがとうございます(笑)。

伊達:とんでもないです。

「他の会社がやっているから」という理由で導入はしない

伊達:けっこうご質問をいただいてますね。研究知見との兼ね合いでのご質問で、「曽山さまのサイバーエージェント社での取り組みは、これまで組織行動論などの研究知見を参照することはなく、ご自身のアイデアなどから始めているのでしょうか?」といただいています。

研究知見を参照するかも大事だと思うんですが、質問の意図を少し拡張すると、「どういったところからああいうことが思いつくんだろうか」と、みなさんが思っていると思います。そのあたりについてもおうかがいしたいです。

曽山:わかりました。まず結論から言うと、人事面での経営課題を必ず経営陣で決議してから動いているというのがすごく大きいですね。「他の会社がこういう手法をやっている」「本でこういうものがあったからやりましょう」ということは絶対にありません。

例えば、会社には3年後くらいの業績目標がありますよね。その目標から理想と現実のギャップを見た場合、「これだけの差があるよね。この差にあるものを人事的に言うとなんだっけ?」ということをピックアップして、アクションを考えるかたちです。

なので、私たちの取っている人事アクションは必ず解決すべき課題があって、打ち手もフォーカスされて明確になるので、たくさんアイデアが出る。課題が先に決まっていると、アイデアはたくさん出せるんですよ。

例えば、他社の人事制度に惚れ込んでそれをやろうとすると、手段は1個しかありません。そこに経営課題もない可能性があるので、空振り人事になりがちです。

世間の基準に振り回されず、自社に合ったやり方を見極める

曽山:ご質問の「研究知見などを参照しているのですか?」という点では、個人ではできるかぎり本を読んでいます。2005年に人事になりましたが、当時は本を読むのに負担があったので、できる限り今日のようなセミナーなどに行ってお話を聞いて、ピンと来た言葉をちゃんと頭に入れておく。そこからおもしろいなと思った先生の本を読んでいました。

特によかったのは、本を読んだあとにブログや、今だとTwitterで学んだことを反芻して、自分の言葉で言語化したことです。私の場合はブログに書いていましたが、Twitterもブログも検索できるんですよ。

例えば管理職育成をやらなきゃいけない時に、僕は自分のブログで「管理職育成」と検索します。そうすると、ブワーッと関連記事が出てくるので、今まで読んだ本やその時の知恵・知識を引き出せるんですよね。

伊達:ありがとうございます。自分の言葉で語ったり、自分の言葉で整理していくプロセスが挟まれているのが素敵ですし、そこは今回の自発性というテーマにも関連していますよね。今は曽山さんの事例をお話しいただいたんですが、それぞれの従業員の方がインプットをした時に、自分の言葉でそれを整理してみないと自発性につながっていかないと思いました。

かつ、曽山さんが経営とひもづけたかたちで人事をされている部分が出たな、と思ったコメントが、「経営課題を解決する手段として、アイデアを出すようにしている」。そうするとアイデアがたくさん出るし、選ぶ基準もわかりやすいですよね。

世の中の基準に振り回されて選ぶのではなくて、自社の経営課題を解決できるかどうかという基準で選ぶことができるので、ブレが少なくなると感じました。具体的にお答えいただいて、ご質問された方も含めて参考になったと思います。ありがとうございます。

「マイクロマネジメント」は、結局のところ必要なのか?

伊達:どんどん質問が来ているんですが、次はちょっと難しい質問です。「従業員の自発性を高めるために、管理職がマイクロマネジメントを止めるべき、というご指摘は非常に重要だと思いますが、一方で成果が出た段階では、管理職ができることがもはや評価くらいしかないため、やはりある程度のプロセス管理(進捗の管理)は必要なのではないかと思いました」。これはいい観点で、進捗を知っていないと確かに評価はしにくいわけですよね。

曽山:そうですね。

伊達:評価の責任が管理職にはあるという非常に鋭い指摘なんですが、「そうした時にマイクロマネジメントと呼んでいるものと、プロセス管理の違いは何なんでしょうか?」というご質問をいただいているんですね。これについて、少し翻訳しながら曽山さんにボールを投げさせていただいて、私もそのあとに回答できればと思うんですが、任せることはすごく大事ですよね。

例えば、曽山さんは『若手育成の教科書:サイバーエージェント式 人が育つ「抜擢メソッド」』の中や、YouTubeの中で抜擢についてのお話を多くされていると思います。部下を抜擢したあとに、進捗を見ていくことも評価をするためには必要になると思うんですが、そのプロセスではどのような関わり方をされているのか、ぜひうかがいたいです。

曽山:この質問は非常に重要な問題だと思いますね。そもそもマイクロマネジメントはやるべきか、やるべきではないのか。マイクロマネジメントとプロセス管理はどう違うのか、という素晴らしいご質問をいただきました。

まず、「マイクロマネジメントは良くない論」に極端に振れていると思いますが、僕は必要だと認識しています。ただし、マイクロマネジメントが10割の上司は、今後戦いにくい。いざという時にマイクロマネジメントに入るのがすごく重要で、感覚的には7割から8割はマイクロではなくて、サーバントやフォローするほうがいいです。それと、エモーションを大事にしています。

マイクロマネジメントが必要なシチュエーションは、2つしかないですよね。緊急度と重要度がともに高い時は、マイクロマネジメントをする必要があります。トラブルについては、いちいち人の意見を聞いていられないので、「これをやれ」と命令をするマイクロマネジメントが重要だと思います。

それと、極めて重要度が高い事業です。サイバーエージェントの場合、ABEMAというインターネットテレビがそれにあたります。ちょうど昨日(サッカーの)ワールドカップに日本が進出(決定)しましたよね。宣伝になりますが、ABEMAでは日本で初めて全64試合を11月から無料放送しますのでぜひ見てください(笑)。

マネジメントが考えるべき「押す領域」と「引く領域」

曽山:話を戻すと、ABEMAは、特に立ち上げ時は社長で創業者の藤田晋が完全にトップダウンでマネジメントをしていました。クリエイティブなもの、コンテンツや投資は、誰もが正解を持っていないので、これもかなりマイクロマネジメントに近いと思います。

逆に、藤田はインターネット広告やゲームなどの事業では完全に裁量権を渡して、プロセスは介入しすぎない。ちなみに私は昔、スーパーマイクロマネジメント上司だったんです。ロジックオンリー、指示命令型のみだったので、そこから反省して、今はスタイルを変えてマイクロマネジメントをしています。

そして、マイクロマネジメントとプロセス管理は、私の中ではぜんぜん違うものだという認識です。マイクロマネジメントはやり方が先に来るんですよ。「このやり方でやれ」「この手段でやれ」なんですね。

プロセス管理は、どっちかというと結果が先。結果とか成果が先で、例えば1ヶ月の間に週1でチェックをすると4回できるわけですが、「4回のうちの成果はどうだった?」と、成果からチェックが入る。手法や手段でやったかどうかをチェックする方法がマイクロマネジメントで、プロセス管理はやり方はいったんお任せしているんですよね。(その上で)出た結果が適正かどうか(を評価する)。

適正じゃなければ指導したり、介入したり、コーチングするので、その2つで私の中では切り分けています。

伊達:なるほど。私が何も申し上げることがないくらい(笑)、あらゆる側面から完璧なご回答をいただいたと思います。やっぱり、押す時と引く時をマネジメントが考えていく。あるいは押す領域、引く領域を考えていく必要があるんでしょうね。

曽山:そうですね。

伊達:介入するタイミングや領域を考えておく必要があると。ただ難しいのは、介入するタイミングを計るためには、プロセスを見たり、知っておく必要があるんですよね。

その時には、先ほど曽山さんがおっしゃったとおり、途中で結果がどうなっているのかに、目を通しておく必要がありますし、そこはちゃんと見てますよと、部下に伝えていく必要があります。ヤバいなと思ったら介入して、細かい手法についていきなり答えを言っていくシチュエーションも必要なんだと思いました。

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