2024.12.10
“放置系”なのにサイバー攻撃を監視・検知、「統合ログ管理ツール」とは 最先端のログ管理体制を実現する方法
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斉田英子氏(以下、斉田英子):書籍にも載せましたが、「男女別に見た生活時間」の表を見ると、日本の特徴としては男性が有償時間、つまり給料等をもらって働く時間が世界的に見てもダントツで長い。そして無償労働時間、家事、育児などの時間が断トツに短いんですね。それは、お隣の韓国とも似ているんです。ここについて「働き過ぎている」「ではどう働いていくのか」といったことをまだまだ考えないといけない。
斉田季実治氏(以下、斉田季実治):「夫婦でそれをどういうふうに捉えているか」ですよね。
斉田英子:このデータを基に「ほら、やっぱり男性は働きすぎだよね」「女性は働きたいのに、うまく働けていないかもしれない」など、不満・不安を含めて話し合う。
そして、夫婦の働き方、育児、家事。いろんな状況をどれだけ2人が納得・理解しているのか。これが大事です。家庭によって、今はどちらかがメインで働き、どちらかは家事・育児に専念し、お互いにサポートし合う。そして先々はどうしていくかということも大切なので、しっかり話し合っていく。
斉田季実治:忙しい時はどうしても難しいので、緩急をつけることですよね。私も昨年はドラマの気象考証をやっていて、睡眠時間もかなり少なくて、なかなか家事をする時間が取れませんでした。
そういう時は「今は忙しいからね」「それが終われば、また家事の受け持ちも増やすよ」と話をします。そうやって夫婦で共有しないと、それが衝突の元になりますから。
斉田英子:うん。そのために私たちは、携帯のアプリでスケジュールを管理しているんですね。「重要な会議がある日」「原稿の締め切り」「週末の講演」などをきちんと入れておくことで、お互いに「きっと今はこのことで頭がいっぱいだな」と察したり、「今とても忙しいよね」と確認できたりします。
斉田季実治:アプリに最初に入れるのは、子どもたちの年間行事予定ですね。春の段階で、運動会など行事が全部わかるので、そうじゃない土日に、講演や突発的な仕事も入れるようにしています。忙しい夫婦の予定確認だけでなく、このように使うと時間の確保ができるんです。
斉田英子:家族のイベントはできるだけみんなで参加する。忙しいお父さん、お母さんでも「やっぱり思い出は大切。貴重な時間だからしっかりと楽しみたいよね」といった姿勢が、子どもたちに伝わったらいいですよね。
「忙しいから夫婦でアプリを入れているんですか?」と言われますが、そうではないんです。「相手がどういう状況なのか」「心身ストレスはどうか」「余裕がどのくらいあるのか・ないのか」ということをお互いに把握するためなんです。そうすれば「今、難しい話をするのはやめておこう」など配慮できますから。
専業主婦のママさん、専業主夫のパパさんでも、相手の状況を知るだけで会話もスムーズになると思います。いろいろツールがあるので、うまく使うと便利ですね。
斉田季実治:情報は何でも、あるだけじゃなくて使いこなさないといけないのでね。
斉田英子:もともと私たちはすごくアナログで手帳派だったので、「携帯で管理?」なんて思っていたんですが、やってみると便利ですね。
斉田季実治:すごく便利ですね。最近は長男にも携帯を持たせたので、長男にもそのスケジュールがわかるようにしていますね。
斉田英子:そう。「お父ちゃん、今日は会議だね」とか言っています。ある程度の年齢のお子さんで携帯を持っているなら、そういうこともお勧めですね。
話し合いをするには、まず心の余裕・時間の余裕を捻出しないといけません。だから、スケジュールのことをちょっと強調してお伝えしました。
斉田英子:こちらの書籍を書くにあたって、しっかりした裏付けがほしくて、インターネット上で簡単なアンケート調査を実施しました。みなさん、パートナーと話し合いをしているということはわかったのですが、「パートナーの仕事について知りたいですか?」ということで調査を行ったんですね。
その結果、ご覧のとおり「ぜひ知りたい」「ある程度は知りたい」と回答していただいた方が多く、仕事に関して興味があることがわかりました。
先ほど、話し合いに関して「話をしている」「だいたいしている」「かなりしている」といった方は、より深い話し合いができるといいですよね。女性側も仕事をしていきたいという共働き家庭でも、こうして話し合うことで2人のキャリアがよくなっていくんです。
「夫婦でどんな話し合いをしたいのか?」と聞いたところ、男女とも「生活や暮らしの将来設計について話したい」が一番でした。「生活や暮らし」というのは、少々包括的なのでトップになったのかもしれませんが。
下に列挙している「健康」「家計や経済的なこと」「仕事」「子ども」も「生活や暮らし」も含まれるかもしれませんね。ただ、これは「将来設計」という未来の視点があるため、みなさん引っかかったんだと思うんですね。
斉田季実治:未来に向けてどう考えていくかということを、みんな話したいと思っているんですよね。
斉田英子:そうなんですよ。やっぱりそういう話をするために、時間を作っていくことが大切ですね。
斉田英子:女性では、2番目が「健康について」、3番目が「家計や経済的なこと」となりました。男性は2番目が「お互いの夢や目標」と「子どもに関すること」が同列になりました。これはすごく興味深いですね。
斉田季実治:「子ども」が多いかと思いきや、「夢や目標」もけっこう高いんですよね。
斉田英子:仕事のことも含めた「夢や目標」をパートナーと共有したいということがわかります。また外で働いていて「子どもに関して」は、かかわる時間がどうしても少ない分、気になっているのかもしれません。
では「生活や暮らしの将来設計を話し合う」ことについて、リスクマネジメントとして具体的にみていきましょう。そのための時間を作るには、まず「アポイントを取る」ことです。書籍でマナーの1番に書きましたが、「話し合いをするための時間を作りましょう」ということが第一になります。
また心地よく話せる環境を作ることも重要です。平日の天気がいい日に、どこかのカフェでお茶をしながら、あるいはぶらぶら散歩をしながら公園で、ゆっくりお話をするなんていいですね。
夜、ライトを落としてワインを飲みながらとかもありですね。「話のテーマに合っている」「2人が心地よいと思える」「リラックスして心がふわっとオープンになる」そういった環境作りも必要です。
斉田季実治:時間を確保することは、ビジネスや仕事では当たり前ですよね。私たちは2人で会社をやっているから特別というわけではないんです。誰かときちんと話をするには、やっぱり時間を設定することが大事。家族の中にもこういう考えを導入したらいいと思いますね。
斉田英子:話し合いというと言葉が堅苦しくなりますが、「2人でおしゃべりをする時間」「デートをする時間」と言ってもいいですよね。「2人だけの時間を作るアポイントを取りましょう」ということが第一にあります。おしゃべりをしながら、心の中にある「お金のこと」「子どものこと」いろんなことを出していけるといいですよね。
斉田英子:スキルを2つ(スライドに)挙げましたが、「考えが違って当たり前。違うからいいんだよ」ということもぜひ覚えてほしいです。違うことを楽しむのが1つ目のスキルですね。自分と違うから拒否したり、イラッとしたりするより「あなたはそう思うんだね。こんなに違うんだね」と楽しみたいですよね。
斉田季実治:人によって違うからね。息子たち3人も、一人ひとりぜんぜん違うし。
斉田英子:違いが楽しめない時は、自分の中にずっと眠っている固定観念やとらわれ、引っかかりがある。そこに、違うものが来て、ばっと拒絶反応のような戸惑いが出てきてしまうと思うんですね。
「私はそういうところに、まだとらわれているんだな」といった気づきにつながるといいですね。こんなに身近な人から気づくことができるので。友人や会社の同僚とは、かなり違うと思うんですよね。
その違いを夫婦で楽しめたら、社会や地域に出た時にも「みんな違ってみんないい」と感じられると思います。この将来的なゴールが達成できれば、もっと暮らしやすい輪ができていくんじゃないかな。
斉田英子:本にもスキルの基礎的なことは書きましたが、2つ目のスキルを紹介させてください。まず、大きい質問を投げかけるんです。大きい質問とは、例えば「幸せって何色?」とか「あなたは10年後どうしていたいの?」といったものです。
「夏休みの旅行どこにする?」など。「どこ」という選択肢は無限にあるので、そこから出てきた答えをぐっと絞っていくやり方。
最初から小さいところをつついてしまうと、答えにくいんですね。まず、漠然としたものを投げかける。会話が苦手な人、どうしても話をスムーズに進めてくれない相手がいるなどの場合は、やっぱり聞きやすいテーマ、話しやすいテーマを選ぶことも大切ですね。時間軸も、遠い未来、少し先の未来を、相手と話ながら探っていく。
頭の中にあるいろいろなモヤモヤを、自分の中で整理できていることが大事です。あとは聞く、聞く、そして聞く。
斉田季実治:「話す」じゃなくて「聞く」。
斉田英子:うん。子どもたちもやっぱり「聞いて、聞いて」って言う。聞いてもらうとすごく安心するし、聞いてもらう喜びってあると思うんですよね。「自分の話をいったん受け止めてくれた」という。それも安心の家族というチームをしっかりマネジメントしていくために必要なので、聞き合える関係を作っていく。
斉田英子:(この表を見ると)年代によって、関心が変わってくるのがわかると思います。これは「夫婦のリスクマネジメントとして、常に話し合いを続けなければいけない」ということの裏付けにもなると思います。全年代で「生活や暮らしの将来設計」への関心が高いのですが、20代では特に「仕事について」「お互いの夢や目標」について話したいと思っていることがわかります。
30代になって、子どもを持つようになると「子どもに関すること」、そして忙しくなる「仕事について」に関心があります。
40代になると、その子どもがぐっと成長してきて「家計や経済的なこと」になってきます。また、体を壊しやすくなるので「健康に関すること」を話したい方も増えてきますね。50代はまさに「健康に関すること」。また老後のこともあるので「家計や経済的なこと」が関心事に入ってきます。
お金に関する悩みは「住宅資金・教育資金・老後資金」が家族の3大悩ましいテーマですよね。こういった3大テーマも、日々小出しにしながらおしゃべりしていくことが必要ですよね。
これとはまた別のテーマになりますが、私たちは今40代で、子どもの受験についてよく話し合っています。一番のピークは大学受験だと思いますが、中学受験に関して、塾や私立の学校に行くことによる家計の負担についてけっこう話しましたね。これに関しては質問もいただいています。
斉田季実治:うん。その時に「自分は何歳」で「どれぐらいの収入があるのか」ということを見越しておかないと計画は立たないですからね。
斉田英子:お金が次から次にあるわけではない中で、最良の選択をしていかないといけない。子どもとも「どういう学びをしたいのか」話し合って、「どういうことができるのか」(考えていく)。お金のある・なし、いろんな状況から、子どもの教育のことを話していかないといけないですよね。
斉田英子:それから40代・50代の関心事にありました、健康(命)、防災に関しても、話し合っていくことを「マナー」と「スキル」にしたいですよね。先ほども言ったように、40代でぱたんと体調を崩してしまうことが多いので。
斉田季実治:そうですね。毎日息子たちが学校へ行く時にも、「気を付けてね」としつこいぐらいに言いますね。
斉田英子:「マナー」に書いた「自分をご機嫌にする(自分のことを知る)」とは、メンタルヘルスも含めた自分の健康状態を、まず自分が把握することですよね。親として、子どもとして、パートナーとして。これを行うことがマナーなんですよね。
元気な状態でいるために、支え合いながら、命を守るために声かけをし続けることです。季実治さんは体育会系で、体格もいいので、やっぱり体力はあります。だけど、私が「まあ大丈夫だろう」と思ったとしても疲れがたまってくる時もある。また本人も、自分が思っている以上に疲れがたまっていて、認識にズレが生じることがありますよね。
斉田季実治:(私が)熱中症になった時はまさにそうでしたよね。しんどいということを、こちらは言わなくてもわかってくれていると思っていたけど、結局伝わっていなくて。実際に熱を測って、39℃の体温計を見せるまで気づいてもらえなかったからね。意外と、言わないで察してもらうのは難しいんですよね。
斉田英子:難しいね。痛みもどんな痛みなのかじっくり聞いてみないと。
斉田季実治:痛みは本人にしかわからないからね。
斉田英子:子どもが「お腹が痛いの」「頭が痛いの」と言う時も、どんな痛みなのか慎重に判断しないといけない。これは本当に、裏側に何かが隠されている場合があるから。それは「大きな病気」の時もあるし、「頭が痛い」という言葉の裏側に「悩み事」が隠れている時もある。やっぱりいろいろ観察をして寄り添って、聞いていく。
きっと本人も言い慣れていない場合もあるので、そこは先手先手に言い過ぎず、やっぱり聞いていこうと思いますね。もしこの動画を視聴して「そうだな、そうだな」と思ったなら「そうしようね」と家族で共有してほしいですね。
斉田季実治:つい一昨日も、次男が「頭が痛い」と言うから迎えに行ってね。元気そうなんだけど本人が「痛い」と言っているから、そういうふうに「どう痛いの?」とか、いろいろ話はしましたね。
斉田英子:基本は元気、元気、元気の次男坊なので「ちょっと休みたいのかな?」と思うわけですよ。「ちょっと今日はサボりたいのかな?」というのが見え隠れしたり。でも、「行きなさいよ!」とはやっぱり言えないんですよね。
「痛い」と言った時は受け止める。(自分の発言に大人がどう反応するか、)何かを察しているんじゃないかな? コロナの状況もあるし、本当に熱の前兆かもしれないと聞いていくと、本人も安心しますね。
結局、午後は「暇だなー」なんて言っていましたが、(それで)また元気になっていきますからね。日々のハプニングやアクシデントに対して、私たちが一番大事にしているのは「命をしっかり自分で守る」ということ。これは忘れずに(伝えていますね)。
斉田英子:(スライドに)スキルとして「過去質問⇔未来質問」と書いています。私も季実治さんも、過去にいろんな痛い経験、つらい経験をしています。そういった経験も活かして相手と同じ目線に立ったり、気持ちを共有していこうと思うんですね。
つらくて仕方がない人がいた時に「つらいよね」と寄り添うのもいいですが、寄り添った後には、次の一歩につながるような「あなたはどうしたいの?」という未来質問をしてみたいですね。これが「経験を活かそう」「運に任せず行動していこう」というスキルになります。
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