2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
デジタルマーケティングにおけるASTERIA Warpの活用(全1記事)
提供:アステリア株式会社
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園田悠貴氏:こんにちは。株式会社プライムクロスの園田と申します。本日はデジタルマーケティングエージェンシーである当社において、ASTERIA Warpがどのように活用されているのか、ASTERIA Warpを使ってどのようなことをやろうとしているか? について、お話できればと思います。
まず簡単な自己紹介です。入社以降、私はデジタルマーケティングの関連ツールを中心に業務を行ってまいりました。そのあと、kintoneの整備などを社内で行うようになりまして、今ではkintoneを使ったDXの推進などを社内外で行っております。本日はよろしくお願いいたします。
当社は不動産デベロッパーである野村不動産と、インターネット広告代理事業を行っておりますセプテーニ・ホールディングスの合弁会社として、2006年に誕生した会社です。
当社では「住まいと暮らしの領域」と呼んでおりますが、主に不動産関連事業を行われている会社様を中心に、インターネット広告代理業務、プロモーションサイトを中心とした制作業務、CRMのコンサルティングや業務の代行を行っております。この3つを組み合わせて「デジタルマーケティング事業」と呼んでおります。
本プレゼンでは、大きく3点についてお話したいと思っております。
まず1点目。「3つのソリューションと、お客様をつなぐ『ワンストップソリューション』の実現」です。
当社では、中期経営計画の基本方針として、インターネット広告、制作、CRMをワンストップでお客様に提供することを目指しております。業界特化型ゆえに、お客様のことを深く知り、またデジタルマーケティング領域において、一気通貫した支援をさせていただきたいと思っております。
こうしたワンストップサービスの強みとして、全体を見通した設計や全体を横断したレポーティングなどを掲げております。お客様が持っているデータ、またこの3つの領域で使用しているデータ、3つの領域が生み出すデータをすべてつなげるための設計や構築ができれば、ワンストップとしてのメリットが出るというところで、こういった体制を目指してデータマネジメントを進めております。
本日はまだまだ発展途上ではありますが、いくつかASTERIA Warpで実現できたデータマネジメントがありますので、こちらをご紹介できればと思っております。
まず事例1になります。こちら、かなり単純ですが、お客様が保有しておられるデータを、インターネット広告代理に役立てることができた事例になります。これまでダイナミック広告(ユーザーの閲覧状況や行動に合わせて、自動的に最適な広告を生成する配信手法)を実施する場合、お客様が広告媒体に入稿するフローまで、しっかり構築していただく必要がありました。
本件においては、お客様がAWSのS3上にデータを格納されているという背景がありました。そこでASTERIA Warpを利用し、データを取り出して、広告媒体のデータフィードに投稿するといった業務を当社で実施することで、お客様のデータ活用のハードルを下げることができました。
事例2は、広告の成果データを集約したDB(データベース)の構築です。広告媒体から取得できるデータは、さまざまなフォーマットで吐き出されますが、複数媒体を横断して分析するには、それぞれのデータを出力して貼り付けるといった業務が必要でした。
こうしたデータをASTERIA Warpで統合して集約することで、業務を効率化しています。また、Google Analyticsやアドエビス(AD EBiS)といった計測ツールのデータを統合することで、媒体が計測しているコンバージョンのデータだけではなく、媒体を横断した、より精緻なコンバージョン分析を行うことができています。
弊社のコンサルタント向けに、こうした統合レポートの提供を一部開始しておりまして、今後さらに活用を進めていきたいと思っております。
事例3は、前述の広告DBにお客様の情報を付与しています。弊社ではお客様からいただいた予算情報を管理しており、お客様のプロジェクトごとの予算管理も行っております。
当社側の販売管理システムに存在するデータを、広告DBに付与することで、弊社のコンサルタントがプロジェクトごとの予実管理や成果の把握ができるようになっています。
事例4は、CRM領域での活用です。MA(マーケティングオートメーション)ツールを導入したものの、ツール自体はマーケティング担当者が活用していて、営業担当者がうまく活用できていないという課題がありました。
当社にてMAツールのデータを取り出し、BIツールで可視化することで、MAツールで取ったデータを営業現場でも活用できるようになりました。全体傾向から個別のお客様の情報まで、横断して分析できるようになったことで、MAツール自体の価値も認めていただけるようになった事例です。
ワンストップソリューションを実現するにあたって、外部とデータをすぐに受け渡しできる対応力を準備することが、非常に重要だと考えています。お客様やパートナーが保有しているデータを安全なかたちで共有いただき、利活用を促進することで、お客様の負担を減らしつつ、データを効率的に運用することができています。
弊社が保有しているお客様にまつわる情報を、お客様に提供する中では、kintoneの利活用も非常に効果的にできていると思っています。
次に「プライムクロスのDXを実現する『デジタルオペレーティングシステム』への変革」というテーマでお話させていただきます。
私がデータマネジメントに取り組み始めたころ当社には、「旧式のデジタル」が蔓延していました。「Excelを使った業務改善」みたいなものはたくさんあるのですが、どんどんExcelが煩雑化してしまって「これ、誰が作ったんだろう?」という状態になっていました。
そうした中で、業務改善を目的に新たに導入したkintoneに関しても、管理者などは定められておらず、社内でどんどんアプリが乱立してしまっていました。何に使われているのかわからないアプリや、社外でカスタマイズされているものの、保守されていないアプリが登場してしまうといった課題がありました。
また、データ連携についても、一応、販売管理システムとの連携はされていたのですが「属人かつ、手入力・手作業での連携」みたいなものも、場所によっては見受けられるというところで、システムへの負荷が大きくなってしまっていたり、データが信用されていないという状態が発生してしまったりしておりました。
(この状態への対策として)やったこととしては大きく2つでして、「全体の可視化と共有」。そして「ASTERIA Warpを使ったデータの連携」になります。
まずシステムマップというものを作りまして、システムの全体図だったり、そのシステムの中で、各アプリがどう連携しているか? といった構成図を洗い出すことで、システムがどうなっているかを可視化して、全員で共有できるかたちで整備しています。
社内で「案件管理システム」と呼んでいる領域ですが、もっともkintoneアプリとASTERIA Warpが多く連携しており、下記のようにASTERIA Warpがあるポイントに”Asteriaマーク”を付けて「このkintoneのアプリとこのkintoneのアプリが、ASTERIA Warpを使って連携しているよ」ということを、わかりやすく示しております。
「kintoneの整理」についての学びとしては、kintoneはやはり業務改善にとても役立つツールではありますが、簡単に作れるがゆえに、アプリが乱立してしまったり、煩雑な仕組みを個人が作ってしまったり。そういったことも起こりやすくて、基幹システムとの整合性が合わないようなことも発生していました。
全体を俯瞰してシステムを検討することで、データのつながりを意識することや、基幹システムと連携することで、データをしっかり正確に保つことが必要だなと感じています。
ASTERIA Warpでは、「データ連携を組織的に運営すること」ができていると思っています。属人的な手作業によるデータ連携ではなく、ASTERIA Warpを使ったスケジューリングや監視ができているのは、組織的にデータ連携を運営する上では、非常に必要かなと思っています。
もう1つ、副次的な効果かもしれないのですが、kintoneのアプリをかなりシンプルに作れるようになったと思っています。ASTERIA Warpを使って「あとで連携すればいい」ということで、できるだけシンプルに、必要なものだけをアプリにきれいに整理して入れておくことができるようになったので、kintone自体もシンプルなものになったなと思っています。
次に「データマネジメントを進めるための組織を作る、キャリアパスの創出」というテーマでお話させていただきたいと思います。ここにいらっしゃるみなさんは、データ周りでお仕事されている方々かなと思いますが、「(データマネジメントを進めるための組織を作るのは)かなり難しいな」と日々実感しております。
高度な業務ばかりではなくて、データの仕分けだったりクレンジングだったり、かなり地味な作業もあります。とはいえ、基本的な知識がないと作業もできなかったりします。あとは関連領域に対する知識やアイディアが求められます。特にデータの活用の知識や発想がないと、データがあるだけでは、なかなかその先の活用に進んでいかないような課題もあるかなと思います。
しっかり組織的にデータ連携をやろうとすると、保守するにはある程度の人数が必要になり、その結果、人件費がかさんでしまうような難しさもあるなと思っています。
非エンジニアにとってのASTERIA Warpは、大規模なデータが身近な存在になってくれます。直感的に理解しやすいUIで、やっていることが「SQLを考えること」に似ていて、その後のSQLにもかなりつながりやすいというメリットがあると思っています。データ周りの業務で初めて携わるにはベストな体験ではないかなと、私自身は思っております。
当社では今、ASTERIA Warpを使ってデータの整理から分析、可視化までを一気通貫して、スピーディーに構築できるようになっていると思っています。
BIツールを用いてダッシュボードを制作するメンバーは非エンジニアなのですが、ASTERIA Warpを使うことで、自らデータの取得や加工ができています。加工までのrawデータの確認や、ダッシュボードに必要な情報を取得するためのアプリの設計だったり、ASTERIA Warpでの連携まで一気通貫してできるので、もともとデータの活用に知見があるメンバーにとっては全体最適を考えた設計がしやすい環境になっていると思っています。
ノーコード開発というステップを作れることで、データにまつわる業務が始めやすくなっているかなと思っていますので、今後はもっとデータマネジメントに携わる人の裾野を広げていきたいなと思っています。
今はBI開発など、ある程度データ周りの知見があるメンバーが触っていますが、より初心者にも触ってもらう機会を今後は増やしていきたいと思っております。
「最後に」、デジタルマーケティング領域において、私たちのような「データのマネジメントに取り組む人々に求められていること」が、ASTERIA Warpでかなりできているかなと思っています。特に、外部とデータをすぐに受け渡しできる対応力を準備するところでは、かなりASTERIA Warpに助けられていると感じております。
今後、目指しているところとしては、より安定したデータ連携基盤を作り、ASTERIA Warpの機能をより活用していけるように進めていきたいと考えています。一つひとつ進めつつ、より進んだデータマネジメントを社内外に提供できればと思っております。
最後に当社の宣伝になりますが、ワンストップソリューションとして、デジタルマーケティング領域でサービスをご提供しております。ASTERIA Warpのユーザー企業として、ASTERIA Warpと連動したデジタルマーケティング施策をどんどん進めていきたいなと思っておりますので、ぜひ覚えて帰っていただければと思っております。
アステリア株式会社
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