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社員を主役にする採用戦略 ―コンテンツを活用した候補者とのよい関係づくり―(全2記事)

2021.11.16

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PRのプロが指摘する、採用候補者と企業のズレ 理念や思いがより伝わる「右脳的コンテンツ」のススメ

提供:Indeed Japan株式会社

各界の専門家の講演を通して、採用に関するさまざまな知見や事例が学べる、「Owned Media Recruiting SUMMIT」。今回のテーマは「今こそ捉えたい 2021年の採用最前線」と題し、SNS活用からアルバイト・パート採用、採用DXなど、採用担当者が直面する課題解決の糸口をご提案します。本記事では、株式会社小学館集英社プロダクション久末真一氏と株式会社PR Table久保圭太氏の対談の模様を公開。久末氏より、社員一人ひとりのストーリーを通して企業カルチャーを発信していく「talentbook」で実際に掲載しているコンテンツに対する思いや工夫が語られました。

候補者が知りたい情報と、企業が発信したい情報のギャップ

久保圭太氏(以下、久保):非常に具体的な数字や結果の話までお伺いできたので、コンテンツの中身の部分に入らせていただきたいと思っております。アジェンダ2「社員を主役にするコンテンツの作り方」というところで、久末さんが実際にやられているコンテンツの工夫だったり中身も見ていければと思うんですけれども。

前提として、最初に私から考え方をお話しさせていただきたいと思います。もともと今の企業ってオウンドメディアなどを通して、自社で発信をされてる会社がすごく増えてきていると思うんですけれども、実際に候補者が求めている情報、魅力に感じる情報とのギャップもまだあるのかなと思っていまして。

実際に電通PRさんの企業広報戦略研究所の発表で、「魅力度調査」のデータも出ているんですけど、人的魅力や財務的魅力、商品的魅力があったときに、人的魅力がナンバーワンにあるんですね。いろんな項目がある中でも、上位5つのうち4つくらいが人的魅力にあるというところで、採用候補者はやはりそこを求めているんです。

候補者が望むのは人的魅力なんですけど、企業側に「自分たちが発信したいことは何ですか」って実際に当社で調査をしてみました。そうすると「やっている取り組み」や「会社のことを伝えたい」ということなんです。やはり会社が主語になっちゃうところがあって、本当は社員が主語になっていく情報を候補者は求めているんじゃないかというのが、結果からも見えてきたところです。

当社の考え方として出させていただいているのが、「一人ひとりのストーリーを発信していきましょう」というところです。いろんな切り口で、「人」を前に出していきましょうと考えています。

情報発信で求められる「右脳的コンテンツ」

久保:こちらの図に関しては、コンテンツを「左脳的コンテンツ」と「右脳的コンテンツ」の2つに分けています。

情報発信って、どうしても機能説明的なものになりがちだと思うんです。特にBtoB企業とかそうなりがちだと思うんですけど、そこを右脳的コンテンツ、つまりもうちょっと情緒的、人間的なコンテンツを作っていくところがより求められるのかなと思います。

ここはIndeedさんでいう「シェアードバリューコンテンツ」にも近しいのかなと感じてるんですけども、こういった右脳的コンテンツの部分を意識的にストーリー化していくところを、当社の考え方としてよくお話をさせていただいていますね。実際にこういった部分がありつつ、久末さんとしてはどんな工夫や考え方でコンテンツを作られているのかをお伺いしたいんですけれども。

御社が発信されているコンテンツを3つほどスライドに入れさせてもらいました。実際に読めますので、みなさんぜひQRコードで読んでみてください。

「社長のストーリー」の取材を通して、初めて知った「思い」

久末真一氏(以下、久末):ここに3つ、特徴的なところでそれぞれ挙げてみました。一番最初に「社長のストーリー」を挙げたんですけど、一番上の人が出たらあとは続くだろうという狙いはありましたけど。

実際に自分の中ですごく大きい体験で、もちろん今まで、社長も人事制度とか評価制度、組織のことを発信していたのを聞いていたんですけど、すとんと落ちているかというと、そこまで落ちてなかったような気がしていて。

ただ、この社長のストーリーの取材に立ち会って原稿を作ってみたところで、社長の編集者時代の話が出てくるんです。そこから「個人を活かすってどういうことか」とか、「自分のしたいようにやろうと思ってうまくいかなかった、痛い目を見た、だから自分は個を活かすのを大事にしている」という話があったんです。それを聞いたときに、「だから社長は個を活かすって、すごく言っているんだ」って、すとんと落ちたんです。

そういったストーリーがあったり、なんでそう言ってるかということにつながる社長のキャリアとかふだん考えてることが見えたから感動したというか、感じたところがあったと思うんですね。それで「ストーリーっておもしろいな」って思ったのが、この記事かなと思っています。

久保:御社くらいの規模になると、社長との直接のコミュニケーションってあまりないですか。

久末:そうですね。よくすれ違うんですけど、立ち止まってうんぬんとかはあまりないので。

「整えられた言葉」だけでなく「自分の言葉」だから伝わる思い

久保:たぶん自分で昔話をし始めようものなら煙たがられちゃうし。

久末:そう(笑)。

久保:なかなかそういったことって語れないじゃないですか。実際に僕も拝見させてもらいましたけど、あまり「社長」っていうイメージじゃない始まり方だったというか、すごく人間味があるお話で、社外の人間からしてもすごく親近感がわきました。

久末:本当にそうですね、自分の中でも大きくて。先ほどもあったとおり、ストーリーと言うと「自分のやってること」を出したくなっちゃうのは、今でもせめぎあいなんですけど。

そこでいうと、例えば保育園の園長の話もあるんですけど。採用メッセージとして、自社の「“あったかい心”をもつ子どもに育てる」という理念を打ち出しています。どんな求人広告も、できあがってる言葉と言いますか、「整えられた言葉」をちゃんと使って出してるんですけど。

このストーリーを読むと、もちろん理念も言っているんですけど、この先生の体験の元に「自分の言葉」で話してくれている。理念に対しての思いや、自分なりの解釈を話してくれていて、それがすごく新鮮なんです。読んでみると「だからあったかい心をもつ子を育てる保育園で働いているんだね」って腹落ちするので、上手な記事になってるのかなと思っています。

あとこの記事はTwitterとかでもゆるゆると広告を出してるんですけど、反応もすごくしていただいているので、そこはよかったなと思っていますね。

「この会社で働き続けている理由」に焦点を当てることで生まれた記事

久保:なるほど。自分の言葉で語られているとおっしゃいましたけど、実際に語ってもらうためにした工夫ってあるんですか。

久末:そうですね。「採用コンテンツを作るので聞きます」となると、採用のためにいい人に来てほしいと思っちゃうので、保育園の宣伝のようなメッセージになっちゃうんですよね。

久保:「採用メッセージをどうぞ」と言われても、なかなか話せないですよね。

久末:「待ってまーす」みたいになっちゃうので(笑)。そうじゃなくて、「先生自身のことを知りたいんです」という体でお話を聞きました。おそらく事前に目的を理解していただけないと、そういう話に持っていけないんだろうなと思ってますね。

久保:採用という目的は前提としてお伝えしつつも、「あなたのことをお話ししてください」という伝え方をされたんですか?

久末:先生のことを聞きたいんです、と。

久保:すばらしいですね。本当に本音が出てきました?

久末:はい。「今まで何してきましたか?」「その時どう思いましたか?」という話の結果、うちの会社で働き続けていただいているので、おそらく(採用と)マッチすることがあると思うんですよね。そこに焦点を当てるとこういう記事になるのかと勉強になりました。

久保:ちなみに、社長のインタビューはけっこう難しくなかったですか?

久末:これは御社のライターの方にやっていただいたので、ありがたかったです(笑)。

久保:あ、弊社側でやったやつですね(笑)。役職者の方のインタビューって、けっこう苦労されるんですよね。

久末:ふだん会ってる人とかだったら全然大丈夫なんですけど、役職者は難しいですね。

左脳的コンテンツと右脳的コンテンツの組み合わせでリリースを展開

久保:ありがとうございます。では最後に番組プロデューサーの記事ですね。

久末:先ほどメディアとエデュケーションの2つの部署があるという話をしました。私の領域はエデュケーションで教育なんですけど、やっぱり「小学館集英社プロダクション」という、エデュケーションもメディアもある会社の中の教育のお仕事なので、「小学館集英社プロダクション」という組織の話を語れないといけないのかなと思っていて。

そういった意味では、メディアとエデュケーションって一見全然違うんですけど、それがうまくコラボしてるとか。社内でも、コラボしようねとか、シナジーを大切にしようと言うんですけど、なかなかその事例が見えなかったり、実はやってるけど知らなかったりするんです。

それをうまく「エデュケーションの経験をメディアでこんな風に活かせるよ」ということを、番組プロデューサーの方に語っていただけたんですよね。そこがすごくうちっぽい(エデュテインメントだ)なと思いましたし、こういう観点でみんなが語ってくれるとうれしいなという意味で、この記事を挙げました。

久保:番組があるというところで、やはりキャッチーですよね。

久末:形としては、プレスリリースでよく出す「●●しました」「●●します」という事実と併せて、今回だとMCの方を交代するタイミングで「talentbook」の記事を出したんです。プレスリリースに合わせて、そこに関わる人を出すというかたちです。

久保:なるほど。左脳的コンテンツと右脳的コンテンツを両方出すようなイメージですよね。確かに、組み合わせとして出すのはすごくおもしろいですよね。

採用候補者に合わせて、届けるコンテンツを使い分ける

久保:先ほど、真ん中の保育園の先生のコンテンツは採用に寄与しているとおっしゃっていましたけど、実際にこの3つをどのタイミングで採用候補者に当てていくとか、その設計はされてるんですか。

久末:そうですね。例えばこの3つでいうと、保育園にご応募いただいた方は、部門の事業責任者や園長先生、一般の職員の先生たちの記事があるので、まず「興味を持ってくれてありがとう」ということで、「うちの責任者ってこういう考え方してるよ」とか、「実際に働く園の園長先生方ってこういう考え方だよ」とお知らせしています。

例えばちょっと反応が鈍いとか、そんなに頻繁に見ていない方には、ちょっとゆるやかに「そもそもうちの会社って『エデュテインメント』って言っている会社なんだよ」「社長はこんな人だよ」というかたちで、本来(応募しに)来てもらった部門じゃないですけど、会社の話として社長のストーリーの記事をお知らせして、ちょっと大きい話をしてあげたりしています。

「もう1回、うちの会社に興味を持ってもらいたいな」という意味で、社長のコンテンツを出してあげたり、もはやこれまでかという感じであれば、「ちなみにほかの部門もあるけどね」というかたちで、いろんな事業部のお話をしてあげる。使い分けかなと思います。

久保:やっぱりしっかりとされているんですね。それはクリック数とか(を見て考えられているんですか)?

久末:クリック数とか、「開いてくれた」「読んでくれている」みたいなことで。

久保:それを実際に、事前に設計をして届くようにしているということですか? すごいですね。最初からそうやってできていたわけじゃないんですか?

久末:1個ずつやってみて、うまくはまったやつを複製してやっています。

久保:すごいですね。改善して改善してということですね。

久末:そうですね。

「社員を主役にするコンテンツ」のための、社員の巻き込み方

久保:実際にコンテンツを作る時は、例えば先ほどのマーケティングのフローの中のここを改善したいとか、ここに課題があるからこういうコンテンツを作ろうという企画の立て方なんですか?

久末:そうだと思います。やはり多いのは、ボリュームも大きい事業部のコンテンツだったりしますので。結果、やはり採用のニーズや難易度によってちょっと変えていたり。「もっと届けたいネタがあったら、もっとコミュニケーションが取れるのに」という意味で、ここの部門のこの人のコンテンツが欲しいとか、もっと一般の人とか、この位置の人とか、この年数の人とか。そういうのをどんどん増やしていきたいなと思っています。

久保:まず最初はロジカルに計画を立てるじゃないですか。今回「社員を主役にする」と普通に書いていますけれども、実際社員に対して「コンテンツ化されますよ」と伝える時の工夫とか巻き込み方。単純に興味本位なんですけど、お伺いしたいなと思いまして。

久末:「話を聞きたいです」という時にどうやって伝えるかってことですか?

久保:そうです。要は、「この数字のここを解決したいから」という伝え方は多分しないんですよ。もうちょっとエモーショナルにいくと思うんです。

久末:そうですね。

久保:そのバランスって、こっちではすごく頭で考えているけれど、社員への伝え方はもうちょっと違う言い方があるんだろうなと思っていて、そこをお伺いしたいなと。

久末:やはり、みなさん採用にすごく協力していただけるというか、自分事として「人が入ってこないとダメだ」「いい人に来てほしい」という思いがあるので、その部分ではすごく協力していただきやすいと思います。

口説くためのポイントは「あなたの話を聞いたい」と伝えること

久末:つい最近お願いした時は、やはり「私なんか」と言われるので、「いやいやいや、長くいらっしゃいますし」とか、「先生の話を聞きたいです」みたいにお願いするんです(笑)。

久保:あなたの話を聞きたいと伝えるんですね。

久末:「誰々も言っていましたよ」とか(笑)。「みんなに聞いたら、●●先生なんです」というかたちで、先日の園長先生は口説きましたね。

久保:やはり口説くわけですね。素晴らしいですね。それでも最終的に断られるケースもあるんですか?

久末:幸い、今のところないですね。

久保:すごい。

久末:出たい・出たくないはあるかもしれないですし、顔が出る・出ないといった懸念点はやはりありますけれど、そうじゃない理由で断られることはあまりないかな。

久保:なるほど。けっこうそこで困っている、悩まれている担当者さんが大企業にいらっしゃるとよく聞くので、みんなに教えてほしいなと思ってお伺いしたんですけれど。

久末:まだ1番聞きたい人の話から行っているので断られていないですが、もっと聞く人の人数が増えてきたら、それこそ本当に全員にインタビューするとかってなると、おそらくだんだん難しくなっていきますよね。

久保:そこがうまくいっている理由はやはり、ある程度活躍されていたり、まずは話してくれそうな人に声を掛けていっているからということですよね。ありがとうございます。

数字の話になると、「コミュニケーション感」がなくなってしまう

久保:では最後のアジェンダ3。これはフリップで書いてきたので、それぞれ発表した上でお話ができればなと思っております。「これからの採用活動に求められること」というところですね。

では、「せーの」でいきますか。せーの。

久末さんが「Communication」、私が「Personal Relations」と書かせていただきました。2人とも英語ですね(笑)。

久末:片仮名にしようかどうしようかって(笑)。

久保:少しかっこつけてしまったって感じですかね(笑)。それぞれ話していければなと思うんですけれど、久末さんの「Communication」はどういった意図で? すごくシンプルですけれども。

久末:採用活動や面接、あとは電話でお話しするのも含めて「コミュニケーションだよね」という感覚だとは思うんですけれど。さっきの「このくらい来てこのくらい入るから、このくらい集めなきゃ」というような、本当に数字の話になってしまうと、やはりコミュニケーション感や温かみがなくなってしまう気もしています。

候補者側と企業側は、本当に対等なのか?

久末:例えば、対等に選ぶし、選ばれるんですよね。要は私たちも内定辞退でお断りされることもありますし。そういった意味では対等なんですけれど、本当に対等かと考えると、まだまだ突き詰められるところがあるんじゃないかなと。

まだうちもできていないですけれど、内定辞退する人に「なんでうちがだめだったのか、参考に教えて」と聞くんですけれど、(逆に)それを候補者の方から言われた時にちゃんとお答えできているかというと、まだやはり「?」ですし、その意味で本当に対等じゃないのかなという気もします。

そういった意味で、まだまだコミュニケーションできる余地はあるんじゃないかなとすごく思っていまして。さっきの選ぶ・選ばれるもそうなんですけれど、やはり私たちは候補者の方を理解したい立場ですし、いろんなコンテンツをお届けしていますので、お互いに理解してもらいたい。

面接って、特にお互いの解像度を高めるためのすり合わせといった意味合いで「コミュニケーション」ができるといいなと思って、そういう意味で書きました。

久保:なるほど。ありがとうございます。前半にお話していただいたのはわりとマーケティング的な話だったと思うんですけれど、とはいえ、そういう仕組みがありつつも、やはりコミュニケーションだよねというところなんですかね。

久末:そう思います。やはり候補者の方に電話してお話しするんですけれど、いろんな理由があるんですよね。それを拾えているかなというと、拾っていても対応しきれていないところもたくさんあるんです。よくこう言われるんだけれども、会社が変わりきれていないとか、どうしても変えられないとかあるんです。

でも、そういうところをそのままにしないで、ちょっとでも改善していく方向に動きたいなと思っています。

久保:データをちゃんと駆使しているんだけれども、一人ひとりと向き合うと。対局にありそうで、でもつながっているということですね。

久末:そうですね。

これからの採用に求められる「Personal Relations」の考え方

久保:すごく私も近しいんですけれど、「Personal Relations」と書かせてもらいました。これを略すと「PR」だと思うんですけど(笑)。我々はPRの 「PR Table」という会社で、「Public Relations」とよく言いますけれど、これからは「Personal Relations」だなと思っているんですよね。

やはりいろんなステークホルダーがいる中で、結局その企業にいるのって一人ひとりの人だし、どこの株主でも顧客でも地域でも、1人の人じゃないですか。やはり社会との関係作りをしていく上では、一人ひとりの個との向き合い方からなのかなと思っていて。

それは採用候補者もそうだし、従業員もそうですよね。最近よく「アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)」とか言いますけれども、そういうサングラスを掛けて見ちゃっているんじゃないかと。

そこはちゃんと眼鏡を外すというスタンスで、裸眼でちゃんと採用候補者に向き合う。結果、それは社員になってもそうですね。そういったところで向き合うことが重要なんじゃないかなと思っています。

やはり社員と接する機会だったり、みんなを巻き込んで動いていくことがすごく大きいことかなと思っているので、採用活動においてもやはり(「Personal Relations」が)重要な考え方なんじゃないかなと思っています。

実際には、企業活動全体において大事なことだとは思っているんですけど、特に採用においても、このスタンスを全社員が持っていくことが大事なんじゃないかなと思い、書かせていただきました。

採用にとらわれず、「企業と個の関係性」を突き詰めていきたい

久末:バイアスの話は本当にそう思います。どうしても今までの経験を当てはめて判断しちゃうようなところがあって、「これがバイアスなんだろうな」と思います。そうではなくて、もうちょっと一人ひとり聞いてみてあげられるといいなと思いますね。

久保:そうですよね。最後に、これから久末さんとしてそういったコミュニケーションを軸に、採用活動についての何か展望があればお聞かせいただけますか?

久末:やはり採用活動だけじゃなくて、もっと手前のコミュニケーションだったり、入った後の働いている方々とのコミュニケーションとか、退職された後との関係性とか。「企業と個人」の関係性をもうちょっと見ていきたいなと思うので、採用にとらわれずに企業と個の関係を突き詰められると、すごくいいなと思っています。

結果、それぞれの仕事はあるんですけれど、御社のように、一人ひとりが「PRパーソン」」であるように働きかけられるといいなとすごく思っていたりします。

久保:なるほど。久末さんはすごく実践をやられているので、これからチームとしてもいろんな人を育てていく立場だと思うんです。そういったところもやっていくんですかね?

久末:そうですね。1人はつらいです(笑)。実際チームでやっているので1人ということはないんですけれど、もっともっとたくさんの方に理解していただいて、協力していただいて、一緒にやれるともっと楽しいなと思います。

「データの活用」と「一人ひとりとのコミュニケーション」の両軸が大切

久保:ありがとうございます。本日いろいろとお伺いして、実際の具体的なフローの話やコンテンツ作り、これからの話までお伺いできました。最後に、視聴者の方に伝えたいことやまとめとして何かございますか?

久末:そうですね、これ(フリップ)にもう書いちゃったんですけど(笑)。本当に一人ひとりと向き合えているかということは常に考えながら何かをしないと、やはり、こうだろうという決めつけでコミュニケーションを取ってしまうこともあると思うので。それは忘れずにいきたいなと思っています。

久保:ありがとうございます。いろいろお話を伺いできました。社員を主役にした採用戦略というところで話を聞きましたが、データも活用しながら、かつ、でもやはり一人ひとりとの向き合い方が大事だよねという、両方の軸をしっかりと持って採用活動をしていくことが大事なんじゃないかなと思いました。

本日は1時間お話いただきましてありがとうございました。視聴者のみなさんもありがとうございました。

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